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[20141015]

Peak HourPeak Hour
(1996/08/19)
Psychic TV

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93年のアルバムです。完全にアシッドハウスしています。サンプラーではなく、電子音を中心としたサウンドで、レゾナンスをいじり回すアシッドテクノのスタイルを網羅しています。この時点で、ほとんど時代とシンクロしていますので、彼らの名前もテクノシーンではお馴染みになってきます。

1. E - Male
2. Dreamlined.
3. L.I.E.S.
4. Tribal
5. Pregnant Pause
6. Pain
7. Everything Has To Happen.
8. How Does E Feel?
9. Re-Mind

90年代初頭というのはアナログシンセが見直された時期でもあります。お金がない若いヒップホップミュージシャンが中古のアナログシンセを買ってきてはいじり倒すという手法が、そのまま作品となり、それが受けるようになります。デジタルシンセよりも音が太いし、直接ノブをいじり回して音の変化をリアルタイムに調整出来るので、直感的に演奏し易かったのです。

やがてデジタルシンセでもアナログモデリングが出来るようになるくらい、アナログシンセ人気は急上昇で、80年代のチープなデジタルサウンドよりも音が太くなったりして、よりロック的なサウンドを創れるようになりました。それがクールなテクノに躍動感を生み出し、優れた作品が生まれています。このアルバムもその中でも革新的なくらいに優れた内容になっています。

E - Male
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[20141014]

Direction Ov TravelDirection Ov Travel
(2002/07/29)
Psychic TV & Genesis P-Orridg

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91年のアルバムです。宗教儀式的な音源を使ったアンビエント作品になっています。この作品ではPTV3を名乗っています。Z'EVという人がチベタンパーカッションを演奏しているからです。サンプリングと生の民族楽器の融合です。エスニックテクノと言う事でも先んじている訳です。

1. East I
2. East II
3. East III
4. Southeast
5. South I
6. South II
7. North I
8. North II
9. North III
10. West I
11. West II
12. West III

前から宗教音源を使ったテープコラージュ作品がありましたが、綺麗にサンプラーに取り込んで、又生演奏もミックスすると言うのは初めてです。サンプリングされた音源はしっかりとテクノ的な音源として機能しています。エフェクト処理もアンビエントやダブ的であり、ヒップホップ精神が宿っています。

民族音楽ですから4拍子とは限りません。変拍子のループというのも珍しいもので、後のジャングル辺りへのヒントになっているのではないでしょうか。まだ90年代テクノは始まったばかりのこの時期に、これだけの先駆的な内容を持った作品を作り上げるのは驚異的です。

East II
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[20141013]

Towards Thee Infinite BeatTowards Thee Infinite Beat
(1994/09/08)
Psychic TV

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90年のアルバムです。ハウスをものにした彼らによるエグイくらいのダンスミュージックです。リミックス作品というのは80年代から登場していますが、90年代になると誰がリミックスしたかとかが気になってきます。このアルバムもリミックスの手法で創られています。リミックスというより、全て新曲なのですが、一度創った曲をリミックスし直す事でダンスビートに変換しているのです。

1. Infinite Beat
2. Bliss
3. Drone Zone
4. S.M.I.L.E.
5. I.C. Water
6. Black Rainbow
7. A Short Sharp Taste Ov Mistress Mix
8. Horror House
9. Jigsaw
10. Alien Be-In

分解、解体する事によって、全く別な曲へと仕上げていく作業によって、それまでの彼らの作風には無いダンスミュージックへと創り上げています。最初からこういう曲にする事も可能ですが、解体して再構築していくやり方がハウスなのです。サンプリングという別のミュージシャンの音源を借りてきて自分の曲にしてしまうのですから、それまでの作曲法の概念が一新してしまったのです。

後にフレーズサンプリングは著作権が発生するようになっていきますが、この頃はまだ無法地帯でした。それは現代音楽におけるカットアップの手法と同じですが、サンプラーがどんどん値段が下がっていき、若者にも手に入るようになると、新たな自由な発想によってサンプリングミュージックは更なる発展を遂げていく事になります。そのアイデアの源になっているのがこのユニットであり、刺激的な作品になっています。

Infinite Beat
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[20141013]

KondoleKondole
(1995/10/03)
Psychic TV

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89年のアルバムです。23分ちょうどの曲が3曲入っているだけの作品でありますが、サンプラーによるインダストリアルでありながらアンビエント的な作風になっています。90年代テクノはそれまでバンドを組めなかった音楽オタクに道を開く事になり、アンビエント作品も多くリリースされ、それが又昔では考えられないくらいに売れる時代になります。その先駆けとも言える作品です。

1. Deadcat
2. Thee Whale
3. Thee Shadow Creatures

インダストリアル、アブスクラクト、アンビエントの先駆けのような存在の彼らですから、時代がやっと追いついてきた感じになりますが、それでもまだ90年代に入っていないこの時期から、それを予感させるような作品を創っています。物静かなアンビエントではなく、破壊的な音を繋いで生み出しているアンビエントですから、既に若手よりも遥か先を行っています。

音色も多彩で、様々な音源が繋ぎあわされていますので、飽きてる事がありません。この辺の絶妙な感覚は先駆者ならではのものです。既に90年代も飛び越えたような感性です。昔よりも音楽的である事で、単なるアブスクラクトではなく、現代音楽としても完成度の高いものになっています。ディレイもリズム感のある設定になっていて、とても聴き易い作品であります。

Deadcat
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[20141013]

Jack the TabJack the Tab
()
Psychic TV

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88年にリリースされた二つのアルバム、Acid Tablets Volume OneとTekno Acid Beat をコンピレーションした作品です。当時勃興していたハウスミュージックのアーティスト作品をリミックスして、ハウステクノを紹介するような内容になっています。サンプリングループとフレーズサンプリングのリミックスというダンスミュージックになっています。

