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[20150614]

Invisible MenLove You to Tears
(1998/07/14)
O'Jays

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97年のアルバムです。EMIを離れて、ここからはマイナーレーベルを転々としていく事になるのですが、売り上げは落ちる事がありませんでした。90年代においても確固たる人気を勝ち取っていたのです。レーベルを変わった事でサウンドにも変化が現れています。ようやく90年代らしいR&Bスタイルを取り入れています。やらなくてもいいラップも雰囲気作りで取り入れています。

1. Pay The Bills
2. Turned Out
3. I Want My Cake
4. What's Stopping You
5. Serious Affair
6. You Can Make Me Fall In Love Again
7. Baby You Know
8. Another Lonely Night (Did You Forget About Me)
9. Getting Along Much Better
10. Love You To Tears

少しローファイな感じの粗さを出した90年代特有のサンプリングっぽいサウンドのアレンジにより、歌もシャウトスタイルを出してもアダルトな雰囲気を崩さずにまとめられています。ドラムンベースのように、ドラムとベースだけで曲が成り立っていく事が当たり前になっている時代であり、ドラムとベースの音をかっこ良く決められれば音数が少なくても物足りなさを感じないようなミックスになっていますから、歌がストレートに伝わってきます。

レコーディング環境の向上はサンプリング音源の向上でもあり、生演奏なのか、打ち込みなのか、区別がつかないほどリアルな音を創り出す事が出来るようになっています。それは逆に言うと、生演奏でもサンプリングのような音に出来ると言う事であり、打ち込みなのか、生演奏なのかは問題では無くなってきます。どれだけクールな音を創り出せるかが重要なのです。使われる音色は多彩でも同時発音数が少ないので、歌の邪魔をしません。これは80年代から工夫されてきた事ですが、音色も良くなった事でセンスのいいアレンジになっています。

Pay The Bills
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[20150614]

Invisible MenHeartbreaker
(1998/07/14)
O'Jays

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93年のアルバムです。スウィートアンドメローなブラコン系ラブバラードに焦点を絞っています。このスタイルの方がこのグループの作品は売れます。ファンが求めているものがようやく理解出来た彼らはこのスタイルを突き詰めています。少し80年代風が残っていますが、彼らの歌声はこのスタイルの方が一番しっくりきます。全盛期とは違う作風ですが、ファンが求めているもはこれなのです。

1. Cryin' the Blues
2. One Wonderful Girl
3. Somebody Else Will
4. Show Me the Right Way
5. Trouble
6. Can't Let You Go
7. Decisions
8. No Can Do
9. Heartbreaker
10. He Loves You

ヒップホップ作品ばかりが売れるアメリカにおいて、そこには進まずに、自分達の良さを引き出す事に専念しているのが好印象です。90年代のアメリカのヒットチャートの上位はほとんどがヒップホップ系の曲ばかりになっていましたので、アメリカには何の魅力も感じなくなっていました。その中でしっかりと歌を聴かせようとしている彼らはかなり魅力的です。早くからラップには辟易していた私にとっては一種の清涼のようなものであります。

なんといっても曲が良いですから、流行には関係なく音楽の良さだけが伝わってきます。途中ラップを入れる事もありますが、ほとんど無視していい範囲です。年相応の大人の音楽を届けてくれる方が誠実だと思うのです。昔やっていたライトフュージョンっぽい感じも、アダルトな雰囲気に変換されていて、きちんと自分達の在り方を分かっているようになっています。

Somebody Else Will
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[20150614]

Invisible MenHome for Christmas
(1998/07/14)
O'Jays

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91年の作品です。クリスマスアルバムになっています。従来のクリスマスソングに加えてオリジナル曲も入っています。どちらも甘いブラコンサウンドになっています。子供達の為のクリスマスというより恋人達の為の甘い夜を過ごす為の音楽と言う感じです。コーラスグループらしい素晴らしいハーモニーを堪能出来ます。

1. I Can Hardly Wait 'Til Christmas
2. Merry Christmas Baby
3. White Christmas
4. The Christmas Song (Merry Christmas To You)
5. Wanna Be Home For Christmas
6. Christmas Time In The City
7. (Tell 'Em) Santa's On His Way
8. Have Yourself A Merry Little Christmas
9. What Are You Doing New Year's Eve?
10. Carol Of The Bells

ソウルミュージックもブラコンからニュースウィングなどを経てR&Bという新しい言われ方になっていくのですが、これはその中間点に位置するようなスタイルだと思います。ブラコンと言うにはかなり熟成されていますし、R&Bと呼ぶには従来のソウルミュージックの枠をはみ出していません。どちらとも違うのは、そのどちらよりも心地良くて洗練されていると言う事です。一番いい感じだと思います。

これだけ素晴らしい内容なのに売り上げはさほどではありませんでした。企画もの扱いであまり売り込みがなされなかったかと思います。アレンジも雰囲気も申し分無く、特別な夜にはうってつけのBGMだと思います。情熱的なソウルミュージックよりもしっとりとしたファルセット効かせた歌い方のほうが、彼らの声には合っていると思います。大人だけではなく、若い人も少し背伸びをしてこういう音楽を楽しむのも良いと思います。

I Can Hardly Wait 'Til Christmas
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[20150613]

Invisible MenEmotionally Yours
(1998/07/14)
O'Jays

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91年のアルバムです。90年代はソウルミュージックにとっても大きな変化が現れます。ヒップホップの影響は多方面に分散していき、デトロイトテクノからイギリスでは様々なジャンルが生まれていきます。その中でグラウンドビートよ言うのが生まれるのですが、この作品にはそれが大きく影響しているように思います。音が激変しています。80年代のチンケな音が嘘のように音の向上と分離が良くなっています。

