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[20150630]

This One's for You
(1998/07/14)
Teddy Pendergrass

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82年のアルバムです。交通事故で歩けない状態となっていた為、それまでの未発表曲で構成されたアルバムになっているようです。これまではバラード調の曲ばかり集められていましたので、80年代らしいファンキーでダンサブルな曲もしっかり創っていた事が分かります。アウトテイクでもこのクォリティーですから、日頃から完璧な仕事をしていた事が分かります。

1. I Cant Win For Losing
2. This Ones For You
3. Loving You Was Good
4. This Gift Of Life
5. Now Tell Me That You Love Me
6. Its Up To You (What You Do With Your Life)
7. Dont Leave Me Out Along The Road
8. Only To You

アルバムタイトル曲はBarry Manilowのカバー曲です。こうした選曲からもこの時期の彼はアメリカンポップス、つまり白人音楽への接近を試みていたのだと思われます。ブルーアイドソウルが主流の80年代ですから、もはや白人も黒人もないのですが、アレンジの作り方など、微妙な違いありますので、そうしたものを全て淘汰した上で、自分の音楽を創り出そうとしていたのではないでしょうか。

全盛期は過ぎていますので、徐々に売り上げは落ちていきますが、車椅子で復帰して更に精力的に活動していきます。恐らく事故により急遽制作編集された作品のようですが、前作から続く愛がテーマになっています。こうなってくるともうブラコンは卒業としか思えません。新しい自分だけの音楽の確立に向けて進んでいるようです。スティーヴィーワンダーはソウルミュージックではなくてスティーヴィーの音楽だと言うのを目指しているのでしょう。

I Cant Win For Losing
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[20150629]

It's Time for Love
(1998/07/14)
Teddy Pendergrass

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81年のアルバムです。今回は純粋なラブソング作品になっています。ベッドルームソウルではなく、ベッドの中だったとしても後戯に囁きあうような愛の言葉が並べられています。ですからサウンドもブラコンのようなエロティックな感じは無く、美しいオーケストラアレンジを纏ったいやらしさの無いサウンドになっています。

1. I Can't Live Without Your Love
2. You're My Latest, My Greatest Inspiration
3. Nine Times Out Of Ten
4. Keep On Lovin' Me
5. It's Time for Love
6. She's Over Me
7. I Can't Leave Your Love Alone
8. You Must Live On

I Can't Live Without Your Love、You're My Latest, My Greatest Inspiration、Nine Times Out of Tenの3曲のシングルヒットがあり、アルバムも売れました。ただし、ファンが求めているのはいやらしい感じなので、これまでよりは売り上げが落ちています。精神的な愛を歌い上げているので、ソウル曲も薄く、普通にアメリカンポップスのようなアクの無いものになっています。ダンサブルな曲もありますが、軽いタッチであります。

これまでの官能的な雰囲気が薄く、セックスシンボルの立場がありませんが、彼の魅力は半減しておらず、これはこれでコンセプトとしては見事な表現をしていると思います。飽食の時代には似合わないような内容ではありますが、それだけ挑戦的な作品だったのだと思われます。きれいごとのような内容で挑戦的という矛盾しているような感じがしますが、それだけ軽薄な時代だったのです。そしてそれだけこの作品の意味するところは重たいものだったと思います。音楽は軽やかですが。

I Can't Live Without Your Love
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[20150628]

TP
(1998/07/14)
Teddy Pendergrass

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80年のアルバムです。本格的にブラコンの時代になり、彼もその代表格になっていきます。時代的にはパンクニューウェイヴからテクノの時代となり、それらが交わって80年代サウンドが出来上がっていきます。ブラックミュージックはそれとは別に進化していて、不況のイギリスとは対照的にバブル真っ直中のアメリカでは豪華絢爛で洗練されたブラックコンテンポラリーと呼ばれるスタイルを生み出していきます。

1. Is It Still Good To Ya
2. Take Me In Your Arms Tonight
3. I Just Called To Say
4. Can't We Try
5. Feel The Fire
6. Girl You Know
7. Love TKO
8. Let Me Love You

イギリスのパンク勢からすれば脳天気なブルジョア主義の音楽として映っていたはずですが、そのパンク勢の中からソウルミュージック大好き宣言が成されて、80年代はソウルミュージックを基盤としたスタイルが定着していきます。その基盤とも言えるような作品であり、Can't We Try、Love T.K.O."のシングルヒットを出し、アルバムも大ヒットとなりました。贅沢な音楽のようなイメージがありますが、音楽としては素晴らしい内容になっていますので、素直に好きだとカミングアウトするミュージシャンが続出してパンクの時代は終わってしまうのです。

それだけロック界でもソウルミュージックは目が離せない存在となっていきます。80年代はデュエットブームと言うのもあって、アメリカではデュエットでのシングルヒット曲が多く出ています。ここでもStephanie Millsとのデュエット曲が入っています。女性ボーカルと絡む事で、よりいやらしい感じがにじみ出てきます。MTVの登場でいよいよ音楽も本格的に商業化されていき、飽食の時代となっていきます。

Is It Still Good To Ya
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[20150628]

Teddy
(1998/07/14)
Teddy Pendergrass

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79年のアルバムです。フィリーソウルは衰退していましたが、彼にとっては全盛期であります。エモーショナルでセクシーな雰囲気がきたるべきブラコンを予感させるような内容であり、Marvin Gayeの作品と共にbedroom balladsと呼ばれるくらいムーディーな雰囲気は、彼をセックスシンボルと呼ぶようになり、時代はダンスフロアからベッドルームミュージックへと変わっていきます。ダンスミュージックは廃れませんが、この甘い雰囲気は後の80年代ポップスの基礎となっていきます。

1. Come Go With Me
2. Turn Off The Lights
3. I'll Never See Heaven Again
4. All I Need Is You
5. If You Know Like I Know
6. Do Me
7. Set Me Free
8. Life Is A Circle

Turn Off the Lights、Come Go with Meのシングルヒットを出し、アルバムの売り上げもどんどん伸びていきます。ブラックチャートでは1位に輝いています。しかし、日本ではドリフターズのヒゲダンスのテーマ曲となっているDo Me が有名でしょう。志村けんがソウルミュージックが好きで、ヒゲダンスに使う曲としてこの曲を選曲しました。印象的なテンポとフレーズで、日本人なら忘れられないメロディーになっています。