ディスク:1
1. Psyche Out
2. Rapid Bliss
3. Aquarius Rising
4. Last Night
5. Blue Heart
6. Oxygen
7. Jump Thee Gun
8. Terminate
9. Youth
10. Only Human
11. Balkan Red Alert
12. Meet Every Situation Head On
13. Your Body
14. Abstract Reality
ディスク:2
1. Blue Pyramid
2. Groove To Get Down
3. Wicked
4. Scared To Live
5. Liquid Eyeliner
6. Sandoz Tabman
7. Tune In (Turn On Thee Acid House)
8. Joy
9. Discomen
10. Tune In
11. Love-War-Riot
12. Neuropolitiks

同じ事を繰り返すループ。ミニマル的であり、要点だけを述べる、助詞も助動詞も無い、パンク以上に簡略化された音楽はヒップホップ文化から生まれました。本当は限られた素材のみで曲を創る。演奏力も必要としない音楽の登場ですが、手法的には現代音楽的であり、Psychic TVのメンバーはそれに大いに興味を惹かれたのです。

自分達の音楽もダンスミュージックに乗せれば売れるという発想。それが斬新で野心に満ちた音楽であるならば手を出さない訳にはいかないと言う事でしょう。80年代のそれまでの音楽とは違った手法でありながら、ダンスフロアに求められているものであり、それでいてアヴァンギャルドであっても問題ない音楽の登場であります。

Psyche Out
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[20141013]

Allegory and SelfAllegory and Self
(1994/08/22)
Psychic TV

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88年のアルバムです。この作品から一転してポップフィールドよりの作風になっていきます。テクノ、シンセポップ、ネオグラム、など当時のイギリスのロックシーンのスタイルを取り入れつつ、尚もアヴァンギャルドな姿勢を貫くと言う、パンク、テクノ、そしてアシッドな危険な感じを放っています。

1. Godstar
2. Just Like Arcadia
3. Southern Comfort
4. We Kiss
5. She Was Surprised
6. Caresse Song
7. Starlit Mire
8. Thee Dweller
9. Being Lost
10. Baby's Gone Away
11. Ballet Disco
12. She Was Surprised (Disco Mix)
13. Godstar (California Mix)
14. Discopravity (Fish Mix)

Cureなどのサウンドに近くなったでしょうか、Cureの方が彼らの影響を受けていますから、共通するダークな感じがシンクロしているように感じます。デビュー当時もポップな感覚を持っていましたが、それにデジタルビートが加算されて、ポップフィールドでも通用する作品に仕上げています。この時点でテクノポップなスタイルは時代遅れではありますが、後の90年代テクノへの架け橋的な存在になっていると思います。

シーケンサーはアナログシンセのようです。全体的にアナログな質感があります。リズムもわざとジャストにして、初期テクノポップな感じを演出しています。ただ、ポップなままで終わらないのがこのユニットであり、ただならぬ雰囲気を持っています。ユーロビートのような、これまでに無かった踊れる音楽になっているのが不気味です。

Godstar
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[20141012]

ThemesThemes
(2011/03/07)
Psychic TV

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87年のアルバムです。Themesシリーズ第三弾で、第一弾の方にサウンドは近いと思います。祈祷や宗教儀式のテープコラージュと、エレクトリック音をミックスしたスタイルになっています。このテープの音源は実際に現地に赴いて録音しているのか、いい感じで音が悪いです。その録音状態の悪さもいい味になっています。

1. Culture
2. News
3. Drama
4. Nature
5. Science
6. mplant
7. Analgesia
8. Catalepsy
9. Reverie
10. Placebo
11. Induction

女性の喘ぎ声や赤ちゃんの鳴き声、テレビ、ラジオからの録音など、サウンドコラージュと言う事ではイーノとデヴィッドバーンのブッシュオブゴーストよりも早くから彼らはやっていて、同じような内容なら必要ないと思いますが、第一弾と少し変化もあり、より遊び心が旺盛になっています。

第一弾は完全にテープコラージュでしたが、ここではテープも使っていますが、サンプリング編集もやっているようです。これは後のビッグビート辺りのフレーズサンプリングに近いものです。しかし、彼らは踊らせる為の音楽を創っていないので、アヴァンギャルドでまとめられてしまいますが、ビッグビートの原型だと思います。

Live at SKIF

[20141012]

Themes 2Themes 2
(1997/10/06)
Psychic TV

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85年のアルバムで、Themesシリーズの第二弾です。このシリーズは完全にインダストリアル作品で、ノイズ系の音が延々を続いていい来ます。デトロイトテクノの始祖、Derek Jarmanへ捧げられていて、彼らはヒップホップを通り越して90年代のテクノへ触手を伸ばしています。ヒップホップを通過してこその90年代テクノですが、そうした新しいムーブメントにも敏感です。

1. The Loops Of Mystical Union
2. Elipse Of Flowers
3. Mylar Breeze: Parts 1, 2, and 3.
4. Prayer For Derek
5. Rites Of Reversal
6. Bonus Track 1

歌が無くなっているので、ポップ感覚よりもアグレッシヴでアヴァンギャルドな作品ですが、決して無秩序ではなく、ある種の法則に従って延々と、淡々とノイズが連なっていきます。ループでも無く、ミニマルでもない、サンプリングは使っていても打ち込みではなく、生身の人間による演奏なので、微妙に変化しながら時の流れに身を任せています。

考え方によっては、彼らはデジタル機器などを駆使しながらもジャムセッションを繰り返しているようにも感じます。最小限の決めごとの他はアドリブで演奏しているのではないでしょうか。彼らのインタビューを呼んだ事が無いので、あくまでも聴いた感じでの感想ですが、アドリブだからこそ生まれる偶然性を大事にしながら演奏しているように感じます。

The Loops Of Mystical Union
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[20141012]

Live At Thee RitzLive At Thee Ritz
(2012/11/27)
Psychic TV

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85年のアルバムです。テープを切り貼りしてリズムを創ると言うのは、ピンクフロイドのマネーでお馴染みですが、サンプリングが登場した事により、それはいとも簡単に創れるようになりました。一般的にはドラムの音をサンプリングしてリズムを創るのが主流ですが、テープコラージュののような音源を使ってリズムを創ると言う事をやっています。それはインダストリアル感覚でもありますが、サンプリングにより、もっと任意のリズムを創れる事になり、普通のポップスとは違う雰囲気を生み出しています。

