

79年のアルバムです。Virgin レーベルへ移籍し、Giorgio Moroderをプロデューサーに迎えて
テクノポップを先取りしたアルバムになっています。ドイツに赴いてレコーディングされています。既に
テクノポップと呼ばれるシンセポップは生まれていましたが、ここまでボーカルをフューチャーしたポップなスタイルはまだ定着していませんでした。ドイツのクラフトワークに影響を受けたダークなサウンドが主流でしたので、こんなに明るい
テクノは衝撃的だったと思います。
1. Tryouts For The Human Race
2. Academy Award Performance
3. La Dolce Vita
4. Beat The Clock
5. My Other Voice
6. The Number One Song In Heave
まだアナログシンセの時代ですから、アナログシンセに組み込まれているシーケンサーを使い、ディスコでも踊れるようなディスコ
テクノ的なサウンドになっています。Giorgio MoroderはDonna Summer,と組んでディスコソウルなヒット曲を連発していましたので、バンドの思惑通りのサウンドが構築されていると思います。6曲しか入っていませんがThe Number One Song in Heaven、Beat the Clock、Tryouts for the Human Race、La Dolce Vitaの4曲をシングルカットしてヒットさせています。
テクノスタイルはこの作品だけになりますが、後のDepeche Mode、New Orderへ多大な影響を与えたアルバムになっています。元々ミュージシャンを目指していなかった二人によって結成されたバンドでしたから、バンドスタイルの既成概念を覆すのに躊躇はありませんでした。ドラムは生ドラムですが、後はシンセサイザーだけと言う構成です。それまでの主役だったギターが全く入っていません。シンセだけあれば事足りる時代が来た事を予感させるものでした。ボコーダーも使っています。イギリスではUltravoxが
テクノの元祖ですが、後のシンセポップへの影響力はこのアルバムの方が強いと思います。歴史的な名盤です。
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