全体的にはセクシャルなソウルバラードが中心で、A.O.R.的なアレンジをソウルミュージックへ逆輸入してブラコンへと発展させていきます。今回も仕掛人はKenny GambleとLeon Huffで、フィリーソウルの手法を発展させた新しいスタイルを生み出しています。正にアダルトミュージックであり、当時のアメリカは日本よりも早くバブル期に入っていますから、こうした軟派な曲が爆発的に売れていたのです。この時代を象徴するような名盤です。

Come Go With Me
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[20150628]

Life Is a Song Worth Singing
(1998/07/14)
Teddy Pendergrass

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78年のアルバムです。降下していく他のフィリーソウルグループとは逆にどんどん人気が上昇していくPendergrass。Philadelphia International Recordsにとっても彼頼りになっていました。それだけ会社も力を入れていましたが、彼の作品ではMFBSにこだわらず、必要最小限のメンバーを選抜して音数は少なめでファンクのように随所に的確なフレーズを配す事で、独自のフィリーソウルを築いています。

1. Life Is A Song Worth Singing
2. Only You
3. Cold, Cold World
4. Get Up, Get Down, Get Funky, Get Loose
5. Close The Door
6. It Don't Hurt Now
7. When Somebody Loves You Back

Close the Door、Only You、Life Is a Song Worth Singingのシングルヒットを生み出し、アルバムもうなぎ上りに売れています。フィリーソウルとディスコのいいとこ取りで都会的なアレンジを創り出しています。曲はKenny Gamble と Leon Huffコンビが創っていますので、フィリーソウルらしい曲になっていますし、それを見事に歌いこなすPendergrassとのコンビネーションは巧くマッチしています。

グループだとその特色を活かしたりと、カラーが出てきますが、ソロアーティストなので、彼の魅力を売り出す事に専念すればいいわけですから、そしてPendergrass自身の柔軟な表現力が良い結果を生み出しています。なので古くさくないアレンジを使って売れる曲を創れる訳です。かといってディスコの次の時代を睨んだスタイルになっています。創っている人達も楽しみながら創っているのが伝わってきます。名盤です。

Life Is A Song Worth Singing
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[20150628]

Teddy Pendergrass
(1998/07/14)
Teddy Pendergrass

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Harold Melvin & the Blue Notesを脱退したTeddy Pendergrassの77年のファーストソロアルバムです。彼はPhiladelphia International Recordsに留まり、ディスコにも対応するようなダンサブルなスタイルで衰退していくHarold Melvin & the Blue Notesに比べて大成功を収めていく事になります。ソウル界の新たなセックスシンボルとして人気を博していきます。

1. You Can't Hide From Yourself
2. Somebody Told Me
3. Be Sure
4. And If I Had
5. I Don't Love You Anymore
6. Whole Town's Laughing At Me
7. Easy Easy Got To Take It Easy
8. More I Get The More I Want

I Don't Love You Anymore、The Whole Town's Laughing at Meのシングルヒットを出し、アルバムもかなり売れています。ソロですから自由に時代に合ったスタイルで、自分を活かしきった内容になっていますので、ファンは彼の方に流れていきます。レーベルも衰退し始めていましたが、彼の御陰で盛り返します。正にフィリーソウルの立役者なのであります。

男性的でセクシャルな彼の歌はダンスナンバーもバラードも色気たっぷりで、エネルギッシュでありながらおしゃれな洗練された感覚もあり、時代が求めている音楽であり、これが後のブラコンのハシリとも言えるようなA.O.R.感覚もあります。都会的で大人の夜に似合いそうな音楽は白人、黒人を問わず愛されていきます。ソロになる前から注目されていましたが、ソロになってから更にその才能が開花していく事になります。

You Can't Hide From Yourself
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[20150627]

Talk It Up (Tell Everybody)
(1998/07/14)
Harold Melvin & the Blue Notes

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84年のアルバムです。この後解散しますので、ラストアルバムになります。Philly Worldというマイナーレーベルへ移籍しています。やっとここでブラコンっぽいサウンドになります。80年代サウンドとも言えますが、これで売れるはずですが、マイナーレーベルというのもあり、まったく売れませんでした。よってバンドはこの後解散となってしまいます。

1. Don't Give Me Up
2. Time Be My Lover
3. Talk It Up (Tell Everybody)
4. I Really Love You
5. Today's Your Lucky Day
6. This Is The Love
7. I Can't Let You Go
8. What We Both Need
9. Don't Give Me Up (12" Version)
10. Today's Your Lucky Day (7" Version)
11. I Really Love You (7" Version)
12. I Can't Let You Go (7" Version)
13. Don't Give Me Up (7" Version)

正に時代の音であり、このグループの歌にもぴったりのスタイルであります。このスタイルを極めていけばきっと盛り返せたと思いますが、デビューした時点で既にベテランの領域でしたから、ここまでよくがんばりました。短い活動期間でしたが、一時代を築いてきました。MTVと言う武器も使いましたが、まったく売れませんでした。誰も彼も同じようなサウンドを創り出していた80年代ですから、そこから飛び抜けるには、ヒット曲が必要でしょう。

Time Be My Lover、Don't Give Me Up、Today's Your Luck Day、I Really Love Youとシングルカットはしましたが、大きなヒットには恵まれませんでした。アレンジも演奏もカッコいいですし、内容は素晴らしいと思いますが、昔ほど良い曲が無いのが残念です。このスタイルをまだものにしていない感じがします。ですから、もう少し頑張っていれば、きっと又陽の目を見る事が出来たと思いますが、そこまでのモチベーションは持てなかったのでしょう。80年代のブラックミュージックとしてはかなり良い出来ではあると思います。

Don't Give Me Up
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[20150627]

All Things Happen in Time
(1998/07/14)
Harold Melvin & the Blue Notes

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81年のアルバムです。今度はMCAへ移籍しています。この頃になるとやけくそなのか、ダンスミュージックに徹しています。多少ライトミュージック、A.O.R.感覚も入っているので彼らなりにダンスミュージックをものにしようと努力している感じです。しかし明らかに時代遅れであり、ブラックチャートでしか売れていません。

1. Hang On In There
2. I'm In Love With You
3. Tell me why
4. If You Love Me, Really Love Me
5. Ain't That Love
6. Have I Told You I Love You Today
7. All Things Happen In Time
8. Come Go With Me

