この曲も71年に書かれましたが、アルバムとしてリリースされたのは96年になってからになります。CDで3枚組という大容量です。Twelve Partsの内容は3台の電子オルガン、フルート2本、4本のサックス、そして女性ボーカルという構成になっています。対位法によるアンサンブルによる
ミニマルミュージックになっています。
Disc: 11. Music In Twelve Parts: Part 1
2. Music In Twelve Parts: Part 2
3. Music In Twelve Parts: Part 3
4. Music In Twelve Parts: Part 4
5. Music In Twelve Parts: Part 5
Disc: 21. Music In Twelve Parts: Part 5 (conclusion)
2. Music In Twelve Parts: Part 6
3. Music In Twelve Parts: Part 7
4. Music In Twelve Parts: Part 8
Disc: 31. Music In Twelve Parts: Part 9
2. Music In Twelve Parts: Part 10
3. Music In Twelve Parts: Part 11
4. Music In Twelve Parts: Part 12
この頃は機械的に反復する
ミニマルになっていて、オルガンも電子音のような音色になっていて、フルートもサックスも女性ボーカルもどこか無表情でサンプリングされている音のように聴こえますが、生演奏されています。これだけ長い時間反復を繰り返すのは演奏者にとっては地獄だと思いますが、聴く方は家具の
音楽のように聴けば良いと思いますが、
ミニマルによる反復はどこか落ち着きません。
グラスは3年の月日をかけて曲を完成させていて、時間をかけてアイデアを集約して完成させるのではなく、アイデアの蓄積によって、これだけ長い曲にしてしまっています。ここが
現代音楽家の傲慢なところであり、聴く方の都合とか関係なく作曲することによって新しい可能性を模索しているので、無駄を省くという概念が無かったのでしょう。しかし、曲は長いですが無駄に聴こえる所は無いと思います。
Music in Twelve Parts