1. Don't Let Me Down
2. Something For Nothing
3. Emotionally Yours
4. Respect
5. Keep On Lovin' Me
6. Love & Trust
7. Don't You Know True Love
8. Emotionally Yours (Gospel Version)
9. That's How Love Is
10. Closer to You
11. If I Find Love Again (feat. Najee)
12. Keep On Pleasin' Me
13. Lies
14. Make It Feel Good

音が良くなっているのと曲が良くなっているので、てきめんに久々のヒット作品となりました。サンプリングも多用していますが、アレンジも見違えるように良くなっています。レコーディング環境が激変したのとシーケンスもコンピューターで管理する事が向上して90年代は音数が少なくてもゴージャスなサウンドが創り出されています。まずデジタルシンセの発展が大きかったと思います。出始めのデジタルシンセは音は良かったのですが、どうしてもチープに聴こえてしまうくらい音が細かったのが、レイヤーを重ねる事で音に厚みと深みを与えられるようになります。

アナログシンセの見直しもありました。お金のない若い黒人ミュージシャンが昔のアナログシンセの中古を手に入れて活用していたので、デジタルシンセでもアナログシンセのような熱い音を出せるようになっていきます。なので少ない音でも豪華に聴こえるようになっていきます。そしてそれらをまとめるパソコンの性能の向上もあり、音楽ソフトも機能が増えていきます。きらびやかだったけれど中身が無かったような80年代サウンドは終焉を迎えて、新しい時代が動き始めました。それにはしっかりついていって、素晴らしい作品を創り上げました。そして久々の成功により、彼らの健在ぶりは世界に知れ渡っていきます。

Full Album
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[20150613]

Invisible MenSerious
(1998/07/14)
O'Jays

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89年のアルバムです。これまで彼らを成功に導いてくれたPhiladelphia International Recordsを離れてEMIに移籍しています。しかし内容は変わっておらず、これまで通り80年代サウンドの典型的なスタイルになっています。前作ではそこに変化をもたらす事で成功したと思いますが、レーベルが変わればその会社からの要求に従わなければなりません。よってありきたりなスタイルに戻ってしまい、結果又売り上げが落ちています。

1. Out Of My Mind
2. Leave It Alone
3. Have You Had Your Love Today?
4. Serious Hold On Me
5. Friend Of A Friend
6. Never Been Better
7. Rainbow
8. Fading
9. Pot Can't Call The Kettle Black

普通レーベルが変わればサウンドにも変化がありますが、彼らの場合は全く変わっていません。それだけ打ち込みに頼っていたのが分かります。そして売れる為に冒険するよりも法則に乗っ取った手法で作品を創っていますので、まったく新鮮味がありません。彼らでなくても良いような音楽なのです。しかも90年代を迎えようかと言う時期に、まるで無防備とも言えるような内容であります。

ラップやスクラッチといったヒップホップの要素も取り入れていますが、今聴くと実にチンケな音楽であります。当時でも私はこれを新鮮とは感じていませんでしたので、まったく中身の無い音楽だとしか言えません。ここから又新しい激動の時代に入っていきますが、そうした来るべき時代にまったくアンテナをはっていない、80年代初期の彼らからまったく進歩していないのが分かります。

Out Of My Mind
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[20150613]

Invisible MenLet Me Touch You
(1998/07/14)
O'Jays

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87年のアルバムです。これも80年代サウンドになっていますが、問題は派手なアレンジに対して、どれだけしっかりした曲が作れるかで、今回はしっかり曲作りを良くしていると思います。誰もが同じようなサウンドとスタイルをやっている中で、どれだけ人と違う事が出来るかが重要であり、それは70年代までのロックでは当たり前の事でしたが、80年代以降は商業ロック化していますから、どれだけ売れている曲と同じにするかをレコード会社が強要していましたので、80年代サウンドは陳腐な印象だけを残してしまいました。

1. Don't Take Your Love Away
2. Lovin' You
3. True Love Never Dies
4. Still Missing
5. I Just Want Somebody To Love Me
6. Let Me Touch You
7. Undercover Lover
8. No Lies To Cloud My Eyes
9. Don't Let The Dream Get Away
10. Cause I Want You Back Again

曲が良くなっている事と、同じ80年代サウンドであってもアレンジを微妙に変えるだけで新鮮に聴こえます。今でも同じですが、何を買っても同じような感じの曲ばかりだったら、お金を払うだけの価値は無いと思います。この作品でしか聴けない何かが収まっているからお金を払う価値があると私は思います。このアルバムにはそれがあります。結果、売り上げもかなり挽回する事が出来ています。

80年代の前半は新鮮だった音も後半になってくると辟易していました。80年代後半に重要なのは差別化だったと思います。それを怠っていたものが消え去っていったのです。彼らは全盛期は過ぎていますが、これからも残っていきます。既にフィリーソウルは無くなっていますが、それ以前の苦労がここから活かされていっていると思います。自分達のやるべき事が分かっているのです。スタイルこそ80年代のものを借りてきていますが、しっかり自分達の音楽を創り上げています。

Don't Take Your Love Away
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[20150613]

Invisible MenLove Fever
(1998/07/14)
O'Jays

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85年のアルバムです。ここでいきなり80年代サウンドになります。シンセベース、シンセドラムなど打ち込みが主流で、そうなると曲自体もリズム主体で単調なものになってしまいます。打ち込みなのでリズムもジャストでグルーヴも何もあったものじゃありません。生演奏では黒人は独自のグルーヴを生み出すのは得意ですが、機械は苦手なのか、打ち込みになると途端にグルーヴを見失ってしまう事が多いです。タイミングずらすとか、細かい作業は苦手なようです。

