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[20150930]

Red Sails in the Sunset
(1998/07/14)
Midnight Oil

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84年のアルバムです。日本のビクタースタジオでレコーディングされています。オーストラリアと言えばAC/DCですが、メンアットワークも売れるようになり、そこから世界的に売れるオーストラリアバンドが次々に紹介されていく事になります。その中にミッドナイトオイルも含まれていて、徐々に世界的に名前が知られるようになっていきます。オーストラリアでは既に押しも押されぬビッググループに成長しています。

1. When The Generals Talk
2. Best Of Both Worlds
3. Sleep
4. Minutes To Midnight
5. Jimmy Sharman's Boxers
6. Bakerman
7. Who Can Stand In The Way
8. Kosciusko
9. Helps Me Helps You
10. Harrisburg
11. Bells And Horns In The Back Of Beyond
12. Shipyards Of New Zealand

80年代ポップスなサウンドに変貌しています。サンプラーも使って、アレンジもサウンドも80年代そのものです。こうなると悪魔に魂を売ってしまったような印象を受けますが、なにせそれまでが全くの無名でしたから、そういった悪い印象がないままに世界的に売れるようになっていきます。目立つ音がフランジャーをかけたサウンドです。70年代にはジェット効果として使われていましたが、80年代には音にギザギザ感を出す為に使われています。フェイザーだともっと丸みのある音になります。

アコースティックギターにホーンセクションなど、80年代らしいゴージャスなアレンジ、それでいて曲自体はシンプルと言うのが80年代ポップスの特長です。それでもPeter Garrettの癖のある作風は残っており、80年代ポップスとしても癖のある音楽になっています。まだ凝ってしまう傾向は直っていないのです。まのでまだブレイク前であります。活動の場を世界に移して、そうした無駄な贅肉を削ぎ落としていく事になります。それはつまり個性の埋没にも繋がっていきますが、そこでも個性をしっかり持ち続けていければ大物として残っていけます。

Full Album
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[20150929]

10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1
(1998/07/14)
Midnight Oil

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82年のアルバムです。これもロンドンでのレコーディングです。プロデューサーはNick Launay。世界を視野に入れて作曲の段階から世界に通用する曲を創ろうとして、かなりのイメージチェンジを計っています。シンセを多用して、オープニングはまるでテクノであります。曲先行での作曲になっているようで、彼の持ち味だった変態的な部分が少しだけ後退しています。

1. Outside World
2. Only the Strong
3. Short Memory
4. Read About It
5. Scream in Blue
6. US Forces
7. Power and the Passion
8. Maralinga
9. Tin-Legs & Tin Mines
10. Somebody's Trying to Tell Me Something

彼らの戦略はハマり、MTV用のPVも作り、アメリカでも売れるようになってきました。イギリスはよそ者には厳しいのでまだ売れていません。本国オーストラリアではもう絶対的な人気を獲得しています。ハードロックだった頃の癖も残っていて、それがニューウェイヴ、テクノを吸収しているのでプログレバンドのようになっています。まだポップになりきれていないのです。凝ってしまうんですね。

本来ならイギリスで売れるような内容ですが、当時のイギリスはパンク旋風によって趣向が変わっていました。凝り過ぎは禁物だったのです。下手なりに凝っているのなら受け入れられても、テクニックがあって凝っていたらそれはもうオールドウェーヴだったのです。アメリカはMTVが一日中お茶の間に届けられるようになり、ヘヴィロテになればヒットするという法則により、徐々に彼らの音楽も浸透していく事になります。

Full Album
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[20150928]

照ノ富士は全勝できていましたが、負けて足を負傷、何とか本割りでは鶴竜に勝ちましたが、決定戦で鶴竜が勝ち、鶴竜が横綱に成って初めての優勝を決めました。照ノ富士は下位相手なら不利な体勢からでも勝てますが、上位には通用しませんでした。やはり定石通り、有利な立ち会いから一気に持っていく相撲を心がけた方が無敵だと思います。

上位の成績
鶴竜 12勝3敗 優勝
照ノ富士 12勝3敗
稀勢の里 11勝4敗
琴奨菊 11勝4敗
豪栄道 7勝8敗
栃煌山 8勝7敗
妙義龍 8勝7敗
隠岐の海 6勝9敗
栃ノ心 10勝5敗
嘉風 11勝4敗
碧山 7勝8敗
佐田の富士 2勝13敗
大砂嵐 8勝7敗


鶴竜は変化したりして非難を浴びましたが、それでも最後は横綱相撲で優勝をもぎ取りました。今場所大活躍だったのが嘉風です。無心、無欲で自分の相撲を取りきったのが良かったと思います。力の配分が自然だったので、いい形に持っていけたのだと思います。殊勲賞と技能賞を両方受賞。技能賞は最近誰ももらっていませんでしたので、もの凄い快挙だと思います。遠藤は何とか千秋楽に勝ち越し、負ける事があっても自分の形を極めて行った方が星は上がると思います。

幕内全取り組み
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[20150927]

Place without a Postcard
(1998/07/14)
Midnight Oil

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81年のアルバムです。イギリスに渡ってレコーディングされています。プロデューサーはGlyn Johnsです。Glyn Johnsは彼らにニューウェイヴ的なアレンジをつけてポストパンクバンドとして売り出そうとしています。オーストラリアではかなりの人気を獲得するようになりましたが、世界で成功する為にはニューウェイヴ的なアレンジが必要で、ギターのJim Moginieに単純なキーボードプレイをさせてニューウェイヴ感を演出しています。

1. Don't Wanna Be the One
2. Brave Faces
3. Armistice Day
4. Someone Else to Blame
5. Basement Flat
6. Written in the Heart
7. Burnie
8. Quinella Holiday
9. Loves on Sale
10. If Ned Kelly Was King
11. Lucky Country

このアルバムもオーストラリアではヒットしましたが、世界的にはまだ売れていません。それでもイギリスに渡ってイギリスのプロデューサーを起用した事で注目は集まるようになりました。オールドウェイヴの癖が染み付いているので、ニューウェイヴな演出をしてもプレイはハードロック的です。しかし、Peter Garrett のボーカルは既にニューウェイヴに対応したような歌い方になっているので、このアルバムから聴いた人はニューウェイヴバンドだと思うと思います。

