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[20140717]

Mike & the MechanicsMike & the Mechanics
(1999/03/01)
Mike & The Mechanics

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Mike Rutherfordが結成したMike & the Mechanicsの85年のファーストアルバムです。Mike Rutherfordがギターとベースで、ドラムがPeter Van Hooke、キーボードがAdrian Leeで、ボーカルが複数いて、Paul Carrack、John Kirby、そしてPaul Youngです。プロデュースはChristopher Neilで、80年代サウンドの売れる曲を作ってMTVも活用してフィルコリンズに次いでヒットを飛ばしました。

1. Silent Running
2. All I Need Is A Miracle
3. Par Avion
4. Hanging By A Thread
5. I Get The Feeling
6. Take The Reins
7. You Are The One
8. A Call To Arms
9. Taken In

まずMike & the Mechanicsと言うバンド名からMike Rutherfordがいるバンドだと言う先入観無しにヒット曲として親しまれた事が大きな勝因だと思います。Silent Running、All I Need is a Miracle、Taken In、Hanging By A Threadと立て続けにヒットを飛ばしました。Mike Rutherford云々という事が関係無しに曲が先行して売れましたので、プログレファンも知らない間にMike Rutherfordのバンドが売れていると言う状況でした。

バンド体制と言う事もあって、Mike Rutherfordも自分のカラーを押し出す事よりも、バンドとしての作品作りに徹してヒットに繋がっています。トニーバンクスとの大きな違いはポップセンスだと思います。トニーバンクスはジェネシスと言うアルバム単位で売れていた経験しか無かったので、売れる曲がどういうものかを理解していなかったと思います。このバンドはいかにも売れるような曲を作っていますが、ジェネシスとの関連づけなしに単独の存在として売り出した事が成功した要因だと思います。

Silent Running
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[20140716]

Acting Very StrangeActing Very Strange
(1982/01/01)
Mike Rutherford

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82年のアルバムです。自分でプロデュースした、ニューウェイヴ感覚のポップアルバムに仕上がっています。ジェネシスではアバカブによりポップなプログレの新しい形が見えてきた頃で、彼もポップな作品でも売れると判断したのでしょうが、彼自身で歌っていた為か、前作が素晴らし過ぎて、比べられて売れませんでした。

1 . Acting Very Strange
2 . A Day to Remember
3 . Maxine
4 . Halfway There
5 . Who's Fooling Who
6 . Couldn't Get Arrested
7 . I Don't Wanna Know
8 . Hideaway


ソロアルバムですから自分で歌っても良いと思います。それほど巧くなくても、そんなに悪くありません。テクノの感覚も入っていて、ポップセンスはトニーバンクスに比べれば雲泥の差があります。Mike + The Mechanicsにも通じるポップセンスは既に芽生えています。アレンジも斬新ですし、これはこれで素晴らしいアルバムです。

ただ、前作があまりにもプログレファンを虜にしてしまったので、プログレファンにとっては響かなかったようです。それでも当時の80年代においては素晴らしい内容の作品に仕上がっています。これも売り方次第だったのでしょうが、今なら再評価されても良いアルバムです。隠れた名盤であります。

Acting Very Strange
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[20140715]

Smallcreep S DaySmallcreep S Day
(2014/02/11)
RUTHERFORD MIKE

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ジェネシスのベーシストMike Rutherfordの80年のファーストソロアルバムです。プロデュースはDavid Hentschelで、ドラムにSimon Phillipsが参加しています。ですからプログレ的の中にもフュージョンのようなグルーヴを持っています。ボーカルがNoel McCalla 、パーカッションにMorris Pert 、キーボードはAnt Phillipsです。Mike Rutherfordはスティーヴハケットが脱退してからはギターも兼任していましたので、ここでもベースとギターを演奏しています。

1. Between The Tick & The Tock
2. Working In Line
3. After Hours
4. Cats And Rats (In This Neighbourhood)
5. Smallcreep Alone
6. Out Into The Daylight
7. At The End Of The Day
8. Moonshine
9. Time And Time Again
10. Romani
11. Every Road
12. Overnight Job

ジェネシスの中では一番目立たない存在でしたが、それだけにソロではこれまでやれなかった事をやってやろうと、かなりのアイデアを詰め込んでいます。ジェネシスファミリーのソロ作品の中でもかなり優れた作品に仕上がっています。オープニングのSmallcreep's Dayは組曲になっていて、最初のイントロがピンクフロイドのPigのようなマイナーコードのアルペジオで始まっています。しかし、暗いままでは始まらず、ジェネシスでもポップになり始めていて、そのポップなプログレと言う事をきちんと消化して自分のものにしています。このところがトニーバンクスとの差になっています。

プログレファンにもアピールしながらポップソングとしても聴き易い曲調になっています。分かり易く言うとエイジアのようにポップでありながらも柔軟に様々な要素をちりばめてバリエーションのある音楽を生み出しています。ジェネシスファンのみならず、全てのプログレファンにも納得させられるだけのエッセンスを持った作品です。ですから当時から評価が高く、隠れた名盤として今日まで絶大な人気を持つアルバムとして愛されています。本当に素晴らしい名盤であります。当時のプログレ作品としては最高の出来映えです。

Full Album
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[20140714]

上位安泰で幕を開けた名古屋場所、熱い取り組みを繰り広げました。白鵬はV30に王手をかけています。しかし、明らかにピークは過ぎていますので、若手に付け入る隙はあると思います。勝っても負けても白熱ある取り組みが期待出来ると思います。まだ誰が調子がいいか見えていませんが、平幕にもチャンスはあると思います。

初日の上位の対戦結果
○白鵬 押し出し 安美錦
碧山 押し出し 日馬富士○
○鶴竜 叩き込み 勢
○稀勢の里 押し出し 松鳳山
豊真将 叩き込み 琴奨菊○
豪栄道 叩き込み 嘉風○
魁聖 突き落とし 栃煌山○
玉鷲 叩き込み 大砂嵐○
○千代鳳 押し出し 豪風
○照ノ富士 寄り切り 遠藤


遠藤はまだ大銀杏は結えていませんが、同世代の力士に負ける所をみると、まだまだ完成されていないと思いますし、他の力士を研究する姿勢を見せて欲しいと思います。琴奨菊は角番で、ものいいがつきましたが白星スタートとなりました。大関に甘んじる力士、上を目指す力士。場所によってモチベーションは変わってきますが、若手の台頭を期待します。

大相撲名古屋場所 初日

[20140713]

Six Pieces for OrchestraSix Pieces for Orchestra
(2012/04/06)
Tony Banks

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2012年の作品で、現在の最新作になります。今回もオーケストラ作品で、City of Prague Philharmonic Orchestra と競演しています。前作は7曲あったのでSeven、そして今作は6曲なのでSixという単純なタイトルになっています。内容的には前作同様美しい交響曲になっています。ほぼ同じような雄大さがあります。