1. Can't Slow Down
2. Dollar Bill
3. All Eyes On Africa
4. Just Another Lonely Night
5. I Wanna Be With You Tonight
6. Love Forever
7. I Love America
8. What A Woman
9. We're Still Together
10. What Good Are These Arms Of Mine
11. Big Gangster

しかし、流行りの音の為か、少し売り上げを盛り返してきます。MTVも活用してJust Another Lonely Night のようなバラードをヒットさせています。多少生演奏が入っていれば何とか聴けますが、完璧に打ち込みだけの曲はその価値は無いと思えるほど軽薄な感じになっています。時代に乗り遅れて無理に時代に合わせてしまった結果、やらかしてしまった。そんな感じです。

ロックではありませんので、そんなに厳しい目で見る必要も無いのですが、一時代を築いてきた人達ですから、クォリティーが落ちるのは残念でしかたありません。唯一聴けるのはバラード調の曲だけです。80年代はプリンスによってソウルミュージックが根底からひっくり返されたような状態でしたから、迷走してしまうのも分かりますが、もう少しだけでも自分達を見失わずにいてくれればと思えます。

Can't Slow Down
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[20150612]

Invisible MenLove and More
(1998/07/14)
O'Jays

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84年のアルバムです。ラブバラードに特化した作品になっています。その為、ブラコンのスタイルになっているので、アレンジも急にセンスが良くなっています。スタッフを入れ替えたのか詳細は不明ですが、これなら80年代も通用する内容になっていますが、ブラックチャート以外ではまったくふるいませんでした。ダンスミュージックがいよいよ熟成されていった時代ですから、いつまでもディスコ調では通用しないのです。

1. I've Got To Fall In Love
2. Extraordinary Girl
3. I'm The Kind Of Man (Every Mother Wants Her Daughter To Love)
4. Everybody's Dance Krazy
5. Summer Fling
6. I Really Need You Now
7. Love You Direct
8. Let Me Show You (How Much I Really Love You)
9. Give My Love To The Ladies

ブラコンのスタイルは早くから取り入れていたので、出来ないはずが無いのですが、フィラデルフィアは陸の孤島なのか、まったく時代に取り残された感がありましたが、これでやっと追いつきました。ラブバラードをベースにしているのでダンスチューンでも情緒性があり、曲もぐっと良くなりました。グループとしても円熟しなければ、いつまでも同じ事をやっていては飽きられます。

ブルーアイドソウルも復興して、80年代サウンドはソウルミュージックをベースにしていましたから、彼らの土俵で勝負出来るのですから、あとは敏感に時代の流れを見極めれば再興する事も出来る所ですが、ポップスとしてのソウルばかりがもてはやされ、黒人ミュージシャンが売れるにはヒット曲しかありません。MTVを活用するしか無いのです。そこの売り込み方がうまくいかなかったみたいです。内容はとても良くなっています。

I've Got To Fall In Love
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[20150611]

Invisible MenWhen Will I See You Again
(1998/07/14)
O'Jays

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83年のアルバムです。ライトフュージョン色は益々はっきりとしてきて、更にラテンのリズムを取り入れるなど、より洗練されたサウンドになっています。アルバムタイトル曲が久しぶりにシングルヒットとなり、健在をアピール出来ましたが、それでもアルバムのセールスは伸びませんでした。洗練されたのは良いのですが、あまりにも綺麗になり過ぎたのが逆効果だったのかもしれません。

1. I Can't Stand The Pain
2. Betcha Don't Know(What Comes After That)
3. When Will I See You Again
4. House Of Fire
5. A Letter To My Friends
6. Put Your Heads Together
7. Ain't Nothing Wrong With Good Lovin'
8. Nice And Easy

デジタルサウンドが氾濫し始めている時期ですから、生演奏によるグルーヴを活かしたライトフュージョンサウンドはヒットチャートには向いていなかったのでしょう。アルバムタイトル曲は名曲ですが、流行りのサウンドにしていればもっと違っていたと思います。そこはまだ70年代感覚なんですね。流行りのサウンドを取り入れるのは容易な事だと思いますが、あえてしていないのだと思います。それにしてはアレンジがイマイチなのがもったいない。

流行りの音にしないと言うのは普遍的な音楽を残す為に必要な事だと思いますが、それならそれで劣化しないようなアレンジで作り込む事が必要だったと思います。それなら現在聴き直しても充分聞き惚れる事が出来たはずです。今聴いて古くさく感じるのはベストなアレンジでは無かったと思います。もう周りに優秀なスタッフがいなかったのだと思います。それdめおこのジャンルはこれで楽しめる作品になっていると思います。

I Can't Stand The Pain
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[20150610]

Invisible MenMy Favorite Person
(1998/07/14)
O'Jays

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82年のアルバムです。変わらずディスコ調からR&B調の曲を演奏しています。ブラックミュージックとしては時代遅れなスタイルでありましたが、ロック界ではモータウンリバイバル傾向があり、80年代ポップスを創るにあたり、モータウンなどのソウル系にヒントを得ていました。従いまして、廻り回って時代に合った音楽になっています。

1. I Just Want To Satisfy
2. Your Body's Here With Me
3. My Favorite Person
4. One On One
5. I Like To See Us Get Down
6. Your True Heart(And Shining Star)
7. Out In The Real World
8. Don't Walk Away Mad

80年代にリスペクトされていたのはスモーキーロビンソンであり、スモーキーっぽい歌が多くなっています。ただし、そこまでいくにはまだ少し早い時期ではありますが、遅かれ早かれ時代の方が彼らにすり寄ってきます。早くからブラコンっぽい作品を創っていた彼らがブラコンにはいかず、ライトフュージョンっぽいサウンドになっているのが面白いことろで、これもフィラデルフィアの地域性なのかは分かりませんが、明るいA.O.R.ソウルになっています。