出来る限り曲をコンパクトに、シンプルにしています。それでもテクニックとしてはハードロックのテクニックが顔をのぞかせて、ニューウェイヴバンドみたいにヘタクソに演奏出来ません。曲を創った時点でアレンジの構想も出来ているようで、ニューウェイヴバンドとしては中途半端です。オーストラリアではライブで人気を高めているので、活動の場を世界を視野に入れるようになっていきます。

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[20150927]

Head Injuries
(1998/07/14)
Midnight Oil

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79年のセカンドアルバムです。オーストラリアでは徐々に人気が出てきています。あくまでもローカルなバンドとしての人気であり、世界的にはまだ全然紹介されていません。メンバーの演奏テクニックは結構あって、フュージョンっぽい手数の多いハードロックであります。Peter Garrett の変態的なボーカル以外はまともな実力派ハードロックバンドとして聴けます。

1. Cold Cold Change
2. Section 5 (Bus To Bondi)
3. Naked Flame
4. Back On The Borderline
5. Koala Sprint
6. No Reaction
7. Stand In Line
8. Profiteers
9. Is It Now?

Peter Garrett のボーカルだけが際立って個性的です。グラムロック崩れのニューウェイヴバンドみたいな、そんな雰囲気ですが、バンドの演奏がハードロックですからニューウェイヴというよりオールドウェイヴです。ですからこの時点でも世界的に売り込む事が出来ていません。リスナーはニューウェイヴに乗っかっていけないオールドウェイヴファンと、オールドウェイヴに見切りをつけたニューウェイヴファンに分かれていましたので、そのどちらにもアピール出来ない感じです。

しかし、時代が過ぎて聴き直してみると実にユニークなバンドだった事が分かります。Peter Garrett のボーカルには好き嫌いが分かれる所ですが、ハードロックとして充分に楽しめる内容になっています。結構強力なB級バンドとしてなら面白い逸材です。ハードロックバンドとしても懐の深い引き出しを持っているようで、アレンジも面白いです。ただ趣味がバラバラな感じがしてバンドとしてのまとまりはまだありません。

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[20150927]

Midnight Oil
(1998/07/14)
Midnight Oil

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オーストラリアのバンドMidnight Oilの78年のデビューアルバムです。80年代にはオルタナバンドと言う認識になりますが、この頃はまだアメリカンハードロックバンドみたいなサウンドになっています。当時のアメリカンハードロックの特長的だったテンションコードも織り込んでのフュージョンっぽいアレンジのハードロックです。まだまだ世界的には無名の頃の作品です。

1. Powderworks
2. Head Over Heels
3. Dust
4. Used and Abused
5. Surfing with a Spoon
6. Run by Night
7. Nothing Lost, Nothing Gained

メンバーはボーカルのPeter Garrettを中心にドラムのRob Hirst、ベースのAndrew James 、ギターのJim Moginie とMartin Rotseyの5人組です。ツィンリードギターみたいな70年代後半のハードロックバンドらしいスタイルですが、Peter Garrettの歌い方はまるでグラムロックみたいな演劇的な雰囲気から、少しパンクっぽい感じもします。まだオーストラリアのロックで成功しているバンドは少なかったので、とても個性的だとも言えます。

恐らくメンバーそれぞれの趣向はバラバラで、それがそれぞれが自己主張しているようで、その個性が集まって個性的なスタイルになっているようで、バンドとしてはまだまとまっていないようでもありますが、それだけに売れてからよりも面白い感じになっています。何をやりたいのか、まるで伝わってこないグラムロックの残党的なバンドだとも言えます。こんなへんてこりんなバンドはもっと沢山出来てもらった方がロックは元気になると思います。

Powderworks
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[20150927]

Anastasis
(1998/07/14)
Dead Can Dance

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98年に解散していましたが、再結成してリリースされた2012年のアルバムです。中心人物だったBrendan PerryとLisa Gerrardは解散後はソロ活動をしていましたが、グループとして活動した方が金になると思ったのでしょうか、昔のDead Can Danceというよりはソロ作品の縁長上にある内容になっています。生楽器はdafと言う打楽器だけで、後はほぼサンプラーやシンセで創られています。

1. Children Of The Sun
2. Anabasis
3. Agape
4. Amnesia
5. Kiko
6. Opium
7. Return Of The She-King
8. All In Good Time

サンプリングもマルチサンプリングという立体的な音色がするように発展していて、丁寧に打ち込んでいけば生演奏と区別がつかないほどになっています。このグループは昔からその辺の編集能力にも優れていて、ブレイクビーツ系のサンプリングよりも生々しい感じ、反面デジタル的な処理など、場面場面において的確な処理を施しています。そして二人のボーカルもまったく衰えていないと言う事が大きく、このグループ名で再開しても差し支えない内容になっています。

独特の世界観は変わっておらず、ライブにおいても同じレベルで再現出来ると言う実力の持ち主です。現在も活動していますので、今後も新作が届けられる可能性はあります。私としてはもっとデジタルっぽくても面白いと思うのですが、この路線を崩す事無く斬新な発想があれば、もっとグループとしての価値も上がってくると思います。売れている音楽だけでは味気ない世の中です。こうした音楽に触れる事も心を豊かに出来る糧となる事でしょう。

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[20150926]

Spiritchaser
(1998/07/14)
Dead Can Dance

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96年のアルバムです。前作で創り上げたサンプラーによる疑似エスニックサウンドをより押し進めた内容になっています。今回は更に生楽器はパーカッションに限定するようなアレンジにより、サンプリング音源の構築に力入れられています。時代的にはブレイクビーツやドラムンベースが流行っていましたので、そうした手法を彼らなりに取り入れて、より自分達のスタイルを強調する作業になっています。

1. Nierika
2. Song Of The Stars
3. Indus
4. Song Of The Disposessed
5. Dedicace Outo
6. The Snake And The Moon
7. Song Of The NIle
8. Devorzhum

エスニック的と言っても場所が特定されておらず、今回においてはアフリカンなリズムが取り入れられており、どの世界に迷い込んでしまったのかさえ分からないくらいに架空の民族音楽になっています。ジャングルの中に迷い込んだのかと思えば教会の中にいたり、とてもヤバい感じの映画の音楽のようであります。見てはならない儀式を目撃した事によって命を狙われる、命を狙ってくるのは人間だけではなく、自然の驚異さえ奪いにやってくる。そんな映画でしょうか。