1. Siren
2. Still Waters
3. Blade
4. Wild Pilgrimage
5. The Oracle
6. City of Gold

これまでのソロ作品では80年代ポップスをやっていましたが、ここにきてオーケストラ作品を作るようになり、両極端であります。この間を取ってジェネシスでありますが、その辺りを是非やってもらいたいものですが、どうもその辺が不器用な人なのでしょう。ショスタコーヴィチなどの影響もあり、近代的なクラシック音楽、つまりアメリカの音楽を取り入れるようになっってからの作品に影響を受けているようです。

ショスタコーヴィチはジャズなどの手法をクラシックに取り入れていた人ですから、この作品もジャズ的な雰囲気も持っています。ただし、ロシアにいるショスタコーヴィチにとって、遥かに遠いアメリカの音楽はかなりデフォルメされて認識されているようで、その感じがこの作品にも感じられます。しかし、こうした普通の作品を聴くにつけ、いかにジェネシスが革新的なバンドであったかを再認識させられてしまいます。

Six Pieces for Orchestra
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[20140713]

Seven: Suite for OrchestraSeven: Suite for Orchestra
(2004/04/01)
London Philharmonic Orchestra

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2004年のアルバムで、London Philharmonic Orchestra と競演しているオーケストラ作品です。これだけの曲を構成出来る能力がありながら、なぜバンド編成では頑張らないのか、ジェネシスでやりたい事をやっているから、ソロは適当にやっていたのでしょうか。プログレをやっていた人はオーケストラ作品を作りたがるものですが、その夢が叶ったようです。

1. Spring Tide
2. Black Down
3. The Gateway
4. The Ram
5. Earthlight
6. Neap Tide
7. The Spirit of Gravity

サントラではオーケストラ作品を作っていましたが、らしくないものでしたので、やっと本格的なオーケストラ作品になっていると思います。しかし、ジェネシスの時のような幻想的な雰囲気ではありません。とても綺麗な交響曲です。だから何なの?と言ってしまえばそれまでですが、兎に角この人にはソロでは自由にやりたいようにやってもらわなければファンは満足しないのであります。

そしていつかはジェネシスのような幻想的な作品を作ってくれる事をファンは心待ちにしているのです。それは過去の事かもしれませんが、それが一番気持ちよかったのです。こういうアカデミックな作品を作った事で吹っ切れてくれたら良いと思います。この人はマニアックになって良いのです。そうしなければならないのです。ポップスなんて他の人にやらせれば良いのです。そしてそれが売り上げに繋がっていくのです。

Spring Tide
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[20140713]

Strictly IncognitoStrictly Incognito
(1995/09/08)
Strictly Inc.

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95年にトニーバンクスが結成したStrictly Incの唯一のアルバムです。ジェネシスは解散したので、新しいグループを結成するのはいいのですが、これが又どうしようもないくらい80年代サウンドになっています。もうこれじゃ売れないと言うのがまったく分かっていません。80年代でも売れなかったのに、90年代になって売れるはずも無く、回りの人間は誰も注意しないのか、なぜこの手法に固執するのか疑問であります。

1. Don't Turn Your Back On Me
2. Walls Of Sound
3. Only Seventeen
4. The Serpent Said
5. Never Let Me Know
6. Charity Balls
7. Something To Live For
8. A Piece Of You
9. Strictly Incognito
10. An Island In The Darkness

メンバーはボーカルとギターのJack Hues 、ドラムのJohn Robinson、ギターのDaryl Stuermer 、ベースはNathan East 、そしてキーボードがTony Banksです。ほぼいつものメンバーです。シンセポップ路線はいいとして、シンセの音色も古いですし、シーケンスのパターンも古くさい。テクノの時代である90年代はシンセもサンプラーも進化して、キーボーディストであるTony Banksにとっては面白い時代であるはずなのに、まったく新しいシンセには手を出さず、80年代に使用していた機材をそのまま利用しているようです。

一番評価が高いソロ1枚目のような作品でもこの時代なら売れていたはずですが、そういう嗅覚は持っていないようです。流行の音に耳を傾ける事も無く、なぜ自分だけが売れないのか分かろうともしないで、時代に取り残されたような作品です。ほぼ化石であります。無人島にでも漂流していたのでしょうか、理解に苦しみます。

Don't Turn Your Back On Me
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[20140713]

StillStill
(2012/02/28)
Tony Banks

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91年のソロアルバムです。共同プロデュースはNick Davisです。Nik Kershaw、Fish、Andy Taylor:、Jayney Klimekをボーカルに迎えて、シンセポップな作風にしています。シンセポップは80年代の音楽ですが、90年代初期もペットショップボーイが盛り返して再び脚光を浴び得ていましたので、ヒットしてもおかしくない内容に仕上がっています。しかし、ジェネシスファミリーが売れていたのは80年代だったので、時代に乗り遅れた形になっています。

1. Red Day On Blue Street
2. Angel Face
3. The Gift
4. Still It Takes Me By Surprise
5. Hero For An Hour
6. I Wanna Change The Score
7. Water Out Of Wine
8. Another Murder Of A Day
9. Back To Back
10. The Final Curtain

トニーバンクスのソロはファーストを除いてつまらないと言うイメージが定着していたので、この作品もほとんど話題にもなっていません。しかし、シンセポップなので、ポップな中にも影のあるジェネシス的なアレンジも活かされてきます。早くからこの路線がしっくりくる事に気づいていれば良かったと思います。特にRed Day On Blue Streetは名曲です。

Fishはジェネシスのコピーバンド、Marillionのボーカルですので、相性はいいのかと思いきや、以外に合いませんね。まだこの時点で80年代サウンドに固執している所が時代を読み取るアンテナが備わっていない事の証で、この人の居場所はジェネシス以外にはあり得ないのだと思います。キーボードプレイもポップな枠の中での演奏なので、ほとんど打ち込みでも良いくらいです。彼にはセンスのいいブレインが必要です。

Red Day On Blue Street
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[20140712]

BankstatementBankstatement
(1989/01/01)
Tony Banks

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89年、Tony Banksが結成したグループというか、プロジェクトのBankstatementの唯一のアルバムです。メンバーはTony Banksの他にボーカルのAlistair Gordonと女性ボーカルのJayney Klimekの三人だけですが、バックにはSteve Hillageなどが参加しています。何とかソロでも売れたいのでしょうが、これもまったくつまらない80年代サウンドの典型であります。