パンク、ニューウェイヴの衝撃も収まって、日本でも徐々にバブルの時期に入っていきます。金が余ってくると軟派な事に時間と金を費やすようになり、その時役立っていたのがブラコンや、こうしたブラックミュージックでした。山下達郎が報われ出したのもこの頃です。女を落とす為の音楽に利用されていたのです。それはアメリカも同じで、唯一経済的に深刻だったイギリスでは別の文化が生まれていました。それでもソウルミュージックこそが80年代のキーワードであり、その最初期の頃の作品であります。

I Just Want To Satisfy
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[20150609]

Invisible MenThe Year 2000
(1998/07/14)
O'Jays

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80年のアルバムです。姉妹レーベルTSOPレーベルからリリースされています。その為か、徐々に売り上げが落ちていきます。内容としては軽快なディスコ調とライトフュージョンが交わったようなポップなダンスナンバーになっています。ブラコンが定着し始めていた頃ですから、それとは別にフィリーソウルこだわった作品だと言えるでしょう。

1. Year 2000
2. To Prove I Love You
3. You'll Never Know (All There Is To Know 'Bout My Love)
4. You're The Girl Of My Dreams (Sho' Nuff Real)
5. You Won't Fail
6. Girl Don't Let It Get You Down
7. Answer's In You
8. Once Is Not Enough

自分達のスタイルは守っていますが、時代が激変している時ですから大きなヒットは出せなくなっています。ニューウェイヴが興ってもブラックミュージックの支持は更に大きくなっていましたから、その流れに乗るべきだと思うのですが、時代は無視した内容になっています。それでも曲は悪くありません。問題はMTVで露出しないと売れなくなってきますので、その辺の売り方にまだ対応出来ていなかったと言う事だと思います。

ロックが商業として売りさばかれる時代であり、その恩恵として巨額の金が動くようになります。彼らの音楽も商業的であると思いますが、少し時代遅れのサウンドになってしまっています。フィリーソウルは見直されていますが、昔のままでは新しい時代には適応出来ないと言うのが現状でしょう。ブラコン全盛期ですから、その辺のアンテナが鈍いようです。

Year 2000
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[20150608]

Invisible MenIdentify Yourself
(1998/07/14)
O'Jays

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79年のアルバムです。前作がセクシャルな雰囲気の作品で売れたので、その路線でいけばよかったはずですが、同じ雰囲気の曲を集めた結果、アップテンポの曲が残っていたのでしょう。今作は以前のディスコ調の曲が多くなっています。その為か、前作より売り上げは落ちていきます。時代はブラコンの時代に入ろうとしているのに、完全に戦略を誤っています。

1. Sing a Happy Song
2. Get On Out And Party
3 Identify
4. So Nice I Tried It Twice
5. Hurry Up And Come Back
6. Forever Mine
7. I Want You Here With Me
8. One In A Million (Girl)

Sing a Happy Song、I Want You Here with Me、Forever Mine、Hurry Up and Come Backとシングルヒットを出していますので、それなりには売れていますが、前作の成功をしっかり受け止めておくべきだと思います。パンク、テクノの時代になっていますので、いつまでもディスコ調にこだわる必要はありません。ニューウェイヴはアメリカでも流行っていきますので、ディスコの曲調も変わっていきます。

単なる曲が余っていて、捨てるには惜しいと言うのは分かります。実際曲も悪くありません。しかし、アダルトな雰囲気から一気にやんちゃな雰囲気に後退したような感じは否めません。前作はアフターダンスな音楽でしたが、又ダンスミュージックに戻っています。みんな本音はダンスよりアフターの方が目的でありますから、前作の狙い目の方が的えを得ていたと思います。あくまでも結果論ですが、これ以降売り上げは落ちていきます。それでも第一線で活躍はしていきます。

Sing a Happy Song
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[20150607]

Invisible MenSo Full of Love
(1998/07/14)
O'Jays

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78年のアルバムです。軽快なサウンドへの変化も熟成されて、一番売れたアルバムになっています。軽快なポップサウンドになっていますが、情感たっぷりな歌は従来のO'Jaysらしいものであり、この新しい変化をものにしたと言えます。ソウルミュージックを真似した白人によるA.O.R.を逆に取り入れる事で、ソウルミュージックはブラックコンテンポラリー、所謂ブラコンの時代を迎えていきます。よりおしゃれなサウンドになっていきます。

1. Sing My Heart Out
2. Use Ta Be My Girl
3. Cry Together
4. This Time Baby
5. Brandy
6. Take Me To The Stars
7. Help (Somebody, Please)
8. Strokety Stroke

まだディスコの時代ですから、早い対応だと思います。踊ると言うよりメイキンラブする音楽だと言えます。こうしたサウンドに影響を受けて80年代サウンドは出来上がっていきます。バブル音楽というやつですね。BrandyとUse Ta Be My Girlがシングルヒットしています。ディスコで踊り疲れて、女を口説く時に流すような音楽、ブラコンってそんな音楽でした。本能的な黒人音楽が洗練されてセクシャルな音楽へと進化したのです。日本よりも早くバブルを迎えていたアメリカにはふさわしい音楽だと思います。

ムーディーで、エモーショナル、A.O.R.の手法が黒人の元に戻って更に洗練されていったのです。当時のロックファンは聴いてはいけない音楽でしたが、隠れソウルミュージックファンが多く潜んでいて、それが80年代に入ると堂々とソウルミュージックファンを公言していき、80年代サウンドが生まれていきます。その原型が既にここに出来上がっています。パンクの影響が少なかった当時のアメリカの富裕層にとってはこうした音楽がもてはやされていたのです。そしてブラコン時代へと進んでいきます。