ある種のミニマルミュージックの複合体のようでもあり、特殊な音源を使ったブレイクビーツの番外編のようなものだとも思えます。エスニックとブレイクビーツを融合したグループもいますが、その極端な形だとも思えます。エレキギターの音源も入っているので、ロック的にも聴こえます。彼らとしてはゴシック的なイメージを払拭したい狙いもあったのでしょう。

Nierika
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[20150926]

Into the Labyrinth
(1998/07/14)
Dead Can Dance

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93年のアルバムです。今回はオーケストラとしての楽器は使わず民族楽器を使用しています。それでも宗教的な旋律を持っているので不気味な感じになっています。それ以外のパートにおいてはサンプラーを活用しています。その為益々時代性も場所の感覚も麻痺した音楽になっています。文化が存在する場所なのか、この世に存在する場所なのかさえも定かではありません。

1. Yulunga (Spirit Dance)
2. The Ubiquitous Mr Lovegrove
3. The Wind That Shakes The Barley
4. The Carnival Is Over
5. Ariadne
6. Saldek
7. Towards The Within
8. Tell Me About The Forest (You Once Called Home)
9. The Spider's Stratagem
10. Emmeleia
11. How Fortunate The Man With None

ワールドミュージック人気が高まっていた時代でもありますので、こうした狙い目はいいと思いますが、民族音楽でもあろうとしていません。サンプラーにおけるエスニックな旋律は民族音楽を超越しています。これまではLisa GerrardとBrendan Perryが創ったベーシックな音源にオーケストレーションを加えるやり方でしたが、今回はそれ以外の音源は打楽器や民族楽器になっているので、シンセの音源があらわになっています。

シンセやサンプラー音源が目立てば現代的な音楽になる所ですが、近代的に感じさせないようなマジックがあります。オーケストレーションない分、ゴシックな雰囲気が控えめになり、肉感的な音楽になっています。絶対的な歌があるので、各楽器の配列、構成の組み合わせがキモでありますが、それが打楽器系の楽器を配列した事により、現代音楽的解釈で曲を創っていた事が浮き彫りになっています。

Yulunga (Spirit Dance)
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[20150926]

Aion
(1998/07/14)
Dead Can Dance

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90年のアルバムです。宗教的な音楽と民族的な音楽が交わって場所も時間も超越した音楽になっています。架空の映画音楽だと思えば映像を思い描きながら聴く事が出来ると思います。急に現代的な手法が入ったりと、クラシック音楽として聴くには無理があります。プログレの一種でしょう。非常に内向的なプログレなのです。

1. The Arrival and the Reunion
2. Saltarello
3. Mephisto
4. The Song of the Sibyl
5. Fortune Presents Gifts Not According to the Book
6. As the Bell Rings the Maypole Spins
7. The End of Words
8. Black Sun
9. Wilderness
10. The Promised Womb
11. The Garden of Zephirus
12. Radharc

前作からサンプラーも使っていますが、今回はサンプラーだとは分からないような使い方をしています。この辺のセンスは独特です。生楽器も使える訳ですからサンプラーに頼らなくてもいい訳です。それでもあえてサンプラーを使う所がプログレッシブな感覚なのです。元々はある時代のある種の音楽を思い描いて作曲しているのでしょうが、出来上がる音楽には特定のイメージを強要していません。ですから聴く方は戸惑ってしまうのです。

バグパイプを使ってアイリッシュな雰囲気も出しています。かといって特定の地方の音楽でもありません。自由に表現をしています。それでもデカダンな様式美を構築していく事が特長と言えます。初期の頃ほどダークではなく暖かみのある音楽になっているのも微妙な変化であり、一つのイメージに捕われていない意思表示だと思います。悪魔的な音楽でも天使の音楽でもありません。天使が地に落ちて悪魔となるように、両面を持った生命の音楽なのです。

The Arrival and the Reunion
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[20150926]

The Serpent's Egg
(1998/07/14)
Dead Can Dance

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88年のアルバムです。Lisa Gerrardの歌声はまるでヘブライ語のような響き、中東的な旋律、古典的な宗教音楽のような様式美を現代に蘇らせています。Brendan Perryの歌はまるでデヴァインコメディーのようにアメリカンポップス的な唱法であり、二人とも非ロック的な歌い方が特長です。この二人の歌を軸に今回は弦楽楽器を中心としてオーケストレーションになっています。

1. The Host Of Seraphim
2. Orbis De Ignis
3. Severance
4. The Writing On My Father's Hand
5. In The Kingdom Of The Blind The One-Eyed Are Kings
6. Chant Of The Paladin
7. Song Of Sophia
8. Echolalia
9. Mother Tongue
10. Ullyses

古典的なゴシック調の旋律がマイナー系の為、陰美な雰囲気をもたらしていますが、彼らの表現している音楽は決してダークな世界を目指しているものではなく、暗黒の闇にこぼれ落ちてくる光の粒を浮かび上がらせるような音楽だと思います。絶望的なくらい救いようの無いダウナー系では無く、スタンスの長い救済の音楽なのではないでしょうか。聴く人によって印象は変わると思いますが、私にはそう感じます。

クラシック音楽としても古典以前の原始的な宗教音楽のような雰囲気があり、それは西洋と言うよりはイスラエル近辺の音楽のようであり、その雰囲気を崩す事無く現代的な手法で表現しています。プログレ的な聴き方をする事も出来ますし、アシッドな気分にもなれます。本当の救済は望めないまでも、希望を望む音楽だと思います。

The Host Of Seraphim
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[20150925]

Within the Realm of a Dying Sun
(1998/07/14)
Dead Can Dance

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87年のアルバムです。前作から試みてきたオーケストレーションとロックの調和をもっと押し進めた内容になっています。前作よりもロック寄りなので分かり易くなっていると思います。ダークではありますがダウナー系ではありません。この音楽には溢れんばかりの生命力が脈打っています。オーケストレーションはいわばサンプリングだと思えばロックを感じられると思います。