1. Throwback
2. I'll Be Waiting
3. Queen of Darkness
4. That Night
5. Raincloud
6. The Border
7. Big Man
8. A House Needs a Roof
9. The More I Hide It
10. Diamonds Aren't So Hard
11. Thursday the Twelfth

プロデュースはSteve Hillageとの共同になっています。Steve Hillageはゴングにいたカンタベリー系のミュージシャンですが、最近はテクノダンスミュージックをやったりと、昔の面影はありません。それも既にこの頃から始まっていたのだと思います。ただ80年代に流行っていたスタイルを模倣しているだけで、まったく必然性が感じられません。どんくらい不器用なんだと思ってしまいます。

ジェネシスだけ真面目にやっていればいいのに、無理して他のメンバーのようにソロ作品を作っても、自分のカラーを押し殺してまでも、こんなにつまらない作品を作る必要はどこにも無いと思います。誰かに脅されて作っているのか?本気でこれが売れると思っているのか?回りのスタッフが木偶の坊なのか?80年代の迷路に迷い込んだミュージシャンの一人だと言うのは明確です。

Throwback
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[20140712]

SoundtracksSoundtracks
(2001/04/24)
Tony Banks

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86年のアルバムです。トニーバンクスが手がけたサントラのQuicksilverとLorca And The Outlawsが収められています。どちらの作品も全曲手がけていないので、こういう構成のアルバムになっています。音楽的には80年代サウンドでありながらも他のメンバーのように売れるようなレベルではなく、無理して80年代サウンドを取り入れているようなぎこちなさを感じます。

1. Quicksilver: Short Cut To Somewhere
2. Quicksilver: Smilin' Jack Casey
3. Quicksilver: Quicksilver Suite: Rebirth
4. Quicksilver: Quicksilver Suite: Gypsy
5. Quicksilver: Quicksilver Suite: Final Chase
6. Lorca And The Outlaws: You Call This Victory
7. Lorca And The Outlaws: Lion Of Symmetry
8. Lorca And The Outlaws: Redwing Suite: Redwing
9. Lorca And The Outlaws: Redwing Suite: Lorca
10. Lorca And The Outlaws: Redwing Suite: Kid And Detective Droid
11. Lorca And The Outlaws: Redwing Suite: Lift Off
12. Lorca And The Outlaws: Redwing Suite: Death Of Abby

デジタルシンセを揃えたので、いろんな音を使って曲にしてみました的な曲ばかりで、この音なら今風のこん亜アレンジにと言う具合で作曲しているのではないかと思えるくらい昔のイマジネーションは発揮されていません。Phil CollinsやMike Rutherfordが何故売れているのかと言う解析をまったくしていないように思います。他のメンバーの作品を参考にせずに、不器用なくらいに時代の音にもてあそばれているように思います。 

一人で打ち込みとかやっているので、当時の機能豊かになったシーケンスをプログラミングしていますが、その簡易的なアレンジが売れると思って勘違いしているような音楽です。この人だけがまったくヒットチャートに登場してこなかった理由はここにあります。アレンジも音色もリズムもつまらないものばかりです。

Short Cut To Somewhere
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[20140712]

The Wicked Lady (OST) - National Philharmonic OrchestraThe Wicked Lady (OST) - National Philharmonic Orchestra
(2013/03/08)
TONY / STANLEY BLACK BANKS

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83年の作品です。映画のサウンドトラック盤になっていて、National Philharmonic Orchestraとの競演になっています。サウンドトラックといえばインストものでしょうから、かなり期待を寄せていましたが、プログレ作為hん出は無く、オーケストラをバックに演奏しています。バンドでの演奏も80年代ポップスだし、予想を裏切られます。

1. The Wicked Lady
2. Portrait of Jerry Jackson
3. Caroline's Theme
4. Scherzo
5. Pastorale
6. Prelude to the Wicked Lady
7. Kit s Theme
8. Finale
9. Barbara
10. The Chase
11. Spring
12. Kit
13. Repentance
14. Caroline
15. Jerry Jackson
16. The Wicked Lady (Custom version)

ジェネシススタイルをオーケストラに変換しているのなら面白いと思うのですが、映画の内容によって、明るいクラシカルな曲調になっています。ダークで幻想的でスリリングな曲をファンなら期待してしまう所ですが、その期待は簡単に裏切られてしまいます。ロックな曲は80年代だし、ほとんどの曲がロマン派のクラシカルな曲になっているのです。

クラシックと言うよりミュージカル調なのかもしれませんが、Tony Banksのカラーはどこにあるのだろうと思ってしまいます。このハッピーな音楽は何なんだと思います。少しぐらい影があってもいいのに、こんなにハッピーな音楽の映画って、面白いのだろうかと勘ぐってしまいます。映画はみていないので何とも言えませんが、Tony Banksである必要がまったく感じられません。

Wicked Lady
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[20140712]

FugitiveFugitive
(1998/06/30)
Tony Banks

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83年のアルバムで、Stephen Shortと共同プロデュースしています。とうとう彼もポップな作品を作る事を余儀なくされました。ポップと言ってもキーボーディストなので、テクノやニューウェイヴの手法を用いています。その為、ポップなフォーマットになりながらも一癖あるので売れていません。そもそもファンは誰もこんな作品を望んでいませんので、裏切られてような気分にさせられたからです。

1. This Is Love
2. Man Of Spells
3. And The Wheels Keep Turning
4. Say You'll Never Leave Me
5. Thirty Three's
6. By You
7. At The Edge Of Night
8. Charm
9. Moving Under
10. K2
11. Sometime Never

ポップフォーマットでありながら参加ミュージシャンはジャズ系で、ドラムはSteve Gadd、Andy Duncan、Tony Beard、ベースはMo Fosterで、ギターはDaryl Stuermerです。歌はTony Banks自身が歌っています。それほど巧くはありませんが、ニューウェイヴの作風にはあっています。レゲエのリズムを使ったり、初期の頃のXTCのような雰囲気があります。

ジェネシス自体もポップ化していますが、彼がいる限りプログレバンドとしての威厳は保たれていました。そのトニーがポップな歌ものの作品を作ってしまっては、いよいよプログレも死んだと言わざるおえない状況になっていました。しかし、ちょっとマニアックなブリットポップ作品だと言う見方に変えると結構良い作品なのです。ビージーズみたいだったジェネシスの最初期の作品を思わせるような曲もあります。これはこれで面白いアルバムだと思います。

This Is Love
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[20140711]

A Curious FeelingA Curious Feeling
(2009/11/17)
Tony Banks

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ジェネシスのキードーディスト、トニーバンクスの79年のファーストソロアルバムです。彼こそがミスタージェネシスであり、ジェネシスのほとんどの曲に関わっています。ですからソロアルバムでは一番興味が湧く人であります。ジェネシスの幻想的なサウンドは彼が創りだしていると言っても過言ではありません。