彼らにぴったりのブラコンの時代になっているのに、何故そちらに進まないのか、かなり不思議な現象でありますが、レコード会社の意向が強いのでしょう。レコード会社もアメリカだけで売れればいいや、みたいな意識だったのでしょうか、80年代もダンスミュージックの時代ですが、ディスコとは違うリズムになっています。その辺の時代の流れをまったく無視した作品になっています。

バラード調の曲もありますが、昔ながらのアレンジであり、これをブラコンなアレンジにするだけで売れていたと思いますが、当時の彼らにはそれが分かっていなかったのでしょう。曲も良いし、歌は抜群に巧いですから、もったいない話です。昔のやり方が好きだから、とか言う理由ではなく、まったく周りが見えていなかったとしか思えません。それでもこのグループの特長はまったく失われていませんから、ファンだけを満足させられる作品だと思います。

Hang On In There
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[20150627]

The Blue Album
(1998/07/14)
Harold Melvin & the Blue Notes

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80年のアルバムです。Sourceレーベルへ移籍しています。売れなくなるとレコード会社との契約が結べずにレーベルと転々としてしまいます。その為、3年のブランクが発生しています。売れる為にとダンスミュージックに特化した内容になっています。やっとディスコを意識した作品を創りましたが、既にブラコンの時代に入っていて、これも時代遅れであり、その為多少は売れましたが、全盛期には及びませんでした。

1. Tonight's The Night
2. Prayin'
3. Baby I'm Back
4. I Should Be Your Lover
5. If You're Looking For Someone To Love
6. Your Love Is Taking Me On A Journey

レーベルが変わればバックバンドも変わります。サウンドもアレンジもこれまでに無いくらいシンプルな踊り易いリズムになっています。曲は良く練り込まれてポップで良い曲が多いです。ダンスフロアーを意識して曲は長めになって、6曲しか入っていません。テクノの時代でもあり、ドラムマシーンのクラップのような音が入っていますが、恐らくこれはシンセでは無く、実際に手を叩いているクラップをシンセっぽい音に加工しているのではないでしょうか。

ストリングスアレンジもディスコっぽくシンプルな和音になっています。ディスコっぽい曲を創らせてもこれだけ完成度の高い作品を創れると言う証明になりますが、微妙に時代遅れになっているのが玉にきずです。もう80年代になっているのですから、時代は激変しているのに、この嗅覚の無さがこのグループの弱点です。周りのスタッフに恵まれていないのでしょう。それでもダンスナンバーとしては絶妙な出来映えであります。素晴らしい。

Tonight's The Night
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[20150627]

Now Is the Time
(1998/07/14)
Harold Melvin & the Blue Notes

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77年のアルバムです。音楽的な完成度は相変わらず高いのですが、フィリーソウルスタイルを貫いているため、当時のディスコブームの中では古い感じがするので売り上げは格段に落ちてきます。白人でも踊れると言うシンプルなリズムが爆発的なブームとなったディスコに対して、それ以前の黒人でないと踊るのは難しいようなリズムのままなので、音楽的には面白いのですが、ダンスミュージックとしては黒人寄りになっているのが売れなくなった要因だと思います。

1. Where's The Concern For The People
2. Baby, You Got My Nose Open
3. Let's Talk It Over
4. Feels Like Magic
5. Now Is The Time
6. Power Of Love
7. Today, Tomorrow, Forever
8. Try To Live A Day

ファンキーでダンサブルな曲が多いのですが、踊りが巧い人でないとついていけないようなリズムになっています。曲も良いですし、おしゃれでポップですから、ソウルミュージックとしては申し分無い内容になっています。しかし、巷はパンク、ニューウェイヴ、A.O.R.、ディスコと新しい軽めの音楽が流行っていました。その中で、完成度は高いのに一昔前のソウルミュージックに少しA.O.R.感が加わった程度のアレンジでは売り上げが落ちるのは目に見えています。

それでもブラックチャートでは需要がある音楽ですから、黒人向けに創られているのであれば、これで良いと思います。しかし、世界的に売れるようになっていましたから、そのマーケットを無視すると言うのはよく分かりません。戦略的に長けている人がいなかったのでしょう。それでも音楽は素晴らしいので流行を気にしなくて良い現在においては何の問題もありません。こうした優れているのに陽の目を見ていない作品がごろごろあるのが70年代の面白い所であります。

Where's The Concern For The People
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[20150626]

Reaching for the World
(1998/07/14)
Harold Melvin & the Blue Notes

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77年のアルバムです。Teddy Pendergrassが脱退してABC Recordsに移籍してからの作品になります。フィリーソウルの仕掛人Philadelphia Internationalから離れて心機一転スタートを切りました。それは人気の衰退に繋がっていくのですが、まだ人気はあったのでこのアルバムまでは売れています。バックバンドは変わりましたがSigma Sound Studiosでレコーディングされています。

1. Reaching for the World
2. Where There s a Will There s a Way
3. After You Love Me, Why Do You Leave Me
4. Sandman
5. Hostage, Parts 1 and 2
6. He Loves You and I Do Too
7. Big Singing Star
8. Stay Together

大分ディスコソウル色が強くなっていますが、音楽的には後退しておらず、ここまでは全盛期と見なしていいと思います。前作が名作だっただけに軽い感じがしますが、ソウルミュージックとしては素晴らしい内容になっていると思います。自分達の創り上げてきたスタイルを周知していますから、自分達でプロデュースしても見事なアレンジになっています。曲も本来のこのグループの特色を活かした曲作りになっていますのでいい感じです。

大分ポップでおしゃれな感じになっています。ディスコ色は強くないですが雰囲気はあります。フィリーソウルの時代も終わりに近づいていますので、自由にやりたいようにやっていると思います。力が抜けている分、聴き易いですし、ヒット性はあると思いますが、時代がディスコ全盛期ですから、少し弱い感じもします。それでも今聴く分には問題無く素晴らしい作品だと思います。

Reaching for the World
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[20150625]

Wake Up Everybody
(1998/07/14)
Harold Melvin & the Blue Notes

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75年のアルバムです。絶頂期の作品ですが、Philadelphia International Recordsからは最後のアルバムになります。看板ボーカリストのTeddy Pendergrassもこのアルバムを最後に脱退します。つまり、黄金期を締めくくる作品になっています。それだけ内容も充実していて、他の黒人グループと同じようにメッセージ性のある曲をやっています。デビュー当時に比べてもパワフルでセクシャルになっています。