1. Anywhere Out Of The World
2. Windfall
3. In The Wake Of Adversity
4. Xavier
5. Dawn Of The Iconoclast
6. Cantara
7. Summoning Of The Muse
8. Persephone (The Gathering Of Flowers)

二人のボーカリスト、Brendan Perryが前半に登場してきて後半はLisa Gerrardによる歌が登場していきます。バンドは次第にこの二人の為のプロジェクトにような性格になっていきます。今でこそゴシックと言われるジャンルが確立されていますが、当時はこのような音楽は珍しく、これをロック的に演奏するバンドはいましたが、ここまでバンド形態にこだわらない傾向は珍しかったのです。それは今でも同じです。

最近ではサンプリングも進化してきて、リアルなオーケストレーションを再現し易くなりました。しかし、生で演奏出来るメンバーがいるなら生で演奏した方が迫力があります。前作に比べればシンセによるアレンジの部分も多くなっています。冷たい響きの中にも命の躍動感が感じられる所が救いです。あまりにも冷淡なダークさだけなら命を奪われかねません。

Anywhere Out Of The World
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[20150924]

Spleen and Ideal
(1998/07/14)
Dead Can Dance

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85年のセカンドアルバムです。演奏している楽器はオーケストラの楽器であり、ロックバンドとしての楽器は演奏していますが暗黒の世界のようです。ゴシック調のダークな宗教音楽のような内容です。非ロックな音楽でありながらロックを感じさせると言う型破りな作品であります。シンセのパッドサウンドは使っていますが、オーケストラの中に溶け込んでいます。映画音楽のようなものでしょうか。

1. De Profundis (Out of the Depths of Sorrow)
2. Ascension
3. Circumradiant Dawn
4. Cardinal Sin
5. Mesmerism
6. Enigma of the Absolute
7. Advent
8. Avatar
9. Indoctrination (A Design for Living)

ファーストではまだロックバンドしていましたが、バンド形態を無視した作風。それだけでセンセーショナルな作品でありました。プログレバンドでもこのような作品は創っていませんでしたので、当時はかなり衝撃的でした。Lisa GerrardとBrendan Perryの全く性格の違うボーカルスタイルが独特の世界を構築しています。それまでのロックには無かった歌い方です。

デカダンをロックとして表現しているミュージシャンはいましたが、それまでに無かった表現の仕方です。シンセも使っていますが、生楽器によるダークな響きはシンセでは代用出来ないものです。まるで宗教の儀式のような、そんな音楽はありました。それはサイケデリックなものでしたが、彼らはサイケデリックとは別の表現方法なのです。映画音楽と言う解釈なら理解し易いかもしれません。

Full Album
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[20150923]

Dead Can Dance
(1998/07/14)
Dead Can Dance

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オーストラリア出身のDead Can Danceの84年のファーストアルバムです。オーストラリアでは売れない時期を過ごし、イギリスに渡って4ADと契約、当時流行っていたネオサイケやインダストリアルとして世に認知されます。このバンドが変わっているのはメンバーが担当する楽器が定まっていない事です。全てのメンバーが何でもこなすので、その時によって使用している楽器が変わっていきます。

1. The Fatal Impact
2. The Trial
3. Frontier
4. Fortune
5. Ocean
6. East Of Eden
7. Threshold
8. A Passage In Time
9. Wild In The Woods
10. Musica Eternal Garden Of The Arcane Delights
11. Carnival Of Light
12. In Power We Entrust The Love Advocated
13. The Arcane
14. Flowers Of The Sea

ダークなサウンドは今で言うゴシックに分類されるかもしれませんが、一つのジャンルに捕われていないのがこのバンドの特長で、形容の仕方が無いので売り込みも難しく、謎多きバンドとして注目はされていましたが、商業的には成功したバンドとは言えません。それでも80年代初期の刺激的なバンドの一つでありました。このアルバムではまだパンク、ニューウェイヴの雰囲気を持っています。

オルタナという形容は80年代からあったもので、90年代のそれとは違う感じだったのですが、こうしたバンドはオルタナと言う言われ方もしていました。ネオサイケという表現が一番分かり易かったと思いますが、ネオサイケはエコバニのようなスタイルに限定され始めますので、それとは違うサウンドは区別されるようになっていきます。こうしたバンドが作品を残せたのもインディーズレーベルが力をつけてきたからであります。良い時代でした。

The Fatal Impact
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[20150923]

Milk and Kisses
(1998/07/14)
Cocteau Twins

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96年のアルバムです。これがラストアルバムになっています。本当は解散前に最後のレコーディングをしていましたが、解散が決定して未完成のアルバムはそのまま没となっています。今後それを完成させてリリースするつもりは無いと言っているので、これが最後のアルバムになっています。曲調はポップですが、サウンドがダークなサウンドに戻っています。ダウナー系が流行っていましたので、ダークな方が売れる時代になっています。

1. Violaine
2. Serpentskirt
3. Tishbite
4. Half Gifts
5. Calfskin Smack
6. Rilkean Heart
7. Ups
8. Eperdu
9. Treasure Hiding
10. Seekers Who Are Lovers

最後まで自分達のスタイルにこだわっています。完全なバンド体制では無かったからこそ、それを補うように創り出された個性的なサウンドは最後まで貫かれました。鍵盤楽器が使われないのにシンセに負けないサウンドを生み出していました。考え方一つなんですね。パンクが登場してきてそれまでの既成概念が覆されたのですから、当たり前の事にこだわる必要は無いのです。それを実証してきたのがこのバンドです。

バンドを募集して一番集まりにくいのがドラマーです。特に腕のいいドラマーに巡り会えるのは幸運としか言いようがありません。しかし、腕のいいドラマーに会えなかったとしても、彼らの時代にはドラムマシーンが手に入ったのです。それを機械的に使うのではなく、アンサンブルの一つとして代用して、シンセが無くてもエフェクトを多用する事でギターだけでも様々な音色が生み出せます。そして一番の重要な要素としてElizabeth Fraserという無二のボーカリストがいた事がこのバンドの最大の幸運だったのであります。

Violaine
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[20150923]