1. From The Undertow
2. Lucky Me
3. Lie
4. After The Lie
5. Curious Feeling
6. Forever Morning
7. You
8. Somebody Else's Dream
9. Waters Of Lethe
10. For A While
11. In The Dark

プロデュースは彼とDavid Hentschelの共同で、ほとんどの演奏もトニーが手がけて、ドラムのChester ThompsonとボーカルのKim Beaconが参加しているだけです。まだデジタルシンセは使っていないと思われますが、ポリフォニックシンセは使用しています。ギターやベースもトニーが演奏していますので、なかなかのマルチプレイヤーだと思います。ジェネシスではピーターガブリエルが提示するアイデアを音に変換する役割をになってきましたので、自由自在に音を操るのは得意であり、ここでも変幻自在で幻想的な美しい作品に仕上げています。

キーボードが中心と言う事もあって、メンバーのソロ作品の中でも一番プログレ的な内容になっています。ジェネシスファンなら一番満足出来る出来映えです。スティーヴハケットも幻想的なサウンドを作っていますが、ソロではジェネシスでは出来なかった事をやっています。しかし、トニーの場合は、ジェネシスでも自分のやりたい事をやっていますので、ソロになってもそれは変わりません。このスタイルこそがトニーバンクスなのです。名盤です。

From The Undertow
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[20140711]

Going BackGoing Back
(2010/09/28)
Phil Collins

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2010年のアルバムで現在の最新作になっています。R&Bなどのカバー曲集になっています。名病を乗り越えてカムバックしてからの作品で、これが最後のアルバムになる可能性もあるらしいです。モータウン系の曲が多く、これが彼のルーツのようです。彼自身のプロデュースで、ほぼ原曲に忠実にカバーされています。

1. Girl (Why You Wanna Make Me Blue)
2. (Love Is Like A) Heatwave
3. Uptight (Everything’s Alright)
4. Some Of Your Lovin’
5. In My Lonely Room
6. Take Me In Your Arms (Rock Me For A Little While)
7. Blame It On The Sun
8. Papa Was A Rolling Stoone
9. Never Dreamed You’d Leave In Summer
10. Standing In The Shadows Of Love
11. Do I Love You
12. Jimmy Mack
13. Something About You
14. Love Is Here And Now You’re Gone
15. Loving You Is Sweeter Than Ever
16. Going To A Go-Go
17. Talkin About My Baby
18. Going Back

女性ボーカルの曲においてはファルセットに近い歌い方をしています。もう声も出なくなっているのでしょうが、歌は巧いので問題ありません。晩年になるとカバー曲集を出すミュージシャンは少なくありませんが、プログレバンドの、しかもドラマーが出す作品にしては珍しい選曲だと思います。しかし、80年代のヒット作品の影には、これらの曲達が参考にされていたのがよく分かります。

有名な曲ばかりなので、原曲通りだと作品としては弱いと思うのですが、フィルコリンズらしさが感じられる内容になっています。サウンドも昔の感じに近いもので、シンセなどの類いが一切使われていません。ロッドスチュワートのスタンダードのカバー集みたいです。声は出なくなっていても優しい歌い方が曲にマッチしています。これはこれで、現在では有りの作品だと思います。

Girl (Why You Wanna Make Me Blue)
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[20140711]

TestifyTestify
(2002/11/11)
Phil Collins

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2002年のアルバムです。プロデュースはRob Cavalloに任せています。ここにきてやっと90年代のサウンドになっています。なぜこれを90年代に作れなかったのかは置いといて、再び顔面ジャケットです。前作は顔面ジャケットじゃなかったので売れなかったとおもったのでしょうか。結構縁起を担ぐ人なのですね。90年代サウンドになっても自分らしさをしっかり出しているので、素晴らしい出来映えだと思います。

1. Wake Up Call
2. Come With Me
3. Testify
4. Don't Get Me Started
5. Swing Low
6. It's Not Too Late
7. This Love This Heart
8. Driving Me Crazy
9. The Least You Can Do
10. Can't Stop Loving You
11. Thru My Eyes
12. You Touch My Heart

いつもの曲の音色とリズムを変えるだけで良かったと言う事になります。そんな簡単な事で、古くさくもなく、自分らしさを殺す事も無く、売れる作品を作る。これに気づくまで何年もかかってしまいました。ピアノの音だけでも80年代と90年代はこんなにも音が違っています。打ち込みでも80年代のジャストなリズムとは違って躍動的です。90年代は80年代の反省の上に進化してきました。しかし彼は80年代に成功しているので、その反省が無かったのでありましょう。

PVはしっかり作っています。これが無いと売れないと思うのも80年代の成功者らしいところです。曲自体は昔と変わりませんので聴き易いし、それでいて90年代を経たようなサウンドになっているので、これは売れて当然です。しかし昔のようには売れていません。こはやこの時点で過去の人になっていますので、この作品がリリースされた事すら知らない人も多いと思います。それでもスティングの当時の作品と同じくらいよく出来ています。

Wake Up Call
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[20140711]

ダンス・イントゥ・ザ・ライトダンス・イントゥ・ザ・ライト
(2005/12/21)
フィル・コリンズ

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96年のアルバムです。再びHugh Paghamとタッグを組んでいます。ジェネシスを脱退してから制作されています。脱退イコール解散でありますが、完全にソロとしてやっていこうと言う決意に立っていますが、やっている事はほとんど80年代にやってきたことと同じで、一度バカ売れしていた快感が残っているのか、このやり方なら売れると言う錯覚に陥っているようです。

1. Dance Into The Light
2. That's What You Said
3. Lorenzo
4. Just Another Story
5. Love Police
6. Wear My Hat
7. It's In Your Eyes
8. Oughta Know By Now
9. Take Me Down
10. The Same Moon
11. River So Wide
12. No Matter Who
13. The Times They Are A-Changin'

ワールドビートも取り入れながらのNew jack swingのようなダンスナンバーは80年代なら間違いなく売れていたでしょうが、流石にこの時期になると古くさいだけの音楽であり、流行の音楽は色褪せるのが早いと言う図式は頭に無かったようです。音は良いし、アレンジもしっかりしている、曲も悪くありません。しかし、昔の焼き直しでは聴く価値が下がってしまいます。

ただ、打ち込みはほとんど無く、生演奏による優れた演奏である事は間違いありません。ポップにするにしても、ポップにも様々な形がありますので、今までに無かったエッセンスを取り入れるなりの工夫がなければ苦しい所です。ほとんどが80年代にやり尽くしてきている手法なので、新鮮さが全くありません。時代を切り開いてきた人だけに、そういう期待は自ずとついてきます。それに応えられるだけのアイデアは最低限でも必要です。

