

79年のセカンドアルバムです。彼らの出世作であり、このアルバムにより彼らが単なるニューウェイヴバンドではなく、イギリスの伝統的なひねくれポップバンドの一つである事が示されました。プロデュースはJohn Woodと共同で行っており、
ブリットポップを先取りしたようなポップな曲ばかりです。しかし、テクノポップやニューウェイヴのサウンドやスカのリズムを取り入れたり、時代性もしっかりは反映させています。
1. Slap & Tickle
2. Revue
3. Touching Me Touching You
4. It's Not Cricket
5. It's So Dirty
6. The Knack
7. Hop Skip And Jump
8. Up The Junction
9. Hard To Find
10. Slightly Drunk
11. Goodbye Girl
12. Cool For Cats
13. I Must Go
14. Ain't It Sad
第一印象はニューウェイヴバンドであります。しかし、それにしては曲がポップなのです。マッドネスのファーストアルバムでも聴かれるようなイギリスらしいキャッチーでポップな曲を作っています。Goodbye Girl、Cool for Cats、Up the Junction、Slap and Tickleとシングルヒットを連発させています。曲のスピードは相変わらず速めですが、ファーストのような実験性は無く、自分達のサウンドというものをある程度完成させています。
正に時代の音であった訳ですが、日本では注目はされていましたが、大きなヒットには至っていません。なのでどうしても三番手みたいな印象のまま、マニアックなファンに愛聴されていました。後の
ブリットポップの繁栄を考えると、このバンドも
ブリットポップの元祖としてXTCらと並べられて語られていいバンドです。アナログシンセのシーケンスなど、テクノポップのスタイルも取り入れて、時代の音を飲み込みながらもひねくれたポップワールドを築いた名盤です。
Slap & Tickle