Four-Calendar Café
(1998/07/14)
Cocteau Twins

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93年のアルバムです。曲は普通の曲を創るようになっていますが、ギターだけで様々な音色を創り出すという手法のままで、ノイジーでもありませんのでシューゲイザーでも無くなっています。ドラムは相変わらずリンドラムによる打ち込みです。そろそろサンプリングでも使えばいいのに、お金もあるはずですからパソコンで打ち込めばいいのにと思いますが、このバンドの主役はギターであり、シンセではありませんからパソコンはドラムだけあればいいので必要ないのでしょう。

1. Know Who You Are At Every Age
2. Evangeline
3. Bluebeard
4. Theft, And Wandering Around Lost
5. Oil Of Angels
6. Squeeze-Wax
7. My Truth
8. Essence
9. Summerhead
10. Pur

Elizabeth Fraserのボイスオーケストレーションもポップで分かり易いものになっています。彼らに影響を受けたミュージシャンがブレイクビーツなどに姿を変えて登場してきていますから、彼らの手法も斬新では無くなってきています。それがポップフィールドに歩み寄っているのですから、もはや特異でもありません。ただ何が違うかと言うと鍵盤でなくギターでこれだけのサウンドを創っているバンドは他にはいなかったのです。

Elizabeth Fraserのコーラスワークも真似出来るものではありません。フォロワーは数々登場してきていますが、全く同じようなサウンドは誰も創れないのです。どんなに普通の曲を創っても、この唯一無二の構成は揺るぎないのです。過激な音も少ないので聴き易くなっています。そういう意味では売れる作品になっていますが、主流になれる音楽ではありません。そえrならもっと特別な音楽をやればいいと思ってしまうファンもいる事でしょう。

Know Who You Are At Every Age
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[20150923]

Heaven or Las Vegas
(1998/07/14)
Cocteau Twins

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90年のアルバムです。前作からポップフォーマットでの作曲が行われていましたが、それがより顕著になった作品になっています。彼らの作品の中でも一番ポップなアルバムです。売り上げも一番売れています。時は90年代に向けてシューゲイザーなど、ノイジーなギターとヒップホップを取り混ぜたようなスタイルが登場していました。勿論それらは彼らの影響を受けたフォロワーによって生み出されたものですが、このバンドもブレイクビーツのドラムパターンを使うようになり、ほぼシューゲイザーとシンクロした形になっています。

1. Cherry-coloured funk
2. Pitch the baby
3. Iceblink luck
4. Fifty-fifty clown
5. Heaven or Las Vegas
6. I wear your ring
7. Fotzepolitic
8. Wolf in the breast
9. Road,river and rail
10. Frou-frou foxes in midsummer fires

80年代のファンク的なアレンジも使っていて、彼らにとっては売れている音楽に歩み寄ろうとしていたのだと思いますが、自分達のスタイルを崩す事無く歩み寄っているので、シューゲイザートも80年代ポップスとも違う音楽に仕上がっています。これが彼らの精一杯のポップソングなんだと思います。ケイトブッシュとテクノとシューゲイザーが共存したサウンドとも言えますが、この頃売れていたエンヤには無い発想など、個性的な事に変わりはありません。

ギターシンセを使っていると思われますが、ギターだけでこれだけの万華鏡のような音を紡ぎ出すのも凄い作業だと思います。シンセによって主役の座を奪われたギターにもまだまだ無限の可能性がある事を示してもらっています。DTMも鍵盤で打ち込む事が当たり前になっていますが、ギターで打ち込む事も出来ます。ギターと鍵盤では指の抑え方に限界がありますから違ったボイシングになります。ギターならではのロック、その復権を希望しながらこの名盤を堪能したいです。

Cherry-coloured funk
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[20150922]

Blue Bell Knoll
(1998/07/14)
Cocteau Twins

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88年のアルバムです。リズムマシーンですがビートがあり、ギターシンセですがシーケンスがあり、サイケな普通のロックサウンドに似せて創られています。環境音楽に走った反動でしょうか、ビートを持ったポップサウンドになっています。それでもいつもの手法で創られていますから普通ではありません。分かり易くなったとは思いますが、音の作り方など尋常ではありません。

1. Blue bell knoll
2. Athol brose
3. Carolyn's fingers
4. For Phoebe still a baby
5. The Itchy Glowbo Blow
6. Cico buff
7. Suckling The Mender
8. Spooning good singing gum
9. Kissed out red floatboat
10. Ella megalast burls foreve

コード感がはっきりしているのでポップに感じるのでしょう。これまでもコード進行はありましたが、アンビエントにぼやかしていた所があります。それが普通にスリーコードな曲作りになっています。それでもその中でいつもの彼らのやり方で曲を創っているので普通ではありません。アンビエントな音色もシンセで簡単に創り出せるでしょうが、ギターで創っているので真似るのが大変です。

Elizabeth Fraserの歌い方を真似るのも大変でしょう。かなりの歌唱力と感性と構成力が必要です。彼らをコピーするのは大変です。しかし、90年代には似たようなスタイルの音楽が氾濫していきます。全く同じではありませんが、手法だけは取り入れているのです。コンピューターミュージックならその構築も創り易くなりますから、こうしたお手本があれば真似る事は出来ますが、全く同じものは創れません。つまり唯一無二のポップ作品になっているのです。

Blue Bell Knoll
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[20150922]

The Moon and the Melodies
(1998/07/14)
Cocteau Twins

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86年の作品で環境音楽の巨匠Harold Buddとコラボレートしたアルバムになっています。ベースのSimon Raymondeも復帰して、ドラムはデジタルではなく生ドラムをデジタルっぽく音処理しています。コラボレートと言うより、いつものCocteau Twinsの音楽でHarold Buddが鍵盤を演奏しているというような内容になっています。

1. Sea, Swallow Me
2. Memory Gongs
3. Why Do You Love Me?
4. Eyes Are Mosaics
5. She Will Destroy You
6. The Ghost Has No Home
7. Bloody And Blunt
8. Ooze Out And Away, Onehow

鍵盤の響きはこれまで無かったものですから、そこだけ違う感じですが、あまり違和感がありません。ギターで鍵盤っぽい演奏をしていましたので響きとしてはさほど変化は感じませんが、ギターだけで創っていたサウンドはやはり特異な音であり、それが簡単に鍵盤に入れ替わると個性の無い感じなったようにも思います。あくまでも環境音楽と言う定義で演奏されているので、個性を主張するとやかましくなってしまいます。