1. Dawn
2. Ordeal Of Innocence
3. The Wedding
4. Rebis
5. Separation & Undressing
6. Discopravity
7. The Immune Zone
8. Climax

ドラム音源にしても音程を下げたり、上げたりして、普通のドラムとは違う感じにしたり、結構遊んでいます。当時のヒップホップで使われていたようなリズムマシーン的な使い方もやっていますが、まるで後のドラムンベースのような事を既にやっています。メンバー全員がサンプラーを操る事により、ライブでも再現可能な音楽でありましょうが、これだけのプログラムをコントロールするのは、当時は大変だったと思います。

ほとんどがサンプリング音源で創られているようです。かなりデジタルにハマり始めている模様ですが、ポップシーンでの手法とは異質の使い方なので、かなり実験的です。日常の音を使って非日常な音楽を創る。それが彼らの命題のようであります。その実験性は後の90年代テクノへのアイデアがかなり潜んでいます。

Dawn
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[20141012]

Those Who Do NotThose Who Do Not
(2006/07/17)
Psychic TV

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84年のアルバムです。アイスランドの首都、レイキャヴィークでライブレコーディングしたものとテープエフェクトなどをミックスして制作されています。ポップな作品が続いていたので、今回は全面的にダークなインダストリアル作品になっています。鍵盤楽器がまったく使われていませんので、サンプリング無しで、これだけのものを生み出した事になります。

1. Those Who Do Not
2. Attraction Romantique
3. Fear
4. Unclean
5. Skinhead2
6. The Full Pack
7. What's A Place Like You...
8. Meanwhile...
9. In The Nursery
10. Oi Skinhead

テープの速度をいじったり、ディレイやエコーマシーンのリリースをいじったりして生まれる破壊音は、当時私もやっていました。と言うより、高校の時にエコーマシーンを手に入れてからすぐにこの破壊音で遊んでいましたので、こうしたサウンドには大分前から馴染んでいました。当時私が制作していたデモテープもこんな感じでした。当時の日本ではまだ早過ぎたサウンドでしたが、いまだに日本ではこの手の音楽は市民権を得ていません。

どこかの宗教の祈りのような録音も頻繁に登場してきます。それとこのインダストリアルなサウンドの融合が微妙にシンクロして独特の世界観を創りだしています。テープの速度が変わる事で音程も変化していきますが、その音程幅が絶妙に音楽的である事が不気味です。かなり計算された偶然性による音楽だと思います。そこは現代音楽的なのですね。

Those Who Do Not
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[20141011]

Pagan DayPagan Day
(1994/04/26)
Psychic TV

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84年のアルバムです。この頃から電子音を使ったテクノ的な音楽が増えてきます。インディーズレーベルからのリリースだったので再発されていません。当時、4トラックのレコーダーでレコーディングされていますが、それでこの音のクリアーさは、ダビングをほとんどせずに一発録りしているのでありましょう。録音前から曲が完成している事を裏付けるものだと思います。

1. Cadaqués
2. We Kiss
3. Opium
4. Cold Steel
5. Lost Angeles
6. Iceland
7. Translucent Carriages
8. Paris
9. Baby's Gone Away
10. Alice
11. New Sexuality
12. Farewell

儀式的な祈りとフィードバックと言うのはジョンとヨーコがやっていた事の影響でしょうが、フィードバックに音階を持たせるくらい、ギターの角度を変えたり、とフィードバック慣れしています。曲自体は普通にポップで、テクノビートがあったり、普通の事を普通に聴かせないような雰囲気がこのユニットの特長なのかもしれません。歌はヘタウマであり、まるでルーリードみたいです。

怒鳴り散らすだけがパンクではない事を思い知らされます。そこはシドバレット感覚なのか、デジタルサイケな雰囲気も後のインダストリアルテクノへの影響を感じさせます。まだ時代はゲートリバーブが出始めた頃であり、ここでやっている事はあまりにも時代を先取りし過ぎていてます。もしかしたら報われない未来が待っているかもしれないのに、これだけのものを生み出した彼らには感服いたします。

Cadaqués
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[20141011]

Dreams Less Sweet [Analog]Dreams Less Sweet [Analog]
(2014/11/11)
Psychic TV

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83年のアルバムです。Emulator によるサンプリングを本格的に導入するようになりました。今回は歌もあるので、幾分かポップになっています。サンプリングミュージックはちょうど同時期にピータガブリエルがアフリカ音楽によるブレイクビーツを生み出した頃であり、こちらも斬新な使い方をしていますが、全く違う利用法になっています。そこはインダストリアルの先駆者である彼らの感覚によるものだと思います。

1. Hymn 23
2. The Orchids
3. Botanica
4. Iron Glove
5. Always Is Always
6. White Nights
7. Finale
8. Eleusis
9. Medmenham
10. Ancient Lights
11. Proof of Survival
12. Survival
13. Eden 1 Eden 2 Eden 3
14. Clouds Without Water
15. Black Moon
16. Silver and Gold
17. In the Nursery
18. Circle
19. Circle

オーケストラ的な楽器を用いる事が多く、それをデジタルな音、テープエフェクトなどが混じりあった現代音楽的な手法になっていますが、サンプラーが登場した事で、これまでのテープ処理に費やした時間を短縮出来るようになりましたので、アイデアをすぐそのまま表現出来るようになった事は大きな飛躍になっていると思いますl。まだまだデジタル処理は装飾的な段階に留まっており、アナログな作業で創り上げています。

クラシックの宗教音楽のような曲を作る事により、宗教へのアンチテーゼを表現したり、この作品は前作とは真逆で平穏な中に狂気を隠し持ったような性格を持っています。ビーチボーイズのようなコーラスを急にやられても聴く方は戸惑ってしまいますが、平穏な日常と戦場の狂気を同一戦場に描く事によって平和ぼけした環境に対するメッセージを送っています。そういう意味ではパンク以上にパンク精神が溢れています。

Full Album
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[20141011]

Themes OneThemes One
(1995/07/04)
Psychic TV

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82年のアルバムです。大きく8つのパートに分かれた組曲形式の作品で、環境音楽ほど地味ではありませんし、現代音楽ほど無秩序でもありません。ヨーロッパ映画のサントラのような感覚で聴くと、様々な映像が浮かんでくると思います。印象派の音楽とも違います。これぞサイキックTVの音楽なのです。