1. Wake Up Everybody
2. Keep On Loving You
3. You Know How to Make Me Feel So Good
4. Don't Leave Me This Way
5. Tell the World How I Feel About 'Cha Baby"
6. To Be Free to Be Who We Are
7. I'm Searching for a Love
8. Don't Leave Me This Way [Tom Moulton Mix]

Wake Up Everybody、Tell the World How I Feel About 'Cha Baby、Don't Leave Me This Wayの3曲のシングルヒットを出して、アルバムもかなり売れています。彼だの最高傑作と言っても良いくらいです。ディスコブームに対抗したフィリーソウル独特のパーカッションを活かしたリズムの作り方が特徴的で、単なるダンスミュージックにしていない所が凄いです。曲調もA.O.R.のような洗練された感じも少し出てきて、完全に洗練されていない所がカッコいいです。

曲も良いですし、アレンジも歌詞もかなり完成度の高いものになっています。一つの頂点を極めたアルバムだと思います。MFBSの演奏も際立っています。フィリーソウルとしても最高の出来映えだと思います。これ以降はディスコに浸食されていきますから、純粋なフィリーソウルとしては最高傑作だと思います。ソウルミュージックとしても秀逸な名盤であります。

Wake Up Everybody
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[20150624]

To Be True
(1998/07/14)
Harold Melvin & the Blue Notes

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75年のアルバムです。ディスコブームが興り始めていた事もあって、ダンサブルな曲が増えています。最初こそグループの個性がありましたが、レーベルのスタジオミュージシャンはどれも同じですから、流行が変化してきたら、的確に対応して全体的な統一も生まれ、フィリーソウルというジャンルが定着してきました。

1. Bad Luck
2. Hope That We Can Be Together Soon
3. Where Are All My Friends
4. Somewhere Down The Line
5. Pretty Flower
6. To Be True
7. It's All Because Of A Woman
8. Nobody Could Take Your Place

バラードが多かったグループでしたが、ダンスビートを取り入れた事で歌のバリエーションも増えてWhere Are All My Friends、Bad Luck、Hope That We Can Be Together Soonのシングルhットを生み出しています。得意の6拍子ソウルバラードもありますし、グループとしても全盛期になっています。特にTeddy Pendergrassの存在が大きかったようです。

バラードもディスコではチークタイムで使えますから、この頃からダンスフロアでかけてもらう事を念頭に置いた作品が増えてきます。現在でもレアグルーヴとして重宝されるビートが多くあります。ポップで流麗なオーケストラアレンジはディスコでも簡易的になりますが引き継がれ、ディスコでもストリングスな無くてはならないアイテムになります。ポップスのアレンジを用いるなど、より都会的なサウンドになっています。

Bad Luck
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[20150623]

Black & Blue
(1998/07/14)
Harold Melvin & the Blue Notes

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73年のセカンドアルバムです。バラード系の多いグループですが、アップテンポの曲も増えています。フィリーソウルとして売り出したグループは全て成功していますので、制作側も大変自信を持ってシグマサウンドを固めています。バックバンドは全てMFBSですから似たようなサウンドではありますが、アーティストの個性に合わせて違いがありますので、バリエーションも豊かになっていきます。

1. Satisfaction Guaranteed (Or Take Your Love Back)
2. Concentrate On Me
3. Cabaret
4. Is There A Place For Me
5. I'm Comin' Home Tomorrow
6. It All Depends On You
7. The Love I Lost
8. I'm Weak For You

メンバーの変動が多いグループですが、この時点ではHarold Melvin, Teddy Pendergrass, Bernard Wilson, Lawrence Brown, Lloyd Parksというラインアップ。Teddy Pendergrassがいた頃が黄金時代と言われています。アルバムタイトルは奇しくも同時期のストーンズと同じです。The Love I Lost、Satisfaction Guaranteed 、I'm Weak for Youのシングルヒットを出しています。流麗なストリングアレンジがよく似合いますが、ファンキーなアレンジも増えています。

ソウルミュージックのヒットと言っても、ロックファンが多い中で知名度を上げるのは難しいですが、ロックミュージシャンがカバーする事で広く知れ渡ります。特にソロになってからのトッドラングレンはソウル系の曲を多く書いています。ある意味フィリーソウルの原点はトッドにあると思います。白人の解釈によるソウルは洗練されていますので、黒人と白人は音楽的には刺激しあっています。だからこそ生み出される美しい音楽。同じ環境に無理矢理違う民族が押し込まれた事によって生み出されたアメリカの文化は美しい花を咲かせていたのです。今はナーナーになってないでしょうか。

Satisfaction Guaranteed (Or Take Your Love Back)
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[20150622]

Harold Melvin & the Blue Notes
(1998/07/14)
Harold Melvin & the Blue Notes

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Harold Melvin & the Blue Notesの72年のファーストアルバムです。Harold Melvinを中心としたコーラスグループで、54年から活動していたベテランです。それまでもマイナーレーベルからレコードリリースはしていましたが、アルバムとしてメジャーデビューしたのがこのPhiladelphia International Recordsからの作品で、この時点からフィリーソウルの代表格として大成功していきます。

1. I Miss You
2. Ebony Woman
3. Yesterday I Had The Blues
4. If You Don't Know Me By Now
5. Be For Real
6. Let Me Into Your World
7. Let It Be You
8. If You Don't Know Me By Know

従来のリズム&ブルース調の曲が多いですが、フィリーソウルの仕掛人Kenneth Gamble & Leon HuffのプロデュースによりMFBSの演奏によりフィリーソウルを世に知らしめた立役者になっていきます。I Miss You、Yesterday I Had The Blues、そしてシンプリーレッドもカバーした名曲If You Don't Know Me by Nowのシングルヒットを生み出しています。スティーヴィーやマーヴィンゲイが提唱していたニューソウルとは別の独自の解釈による新しいソウルミュージックの誕生であります。

白人に媚を売らないブラックミュージックの復興、しかし、白人によって進化した洗練されたアレンジも取り入れ、ストリングの流麗な動きを特長とするフィリーソウルを提唱していきます。ここで聴かれる曲はほとんど従来のソウルミュージック、特にバラード系が多いですが、グループがやっていること自体は特に変化は無く、サウンドメイクにより一気に時代の寵児となっていきます。特にIf You Don't Know Me by Nowの存在は大きいと思います。永遠の名曲ですね。