情感を出すというよりは、情景を描いていくと言った感じでしょうか。Elizabeth Fraser のボイスが控えめなのがコラボレートの意味をなしていないようにも思われます。ギターもフリッパートロニクスみたいなサスティーンの長いサウンドが選ばれており、アンビエントのジャンルでは定石のサウンドです。ただ一緒にやりたかったと言うだけでコラボレートという意味合いにおいては成功作とは言いにくいと思います。

Sea, Swallow Me
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[20150922]

Victorialand
(1998/07/14)
Cocteau Twins

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86年のアルバムです。ベースのSimon Raymondeは元いたバンドDrowning Crazeに戻った為に又2人組に戻りました。ギターとボーカルのみの内容になっており、ドラムマシーンも使っていません。サックスとタブラでRichard Thomas が参加していますが、それ以外のクレジットがありませんので、シンセの音色はキーボードではなく、ギターシンセのようです。ギターだけでこれだけの作品を作り上げるとは凄い作業です。

1. Lazy Calm
2. Fluffy Tufts
3. Throughout The Dark Months Of April And May
4. Whales Tails
5. Oomingmak
6. Little Spacey
7. Feet Like Fins
8. How To Bring A Blush To The Snow
9. The Thinner The Air

Elizabeth Fraserのボイスオーケストレーションも透明感が増しており、エンヤはこれをパクっていると言っても良いでしょう。ドラムレスなので環境音楽のように聴こえます。ノイジーなサウンドもありますが、透明感の方が強いので綺麗に聴こえます。イーノの影響のあるグループだと思うので、こうなってしまうのも納得です。デジタルリバーブやデジタルディレイの性能が良くなっていた時期ですから、残響音も綺麗です。

サウンドが洗練されてきてもはや幻想的でもありません。サイケな部分が後退してアンビエントなサウンドになっています。このまま90年代のアンビエント作品にもなってしまいそうですが、Elizabeth Fraserのコーラスは透明感がありますが、人間的な表情を持っているのでデジタル感による無機質な感じはありません。デビュー当時にあった毒が無くなったようにも感じます。それでもエンヤのように万人受けするような音楽では無いと思います。

Lazy Calm
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[20150922]

Treasure
(1998/07/14)
Cocteau Twins

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84年のアルバムです。インディーズの異端児がブレイクするきっかけになった作品です。ベースにSimon Raymondeが加わり、再び三人組になりました。サウンドはよりトラッドサイケで幻想的になり、アコースティックなサウンドにノイジーな演出が加わると言ったダイナミックなサウンドになっています。一番大きいのはElizabeth Fraserによるスキャットを使った、まるで楽器のようなボイスオーケストレーションであります。エンヤよりも先駆けとなっています。

1. Ivo
2. Lorelei
3. Beatrix
4. Persephone
5. Pandora
6. Amelia
7. Aloysius
8. Cicely
9. Otterley
10. Donimo

声のキャラクターを複数持っているので、その声質を活かしたコーラスワークは、ケイトブッシュが先駆者ですが、後に登場してくるエンヤに大きなヒントを与えるような完成度であります。ドラムマシーンもゲイトリバーブをかける事により、生ドラムにゲートリバーブをかけるのと大差ないサウンドになっています。ギリシャ神話を元にしたストーリー展開を幻想的に表現しています。

ネオサイケとも違う幻想的なスタイルは幽玄なトラッドの森に迷い込んだかのようであり、妖精のような歌声が囁き合う独特の世界観を創り出してます。イギリスでは大ヒットしましたが、世界的にはメジャーになりきれていません。それでも彼らの存在感は世界中に広まりました。前作ではポップになりそうな予感もありましたが、ポップフィールドに足を踏み入れる事無く、自分達のスタイルで完成度の高い作品を生み出しました。歴史的な名盤です。

Ivo
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[20150921]

Head over Heels
(1998/07/14)
Cocteau Twins

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83年のセカンドアルバムです。ベースのWill Heggieが脱退してギターのRobin Guthrieがベースも担当しています。ノイジーさは抑えられていますが、よりダークな世界観に覆われています。ゲストによるサックスはありますが、ほとんど二人りで創り上げていますので、多重録音によるギターサウンドのオーケストレーションが要になっています。

1. When Mama Was Moth
2. Five Ten Fiftyfold
3. Sugar Hiccup
4. In Our Angelhood
5. Glass Candle Grenades
6. Multifoiled
7. In The Gold Dust Rush
8. Tinderbox The (Of A Heart)
9. My Love Paramour
10. Musette And Drums

Elizabeth Fraser のボーカルもけだるいだけではなく、表情豊かな歌声に成長しています。ドラムマシーンもデジタルドラムマシーンが登場していた頃ですから、かなりプログラミングしてループのようなパターンではなく、フィルもありのドラムパターンになっています。逆にあまり普通のドラミングが出来るようにならない方が個性的な感じもします。ドラムマシーンのプログラミングもドラムのセンスがないとうまくいきません。当時私もドラムマシーンを購入したのは良かったものの、うまくプログラミング出来ずに四苦八苦していました。

現在のパソコン環境なら視覚的にも打ち込み易いのですが、ドラムマシーンの小さな窓で数字を打ち込むのですから、ドラムのイロハが分かっていないと苦労します。リンドラムでこれだけ打ち込めるのは当時としては凄い作業だったと思います。それ以外にもリバーブ、ディレイ、フランジャー、あらゆるエフェクターがこのバンドのカラーを形つくっています。曲のバリエーションが出てきているのも進化でしょうが、ファーストでの淡々とした衝撃性は薄れてきています。

When Mama Was Moth
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[20150921]

Garlands
(1998/07/14)
Cocteau Twins

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スコットランド出身のコクトーツィンズの82年のファーストアルバムです。4ADと言うインディーズレーバルからリリースされています。メンバーはギターのRobin Guthrie 、ベースのWill Heggieと女性ボーカルのElizabeth Fraserの三人組です。ドラムがいませんからドラムマシーンをバックにノイジーなギターと退廃的なボーカルのダークなサウンドになっています。

1. Blood Bitch
2. Wax And Wane
3. But I'm Not
4. Blind Dumb Deaf
5. Shallow Then Halo
6. The Hollow Men
7. Garlands
8. Grail Overfloweth