Full Album
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[20140710]

Both SidesBoth Sides
(1993/11/05)
Phil Collins

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93年のアルバムです。80年代を席巻してきたジェネシスファミリーですが、90年代に入ると地味になってきます。人気は定着しているので、売れている事は売れているのですが、スタイル的に80年代を引きずっているので、90年代のスタイルには適応出来ないままになっています。このアルバムもこれまでの作品と変わらない出来映えですが、初の単独セルフプロデュースで、ほぼ一人で制作されています。

1. Both Sides Of The Story
2. Can't Turn Back The Years
3. Everyday
4. I've Forgotten Everything
5. We're Sons Of Our Fathers
6. Can't Find My Way
7. Survivors
8. We Fly So Close
9. There's A Place For Us
10. We Wait And We Wonder
11. Please Come Out Tonight

コンピューターの進化により、スタジオと変わらない編集を自宅でも出来るようになります、そうした環境を得て、自分のやりたい事をやっている作品だと思います。それでもこれまでのようなヒット性のある曲を作っているので、稼ぎたいという欲求は強いようです。どちらかと言うとピーターガブリエルの作品に近い感じになっています。歌い方もガブリエル風です。ジェネシスの昔の曲ではガブリエルの物真似のように歌いますので、得意な歌い方なのでしょう。

アフリカのリズムを取り入れたりしているのもガブリエルの影響だと思いますし、それとこれまで売れていたような曲を作っているので、一人で好き勝手に出来る環境を楽しんでいるとは思えません、これなら豪華ゲストを招いて演奏させた方が売れていたと思いますが、こういう事もあって80年代ほと売れなくなっていきます。80年代の後半にはこういうサウンドはもう飽き飽きしていましたので、前作がぎりぎりのラインだったと思います。時代をリードしていたものは、いつしか他の寵児に追い越されていくものなのです。

Both Sides Of The Story
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[20140709]

But SeriouslyBut Seriously
(1993/08/26)
Phil Collins

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89年のアルバムです。前作、ジェネシスのアルバムとヒットを続けてきて、このアルバムもヒットしています。もはや売れる曲を作る事に躊躇は無いです。しっかり売れる為の作品を作っています。いつものバンドメンバーとPhoenix Hornsによるファンクスタイルの所謂典型的な80年代サウンドになっています。打ち込み、サンプラーも使っていますが、生演奏がしっかりしているので、軽薄になる寸前に留まっています。

1. Hang In Long Enough
2. That's Just The Way It Is
3. Do You Remember?
4. Something Happened On The Way To Heaven
5. Colours
6. I Wish It Would Rain Down
7. Another Day In Paradise
8. Heat On The Street
9. All Of My Life
10. Saturday Night And Sunday Morning
11. Father To Son
12. Find A Way To My Heart

豪華ゲストも参加していて、David Crosby、Nathan East 、Pino Palladino、Stephen Bishop、Eric Clapton 、Steve Winwoodがなどが参加しています。クラプトンのアルバムをプロデュースしたりしていますが、クラプトンは人の作品ではあまり冴えた演奏しない傾向があります。それでもやり直しとは言えないのでしょうね。誰かがもうお前は神ではないと言ってあげないといけないと思います。

顔面ジャケットシリーズになっていますが、その御陰で顔も名前も音楽も定着するようになりました。Hugh Padghamのサウンドプロダクションも派手さは無くなってきましたが、細かい部分での目配りが行き届いているのもあって、他のあまたある80年代サウンドとは違って、一つ一つの音が活きていますので、平坦な感じがしません。ここが売れる作品と、売れなかった作品の違いがあると思います。思いっきり80年代サウンドなのに嫌みがありません。

Full Album
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[20140708]

No Jacket RequiredNo Jacket Required
(1995/04/17)
Phil Collins

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85年のアルバムで、最大のヒット作品となりました。今回もHugh Padghamとタッグを組んで製作されています。Sting やPeter Gabriel にバックコーラスをさせるという贅沢ぶりです。You Can't Hurry Loveのヒットが契機になったと思われますが、よりポップ感覚が開花しています。このヒットのノウハウが後のジェネシスのInvisible Touchに反映されていきます。

1. Sussudio
2. Only You Know And I Know
3. Long Long Way To Go
4. I Don't Wanna Know
5. One More Night
6. Don't Lose My Number
7. Who Said I Would
8. Doesn't Anybody Stay Together Anymore
9. Inside Out
10. Take Me Home
11. We Said Hello Goodbye

作品を出すたびにヒットする神状態になっていて、MTVを活用した戦略は見事に的中し、One More Night、Sussudio、Don't Lose My Number、Take Me Homeのシングルヒットをもたらしています。打ち込み、シンセベース、所謂80年代サウンドを取り入れたポップな内容になっています。バラードもありますが、これまでのダークなイメージは払拭して、よりリスナーの幅を広げたサウンドになっています。

Roland 808やRoland 909 などのシーケンス、Linn drumを使ったりして、90年代のテクノへと繋がるサウンドが聴かれます。シーケンスに生ドラムというリズム構成、80年代らしい白玉コード、テンションを動かしていくコード進行、全てが真似されていき、80年代のスタイルが固まっていきます。モータウンスタイルを取り入れる事で明るくなり、それは後のジェネシスにも反映されていきます。Peter Gabrielもヒット作品を作るようになり、ジェネシスファミリーが報われる時代となりました。

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[20140707]

Hello. I Must Be GoingHello. I Must Be Going
(2010/10/25)
Phil Collins

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82年のアルバムです。ソロでもヒット出来る確信を持ったフィルコリンズは更なるポップな作品を作るようになっていきます。ピーターガブリエルの影響でアフリカのリズムを取り入れていますが、あくまでも彼はポップフォーマットとして消化させています。今回もHugh Padghamとの共同プロデュースで、ゲートリバーブによるドラムサウンドを更に完成させています。

I Don't Care Anymore
2. I Cannot Believe It's True
3. Like China
4. Do You Know, Do You Care?
5. You Can't Hurry Love
6. It Don't Matter To Me
7. Thru These Walls
8. Don't Let Him Steal Your Heart Away
9. The West Side
10. Why Can't It Wait 'Til Morning

ゲートとはノイズゲートの事で、これを極端にかける事により残響音をスパッと切り落としてタイトで切れ味の良いリズムを創りだす事が出来ます。リバーブをドラムにたっぷりかけると重い音になりますが、残響音が長く響いてリズムが悪くなります。そこでノイズゲートで強制的に残響音を切り落とす訳です。これで重くて切れ味の良いサウンドを人工的に創りだす事で、それまで無かったような独自のサウンドが生まれました。これが80年代は大流行して、ほとんどの作品で聴く事が出来ます。その為、早くに形骸化したのも事実です。

