

74年のアルバムです。Islandレーベルに移籍し、イギリスのポップス好きを公言していたのがこうじてL.A.を離れてイギリスに拠点を移してからの作品になります。ジャケットもインパクトがあり、日本でも話題となり、彼らの出世作となりました。プロデュースはMuff Winwood、オペラティックなファルセットボイスと
グラムロックをポップにしたサウンドは変態ポップスの典型となり、ヒットしました。
1. This Town Ain't Big Enough For Both Of Us
2. Amateur Hour
3. Falling In Love With Myself Again
4. Here In Heaven
5. Thank God It's Not Christmas
6. Hasta Manana Monsieur
7. Talent Is An Asset
8. Complaints
9. In My Family
10. Equator
11. Barbecutie
12. Lost & Found
13. Amateur Hour (Live At Fairfield Halls 75)
イギリスではテレビ番組などに出演し、動き回るRussell Mael ともくもくと鍵盤を演奏するRon Maelの対比がユニークに映り、瞬く間に人気者になりました。イギリスでは
グラムロックの末期であり、アレンジは
グラムロック的ですが、とぼけたようなポップさがあり、同時期に出てきたクィーンなどとも比較されましたが、日本ではクィーンの方が人気がありました。イギリスではまだクィーンは人気は無く、このバンドの方が親しまれていたと思います。
これまでの作品のようにとぼけた感じはありますが、サウンドがよりロック的になった事で、彼らのキワもの的な部分がより鮮明になり、より多くのリスナーを惹き付けました。まだケイトブッシュもデビューしていませんので、その先駆けになるような歌唱法です。オペラティックといってもクィーンの場合は本気で歌い上げますが、このバンドは本格的なオペラ歌唱ではなく、あくまでもパロディー的な歌い方ですから、冗談みたいな事を真剣にやっている所が面白いのであって、実力のあるコミックバンドみたいなものです。この手のバンドはそれ迄には無く、その礎を築いた歴史的名盤なのであります。
Full Album