ポストパンクとしてイーノなどの影響を受けたバウハウスなどと共通する部分があります。テクノの流れを汲みながらもダークでゴシックなイメージを持っています。これは後の90年代のダウナー系へと繋がる感性であります。しかし、これも刺激的な80年代初期の特徴的なサウンドでもあります。こうしたバンドがうようよと出てきたのが80年代の初期であり、新しい時代が動いている実感がありました。

ドラムマシーンも単純なものではなく、プログラミング出来るやつのようです。バンド形態にこだわらなくてもやっていけるという手本のようなバンドです。大事なのはセンスであり、テクニックが無いなりの表現力も無限大なのだと思い知らされます。後のブリストル系のサウンドの原型のようでもあり、これにドラムンベースのアレンジが加わればそのまま90年代サウンドになります。

Blood Bitch
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[20150921]

Spaces Everywhere
(1998/07/14)
Monochrome Set

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2015年のアルバムです。現在までの最新作になります。声が出なくなっていましたが、それなりのキーで作曲するようになっているので、歌に無理が無い感じになっています。キーが変われば曲のイメージも変わります。曲調も明るめの曲が多くなり、これまでのワンパターンな感じがしなくなっています。再々結成してある程度落ち着いてきたのか、曲作りを楽しむ余裕が出てきたようにも感じます。

1. Iceman
2. Fantasy Creatures
3. Avenue
4. Oh, You're Such A Star
5. Rain Check
6. When I Get To Hollywood
7. The Z Train
8. The Scream
9. In A Little Village
10. Spaces Everywhere

バリエーションが豊かだったのが本来のこのバンドの魅力でした。偏ったスタイルにまとまってしまうとつまらなくなります。それが解消されて往年のMonochrome Setを取り戻した感じがします。基本はフォークロックであり、ボブディランというか、それをコピーしていたルーリードからのインスパイアがあるようです。ただ、このバンドはデビューしてからずっと都会的な雰囲気を全くもっていません。そこは一貫しています。

例えばロンドンにしても少し外れたローカルなバンドのイメージです。主流になる事も無く活動してきましたが、ネオアコやブリットポップのヒントとなるような作品を創ってきた先駆者でもあります。日本にいると分からないようなイギリスの事情もこのバンドを聴いていれば何となく理解出来るような、そんなバンドでした。今ではそれもありませんが、キンクスから連なるイギリスの伝統的なウィットに富んだバンドであります。

Iceman
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[20150921]

白鵬が2敗して怪我の為に休場してしまいました。これまでもそういう状況でも勝って来れましたが、流石にもうごまかしごまかしでは通用しなくなってきたみたいです。そこでチャンスなのが照ノ富士で、全勝しています。不利な体勢からでも勝ちにいける稀な力士であります。定石通りでなくても勝てると言うのが彼のスタイルなのかもしれません。計り知れないです。

中日までの上位の成績
白鵬 0勝3敗6休
鶴竜 7勝1敗
日馬富士 0勝0敗9休
照ノ富士 8勝0敗
豪栄道 4勝4敗
稀勢の里 7勝1敗
琴奨菊 6勝2敗
妙義龍 5勝3敗
栃煌山 5勝3敗
栃ノ心 3勝5敗
隠岐の海 3勝5敗
嘉風 5勝3敗
碧山 2勝6敗
大砂嵐 3勝5敗
佐田の富士 0勝8敗


嘉風が両横綱、2大関に勝って絶好調です。普通横綱に勝つと、その後大負けする事が多いのですが、このまま勝ち越せば三賞間違い無しです。遠藤は相手に合わせて突き押しも使うようになりました。しかし、足がついていっていないので負けると言うパターンです。まわしを取って一気に寄り切ると言うスタイルを貫いた方がいいと思います。相手にとっては予測出来る攻撃なので、いろいろと手を打ってきますが、それでもひるまないように精進していく事が横綱への道だと思います。

逸ノ城は五分の星に戻してきましたが、まだまだ相撲内容は駆け出しのようであります。恵まれた体格で何とか勝っていますが、勝ちいくと言う気迫が足りません。勢いが1敗で健闘しています。前に出る相撲がいい結果を出していると思います。常勝横綱が休場しているというチャンスをものに出来る力士は一体誰になるのでしょうか。

中日 幕内

[20150920]

Super Plastic City
(1998/07/14)
Monochrome Set

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2013年のアルバムです。ライブハウスクラスでのライブツアーをこなし、来日も果たしています。スタイルはほとんど変わっていません。もはやこれしか出来ないのです。再結成したのも新しい事をやろうと言う意気込みでは無く、バンドやってた方が金になると言う判断だったのではないでしょうか。それでもこのスタイルであればいくらでも曲を創れるようで、現在まで現役で頑張っています。

1. Super Plastic City
2. The Time I've Spent Doing Nothing
3. If I Could Be Woebegone
4. Lefty
5. I Deream of Spring
6. Strange Young Alien
7. Handed-Down Memory
8. Isn't It a Wonderful Life
9. Dark Red Rose
10. Turn It Off
11. Rotten Ralph's Custard Carnival

90年代は地味になりながらも冒険もしていました。流石に年取ってくると冒険はしなくなっています。ですから地味なだけなのですが、それでもそれなりに独特な演奏を披露しています。今後も活動を続けていくなら、年取っているなりの冒険も必要だと思います。ライブ用の曲ばかり創っているような印象があります。ライブでのどさ回りが金になるのでしょうか、その為の曲ばかりなのはそういう事なのか。

声が出なくなってきつい感じもあります。それならそれなりの曲作りもあるでしょうが、ライブ受けするような曲ばかり創っているのできつい感じです。長年やっているバンドなので、バンドとしてのコンビネーションは凄いです。ファーストアルバムの変化の多い演奏でも乱れていませんでしたから、最初から結束の強いバンドだったのだと思います。それがこの後どう発展していくのか、発展しないのかは分かりません。

Super Plastic City
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[20150920]

Platinum Coils
(1998/07/14)
Monochrome Set

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再び再結成して2012年にリリースされたアルバムです。17年ぶりの作品となります。久しぶりですが音楽としては全く変わっていません。同窓会的な集まりで演奏しているように聴こえますが、シンプルながらギターリフなど、このバンドは独特のギタースタイルで曲を創っています。オーソドックスのようでありながらも二本のギターのコンビネーションが見事です。