1. Part I
2. part 2
3. Part 3
4. Part 4
5. Part 5
6. Part 6
7. Part 7
8. Part 8

非ロックのような楽器を用いていますし、脈略が無いように思われるような構成も実に情緒的な流れを持っていると思います。これはヌーヴェルバーグ映画のサントラのようなものだと思えば、最後まで聴き続けると、一遍の映画を見終わったような感覚になれると思います。映画の結末は淡い感じであり、それぞれの感性でそれぞれの答えを見つければ良いのです。

決してアヴァンギャルド過ぎず、美しくさえあります。静けさの中にある狂気ではなく、狂気の中にある冷静な思考によって生まれた作品だと思います。不快に感じるような事も無く、物語は人の数ほどあるのです。我々は何十億もの物語の集合体なのです。そして今日も地球は回っているのです。

Part I
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[20141011]

Force the Hand of ChanceForce the Hand of Chance
(1997/11/07)
Psychic TV

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元Throbbing GristleのGenesis P-OrridgeとPeter ChristophersonがAlex Fergussonと共に結成したPsychic TVの82年のファーストアルバムです。インダストリアルの先駆者Throbbing Gristleから派生したユニットでありますが、Throbbing Gristleよりはポップです。しかし、退廃的であり、ポストパンクでありますが、ニューウェイヴのそれとは全く違ったデカダンな世界観に満ちています。

1. Just Drifting (For Caresse)
2. Terminus-xtul
3. Stolen Kisses
4. Caresse
5. Guiltless
6. No Go Go
7. Ov Power (Radio Promo Mix)
8. Message From The Temple
9. Thee Full Pack (For Bachir Attar)
10. Catalan
11. Just Drifting (Midnight)
12. Bubbles
13. Bonus Track

メンバー三人の演奏とサンプリングしたようなテープエフェクト音で創られています。それまでのバンド形式に捕われないスタイルは新しい時代を予感させるものであり、後のハウス、テクノへと通じていくものであり、パンク以上に音楽的にはパンクだったThrobbing Gristleの意志を受け継いでいます。ノイジーなサウンドエフェクトなどは現代音楽的であり、インダストリアルの代名詞でもあります。

パーカッションなどは入っていますが、ほとんどドラムレスでビート感はデスビートとも言えるような頽廃的な虚無感を持っています。これは後のダウナー系へと通じるものであり、歌もほとんど語りに近い感じで、そこに切ないイタリア映画のサウンドトラックのようなアコースティックギターがつま弾かれます。Throbbing Gristleよりは音楽的に聴き易いですが、Throbbing Gristleを通過せずに聴いた当時は衝撃的でした。

Full Album
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[20141010]

Hi-Tension: Extended VersionHi-Tension: Extended Version
(2012/02/28)
Hi-Tension

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Hi-Tensionは70年代に活躍したブリティッシュファンクバンドです。彼らが78年に残した唯一のアルバムです。黒人のバンドで、ブリットファンクでは珍しくメロウなA.O.R.系のニューソウル、ブラコン系のファンクバンドです。後のネオアコへの影響力もあるくらいレアグルーヴな作品であります。スタイルカウンシルのプロトタイプみたいです。一番の注目点は天才アレックス・サドキンがまだ無名の頃ですが、エンジニアを担当している事です。

1. You're My Girl
2. Searchin'
3. Autumn Love
4. Power & Lightning
5. Unspoken
6. British Hustle
7. If It Moves You
8. Hi-Tension
9. Peace On Earth
10. British Hustle (7" Version)
11. Hi-Tension (7" Version)
12. Girl I Betcha

メンバーはギターのPaul McLeanとPaul Phillips、サックスのPatrick McLean、キーボードでボーカルのDavid Joseph、ベースのKen Joseph 、パーカッションがJeffrey GuishardとLeroy WilliamsでドラムがDavid Reidです。ブルーアイドソウルだと、ここまでマイルドなサウンドにはならないと思います。当時はアメリカではディスコブームと言う事も合って、このバンドも売れていました。ただ、アルバムとしてはこの1枚のみしか残していないので、ほとんど忘れ去られています。

問題はアレックス・サドキンの手腕であります。まだアナログな環境でどれだけの仕事をしているか興味がつきません。二人のパーカッションをステレオで分けてグルーブを生み出しています。まるでシーケンスのようにループしているみたいなリズムにドラムマシーンのクラップを入れてみたり、既に80年代のモデルとなるようなスタイルが既に構築されています。そこにばかり注目していると曲の良さを聴き過ごしてしまうので、自然に曲のグルーヴに身を任せても安心な優れたアルバムだと思います。

Searchin'
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[20141009]

PurplePurple
(2003/08/05)
Earth Quake

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79年の作品で、ラストアルバムになっています。ニューウェイヴ、パンクの台頭でオールウェイヴバンドのほとんどが失速しましたので、元々売れていなかったこのバンドも解散となってしまいました。開き直ったようにパワーポップな内容になっているのは、ニューウェイヴへ近づこうとしていたのかもしれません。

1. Goodbye California
2. Tremor's Touch
3. Don't Stop Me Now
4. Mr. Stranger
5. Trouble
6. Coming Home
7. Say You Will
8. Rear View
9. Teen Age Idol
10. I Don't Wanna Say Goodbye

この頃はまだパワーポップと言う概念がありませんでした。ハードロックなのにポップである事はヒットしそうでありながら、ハードロックファンからは軟弱だと言われて売れるとは限りませんでした。パンクが商業主義を痛烈に批判した事で尚更売れなくなっていきます。ニューウェイヴのポップさは、簡略化であり、余計な装飾を省く事で、ある意味現代音楽的とも言える斬新さがありました。装飾たっぷりのパワーポップと違っていたのです。

今でこそパワーポップが認められるようになり、そのファジーな感じがくすぐったくて心地良いと言う認識になっています。ポップ過ぎてもいけないし、ハード過ぎてもいけない、そういうロックも大きな支持を得るようになりました。だからこそ、今こそ、このバンドの作品が再度評価されるべきだと思います。それほど軟弱でもないし、ちょうどいい感じのアメリカンハードロックだと思います。