シングルカットされて大ヒットしたシュープリームスのYou Can't Hurry Loveのカバーのようにモータウン的なポップさを取り入れています。これネオアコのスタイルカウンシルも同時期にモータウンのリズムを取り入れたりして、80年代のヒットの要素となっていきます。それまでパンクやニューウェイヴなどの斬新なスタイルでとんがっていたミュージシャンがソウルミュージックが好きだとカミングアウトした事で、黒人音楽を当たり前のように取り入れるミュージシャンが増えていきます。プログレとは無縁だったソウルミュージックの要素は更なるポップ感覚をもたらして、ヒット街道をまっしぐら進んでいきます。

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[20140706]

Face ValueFace Value
(1995/04/12)
Phil Collins

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ジェネシスで活動しながらもフュージョンバンドBrand Xに参加したりしていましたが、Brand Xの作品は既に紹介済みなので、ジェネシスが活動停止中にリリースされた81年のファーストソロアルバムを紹介します。80年代の時の人となるHugh Padghamと創り上げています。Hugh Padghamはピータガブリエルのサードアルバムでゲートリバーブを使ってPhil Collinsにドラムを叩かせて、80年代を代表するサウンドを創り上げた人であり、その流れでこのアルバムも制作しています。

1. In The Air Tonight
2. This Must Be Love
3. Behind The Lines
4. The Roof Is Leaking
5. Droned
6. Hand In Hand
7. I Missed Again
8. You Know What I Mean
9. Thunder And Lightning
10. I'm Not Moving
11. If Leaving Me Is Easy
12. Tomorrow Never Knows

三人になってからのジェネシスはポップになりはじめますが、その仕掛人はこのPhil Collinsであり、そのポップさとピーターガブリエルの作品からの影響でヘヴィーでスリリングなサウンドになっています。まずボーカリストとしての作品でありますが、ゲートリバーブが効いたドラミング、それにドラムマシーンも付け加えてリズムの組み立てから作曲されています。Eric Clapton、Stephen Bishop、Shankar、lphonso Johnsonなどの豪華ゲストに加えてArif Mardinがストリングスアレンジをして、EWF Hornsが参加しています。

MTVの時代でもあり、ジェネシスでもヒットを飛ばしていたPhil Collinsは80年代に大活躍していきます。その先駆けとなったアルバムで、イギリス的な重さのある曲もあれば、アメリカ的なファンキーなアレンジもあったり、ヒットチャートを狙いながらもプログレファンにも対応出来る曲を用意しています。この辺は抜かりがありません。80年代に売れる手本となるような作品であり、80年代は彼無くしては語れないくらいのキーパーソンなのでありました。

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[20140706]

Ark 2Ark 2
(2006/03/27)
Flaming Youth

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Phil Collinsがジェネシスに加入する前に参加していたバンド、Flaming Youthの69年の唯一のアルバムです。サイケからプログレへと移行する間のアートロック的なサウンドで、ブリットポップな曲もあります。メンバーはドラムのPhil Collins、ギターがRonnie CarylとGordon Smithでベースも担当、キーボードのBrian Chattonの四人です。

1. Guide Me, Orion
2. Earthglow
3. Weightlessness
4. The Planets A. - Bringer Of War
5. The Planets B. Venus - Bringer Of Peace
6. The Planets C. Mercury - The Winged Messenger
7. The Planets D. Jupiter - Bringer Of Jollity
8. Planets E. Saturn - Bringer Of Old Age
9. The Planets F. Uranus - The Magician
10. The Planets G. Neptune - The Mystic
11. Changes
12. Pulsar
13. Spacechild
14. In The Light Of Love
15. From Now On (Immortal Invisible)
16. Man, Woman And Child (Bonus Track)
17. Drifting (Bonus Track)

発売当時は全く話題にもなっていませんし、廃盤になっていましたが、Phil Collins人気にあやかって再発されています。私もCDの時代になって入手出来ました。The Planetsは組曲になっていて、プログレ志向ありありなのですが、まだこの時点ではどう表現していいのか分からないバンドが多くいました。彼らもその一つです。サージェントペッパーの影響を受けているのでしょうが、イギリス的なポップソング寄せ集められたようなアヴァンギャルドポップのようでもあり、これがマニアにはたまらない内容になっています。

サイケ時代の隠れた名作としてス骨子再評価されています。ただ、まだまだ完成度が低く、散漫な感じもします。全員がボーカルをとっていて、早くもこの時点でPhil Collinshe Planetsの歌が聴けます。アヴァンギャルドポップでありながらPhil Collinsはジャズ的なドラミングをしていて、ソフトマシーンの初期の頃の作品に近いものになっています。Phil Collinsファンじゃなくてもブリティッシュロックファンならコレクトしておきたい作品です。

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[20140706]

Genesis Revisited IIGenesis Revisited II
(2012/10/23)
Steve Hackett

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2012年の作品で、現在までの最新作になります。再びジェネシスのカバー作品で、数曲だけソロ作品も含まれています。今回も豪華ゲストを招いています。John Wetton、Nik Kershaw、Phil Collinsの息子のSimon Collinsもキーボードで参加しています。CD2枚組の大容量であり、ジェネシス無き後、ジェネシスを継承出来るのは自分だけだと言う自負からやっているのでしょうか。

ディスク:1
1. Chamber Of 32 Doors
2. Horizons
3. Supper’s Ready
4. The Lamia
5. Dancing With The Moonlit Knight
6. Fly On A Windshield
7. Broadway Melody Of 1974
8. The Musical Box
9. Can
10. Please Don’t Touch
ディスク:2
1. Blood On The Rooftops
2. The Return Of The Giant Hogweed
3. Entangled
4. Eleventh Earl Of Mar
5. Ripples
6. Unquiet Slumbers For The Sleepers…
7. …In That Quiet Earth
8. Afterglow
9. A Tower Struck Down
10. Camino Royale
11. Shadow Of The Hierophant

ギターレスになっている本家ジェネシスではここまでギターが活躍出来る演奏はライブでは出来なくなっていますし、キーボードとドラムは本家のようにはいきませんが、みんなピーターガブリエルみたいに歌っているのが面白いです。日本ではあまり浸透していませんが、海外ではピーターガブリエルのように歌うシンガーは結構います。それだけ影響力のある人だったのです。

オリジナル作品でも本家に負けないくらいの内容を制作していますし、昔の栄光にしがみつく必要もありませんが、ジェネシスの曲をライブで演奏出来るバンドがいなくなっていますから、その役目を背負っているのでしょう。ジェネシス時代にプログレの根幹となるようなアイデアを出しまくっていますので、それらを現在においても発信していく事で、彼のオリジナル曲の進化の具合も分かると言うものです。今後の作品も大いに期待が持てるミュージシャンであります。