Sing My Heart Out
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[20150607]

Invisible MenTravelin' at the Speed of Thought
(1998/07/14)
O'Jays

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77年のアルバムです。前作からの流れを受け継いで軽快なサウンドになっています。シンセを使ったり、リズムはディスコ風の四つ打ちを取り入れながらもパーカッションを入れて単調にならないように工夫しています。A.O.R.の影響もあり、ライトフュージョンのようでもあります。シンプルなアレンジが重なりあって、結局は複雑になっていると言うユニークな内容になっています。

1. Travelin' At The Speed Of Thought
2. We're All In This Thing Together
3. So Glad I Got You, girl
4. Stand Up
5. Those Lies (Done Caught Up With You This TIme)
6. Feelings
7. Work On Me
8. Let's Spend Some Time Together

もはやフィリーソウルではなくなっています。ディスコに対応した他のソウルミュージックと変わらないサウンドになっています。淘汰されたと言っても良いでしょう。ブームは人を狂わせるのです。売れる時に売れるものを創ろうとやっきになっていくのです。ですが実際には売り上げは落ちています。少し軽くし過ぎて従来のファンにとっては軟弱になった感があると思います。

しかし、彼らにとっては売り上げと言うよりダンスフロアでどれだけ曲をかけてもらえるかという意識が強かったと思います。そこは成功していると思いますが、O'Jaysの重厚なサウンドは失われています。これも時代ならではであり、ライトポップなサウンドはやがて次世代に向かう為のステップだったと思います。こういう変化に適応する事が長生きの秘訣でもあるからです。そういう意味では伊達に苦労していなかったのです。かなり柔軟なグループなのであります。

Travelin' At The Speed Of Thought
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[20150607]

Invisible MenMessage in the Music
(1998/07/14)
O'Jays

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76年のアルバムです。ディスコブームが始まりました。彼らも軽快なダンスミュージックを創っています。四つ打のディスコビートは白人でも踊り易くなりましたので、ディスコで踊ると言うのが普通になっていきます。しかし、ダンスフロアでは四つ打ちのシンプルなリズムだけではなく、これまでのようなソウルミュージックもかけられていました。O'Jaysもソウルビートを続けていますが、サウンドは軽くなってディスコでも受けそうな曲が多くなっています。

1. Message In The Music
2. A Prayer
3. Paradise
4. Make A Joyful Noise
5. Desire Me
6. Darlin' Darlin' Baby
7. I Swear, I Love No One But You
8. Let Life Flow

Message in Our MusicとDarlin' Darlin' Babyがシングルヒットしました。踊ると言う事では白人も黒人も垣根が無くなり、現在に至るまでのダンスミュージックブームはここから始まっていきます。踊れる音楽は売れると言う時代になっていきます。それはハードロックやプログレの時代の終わりを告げるものでもありました。パンク旋風も興りますが、80年代に向けての基盤が出来上がっていきます。油断しているのはハードロックファンのみで、アンテナをしっかりはっていないと時代に乗り遅れるような激動の時代に入っていきます。

O'Jaysが凄いのはディスコ向けの曲調でありながらもラテンのリズムを取り入れたり、新しい事に挑戦している事です。ストリングスの使い方も豪華な雰囲気からシンプルなものに変わっています。フィリーソウルもやがてディスコに吸収されていくのです。多くの人がディスコに通う事になりますが、踊りが巧い人と軟派目的の人に分かれていて、上級者向けには従来のソウルミュージックの方が人気がありました。このアルバムのリズムはその両方に向いていると言うポップな仕上がりになっています。

Message in the Music
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[20150607]

Invisible MenFamily Reunion
(1998/07/14)
O'Jays

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75年のアルバムです。プラチナアルバムを獲得するなど、大ヒットしています。プロデュースはKenny GambleとLeon Huffで、I Love MusicとLivin' for the Weekendのシングルヒットを放っています。面白いのはソウルミュージックなのにアルバムには7曲しか入っていません。マーヴィンゲイみたいなニューソウルではありがちですが、ポップな曲ばかりなのに曲が長めなのです。それだけ曲の完成度にこだわって創っているのが分かります。売れているからといって手を抜いていないのです。

1. Unity
2. Family Reunion
3. You and Me
4. She's Only a Woman
5. Livin' for the Weekend
6. Stairway to Heaven
7. I Love Music

フィリーソウルも最初の頃のようなホッティーな感じから、クールでおしゃれな感じを強調するようになっています。これは白人ファンが増えた事も関係あるかもしれませんし、ソウルから発展したA.O.R.が芽生え始めた時期でもあったからだと思います。黒人音楽は黒人だけだったら黒いだけだったと思いますが、アメリカには多くの人種が共存していますから、黒人音楽もしていってアメリカ独自の音楽に進化していくんですね。そこがアメリカの面白い所で、それ以外の国にはそれが完成された形で届きますので、アメリカは本当に自由の国なんだなと思ってしまうのです。

実際には混沌といている国なのでしょうが、音楽のような精神世界は自由に思いのままに表現出来るのです。放送禁止などの規制は別として、芸術は本来そうあるべきなのです。売れるか売れないかは別として精神世界の具現化ですから、他人の思惑が入っていい世界ではありません。その中から売れるものだけが流通されるのですが、売れる方法論は備わった彼らにとっては、後は自由な表現を楽しむと言う状態だったと思います。売れなきゃというプレッシャーはあったとしても作品には全く感じられないほど自信に満ちあふれています。名盤です。

Unity
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[20150606]

