84年のアルバムです。アトランティックでの最後のアルバムになりました。完全に80年代サウンドになっていて、打ち込み主体になっています。ですからグルーヴ感が全く違います。曲も売れるような曲を創っていますが、これが全く売れなくなってしまいました。ブラコンっぽい感じもありますし、内容は悪くないと思うのですが、当時のデジタルシンセのチープな音が印象的です。
1. Two Of A Kind
2. Right Or Wrong
3. We Have Come Into) Our Time For Love
4. Cross Fire
5. Keep On Keepin' On
6. Not Just Another Lover
7. Love Is In Season
8. All Your Love
9. Secrets
これまではシーケンスパターンも生演奏していましたが、完全に打ち込みになると味気ないものです。それでもこれが当時の音であり、悪い所はありません。ただ、黒人の大雑把な性格が如実に表れるのがこの頃で、平気でシンセのプリセット音をそのまま使ってしまっています。デジタルシンセはアナログに比べてノイズが少ないので音が綺麗な為、そのまま使っても平気なプロミュージシャンが多かったのです。まるで素人同然の事を平気でやっていました。これはプリンスもそうだったのです。
70年代までは個性的な音にこだわっていましたが、デジタルシンセの登場で感覚が麻痺してしまったのです。その為似たような音が氾濫する事になります。そういう味気なさがこのアルバムにもあります。
音楽 としては悪くないのですが、彼らの個性が半減しているように感じます。彼らも80年代に迷路に迷い込んでしまいました。当時はそれでも許されていたのですが、売れなければどうしようもありません。そして彼らはアトランティックを去る事になるのです。
Two Of A Kind
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