90年のアルバムです。前作からは6年のブランクがあります。時代も変わって再びロックンロール全開の作品になっています。ブラスセクションで厚みを加えたサウンドでグラムロックのようなロックンロールになっています。声もコークスクリュービブラートがかかっていますし、よく出来たグラムロック作品として聴く事も出来ます。オルタナとは違うパブロックの復興であります。
1. Closer To The Flame
2. Fallin' Through A Hole
3. Don't Talk To Me
4. Every Time I See Her
5. Stockholm
6. King Of Love
7. I Got Your Number
8. Never Take The Place Of You
9. Sincerely
10. Test Of Love
11. Stay With Me Tonight
Dave Edmundsが曲を作っているのはStay With Me Tonightのみで、他はリズム&ブルース系の曲を選択しています。曲の作りはリズム&ブルースですが、それをロックンロールとして演奏しているので、とてもかっこいいです。歌い方も80年代の頃のようなソフトな歌い方からロックンロール魂全開の歌い方に戻っています。バックミュージシャンはChuck LeavellやPhil Chen、Jim Keltnerなど、ソウル、フュージョン系のミュージシャンを起用しています。
バックボーカルにBrian Setzerが参加しています。どうも彼とは師弟関係にあるようです。カントリーにこだわるニックロウとは違ってDave Edmundsはリズム&ブルースをベースにしようと考えているようですが、ポップ感覚はこれまで培ってきたものが良い方向に作用していて、アレンジもよく考え抜かれています。
音楽の完成度でいえば、これまでの作品の中でも一番だと思います。ただし、世間的には過去の人になっているので、売り上げには結びついていません。しかしながら、かなりの名盤だと思います。
Closer To The Flame