Goodbye California
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[20141008]

Sittin\' in the Middle of ...Sittin\' in the Middle of ...
(2000/04/17)
Earth Quake

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77年のアルバムです。ポップ感覚はボストンを参考にするようになっていると思います。アメリカらしいハードロックです。ブリティッシュの影響もあると思いますが、コーラスハーモニーのつけ方などはアメリカ特有のものです。ドライヴ感とヘヴィーさを出すようになっていて、当時ならこれは売れていてもおかしくない内容ですが、名前が浸透していなかった事もあり、それほど売れていません。

1. Lovin' Cup
2. Emma
3. Kicks
4. Trainride
5. Nothing Personal
6. Street Fever
7. Julie Anne
8. Upstairs

多少は世界的にも知られるようになっていましたが、最後の最後までB級バンドであり続けました。売り込み方の問題もあると思いますが、シングルヒットを出さないと浸透していきません。シングルカット向きの曲が沢山あるので、売り込み方の問題だけだと思います。バンドとしては立派な作品を創り上げています。これで売れなかったらどうしようもありません。

アメリカで売れるにはどさ回りが必要で、各地に赴いてライブで人気を高めていくしかありません。このバンドもしっかり活動はしていたと思いますが、ビッグバンドの前座になるとか、マネージメントでの頑張りが必要だったと思います。歌も演奏もA級バンドと大差ありませんし、曲も良く出来ています。こういうバンドを再発掘させていかないともったいないと思えるバンドの一つです。

Lovin' Cup
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[20141007]

EARTH QUAKE #02EARTH QUAKE #02
(2007/10/29)
RODEM CYCLONE

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76年のアルバムです。第二世代ハードロック全盛期と言う事も合って、彼らもサウンドを重厚にする事によって、ハードロックらしい作品を創り上げました。これまでのようなポップな部分を後退させた事によって少し売れるようになりました。残響音をたっぷり含ませる事によって重厚なギターリフを創りだし、ツィンリードギターでハモらせるなどの工夫をするようになりました。

1. Finders Keepers
2 . Little Candy
3 . And He Likes To Hurt You
4 . Savin' My Love
5 . Girl Named Jesse James
6 . Motivate Me
7 . Hit The Floor
8 . Same Old Story
9 . Don't Want To Go Back

Finders Keepersでのギターリフなどはもろにツェッペリンをパクっていますが、サウンド的にはエアロスミスに近くなっています。Hit The Floorのイントロはステッペンウルフをパクったりして、アメリカのハードロックと言う事を印象づけようと狙っています。どこかで聴いた事のある感じ、それこそがポップの主体でありますから、ポップ性を持たせながらハードに転身しています。

コーラスハーモニーなどはアメリカのバンドらしい爽やかな感じにして、ボストン辺りを意識しているようでもあります。当時は第二世代のハードロックバンドが多数出現していて、今では忘れ去られたバンドも沢山いますが、彼らもその中の一つとして認識されていました。70年代後半のハードロックと言う事で、そういうのが好きな人にとっては申し分ない出来映えだと思います。

Finders Keepers
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[20141006]

Rocking the WorldRocking the World
(1994/07/21)
Earth Quake

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75年のアルバムです。この作品でようやく世界的に多少知れ渡るようになります。時代は第二世代のハードロックバンドが注目されるようになっていましたので、それに乗っかる形で、それまで無名だったバンドの作品も売り出そうとしていた傾向があったと思います。その中の一つのバンドがこのEarth Quakeでありましたが、バンド名とジャケットのイメージは印象に残る事が出来ましたが、大きなヒットまでは至りませんでした。

1. Route 66
2. Power Glide Slide
3. Friday On My Mind
4. (Sitting In The Middle Of) Madness
5. Mr. Security
6. Tin Soldier
7. Head Held High
8. Ma Ma Ma Belle

カバー曲が多い作品ですが、彼ららしいハードブギなアレンジが元気があって良かったと思います。日本でも多少注目されていましたが、それでもB級な扱いに変わりはありませんでした。第二世代のハードロックはコンパクトで、幾分かポップなヒット性があるのが特長であり、このバンドのスタイルはそのまま適応出来ていたと思います。それでもシングルヒットが一つでもあればB級を卒業出来たと思いますが、その他多くのバンドの一つでしかありませんでした。

若々しい勢いのある演奏が好感が持てます。ステイタスクォーよりも面白いと思いますし、イギリスで売り出していればもっと売れていたかもしれません。どうしても有名なアルバムを買い集めた後に、金が余っていたら買っていたであろう、という位置にいましたので、それ以上の存在にはなれませんでした。変な癖も無く、聴き易いロックンロールだと思いますし、今こそ彼らに陽の光が当たると良いと思います。彼らの代表作であります。

Route 66
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[20141005]

PurplePurple
(2003/08/05)
Earth Quake

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72年のセカンドアルバムです。ポップなアメリカンロックと言う事で、ウィンターファミリーのポップな曲辺りに近い感じです。まだKISSもチープトリックも登場する前から、パワーポップな感じの曲をやっています。そういう意味では先駆者だと思います。アメリカにはハードロックは根付かないと言われていて、グランドファンクが何とか頑張っていました。それに比べるとポップすぎるのでハードロックとは呼びにくかったのだと思います。

1. Bright Lights
2. Light Befre The Blindmans Eyes
3. I Get The Sweetest Feeling
4. Trainride
5. See What My Love Can Do
6. Why Dont You Try Me
7. Riding High On Love
8. Live And Let Live

このバンドが売れるようになるのはKISSなどの後継者が出てきてからでした。それまではポップと呼ぶにはハードだし、ハードロックと呼ぶにはポップだし、と言う事で売り込み方が難しかったと思います。もっと良い曲を書いていればバッドフィンガーみたいな感じになっていたかもしれませんが、これが実にアメリカらしい曲を書いていますので、ローカルな人気は獲得出来ても世界的に売れるには時間がかかりました。