I Miss You
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[20150621]

Wide Open
(1998/07/14)
Billy Paul

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88年のアルバムです。Ichibanレーベルに移籍していますが、これが彼のラストアルバムになります。この後は引退しているようです。前作では80年代サウンドを取り入れていましたが、それを踏まえてのライトフュージョンスタイルへ回帰しています。昔に戻ったのではなく、80年代ならではのフュージョンスタイルになっています。ドナルドフェイゲンのようなポップに洗練されたアレンジになっています。

1. Dirty Laundry
2. I'd Rather Be Alone
3. I Just Love You So Much
4. Wide Open
5. This May Be The Love
6. We Could Have Been
7. Love Ain't Easy
8. Here To Eternity

ソウルミュージックの進化形としてブラコンも経ての自分なりのスタイルに辿り着いていると思います。ここまでくればもっと展開のある作品を期待したくなりますが、これ以降は完全に引退してしまいます。希代のボーカリストだっただけに実にもったいない事ですが、売れなくなってくると仕方ない決断だったと思います。既にこの時点で大ベテランになっていますが、歌だけで稼いできた人がその後どうなったのか詳細は不明です。まだ健在のようです。

80年代特有の無駄なアレンジは排されてシンプルで、ストレートに歌を聴かせる事に専念した内容になっていて、とても聴き易いです。これもブラコンスタイルだと思いますが、当時でも充分魅了させるだけの内容になっています。最後の最後まで駄作がありません。彼の作品はどれもお薦めです。ソウルミュージックのカテゴリーに収まっていますが、カテゴリーを超えた魅力溢れる歌声は何ものにも変えられません。

Dirty Laundry
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[20150621]

Lately
(1998/07/14)
Billy Paul

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85年のアルバムです。しばらく活動していませんでしたが、Total Experience レーベルへ移籍して活動を再開しました。80年代サウンドになっています。シンセベースやハーフトーンのカッティングなど、80年代らしいサウンドで、ブラコンスタイルになっています。ここはきちんと時代と向き合っています。それでも彼の歌声は時代を超越する魅力に溢れています。

1. Fire In Her Love
2. Sexual Therapy
3. Lately
4. I Search No More
5. I Only Have Eyes For You
6. Hot Date
7. Get Down To Lovin'
8. Let Me In
9. Me And You
10. On A Clear Day
11. Sexual Therapy (single version)

当時売れてもおかしくないくらいの内容ですが、売り込み方が下手なのか、全く売れていません。当時のヒットチャートに出してもまったく見劣りしないくらいの出来映えであり、流行りの音であっても、センスがいいので嫌みが全くありません。逆に的確なアレンジであり、お見事としか言いようがありません。メジャーレーベルだったら、もっと注目されていたと思いますが、既に過去の人になっていました。

彼の滑らかな歌声はブラコン向けであり、時代の中心にいてもおかしくないくらいの仕上がりになっているのに、商業化した音楽界では実力があっても売れないと言う事象が起こってしまうのです。こんな素晴らしいアルバムがまったく売れていないと言うのは、実にもったいない話であり、再評価されるべき作品だと思います。ブラコン好きな人にはお勧めですし、ソウルアルバムとしてもかなりレベルが高いと思います。

Fire In Her Love
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[20150621]

First Class
(1998/07/14)
Billy Paul

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79年のアルバムです。ここからは全盛期から外れていきます。ディスコブームから、ニューウェイヴ、パンク、テクノの時代になっていますから、フィリーソウルは時代遅れになっていました。Philadelphia International Recordsでも早くからディスコに対応していましたが、ビリーの場合は、ここに及んでフィリーソウル然とした作品を出し続けています。彼にとってダンスミュージックとなると、そのままフィリーソウルになるようです。

1. False Faces
2. Bring The Family Back
3. Game Of Life
4. It's Critical
5. Thank You (For This Blessing)
6. What A Way To Love
7. So Glad To See You Again
8. Treasure Of My Life
9. I Gotta Put This Life Down

ライトフュージョンの時代でもあり、フュージョン的なアレンジ、A.O.R.っぽいアレンジも目立ちます。チョッパーベースもあります。これが彼が出来る精一杯のダンスミュージックなのでしょう。ポップですし、曲も良く出来ていますから、全盛期以上に売れても問題無いくらいですが、ブラコンも始まろうかと言う時に、少し古めのスタイルに感じられても仕方ないのでしょう。

しかし、ソウルミュージックの一番面白い時のサウンドだと思いますし、流行に関係なく素晴らしい作品だと思います。彼の場合は類い稀なる歌が売りですから、それに加味してライトフュージョンなアレンジが良い味を出しています。素晴らしい歌と、手を抜かない演奏。これだけで充分です。彼の作品に駄作はありません。どれもお薦めです。心地良くポップですから聴き易いですし、何も問題無い名盤です。

False Faces
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[20150621]

Let 'Em In
(1998/07/14)
Billy Paul

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76年のアルバムです。ポップス感覚全開で、売り上げも上々でした。ディスコブーム全盛期でありながらも踊れる音楽と言うより、ソウルミュージックとして音楽を楽しむ事に重点が置かれています。フィリーソウルもディスコ対応する事が多くなっている中、フィリーソウルの流れをそのままに、A.O.R.感覚も身につけて、後のブラコンに近づくような洗練されたサウンドになっています。

1. Let 'Em In
2. You're My Sweet
3. Bring The Family Back
4. Only The Strong Survive
5. Sooner Or Later
6. I Think I'll Stay Home Today
7. Don't Give Up On Us
8. One Man's Junk
9. Takin' It To The Streets
10. Everbody's Breakin' Up
11. Without You
12. So Glad To See You Again
13. Word Sure Gets Around
14. How Good Is Your Game
15. I Trust You

まだリリースされたばかりのポールマッカートニーのLet 'Em Inをカバーしています。しかも歌詞を変えて尊敬する人達の名前を次々に入れてキング牧師のスピーチを挿入するなど、完全に自分のものにしています。シンガーでありますから、どれだけ自分が気持ちよく歌を歌えるか、それこそが彼の作品のテーマであり、自分の歌を活かす為の術を心得た絶妙のアレンジになっています。