Chamber Of 32 Doors
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[20140706]

Beyond the Shrouded HorizonBeyond the Shrouded Horizon
(2011/09/27)
Steve Hackett

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2011年のアルバムです。共同プロデュースは前作に引き続きRoger Kingが担当しています。いつものバックメンバーにオーケストラですが、Chris SquireとSteve Hackettが参加しています。ボーナスCDがついていますが、同じメンバーでレコーディングされた新曲なので、2枚組のアルバムだと思っても良いと思います。それくらいアイデアが詰まった内容になっています。

ディスク:1
1. Loch Lomond
2. The Pheonix Flown
3. Wanderlust
4. Til These Eyes
5. Prairie Angel
6. A Place Called Freedom
7. Between The Sunset and The Coconut Palms
8. Waking To Life
9. Two Faces Of Cairo
10. Looking For Fantasy
11. Summer's Breath
12. Catwalk
13. Turn This Island Earth
ディスク:2
1. Four Winds: North
2. Four Winds: South
3. Four Winds: East
4. Four Winds: West
5. Pieds En L'Air
6. She Said Maybe
7. Enter The Night
8. Eruption: Tommy
9. Reconditioned Nightmare

ヘビメタ風のアレンジがありのプログレになっていて、ヘヴィメタ、アコースティック、民族音楽と絡めながらのプログレ作品になっています。ギターのアーミングを多用していますが、ピッキングをしながらのアーミングなどジェフベックの影響を感じさせます。声とギターの両方に歌わせているギタリストならではの演奏になっています。昔のプログレは当時流行っていたビッグブルースに反発してブルース色を完璧に排除していましたが、現在進行形のSteve Hackettのプログレではブルースも有りです。

イエスのようなコーラスワークも重要な存在になっています。肩肘張らずに雄弁にプログレを謳歌しています。厳密にアレンジされていますが、パソコンでの編集が出来るようになって、各楽器の配列を並び替えるのが楽になっていますので、試行錯誤する時間も短縮されています。その環境を活かした現在進行形のプログレなのです。これだけ恵まれた環境になっているのに、ここまで作り込んでいる作品はあまり見かけません。今だからこそ昔以上のプログレ作品が作れる環境にあるのに、それをきちんと活用しているのはSteve Hackettくらいではないでしょうか。名盤です。

Loch Lomond
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[20140705]

Out of the Tunnel\'s MouthOut of the Tunnel\'s Mouth
(2010/06/08)
Steve Hackett

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2009年のアルバムです。トンネルから抜け出せたみたいなタイトルですが、恐らく音楽的な事ではなく、離婚問題から解放されたような意味合いでは無いでしょうか。ジャケットが元奥様の作品では無くなっています。音楽的に吹っ切れたと感じたのはWild Orchids でありましたし、この作品ではそこから又更にプログレ度を増した内容になっています。

ディスク:1
1. Fire on the Moon
2. Nomads
3. Emerald and Ash
4. Tubehead
5. Sleepers
6. Ghost in the Glass
7. Still Waters
8. Last Train to Istanbul
ディスク:2
1. Blood on the Rooftops
2. A Tower Struck Down
3. Firth of Fifth
4. Fly on a Windshield
5. Broadway Melody of 1974
6. Every Star in the Night Sky

これまでジェネシス的な曲を作る時はピーターガブリエルが歌う事を想定して作曲していたように思いますが、ここでは自分が歌う事を想定してジェネシス的な曲を作っています。それをオーケストラアレンジの壮大な曲にしながらもポップソングにするという、元プログレバンド出身のソロアルバムとしてはずば抜けた完成度を持った作品に仕上げています。

ゲストにはイエスのChris Squireやジェネシスでは交わる事が無かったAnthony Phillipsとの競演が実現しています。ボーナスCDには現在のバンドでのジェネシスの曲を演奏したライブ音源が収められています。これは明らかに昔のジェネシスの曲と現在の曲がどれほど進化したかを比較出来るようにしているような意志を感じます。比べようはありませんが、昔の流れを進化させた結果を提示しているといっても言い過ぎではないでしょう。名盤であります。

Fire on the Moon
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[20140705]

TributeTribute
(2009/06/30)
Steve Hackett

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2008年のアルバムで、カバー曲集になっていますが、バッハ、ザゴヴィア、ウイリアム・バードなどのクラシックギター曲としてカバーしています。オリジナル曲も入っていますが、これまでのアコースティックギター作品と違うのはカバーになっている事です。それだけ誰でも知っている曲なので、ギターの演奏が評価される事になります。それだけ気持ちが入っている曲なのでありましょう。

. Gavottes BWV 1012 (Bach)
2. Courante BWV 1009 (Bach)
3. Jesu Joy BWV 147 (Bach)
4. The Fountain Suite (Hackett)
5. The Earle of Salisbury (Byrd)
6. La Catedral (Barrios)
7. El Noy de la Mare
8. Cascada (Hackett)
9. Sapphires (Hackett)
10. Prelude in D, BWV 998 (Bach)
11. Prelude in C min, BWV 999 (Bach)
12. Chaconne BWV 1004 (Bach)
13. La Maja de Goya (Granados)

クラシックギターも学んでいたのでしょうし、ロックと同じように耳コピーしたりもしていたのでしょう。ロックギターと違うのは、一本のギターで伴奏と旋律を同時に演奏するのがクラシックギターであり、その為運指というか、演奏するポジションが限定される事になりますので、自分で探るのは時間がかかるので、学びにいっていたと推測されます。ロバートフィリップもアンソニーフィリップスもクラシックギター教室に通っていました。

クラシックギターを習得するとロックギターを演奏する時も独自の奏法を編み出せるようになりますので、クラシックギターを学ぶ事は良い事だと思います。しかし、チョーキングとかありませんので、ロックギターは別に練習する必要があります。そうした経歴の中で、彼にとってクラシックギターがどれほど重要な位置を占めているのかは、これまでの作品も聴いても分かりますが、これはその最もたるアルバムであります。

About Album
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[20140705]

Wild OrchidsWild Orchids
(2006/09/12)
Steve Hackett

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2006年のアルバムです。バンド体制での演奏ですが、Underworld Orchestraも参加しています。このオーケストラはロック的なアレンジにも適応しています。オーケストラが入ってプログレ的ですが、かなりポップなロック作品になっています。テクノ的なサンプリング打ち込みもありの、民族音楽要素もありの新境地を拓きながらもポップであると言う点ではジェネシスファミリーの中でも飛び抜けた才能を晩年に開花させています。