アメリカらしいと言っても、ブルース色も薄めで、ソウルと呼ぶには軽い感じ出し、ブギーバンドと言う事であればステイタスクォーやフォガットとなどと比べられても良いと思いますが、彼らよりも良い曲を書いていると思います。しかし売れないのは売り込み方が悪かったと思います。もしくは化粧するとか、目立つしかなかったと思いますが、そこまでするほど知恵は回らなかったようです。

Bright Lights
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[20141005]

Earth QuakeEarth Quake
(1971/01/01)
Earth Quake

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60年代はブルースロックバンドだったEarth Quakeの71年のデビューアルバムです。アメリカのバンドで、ほぼB級バンドなのですが、日本でも少しだけ知られていました。アルバムデビューの時点ではブギースタイルのロックンロールからパワーポップのようなポップな曲を演奏するようになっています。かなり若々しい演奏になっています。

1. Tumbleweed
2. Distance Between
3. Summer Song
4. Things
5. Guarding You
6. Wind Keeps Blowing
7. Look Out Your Window
8. Blurry Eyes
9. Tickler

メンバーはリードボーカルのJohn Doukas、ギターとピアノのRobbie Dunbar、ギターとボーカルもとるGary Phillips 、ベースのStan Miller 、ドラムのSteve Nelsonの5人組です。ポップですが、ブギースタイルのシャッフル気味の突っ込んだリズムがかっこ良かったりします。アイドルのようなルックスだったきっと売れていたと思います。しかし、アメリカでもB級なバンドなのです。

演奏も巧いと思いますが、歌がアイドルっぽい感じなので、そのギャップが売り込みにくかったと思いますが、パワーポップというジャンルが確立されていればきっと売れていたでしょう。今となってはかこのバンドでしかありませんが、こういうバンドを発掘するのが好きな人にはお勧めです。ちょっと変わったアメリカンハードロックバンドとして認識していいと思います。

Tumbleweed
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[20141005]

Hell in a HandbasketHell in a Handbasket
(2012/03/13)
Meat Loaf

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2011年のアルバムです。プロデュースはPaul CrookとLil Jon。今回もJim Steinmanは蚊帳の外です。若手のソングライターの方が勢いが合って、ミートローフらしい曲をわきまえていて尚、新しい感性ももたらしてくれますから、より強力な作品を作れる環境になった事で、仕事の遅いJim Steinmanは必要無くなったようです。そして作品を重ねるごとに完成度を増していっています。

1. All of Me
2. The Giving Tree
3. Live or Die
4. Blue Sky/Mad Mad World/The Good God is a Woman and She Don't Like Ugly (featuring Chuck D)
5. California Dreamin' (featuring Patti Russo)
6. Party of One
7. Another Day
8. 40 Days
9. Our Love and Our Souls (featuring Patti Russo)
10. Stand in the Storm (featuring Trace Adkins, Lil Jon and Mark McGrath)
11. Blue Sky
12. Fall From Grace

ラップでChuck DとLil Jonが参加したり、新しい要素も吸収しながらも70年代っぽさが残っていてミートローフのイメージを崩す事無く、フレッシュなサウンドを創りだしています。ポップなアメリカンハードロックと言う事で、ヒット性もありますし、もっとヒットしても良いようですが、Jim Steinmanと創り上げた作品ほど売れていません。日本でも受けそうですし、日本でももっと売り込んでいいと思いますが、誰がそれを躊躇しているのか分かりませんが、いまだにミートローフはブレイクしてくれません。

もう過去の人と言うイメージがしますが、いまだに進化した作品を生み続けています。回りのスタッフが優秀である限り、この男は素晴らしい作品を創りだせるのです。才能はありませんが、それだけのカリスマ性は持っています。California Dreamin'のカバーはサイケテクノからソウルフルになったりして面白いです。スタッフに恵まれるようになれば怖いもの無しです。来年は新作も出る予定のようですが、今の所、これが最新作になっています。

All of Me
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[20141004]

Hang Cool Teddy BearHang Cool Teddy Bear
(2010/04/19)
Meat Loaf

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2010年のアルバムです。プロデュースはRob Cavalloで、Jim Steinmanの曲は使っていません。彼無しでもミートローフらしい曲を創れる人材を確保した事で、ミートローフ節は健在であります。サウンド的には前作のようにハードでオペラティックな仰々しい感じになっています。これならファンも納得出来るような内容に仕上げていますので、もうJim Steinmanはいらないのかもしれません。

1. Peace On Earth
2. Living On The Outside
3. Los Angeloser
4. If I Can't Have You
5. Love Is Not Real
6. Like A Rose
7. Song Of Madness
8. Did You Ever Love Somebody
9. California Isn't Big Enough For Me
10. Running Away From Me
11. Let's Be In Love
12. If It Rains
13. Elvis In Vegas

又してもBrian MayとSteve Vaiを招いています。メタル系のハードなサウンドでありながら曲はポップにしている所は、作曲陣が何が必要か分かっているからだと思います。若い作曲陣は客観的に彼に何が必要か分かっているのです。世代を超えたチームワークでよりパワフルで強力な作品に仕上げています。アメリカンハードロックを体現したいのでしょうし、それに恥じない内容になっています。

もうボブシーガーみたいなイモ臭い感じは無くなっているので、お見事です。かっこ良くなっています。エアロスミスが作曲陣に若手を起用した事で再起したような感じになっています。前作ほどくどくないので良いと思います。日本でも売れてもおかしくない内容になっていますが、どういう訳か、Meat Loafは日本ではブレイクする事無く、過去の人的なイメージになっています。

Peace On Earth
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[20141004]

Bat Out of Hell 3: The Monster Is LooseBat Out of Hell 3: The Monster Is Loose
(2006/10/23)
Meat Loaf

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2006年のアルバムです。またしてもBat Out of Hellシリーズにして第三弾となりました。このタイトルだと売れるから仕方ないのでしょうが、内容もそれにふさわしいものになっています。今回はじっくり金をかけて豪華なゲストを招いて制作されています。プロデュースはDesmond Childで、全曲 Jim Steinmanでは無く、Desmond ChildやHolly Knightなども参戦しています。