しかもポップでヒット性のある内容で、彼の作品の中では二番目に売れたアルバムになりました。明るく楽しい曲が多く、プログレやハードロックが下火になって、コンパクトでシンプルな曲が売れていた時期でもありますので、ソウルミュージックの新しい形でもありました。程よくディスコ調でもあり、売れる要素はたっぷりあります。それでいてビリーの魅力も存分に楽しめる非の打ち所の無い完璧な作品であります。名盤です。

Let 'Em In
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[20150620]

When Love is New
(1998/07/14)
Billy Paul

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75年のアルバムです。前作同様ダンスのリズムを使った踊れる音楽が多くなっていますが、前作ほど軽くなく、ニューソウルのような創意工夫を施した内容になっています。つまり、彼の持ち味がバランスよく備わっています。これぞフィリーソウルといえるようなサウンドになっています。完全なダンスチューンでは無いと思いますが踊れる音楽です。

1. People Power
2. America (We Need The Light)
3. Let The Dollar Circulate
4. Malorie
5. When Love Is New
6. I Want'cha Baby
7. Let's Make A Baby

大きな変化はリズムであり、ラテンなどパーカション系を加える事でリズムの工夫を行っています。これもディスコ対策でしょう。それでも軽薄にならないように彼なりのエッセンスをきちんと打ち出して内容の濃いものに仕上げています。Let's Make a BabyとPeople Powerのシングルヒットを出しています。これもMFSBによる演奏が得意とするスタイルではありますが、アレンジが絶妙なのであります。

リズムも決して単純なものではありませんが、シンプルに踊れるようなアクセントになっているという、実にセンスのいいアレンジになっているのです。ここがフィリーソウルの奥深さなのであります。白人も黒人も関係なく、誰もが楽しめるソウルミュージック。それは何かに妥協するとかではなく、全てを受け入れながらよりよい音楽を生み出す糧にした賜物だと思います。ヘタな駆け引きでは到底生み出せない良質な音楽であります。名盤です。

People Power
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[20150620]

Got My Head on Straight
(1998/07/14)
Billy Paul

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75年のアルバムです。ディスコブームが興り始めていた頃だった為か、ポップな方向性を全面に打ち出すようになっています。リズムも踊れるような軽快な感じが多くなっています。まるでバートバカラックのようなアレンジを取り入れたおしゃれなサウンド、時代を見据えたスタイルへ方向転換しています。これも彼の持ち味ではありますので、それなりに売れています。

1. July, July, July, July
2. Billy's Back Home
3. I've Got So Much To Live For
4. Black Wonders Of The World
5. Enlightment
6. When It's Your Time To Go
7. Be Truthful To Me
8. Everything Must Change
9. My Head's On Straight

A.O.R.っぽい感じでもありますが、そこまで洗練されていなくて、ライトフュージョンとソウルが融合したようなスタイルになっています。本来は泥臭い曲調をおしゃれに聴かせるという、ソウルミュージックの進化形と入れるでしょう。フィリーソウル以前の白人受けする音楽に近い感じもしますが、黒人らしさもしっかりあって、どちらにも受けるような内容になっています。

その為か、現在は廃盤状態で再発されていません。ヒット曲もありますので、売れないとは思えませんが、レコード会社の考えている事は理解出来ません。リスナーとは大きな隔たりをもっているのがレコード会社だと私はよく思う事がありますが、これもその典型的な事象でしょう。エンターティナーとしてのビリーポールを感じさせる作品であると思います。

Full Album
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[20150620]

War of the Gods
(1998/07/14)
Billy Paul

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73年のアルバムです。前作の成功でこれも売れていますが、同じような内容で売れていこうとはせず、かなり冒険した内容になっています。ある意味プログレッシヴなソウルミュージックになっています。踊る為の音楽ならシンプルにする必要がありますが、まったくそんな事は考えていません。まるでコンセプトアルバムのように6曲しか入っていません。アナログシンセを多用していますが、ダンスチューンとは違ってプログレ的な使い方になっています。

1. I See The Light
2. War Of The Gods
3. The Whole Town’S Talking
4. I Was Married
5. Thanks For Saving My Life
6. Peace Holy Peace
7. War Of The Gods (Part One) (Single Version)
8. The Whole Town’S Talking (Single Version)
9. I Was Married (Single Version)

これも黒人公民権運動の影響なのでしょうか、かなり自由に表現したいようにやっています。Thanks For Saving My Lifeのシングルヒットを出していますが、ほとんどポップというよりプログレの世界観があります。あくまでもソウルミュージックの枠組みでですが、普通のポップソングとはかなり隔たりがあります。売れている中でのこれは大変な大冒険だと思います。それでも前作の成功の影響で売れています。

かなり精神世界を表現していますので、重く感じる事もありますが、ソウルミュージックの枠組みで表現していますので心地良くも感じます。というより感動的なのであります。下積みの長い人ですから、やりたい事がたまっていたのでしょう。売れた事で自由に表現出来る環境が出来たのです。本来ミュージシャンはこうあるべきです。売れたからと言って同じ事を繰り返すのは単なる商売人であります。表現者はこうでなければなりません。実に見事な作品であり、エモーショナルな名盤であります。

I See The Light
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[20150620]

360 Degrees of Billy Paul
(1998/07/14)
Billy Paul

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72年のアルバムです。彼の最大のヒット作品であり、代表作であります。72年というのはロック界でも数多くの名作が出た年ですが、ソウル界も名作が多いのです。60年代後半の混沌とした世界から円熟されていき、この時期が一番完成度の高い作品が生まれたのです。フィリーソウルが世界を席巻したのもこの時期であります。洗練されたニューソウルとは又別のソウルの新しい流れが出来上がったのです。

1. Brown Baby
2. I'm Just a Prisoner
3. It's Too Late
4. Me and Mrs. Jones
5. Am I Black Enough for You?
6. Let's Stay Together
7. Your Song
8. I'm Gonna Make It This Time
9. Me and Mrs. Jones [Live]

シングルカットされたMe and Mrs. Jonesが爆発的な大ヒットとなり、彼の名前は一気に世界中で知れ渡る事になります。彼の名前を知らなくても曲を聴いた事がある人は多いはずです。Am I Black Enough for You?もシングルヒットしていますが、Me and Mrs. Jonesこそが彼の代表曲です。彼の歌声の魅力を充分に伝える事が出来る曲であります。その他にもCarole KingのIt's Too LateやElton JohnのYour Songをカバーしていますが、彼はカバー曲も自分のものにしてしまう才能がり、ライブでの定番となっています。