1. Hip Kitten Spinning Chrome
2. I Can't Control My Feet
3. Waiting For Alberto
4. On My Balcony
5. Free, Free, Free
6. Mein Kapitan
7. Cauchemar
8. They Call Me Silence
9. Les Cowboys
10. Streams
11. I'm Happy To Be Here
12. Brush With Death

恐らくギター構成から曲作りが始まっているのではないでしょうか、そういうバンドが少なくなっていますので、コピーしても面白くない曲ばかりの今日、地味ながらもコピーする面白さを感じさせるバンドだと思います。ただ、売れていないので、彼らをコピーしているギター小僧はほとんどいないかもしれません。初期の頃はフォロワーは多かったのですが、このスタイルになってからはフォロワーはいないでしょう。

トラッドフォークを変態的にロックとして演奏しているようなスタイルだと思います。もはや彼らにしか創れないような音楽です。イギリスでも少数ですが、彼らの音楽を理解しているファンはいるようですが、日本ではどうでしょうか。それでもヒットチャートに登場してくるような音楽には目もくれずに自分達のスタイルを貫き通すところが唯一無二のバンドたる所以です。

Hip Kitten Spinning Chrome
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[20150920]

Trinity Road
(1998/07/14)
Monochrome Set

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95年のアルバムです。カントリーフォークロックスタイルを中心に、彼等は彼等なりにレイドバックしているようです。もはやトラッドでもありません。サザンロックのようなものです。かと思ったらハワイアンがあったり、ソウルミュージックがあったり、一筋縄ではいかないのが彼等らしいところです。ほぼほぼキンクスの影響が大きいと思います。

1. Flamen Dialis
2. All Over
3. I Love Lambeth
4. Kissy Kissy
5. The Mouse Trap
6. Snake-Fingers
7. Hula Honey
8. Albert Bridge
9. Two Fists
10. The Wurst Is Yet To Come
11. The Golden Apples Of The Sun
12. Hobb's End
13. Bar Madiera
14. Bliss
15. The April Dancer Affair

キンクスの影響だと思えばこれも一つのブリットポップになるのでしょう。当時はブリットポップ全盛期ですから、それでこの内容は、かなりひねくれています。しかし、これだけウィットに富んでいるのが本当のブリットポップとも言えます。この時代でも彼等は別格なのです。ただ、それが良くリスナーに伝わっていないのがこのバンドの不運でもあります。ここまで我が道を行ってしまえば報われないのもしかたありません。

少数ではありますが、彼等の味わいが分かるファンがいますので、それで活動は出来ています。しかし、この後、又しばらく活動を停止してしまいます。レーベルとの契約が切れて、次が見つからないのです。インディーズでも契約が結べなければ作品を発表出来ないのです。良質な音楽でも売れなければ商品に出来ません。厳しい世界です。90年代になってからですね。私がいいと思うものが売れなくなってきて、興味が湧かないものが売れるような時代になっていきます。

I Love Lambeth
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[20150920]

Misère
(1998/07/14)
Monochrome Set

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94年のアルバムです。トラッドフォークにソウルミュージックのグルーヴを取り入れると言うネオアコそのものなスタイルになっています。彼らにとってはネオアコと言うのは意識せずに創り出したものなので、これまでは自由に創ってきていましたが、後継がネオアコというスタイルを確立した事で、彼等も意識するようになったのだと思います。それでも結構自由に創っています。

1. Milk and Honey
2. Pauper
3. Dr.Robinson
4. Achilles
5. Leather Jacket
6. Bed
7. Handsome Boy
8. The Eternal One
9. UFO
10. Integrate Me
11. Twang 'Em High

カントリー的、アメリカ的なスタイルもあり、それでいてサイケデリックだったり、ロック色もあり、それに今回はソウル系も入り、ロックファンでも楽しめるトラッドを生み出しています。昔みたいにベンチャーズみたいな音はありませんが、その分ギターサウンドもバリエーションがあり、60年代後半の混沌とした時代を蘇らせます。ドラーズみたいな曲もあります。

前作はまるでサージェントペッパーか、マックスヒリビリーみたいなコンセプトアルバムでしたが、それを更にサイケデリックな味付けにしたような内容になっています。それにクラプトンのようなレイドバックした感じが合わさり、更に混沌とした内容になりながらも難解にはならずにポップソングとして構築している所が、もはや職人技であります。

Milk and Honey
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[20150919]

Charade
(1998/07/14)
Monochrome Set

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93年のアルバムです。契約出来るレーベルが無くていろいろと渡り歩いてきましたが、やっとCherry Redというレーベルと契約してしばらく安定していきます。レーベルが安定してくれば音楽に集中出来ます。ライブ活動もこなし、これまで以上に幅の広い音楽性を展開しています。既にネオアコのイメージも超えてもっと自由に音楽を楽しんでいます。

1. Prelude
2. Forever Young
3. 4Clover
4. Snowgirl
5. White Garden
6. Her Pain
7. Little Noises
8. Crystal Chamber
9.Girl
10. Oh Angie
11. Talking About You
12. No Time For Girls
13. Christine
14. Tilt

本来、プログレ感覚を持ったバンドだったと思います。それが大げさではなく、コンパクトにシンプルに表現する事がニューウェイヴ時代だったと思います。そこにトラッド感覚を取り入れてネオアコの原型のようなスタイルを身につけます。そのトラッド感覚が戻ってきています。そしてプログレ感覚も戻りながらのポップソングを創っているので、非常に中身の濃いポップソングが出来上がっています。

難しい事でも簡単に聴こえるように聴かせる、ビートルズのようなブリットポップ感覚とも言える、イギリスの伝統的なポップソングであります。この後ブリットポップブームも巻き起こってきますから、これはその先駆けになるのでしょうか、そうすろとこのバンドはイギリスの大きなブームのネオアコもブリットポップも、どちらとも、その仕掛人になっているようです。そういう評価をされているバンドではありませんが、このアルバムはまるでトラッド、カントリー時代のキンクスのようなトータルコンセプトアルバムになっています。こんな凄いアルバムが売れていないと言うのもロックファンにとっては不幸な事であります。素晴らしい名盤です。

Forever Young
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