1. Monster Is Loose
2. Blind As A Bat
3. It's All Coming Back To Me Now
4. Bad For Good
5. Cry Over Me
6. In The Land Of The Pigs (The Butcher Is King)
7. Monstero
8. Alive
9. If God Could Talk
10. If It Ain't Broke Fix It
11. What About Love
12. Seize The Night
13. Future Ain't What It Used To Be
14. Cry To Heaven

再びTodd Rundgrenがバックボーカルで数曲参加しています。他にもギターでBrian May、Steve Vai などを招いて、より完成度の高いものにしています。オーケストラも導入して仰々しさは半端無いです。ロックオペラな内容と言う事で、より完成度を上げていますが、私にはしつこすぎるので、前作の方が好きです。演奏もスラッシュメタルやL.A.メタルのようなサウンドになっていて、アメリカンハードロックのブレインを総動員したような仰々しさです。

このこうもりは何度も地獄から抜け出してきますが、もうJim Steinmanのライフワークのようになっています。これも売れていますが、このコウモリにだけ頼り切るのも問題です。コウモリシリーズでは一番力んでいます。こうまでして金儲けしたいのか、これこそがアメリカンドリームの成れの果てでありましょう。完成度は高くなっていますので申し分はありませんが、やり過ぎ感は否めません。

Full Album
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[20141004]

Couldn\'t Have Said It BetterCouldn\'t Have Said It Better
(2003/11/25)
Meat Loaf

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2003年のアルバムです。Jim Steinmanが曲を書くのが遅い為に、ミートローフは俳優をしながら気長に待ち、全曲Jim Steinmanによる作品を創り上げました。それによってBat out of Hellのようなトータル感の作品に仕上げています。しかもTodd Rundgrenも参加してCouldn't Have Said It Betterのボーカルアレンジとバックコーラスで貢献しています。サウンドもタフになって、より完成度を上げています。

1. Couldn't Have Said It Better
2. Did I Say That?
3. Why Isn´t That Enough?
4. Love You Out Loud
5. Man Of Steel
6. Testify
7. Tear Me Down
8. You´re Right, I Was Wrong
9. Because Of You
10. Do It!
11. Forever Young

ハウス系のドラムループを無理矢理当てはめているのはご愛嬌で、ほとんど70年代のスタイルを踏まえています。ただし、エフェクト処理はデジタル機器を利用しているので、90年代以降のサウンドになっています。その為音は格段に良くなっています。それなのにアナログな空気感が好感が持てます。昔ほど売れていませんが、内容も昔よりも良くなっています。

全体的にバラード系が多くなっていますが、演奏のハードなサウンドとの対比がスケールの大きなアメリカンロックに仕上げています。やはり彼は回りのスタッフ次第で化けますので、良いスタッフに恵まれる事が必須となっています。演奏も今まで一番良いですし、彼の最高傑作ではないでしょうか。これは名盤です。

Couldn't Have Said It Better
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[20141004]

Welcome to the Neighbourhood: Collectors Edition(2CD+DVD)Welcome to the Neighbourhood: Collectors Edition(2CD+DVD)
(2011/06/06)
Meat Loaf

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95年のアルバムです。前作が思わぬ大ヒットとなった為にすぐ次回作を創りたかったのですが、Jim Steinmanの作業ペースが遅く、数曲しか創っていないので、他のソングライターに依頼して曲を埋めた為に、前作のようなトータル感はありませんが、その分、違う要素が入って、聴き易くなっています。どうも私はJim Steinmanの仰々しい作風はしつこい感じがして気に入っていません。しかし、Jim Steinmanの作風があってこそのミートローフなので、前作ほどのヒットにはなっていません。

1. Where The Rubber Meets The Road
2. I'd Lie For You (And That's The Truth)
3. Original Sin
4. 45 Seconds Of Ecstasy
5. Runnin' For The Red Light (I Gotta Life)
6. Fiesta De Las Almas Perdidas
7. Left In The Dark
8. Not A Dry Eye In The House
9. Amnesty Is Granted
10. If This Is The Last Kiss (Let's Make It Last All Night)
11. Martha
12. Where Angels Sing
13. Come Together
14. Let It Be
15. Oh What A Beautiful Mornin'
16. Is Nothing Sacred (Full Version)

曲を提供しているのはSammy Hagar、Tom Waits、Jeff Bovaなどで、アメリカンハードロック風になっています。しかし80年代のちゃっちい装飾がない分、かっこ良くなっています。Jim Steinmanの作風の方がヒットする事が分かった為か、Jim Steinman風の曲調が多くなっています。しかし、アレンジがハードなサウンドになっていて、前作のような滑らかさがない分、力み過ぎな所が戻っています。ミートローフだけにまかせるとそうなる傾向があるようです。

今回はPatti Russoと言う女性シンガーとデュエットしています。45 Seconds Of Ecstasy ではSusan Woodと言う女性シンガーだけに歌わせると言う掟破りもやっています。女性シンガーも合った方が売れると言うジンクスを守っているようです。全体的にはすっきりしたアレンジのアメリカンハードロックであり、しつこさが無い分、私は聴き易いです。しかし、ファンが求めているのはどうしても Jim Steinmanの世界観のようです。

Where The Rubber Meets The Road
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[20141003]

Bat Out of Hell 2Bat Out of Hell 2
(1993/09/14)
Meat Loaf

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93年のアルバムです。低迷していたので、挽回しようと大ヒット作Bat Out of Hell の第二作を創り上げました。仲違いしていたJim Steinmanが全曲書き上げ、プロデュースまでしていますので、Bat Out of Hell のタイトルをつけるのにふさわしい内容ですが、なかなか二匹目のどじょうはおりません。しかしです。どういう訳かこれがアメリカでは大ヒットして以前の作品に迫る売り上げを記録しました。

1. I'd Do Anything For Love (But I Won't Do That)
2. Life Is A Lemon And I Want My Money Back
3. Rock And Roll Dreams Come Through
4. It Just Won't Quit
5. Out Of The Frying Pan (And Into The Fire)
6. Objects In The Rear View Mirror May Appear Closer Than They Are
7. Wasted Youth
8. Everything Louder Than Everything Else
9. Good Girls Go To Heaven (Bad Girls Go Everywhere)
10. Back Into Hell
11. Lost Boys And Golden Girls