Invisible MenSurvival
(1998/07/14)
O'Jays

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75年のアルバムです。プロデュースは前作と同じKenny GambleとLeon Huffで、このコンビネーションでヒット作を連発しています。Give the People What They WantとLet Me Make Love to Youのシングルヒットを出しています。ソウルミュージックはもはや黒人だけが楽しむ時代は終わり、白人も気軽に楽しむ時代になっていきます。白人ソウルミュージックグループも誕生するようになり、やがてディスコブームに吸収されていきます。

1. Give the People What They Want
2. Let Me Make Love to You
3. Survival
4. Where Did We Go Wrong
5. Rich Get Richer
6. How Time Flies
7. What Am I Waiting For
8. Never Break Us Up

かなりファンク色が強く打ち出されています。ですから白人が踊るにはまだ難しい複雑な16ビートになっています。それでも白人に受け入れらていますから、当時の彼らの人気は凄かったと思います。激しいファンクビートから、メロウなバラードまで、ロックファンの知らない所でソウルミュージックは大いに盛り上がっていました。ですからロックファンにとってはボウイのヤングアメリカンは衝撃的だったのです。ロック界にも影響をもたらす事で、ロックも大きく融合して80年代サウンドに向かっていくのですが、そのレアグルーヴはここにあります。

ソウルミュージックはスリーコードが基本ですが、ファンクはワンコードが基本です。この時代のソウルミュージックはツーコードで成り立っていて、たまに別のコードに移って雰囲気を変えていきます。この手法は80年代に大いにもてはやされます。コードがあまり移動しないと言うのは踊りながら演奏するので、あまりポジションを動かしたくないという流れからきています。それでもしっかり変化を感じさせる曲に仕上げている所が黒人のセンスの凄さです。これは当時のロックにはなかった感覚であり、ヨーロッパ圏では考えられない構成なのです。本能的な感性と音楽理論に裏打ちされたアメリカの音楽はもの凄いポテンシャルを持っているのです。

Give the People What They Want
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[20150606]

Invisible MenShip Ahoy
(1998/07/14)
O'Jays

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73年のアルバムです。プロデュースはKenny GambleとLeon Huff。前作での成功は止まらず、ヒットを連発していきます。黒人チャートのみならず、白人チャートでも11位の売り上げを記録します。Anthony Jacksonがベースで参加していますが、ほとんどがMFSBによる演奏になっています。ニューソウルのテンションを効果的に使った曲作りから、ファンクなどの躍動感のあるリズムを取り混ぜた独特のサウンドを創り出しています。

1. Put Your Hands Together
2. Ship Ahoy
3. This Air I Breathe
4. You Got Your Hooks in Me
5. For the Love of Money
6. Now That We Found Love
7. Don't Call Me Brother
8. People Keep Tellin' Me

ロック界はハードロックやプログレなどブリティッシュロック全盛期でありましたが、アメリカでは独自にこうしたダンスミュージックが盛り上がっていました。ジャズにしてもロックンロールにしても、元はダンスミュージックであり、理屈抜きに腰を動かす音楽、本能的な音楽にニューソウルのようなおしゃれ感覚が加わった音楽は、瞬く間に白人と黒人の垣根を取り除いていく事に貢献しています。完全に取り払われるまでにはヒップホップの流行を待たなければなりませんが、その前兆はこの時にありました。

アルバムタイトル曲は9分くらいあって、単なるダンスミュージックでは無くなっています。それくらい彼らも創作意欲が沸き上がっていたのでしょう。成功する事は多くの可能性をもっと拡げていく事になります。Philadelphia International Recordsは多くのミュージシャンを世に送り出し、レーベル以外も含めてフィリーソウルの全盛期を迎えていく事になります。前作での成功は彼らに大いなる自信をもたらして、より豊かな音楽を創り上げています。これも名盤です。

Put Your Hands Together
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[20150606]

Invisible MenBack Stabbers
(1998/07/14)
O'Jays

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72年のアルバムで、フィラデルフィアソウルの始まりとなる歴史的名盤であります。黒人音楽がほとんど根付いていなかった街にギャンブル&ハフがPhiladelphia International Recordsを設立、自分達のスタジオシグマ・サウンド・スタジオで録音されたソウルミュージックを総じてフィラデルフィアソウル、通称フィリーソウルと呼ばれ、一大勢力へと発展していきます。Mother Father Sister Brotherというスタジオミュージシャンによって演奏され、華麗なストリングスを加えたアレンジは世界的に広がっていきました。

1. When the World's at Peace
2. Back Stabbers
3. Who Am I
4. (They Call Me) Mr. Lucky
5. Time to Get Down
6. 992 Arguments
7. Listen to the Clock on the Wall
8. Shiftless, Shady, Jealous Kind of People
9. Sunshine
10. Love Train

プロデュースはGamble & HuffとBunny Siglerで、彼らこそが仕掛人でした。ソウルの神様ジェイムスブラウンがファンクを提唱した事で、彼らもファンクの要素を取り入れていますが、豪華絢爛なソウルミュージックを生み出しています。Back StabbersとLove Trainが大ヒットとなり、苦節10年のこのトリオにやっと報われる時が来ました。ここからは大ヒットを連発して息の長い活動をしていく事になります。他に992 ArgumentsとTime to Get Downもシングルヒットしています。

ソウルトレインというテレビ番組が流行って、ディスコブーム前のソウルブームの全盛期に入ります。黒人を中心の流行でしたが、白人も果敢にダンスフロアに足を運び、それがサタデーナイトフィーヴァーという映画まで生む事になります。ニューソウルからフィリーソウルへ時代は大きく変わっていきます。グラムロックを捨てて、デヴィッドボウイはこのスタジオでヤングアメリカンを録音してアメリカを拠点に活動するようにもなります。それくらい影響力を持っていました。歌はそれほど変わりませんが、アレンジがかなり豪華になっています。歴史的名盤です。