1. A Dark Night In Toytown
2. Waters Of The Wild
3. Set Your Compass
4. Down Street
5. A Girl Called Linda
6. To A Close
7. Ego & Id
8. Man In The Long Black Coat
9. Wolfwork
10. Why
11. She Moves In Memories
12. The Fundamentals Of Brainwashing
13. Howl

グラムロックとプログレの中間的なサウンドだったクィーンのような感じだと思います。プログレのような雑多感を出しながらもポップでコンパクトな感じにデフォルメされた感じが洗練された印象を受けます。それでいてデジタルフォーマットされているので、古いタイプのプログレでは無く、これも現在進行形な迂路グレ作品に仕上がっていると思います。

ポップさも80年代のそれとは違って、R&B的な黒人音楽をベースにしたポップロックであり、60年代や70年代の良さをそのまま21世紀に持ってきた感じであります。ギターもロック的な演奏になっていますし、これまでの作品には無かった明るさがあります。これまで吸収してきた全ての音楽を解き放ちながら何か吹っ切れたようなサウンドです。アバンギャルドポップと言っても良いくらいめまぐるしい展開になるのですが、奇をてらっているのではなく、音楽を楽しんでる感じが伝わってくる名盤です。

A Dark Night In Toytown
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[20140705]

MetamorpheusMetamorpheus
(2014/04/17)
Steve Hackett & Underwor

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2005年の作品です。オルフェウスの神話を題材にしたオーケストラとの競演によるアコースティックギター作品になっています。弟のJohn Hackettがオーケストラアレンジを手がけていて、フルートやギターで参加しています。オーケストラはUnderground Orchestra というイギリスの小さなオーケストラグループで、2管、4弦の構成になっています。

1. The Pool Of Memory And The Pool Of Forgetfulness
2. To Earth Like Rain
3. Song To Nature
4. One Real Flower
5. The Dancing Ground
6. That Vast Life
7. Eurydice Taken
8. Charon's Call
9. Cerberus At Peace
10. Under The World - Orpheus Looks Back
11. The Broken Lyre
12. Severance
13. Elegy
14. Return To The Realm Of Eternal Renewal
15. Lyra

ギリシャ神話を題材にしている為か、地中海的な雰囲気のあるギターになっています。オーケストラは全面的に鳴っている訳ではなく、あくまでもアコースティックギターのバックで雰囲気作りをしている役目になっています。プログレでのアコースティックギターの名手といえばもう一人スティーブハウがいます。そしてジェネシスの初代ギタリストAnthony Phillipsもいますが、Steve Hackettは全く違うタッチの演奏をしています。

クラシックギターの奏法をかじってはいますが、ロックギタリストであるが故の独自性も入っています。それを目立たさないようにクラシックギタリストになりきっています。あくまでもギターはストリーテラーの役目であり、雄弁に優雅に語りかけるように演奏されています。オーケストラの演奏もシンプルであり、ロックミュージシャンならではの分かり易い音楽になっています。

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[20140704]

To Watch the StormsTo Watch the Storms
(2003/06/17)
Steve Hackett

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2003年のアルバムです。久しぶりにソロアルバムらしい内容のアルバムになっています。ここでのバックメンバーはキーボードがRoger King、ベースがTerry Gregory 、ドラムがGary O'Toole、フルートのJohn Hackett、サックスのIan McDonald 、木管のRob Townsendなどです。全体的な印象としては初期の頃のジェネシスはプログレでありながらブリットポップな雰囲気を持った曲調がありました。それを最新のテクノロジーで進化させたような現在進行形のプログレになっています。

1. Strutton Ground
2. Circus of Becoming
3. The Devil Is An Englishman
4. Frozen Statues
5. Mechanical Bride
6. Wind, Sand and Stars
7. Brand New
8. This World
9. Rebecca
10. The Silk Road
11. Pollution B
12. Fire Island
13. Marijuana, Assassin Of Youth
14. Come Away
15. The Moon Under Water
16. Serpentine Song
17. If You Only Knew

まずSteve Hackettのボーカルが上達したと感じます。巧い訳ではありませんが、味わいが出せるようになっています。それだけで曲の完成度が増します。それに加えて繊細に構成されたアレンジの妙が素晴らしい。ギターのミュートカッティングのリバースリバーブ成分だけを使ってリズムを構成させたり、シンセもデジタルでありながらアナログ感を出せるように進化していますので、その恩恵は計り知れません。歌もピーターガブリエルに歌わせる事を念頭に置いたジェネシス時代のように作曲されています。

しかし歌のイメージはどちらかと言うとピンクフロイド的であり、そこでオリジナリティーが生まれます。ジャズの要素やアンビエントな感じもテクノを経過してきたからこその手法になっていますので、昔のジェネシスを彷彿とさせるのではなく、あの頃の良さを持ったまま21世紀に進化させた、懐古主義ではなく、現在進行形の挑戦的なものになっています。これだけの作品をつけつけられるとFeedback 86がいかにクソのような作品だったかが分かります。全てに行き届いた工夫が見事な素晴らしい名盤です。

Strutton Ground
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[20140703]

Feedback 86Feedback 86
(2001/04/24)
Steve Hackett

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2000年にリリースされたアルバムですが、録音は86年、GTRで活動中にレコーディングされていましたが、レコード会社難色を示してリリースされていませんでした。豪華ゲストを起用しているにもかかわらず、あまりにもGTRしていますし、これまで80年代でももろ80年代サウンドをソロでは取り入れていませんでしたので、これがその時リリースされていれば売れていたかもしれませんが、Steve Hackettへの評価は地に落ちていた事でしょう。

1. Cassandra
2. Prizefighters
3. Slot Machine
4. Stadiums Of The Damned
5. Don't Fall
6. Oh How I Love You
7. Norte Dame Des Fleurs
8. The Gulf

まずこのアルバムの良さから言うと豪華ゲストとの競演です。Brian May、Pete Trewavas 、Ian Mosley 、Bonnie Tyler、Chris Thompsonなどが協力してレコーディングしていますが、問題は曲です。エイジアよりも軽薄な80年代ポップス、極端にシンプル化に徹しているため、ギターも抑えめの演奏。過渡に演出されたコーラスワーク。いかにもの80年代サウンドですが、86年にこれがリリースされていても少し時代遅れに感じるサウンド。リリースされなかった理由は明白です。

時代の流れに迎合してリリースされていれば、きっと酷評されていた事でしょう。それだけ曲の完成度が低いです。しっかりアレンジされていても、とってつけたようなありきたりの、無くても良い音楽です。お蔵入りされていて、この時期にリリースされて、何とか参加メンバーに恩返しが出来ているくらいでちょうどいい作品です。これをオリジナルソロ作品に加えると唯一の汚点になるアルバムです。

Cassandra
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