80年代も終わった事で、80年代サウンドにこだわらなくて良くなった事で、昔と同じようなロックオペラ的なドラマティックな展開になっていて、それこそファンが永らく求めていたサウンドに戻った事が成功しました。Ellen Foleyとのデュエットがあったり、昔のまんまやっているのですが、これが古くさく感じません。良いものは時代を超えるのです。歌い方も無理して力みまくっていませんので、一番ナチュラルな歌になっていると思います。ミートローフにはこのスタイルが一番あっているのです。

初期のスプリングスティーンのような感じも蘇っています。第一弾とまったく同じ事をやっていますが、80年代にあまりにもつまらない事をやっていましたので、このスタイルが良く聴こえてしまうのです。このスタイルを崩してはいけなかったのかもしれません。結果的に再び栄光を取り戻しました。アメリカにミートローフ有りという存在感が戻ってきました。それでも日本では一度もブレイクしていませんので、今回もあまり売れませんでした。

I'd Do Anything For Love (But I Won't Do That)
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[20141003]

Blind Before I StopBlind Before I Stop
(2009/06/09)
Meat Loaf

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86年のアルバムです。プロデュースはFrank Farianです。Jim Steinmanとは仲直りしましたが、契約上の都合で、彼の曲は一つも使われていません。ほとんど世界的には忘れかけられた存在になっていましたが、アメリカではまだそこそこ売れていました。ハードなサウンド路線は前作から引き続いていますが、多少アメリカンプログレみたいなアレンジなど工夫しているので、前作ほど出来は悪くありません。

1. Execution Day
2. Rock 'N' Roll Mercenaries
3. Getting Away With Murder
4. One More Kiss (Night Of The Soft Parade)
5. Blind Before I Stop
6. Burning Down
7. Standing On The Outside
8. Masculine
9. A Man And A Woman
10. Special Girl
11. Rock 'N' Roll Hero

ハードロック路線をいこうとしているようですが、80年代のアメリカンロックでありますからハードロックと呼べるほどのものではありません。サンプリングも多用して、80年代らしくファンキーなアレンジもあります。どういう訳か当時のアメリカではこんな力みまくった歌い方が売れていました。ですから歌い上げるような曲ばかりです。ディストーションで歪ませたギターもストラト系ですから重みがありません。

80年代特有の音数の多いアレンジと力が入りまくった歌でトゥーマッチな感じです。ゲップが出そうです。当時、売れる作品を創ろうと思えばどうしてもこういう風になりがちですが、いかにもの典型的な80年代作品になっています。今聴いても色褪せ感は否めませんし、売れなくなったのも納得です。力だけは入っています。

Execution Day
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[20141003]

Bad Attitude -Digi-Bad Attitude -Digi-
(2014/05/20)
Meat Loaf

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84年のアルバムです。プロデュースにはAlan Shacklockを起用、前作以上に80年代サウンドになっています。全盛期ほど売れていませんが、アメリカではそこそこヒットしています。日本ではほとんど相手にされていません。タイトル曲のBad AttitudeではRoger Daltreyとデュエットして居ますが、それもほとんど日本では話題になっていません。ほとんどアメリカのローカルな存在になっています。

1. Bad Attitude
2. Modern Girl
3. Nowhere Fast
4. Surf's Up
5. Piece of the Action
6. Jumpin' the Gun
7. Sailor to a Siren
8. Don't Leave Your Mark on Me
9. Cheatin' in Your Dreams

これまでの作品の中では一番ハードなサウンドになっていますが、80年代サウンドなので、ちゃっちいアメリカンロックになっています。Nowhere FastとSurf's UpはJim Steinmanが曲を提供していますので、少しは仲直り出来たようです。しかし、たいした曲ではありません。たとえばフットルーズのような、いかにもアメリカ受けするような曲ばかりです。

なんとか昔の栄光を取り戻そうと頑張っていますが、内容もともなっていませんし、80年代のその他的な扱いで充分な作品です。彼らの狙いはアメリカでビッグになる事ですから、方向性は間違っていないと思いますが、それだけではアメリカですらさほど売れない結果になるのは明白であり、その通りになっています。元々才能がある訳ではないので、回りのスタッフの力が非常に大きなポイントになります。その回りのスタッフ選びに恵まれなかったと思います。

Bad Attitude
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[20141003]

Midnight at the Lost & FoundMidnight at the Lost & Found
(1994/01/27)
Meat Loaf

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83年のアルバムです。作曲家だったJim Steinmanと金銭問題でもめて袂を分かち、Tom Dowdをプロデュースに迎えて、新しい体制で制作された作品でしたが、売り上げは伸びませんでした。サウンドも80年代サウンドを取り入れて、MTVを活用して売れるサウンドを創り上げていますが、今までのイメージと変わった為か、徐々に人気は下降線をたどる事になります。日本ではもうほとんど話題にもなっていませんでした。

1. Razor's Edge
2. Midnight At The Lost And Found
3. Wolf At Your Door
4. Keep Driving
5. The Promised Land
6. You Never Can Be Too Sure About The Girl
7. Priscilla
8. Don't You Look At Me Like That
9. If You Really Want To
10. Fallen Angel

ギターにはRick Derringerが参加するなど、ウィンターファミリーとの関わりがあります。作曲家が変わった事で、80年代向けの楽曲になっていますが、その中でもユニークなアレンジがあったりと、普通の80年代サウンド
とは違った雰囲気があって面白い作品にはなっています。いかにもアメリカらしい曲ばかりで、太ったキャラクターとMeat Loafというあだ名でアメリカでは親しまれていて、それなりに人気は持続していましたが、いままでがバカ売れしていましたので、そのギャップは大きかったと思います。

元々売れなかったシンガーでしたので、一から仕切り直しと思えば、厳しい現実も直視しなければなりません。完全には80年代に馴染みきっておらず、70年代を引きずっている部分もあって、それなりに面白いアルバムになっています。袂を分かったJim Steinmanは作曲家、プロデューサーとして成功していきますが、私はJim Steinmanには思い入れはありませんので、この作品の方がすっきりして聴き易くなったと思います。

Razor's Edge
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