When the World's at Peace
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[20150606]

Invisible MenSuper Bad
(1998/07/14)
O'Jays

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71年のアルバムです。まだフィリーソウル誕生前ですが、既にレアグルーヴの対象になるくらいのスタイルを完成させています。ただ、まだレーベルが定着していなかったというのもあって、大きなヒットには結びついていません。ブラックミュージックでは人気も出始めていましたが、世界に知られるまでにはいたっていません。従来のソウルとニューソウルが混じりきっていない感じなのですが、そこが又味わいがあると思います。

1. Now He's Home
2. Little Brother
3. Crossroads Of Life
4. La-De-Da
5. Peace
6. Shattered Man
7. Your Turn This Time
8. Just To Be With You
9. Gotta Get My Broom
10. Never Can Say Good-Bye

まだ黒人差別は続いていましたが、キング牧師などの運動は多少なりとも黒人文化の自立に一役買っていたと思います。ですから70年代に入ってからは黒人音楽、黒人映画といった分野が発展していく事になります。あくまでも黒人向けに創られているものですが、白人の耳にも入る訳ですから、集団でいる時には差別しても、個人的には黒人音楽に親しむのはブルースの時代からありましたが、白人も消費者になれば大きなヒットになりますから、微妙なところで白人のエリアと黒人のエリアを行き来する少数の人達によって、その差は徐々に縮められていきます。

アメリカ以外ではそれほど差別意識はありませんから、黒人音楽も良いものは日本でもヒットするようになっていきます。特に黒人アクション映画はB級映画扱いでしたがファンを増やしていきました。そういう時代真っ直中の音楽であります。今ならもっと素直な気持ちで楽しむ事が出来るでしょう。あくまでも黒人向けに創られていますから、媚を売ったところは全く無く、黒人音楽は独自に発展していく事になります。

Now He's Home
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[20150605]

Invisible MenIn Philadelphia
(1998/07/14)
O'Jays

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70年のアルバムです。68年にFull of Soulというアルバムをリリースしていますが現在廃盤です。ここから拠点をフィラデルフィアへ移しています。しかし、まだフィリーソウルは完成していません。しかし、その片鱗は既に芽生えています。流麗な滑らかストリングスを入れると言う、後のディスコサウンドの元になるサウンドは既に生まれています。苦節の時代から徐々に報われる時期へ入っていきます。

1. One Night Affair
2. You’Re The Best Thing Since Candy
3. Branded Bad
4. I Should Be Your Lover
5. Looky Looky (Look At Me Girl)
6. Deeper (In Love With You)
7. Let Me In Your World
8. Just Can’T Get Enough
9. I’Ve Got The Groove
10. Something/Little Green Apples
11. It’s Too Strong

スティーヴィーワンダーとマーヴィングゲイによってニューソウルが誕生して70年代のソウルミュージックは、オチャレでダンサブルな音楽へと進化していきます。ディスコ以前の時代ですからダンスフロアは黒人を中心に隆盛を極めていきます。ソウルトレインというアメリカのテレビ番組も始まって、徐々に白人もダンスフロアに通い出します。そしてビージーズによるシンプルなリズムによって白人でも簡単に踊れるディスコの時代に入っていきますが、ここはそれ以前の時代に入る過渡期の作品になります。

フィラデルフィアでは黒人音楽は廃れていて、白人アイドルばかり売り出していました。そこで徐々にソウルミュージックの興隆を目論む動きが芽生え始めていた時期で、彼らもそのフィラデルフィアへやってきたのです。それは運命的とも言える出会いがあり、彼らこそがフィリーソウルの立役者となっていくのです。ここではそれ以前の音楽が収められていますが、ほぼ後のスタイルになるものが出来上がり始めています。

One Night Affair
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[20150604]

Invisible MenBack on Top
(1998/07/14)
O'Jays

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フィラデルフィアソウル、通称フィリーソウルを紹介していきます。以前もスタイルスティックスは紹介していましたが、本格的にフィリーソウルと言われるのはPhiladelphia International Recordsからシグマ・サウンド・スタジオでレコーディングされたものを言います。その代表格がこのO'Jaysです。本来はオハイオ出身のコーラスグループで、様々な場所を転々として苦労して下積みを重ねていました。65年のデビューアルバム、セカンドの67年のSoul Soundsは廃盤になっていますので、68年のこのアルバムから紹介していきます。

1. I’ll Be Sweeter Tomorrow (Than I Was Today)
2. I’m So Glad I Found You
3. Going Going Gone
4. That’s Alright
5. I Dig Your Act
6. Look Over Your Shoulder
7. You’re Too Sweet
8. Just Another Guy
9. Four For The Price Of One
10. Love Is Everywhere
11. Now That I’ve Found You
12. I’ll Be Seeing You
13. The Choice
14. I Miss You

メンバーは Eddie Levert、Walter Williams、Eric Grantの三人による男性コーラスグループです。ソウルミュージックと言うのはR&Bから発展していきます。ほぼ同じようなスタイルを持っていますが、地域によって特徴的なサウンドを持っています。アレンジなどの細かい部分での違いもあると思いますが、レコード会社で専属のスタジオミュージシャンを抱えているので、レーベルごとに特徴的なサウンドを持っているとも言えます。

初期の頃の彼らはまだフィラデルフィアには辿り着いておらず、この時点ではまだフィリーソウルなるものは誕生していません。ですからごく普通のソウルミュージックになっていますが、歌も演奏も悪くありません。ソウルミュージックはほぼ黄金のコード進行を使っているので曲も悪くありません。ただ、特徴的な売りになるものがまだ無いので当初は売れずにかなり苦労していたようです。それでもソウルミュージックとしてまったく問題無い作品であります。

