80年のアルバムです。プロデュースは続いてJohn Leckieで、セカンドの流れを汲むテクノ色のあるニューウェイサウンドになっています。彼等に影響を与えていたイーノもボウイも早くからジャーマンロック的なテクノ色の強い作品を創っていました。それをもっとシンプルにポップにまとめあげていたのがニューウェイヴのバンドだったと思います。ボウイのロウは発売当初は物議を醸し出していましたが、それに続く若手が登場した事で先見の明がある事が証明されました。
1. I Travel
2. Today I Died Again
3. Celebrate
4. This Fear Of Gods
5. Capital City
6. Constantinople Line
7. Twist Run Repulsion
8. Thirty Frames A Second
9. Kant Kino
10. Room
パンクの元祖としてアメリカのストゥージズやドアーズなどもありますが、そうした雰囲気も持っています。パンクによって既成概念が破壊された事で、そうした黎明期のスタイルとテクノの新しい感覚が混じり合って生まれた作品だと思います。I TravelとCelebrateが多少シングルヒットしましたが、まだまだメジャーな売れ方はしていません。しかし、時代はこうした新しい息吹を吸収しようとする気概に溢れていました。
70年代までのブルースなどの黒人
音楽 に基づいたロックとは違う、ヨーロッパに根付くデカダンな感覚、そしてクラシック
音楽 をも否定するような現代
音楽 的発想。そうした斬新なロックを20代前半の若いバンドが生み出していました。それまでのロックをデフォルメしたような現代
音楽 感覚でありますが、現在の幼稚なシンプルさとは違って、鋭利なシンプルさであります。誰もリーダーシップをとれなくなると幼稚化が進むように感じます。
I Travel
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