フィリーソウルと言えばダンス曲が多いのですが、彼の場合はダンスに限定しない歌を聴かせるソウルミュージックとして、ポップス分野でヒットを出しています。アレンジは完全にレーベルのスタジオミュージシャン集団MFSBによるフィリーソウルスタイルであり、情熱的でありながらも優雅さもあるおしゃれなサウンドになっています。それと彼の歌声が見事にマッチしてフィリーソウルの原動力となりました。時代の流れもありますが、歴史的な名盤であります。

Brown Baby
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[20150619]

Going East
(1998/07/14)
Billy Paul

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71年のアルバムです。いよいよPhiladelphia International Recordsが発足、ここからフィリーソウルの担い手として世に出て行きます。前作もプロデュースはKenny Gamble & Leon Huffでしたが、レーベルが新しく立ち上がった事で、フィラデルフィア発信のソウルミュージックと言う新しいスタイルを打ち出していく事になります。バックの演奏もレーベル専属のスタジオミュージシャンを使う事で、独自のサウンドを生み出していきます。

1. East
2. (If You Let Me Make Love To You Then) Why Can't I Touch You?
3. This Is Your Life
4. Jesus Boy (You Only Look Like A Man)
5. Magic Carpet Ride
6. I Wish It Were Yesterday
7. Conpared To What
8. Love Buddies
9. There's A Small Hotel
10. Magic Carpet Ride (Single Version)
11. Jesus Boy (You Only Look Like A Man) (Single Version)
12. This Is Your Life (Single Version)

これまでのポップな音楽ではなく、泥臭いくらいに黒人的なファンクまじりのソウルミュージックになっています。その反面、都会的な洗練された曲もあったり、フィリーソウル特有のストリングスアレンジがそれまでのソウルや、同時代のニューソウルとも違うスタイルを創り出しています。カバー曲もありますが、どれをとってもビリーポールの世界観に溢れています。彼の歌唱力を持ってくすればどんなジャンルでも歌いこなせます。そこに新たにフィリーソウルと言うスタイルが加わり無敵状態となっています。

ここから知名度がグンと上がっていき、フィリーソウルを世界に発信する原動力となっていきます。フィリーソウルの凄い所はこうした実力者を抱え込んだところにあります。実力者が揃っているので、新しい表現にも見事に応えてくれています。彼の場合はダンスミュージックというより、歌を聴かせると言うフォーマットになっていて、それだけ充実した内容になっています。音楽的に完成度が高く、アルバムを通して聴き応えがあります。歴史的な名盤です。

Full Album
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[20150619]

Ebony Woman
(1998/07/14)
Billy Paul

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70年のアルバムです。まだフィリーソウルが生まれる前の作品ですから、当時のフィラデルフィアを象徴するかのように、白人、黒人関係なく、当時のヒット曲をカバーした内容になっています。当時のサイケデリックで、ロックとソウル、ファンクが融合しようとしていたスライなどのカバー曲もあります。当時の黒人人権問題が深刻化する中、売れる為には白人受けする音楽を創らなければならない、それでも黒人らしさも出したいと言うような複雑な状況を物語るような内容になっています。

1. Everyday People
2. Proud Mary
3. Let's Fall In Love All Over Again
4. Ebony Woman
5. Windy
6. Traces
7. Psychedelic Sally
8. The Windmills Of Your Mind
9. Mrs. Robinson

兎に角歌は絶品ですから、いろんな事情があったとしても、音楽的には面白いのです。フィリーソウル誕生によって彼も売れ出すのですが、それ以前でもそれなりの楽しみ方があります。当時のヒット曲をセンスのいいアレンジでカバーしていますから、素晴らしい作品になっています。バリエーションが豊かなので一つの方向性を打ち出していればもっと売れていたでしょうが、これはこれで見事な出来映えだと思います。

本当に女性シンガーが歌っているようなキーとトーンですから、おかしな癖も無く聴き易いし、説得力のあるボーカルだと思います。まだ世界的には無名ですが、既に10年以上のキャリアを持ったベテランですし、天性の歌唱力は無二の存在であります。フィリーソウル前夜ならではのユニークな作品であり、当時のフィラデルフィアを物語る貴重なアルバムだと思います。名盤です。

Let's Fall In Love All Over Again
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[20150618]

Feelin' Good at the Cadillac Club
(1998/07/14)
Billy Paul

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ビリーポールはフィラデルフィアで生まれ育っていますので、生粋のフィリーソウルシンガーだと言えます。後にフィリーソウルの立役者になっていくHarold Melvin & the Blue Notesにも在籍していた事があり、これは68年の初めてのソロアルバムで、ピアノトリオをバックにジャズボーカルを披露しています。既にこの時点でキャリアを積んでいましたので、自分自身でプロデュースも手がけています。

1. Billy Boy
2. Missing You
3. Bluesette
4. Clear Day
5. Just in Time
6. That's Life
7. Don't Think Twice
8. Feelin' Good
9. Somewhere

当時はヒットしていませんでしたが、彼が類い稀なるシンガーである事を知らしめる内容になっています。スタイルこそジャズですが、彼の歌声は既にソウルシンガーそのものであり、ジャズの垣根を飛び越しているように感じます。ディランのDon't Think Twice, It's All Rightをカバーしていたり、かなりポップ感覚を持った内容なので、敷居も低いと思います。とても親しみ易い作品です。

彼が得意としてるのはサッチモのようなスキャット唱法で、まるで自分も一つの楽器のように存在します。声は男性的ですが、キーは女性シンガーに近いようにも感じます。それだけポップ性を秘めているのだと思います。白人向けのジャズとも言えるでしょう。フィリーソウルが生まれるまではフィラデルフィアでは、このような白人向けのポップな作品が多かったのです。その中でもこれだけの存在感を出せる実力者であった事がよく分かります。ジャズとソウルの融合と考えるとかなりの名盤だと思います。

Billy Boy
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[20150617]

Invisible MenChristmas with the O'Jays
(1998/07/14)
O'Jays

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2010年のアルバムです。現在までの最新作になります。クリスマスアルバムになっていて、前回はオリジナル曲も入っているものがありましたが、今回は完全にクリスマスソングのカバーアルバムになっています。ですからいつものアダルトな感じは薄いですが、R&B調のアレンジになっていて、そしてとても聴き易い綺麗なサウンドになっていますので、かなりレベルの高いクリスマスアルバムになっていると思います。