I’ll Be Sweeter Tomorrow (Than I Was Today)
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[20150603]

Invisible MenMidnight Sun
(1998/07/14)
the Ghost of a Saber Tooth Tiger

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2014年の作品で、現在までの最新作になります。Ghost of a Saber Tooth Tigerからの新しいサイケデリックの提案。お父さんとジョージが創り出してきた従来のサイケデリックを模倣するのではなく、21世紀の感性で生み出される新しいサイケデリック。バンド体制になっていてCharlotteは主にベースに専念しています。パンクもテクノもニューウェイヴもオルタナもブリットポップもシューゲイザーもヒップホップも全て通過した上でのサイケデリック。違う形もあるかもしれませんが、このユニットが提案したサウンドはこれです。

1. Too Deep
2. Xanadu
3. Animals
4. Johannesburg
5. Midnight Sun
6. Last Call
7. Devil You Know
8. Golden Earring
9. Great Expectations
10. Poor Paul Getty
11. Don't Look Back Orpheus
12. Moth to a Flame

インディーズからの発信ですが、もはや世間は黙視する事が出来ないくらいの存在に進化してしまっています。誰もビートルズのサイケを期待していません。新しい時代のサイケデリック、過去に類似する雰囲気はありますが、60年代ではとても発想出来なかったようなサウンド。Charlotteの歌が入るとフレンチな感覚も交わってきて更に一筋縄では収まらない状態になっていきます。

かなりヘヴィーなサウンドになっていますが、音楽自体はポップに創られています。サイケの時代は実際にドラッグに頼る部分もありましたが、現在ではドラッグに溺れる事無くこれだけのスタイルを生み出すのは容易いのです。先代の生み出したものはロックの定番になっていますから、体を蝕みながら音楽を創る必要は無くなっているのです。Mystical Weaponsでの経験がこのユニットにも活かされていると思います。この先どんな音楽を生み出すのか、全く予測する事が出来ないくらい大いなる可能性を秘めたボニーアンドクライド的な最強のユニットであります。

Full Album
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[20150602]

Invisible MenMystical Weapons
(1998/07/14)
Mystical Weapons

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Ghost of a Saber Tooth Tigerと平行してショーンがノイズ系バンドDeerhoofのドラムのGreg Saunierとユニックとを組んだMystical Weaponsの2012年のファーストアルバムです。現在次回作は出ていませんが、これをファーストとしているので、このユニットも続いていく可能性があります。インスト作品ですが、かなりヘヴィーなサウンドになっています。

1. Impossible Shapes
2. Mechanical Mammoth
3. Silk Screen Eyes
4. Whispers The Blue Tongue
5. Dirty
6. Goddess Curlers
7. Hostile Takeover
8. Gilbert Releases His Pet Salamander into the Wild
9. Colony Collapse Disorder
10. Distant City
11. Dirty Neon
12. Gross Domestic Happiness
13. Consortium Musicum

まとめて言うとオルタナ系になると思いますが、アシッドオルタナみたいなサイケでノイジーなサウンドが構築されています。何と言ってもドラムが生なので迫力があります。ギターサウンドもまるで70年代の名ギタリストが弾いているようなサウンドを再現しています。これはサンプリングでは無いと思います。とことん音にこだわった、曲がどうこうではなく、音こそが全てと言い切っているような作品です。

アナログ感があり、ローファイなノイジーなサウンドですが、質感がですね。アナログの空気感も含めて音の質感が気持ちいいか、カッコいいか、心地良いか、後は感性で音を並べていくといった作業になっていると思います。やはりショーンは聴いて育ってきた音楽がジュリアン達とは違っているのです。前衛ひしめくニューヨークで、アヴァンギャルドの女王だったお母さんに育てられてきましたから、ジョンが創れなかったような音楽をジョンの代わりに生み出していると思います。そこが分からないとビートルズファンではありません。懐古主義だけではダメなのです。音楽は時間のように流れていくものですから未来を目指しているのです。

Impossible Shapes
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[20150601]

Invisible MenLa Carotte Bleue
(1998/07/14)
Ghost of a Saber Tooth Tiger

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2011年のアルバムです。前作はアコースティック楽器を使っていましたが、ここではエレクトリック楽器も使って音響派のようなサウンドを創り出しています。曲はファーストと同じようなアンニュイなフォーク調であります。しかしアナログなサウンドエフェクトによりコズミックな世界観が創り出されています。

1. Jardin Du Luxembourg
2. Rainbows In Gasoline
3. Robot Boy
4. Comic Strip
5. Walt Disney Sitting In A Chaise and Drinking Cordials
6. Britney Jean
7. 2012
8. Carrot Blue

ある意味サイケデリックなサウンドであり、それは次回作へと繋がっていくのですが、この時代ではサイケと言うより音響派と言った言い方の方が分かり易いと思います。けだるいような雰囲気は持っていますが、ビートが加わった事で躍動感が生まれています。手作り的なサウンドによるファンタジーみたいな独特の世界観は、類似した音楽が無い訳ではありませんが、ここまで完成度の高いものは無いと思います。

程よい隙間があるのが彼らのセンスだと思いますし、わざと隙間を埋めない事で音響派のような雰囲気が出来上がっています。serge gainsbourgとbrigitte bardotのcomic stripをカバーしていますが、自分達をserge gainsbourgとbrigitte bardotになぞらえているのでしょう。ジョンとヨーコも昔はこの二人に例えられていました。どちらもスキャンダラスな関係だったからです。でもこの二人は特にスキャンダラスでも何でも無いのですが、雰囲気としては似た関係なのかも知れません。かなりの名盤です。

Jardin Du Luxembourg
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