1. The First Noel
2. Hark! The Herald Angels Sing
3. Joy To The World
4. Silent Night
5. Jingle Bells
6. I'm What You Want This Christmas
7. Oh, Holy Night
8. What Child Is This (Greensleeves)
9. Cause It's Christmas
10. We Wish You A Merry Christmas

ソウルアレンジにしていると言うのは、アメリカンミュージック、つまり、ヨーロッパ圏のクラシック理論とは別に発展したジャズ理論によって創り出された手法、現在に至るポップスの定理を踏まえた上での手法によってアレンジされています。理論でがんじがらめになっているジャズとは違って、ポップスとして聴き易い音にする為に流麗な流れを生み出す事に成功したA.O.R.の流れを持っていますので、とても洗練されたサウンドになっています。

クラシック理論だけでは到底生み出せない響き。それこそがアメリカが生み出した価値ある文化なのです。それに象徴されるような素晴らしい演出を持ったクリスマスソングに仕上げられています。ソウル系のクリスマス作品はかなり出回っていますが、その中でもかなり上位にランクされるであろう出来映えです。何と言っても彼の歌声はいまだにスイートアンドビターで美しい歌声を保っています。これからも現役のまま頑張ってくれるものと思います。

Silent Night
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[20150616]

Invisible MenImagination
(1998/07/14)
O'Jays

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2004年のアルバムです。90年代風のR&Bスタイルですが、このスタイルは結構支持されているみたいで、割と売れています。もうヒップホップ以降、ブラックミュージックは麻痺していて、こってりワンパターンでも平気な状態になっていきます。ラップ自体バリエーションを変えるだけの音楽になっていますので、ワンパターンだろうがおかまい無しなのです。

1. Made It Back
2. Repair Man
3. Make Up
4. Imagination
5. Chauvinistic
6. Separate Ways
7. Why You Wanna
8. Settle For Less
9. One Good Woman
10. I Would Rather Cry
11. The Christmas Song

そもそも黒人音楽はブルースからしてワンパターンなのです。歌詞が違うだけじゃないかというくらいワンパターンなのです。これはO型気質で、気持ちいい事は何回でも繰り返したがる性質があります。それでもブルースは胸を打つ音楽なので、長く親しまれています。それがヒップホップ以降肥大して収集がつかなくなっています。何せ何も新しいものを創れなくなっていますので、いまだにラップを入れる事が多いのは致命傷です。

ラップではなく、しっかりメロディーがあって情緒的なバラードはワンパターンになっても飽きられません。それがこのスタイルになっています。ソウルミュージックの変遷も様々ありますが、基本は変わっていません。アレンジや間合いが変わっているだけで、これもバリエーションの世界になってしまいます。それでも飽きられないのは曲の良さ、歌の巧さによるものが大きいと思います。このグループにはそれがあるのです。

Made It Back
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[20150615]

Invisible MenTogether We Are One
(1998/07/14)
O'Jays

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2004年の作品です。Philadelphia International Records に残されていた80年代にレコーディングされていた未発表音源や別バージョンを集めたアルバムになっています。ですからサウンドは80年代サウンドであり、古い感じがしますが、良い曲が残されていて、今聴いても充分楽しめるものになっています。ブラックチャートでは結構ヒットしました。昔からのファンが沢山残っていたのですね。

1. All Eyes On Africa
2. Together We Are One
3. Your Place Or Mine
4. I Know What You're Doing (But I'm Too Scared To Do Something About It)
5. Ruler Of The Universe
6. Pretty Is As Pretty Does (Just Too Pretty For Words)
7. Promises
8. When Sunny Gets Blue
9. Just Don't Seem To Be My Day
10. Packin' My Bags (Movin' On)
11. Hurry Home
12. This Could Be The Last Time

コーラスグループとしての揺るぎないパフォーマンスは熟練になってからも変わりませんが、昔のピュアな感じもかなりいいです。まだ完成品ではなかった曲ばかりなので、最終的なミキシングはこの時期に行われていますが、ほぼ当時の音源をそのままの形で伝えるように心がけていると思います。余計な装飾が無く、各楽器の音もクリアです。もし実際に当時リリースされているとしたら、もっとリバーブが深かったと思いますが、それが無い分とても聴き易いです。

現在の音に比べたら物足りない感じがするかもしれませんが、そこは懐古主義と言う事で、昔を懐かしむという趣旨で良いと思います。それだけにブラックsチャートでは売れている訳ですから、黒人でも年配になるとヒップホップに辟易している善良なファンがいるのだと安心しました。良い音楽は時代を超えて心に届くものです。

All Eyes On Africa
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[20150614]

Invisible MenFor the Love
(1998/07/14)
O'Jays

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2001年のアルバムです。21世紀になるとそれまでの激動の時代が嘘のように、まったく新たなジャンルが生まれない何でもありの時代になって現在に至ります。時代をリードするムーヴメントが生まれなくなったのです。聴く方も多様化して、ミュージシャンもやりたい事を追求するようになっていきます。ですから、この時代になってもまだヒップホップの手法が残っていて、呆れるような状態になっていきます。

1. Long Distance Lover
2. Let's Ride
3. Don't Break My Heart
4. Put Out The Fire
5. Come Over To My House
6. I'm Ready Now
7. Searching For The Love I Lost
8. I Don't Know
9. Latin Lover
10. Baby Making Love
11. Sounds Like Me

彼らも90年代の手法にフィリーソウルの手法を織り交ぜるような面白い事をやっています。もうこの時代になるとフィリーソウルがどういうものかも知らないような世代になりますので、この面白さは分からないと思いますが、完全に彼らが90年代の手法をものにした証拠だと思います。新しいスタイルが生まれませんので、このスタイルは古びません。そこで遊び心でフィリーソウルっぽい感じを出したりしているのです。

ある意味、彼らの多様なスタイルが一つにまとまってきている、完成されていっていると言えるでしょう。もうベテランもいいところなので、アイズレーと同じように、円熟のソウルミュージックを突き詰めています。官能的でありながら情熱的でもあり、大人のクールさと若い血潮が混じりあったような円熟の味わいがあります。それにより売り上げも盛り返しています。第一線で活躍出来るポテンシャルも凄いですが、年老いてもこれだけ色気が出せるのは凄いパワーです。

Long Distance Lover
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