

Quicksilver Messenger Serviceの68年のデビューアルバムです。時はフラワームーブメント、ヒッピーの聖地サウンフランシスコを代表する御三家、Grateful DeadとJefferson Airplaneと並ぶバンドです。当時を象徴する
サイケデリックバンドであり、Grateful Deadと同じようにジャムバンドとしてアドリブを重視したライブが特長で、スタジオアルバムではその本領が発揮されにくいのですが、このデビューアルバムからそうした時代の流れがひしひしと伝わってきます。
1. Pride Of Man
2. Light Your Windows
3. Dino's Song
4. Gold And Silver
5. It's Been Too Long
6. The Fool
メンバーはギターのJohn Cipollina、ギターとボーカルのGary Duncan、ベースとボーカルのDavid Freiberg、ドラムのGreg Elmoreの四人組です。サイケと言うよりジャムバンドとしての性格が強く、延々ソロを演奏し続ける事での高揚感が
サイケデリックであり、クォーターチョーキングの多用などもサイケ色を感じられます。他のバンドよりも知名度が低いのは、メンバーの度重なるドラッグによる逮捕により順調にバンド活動が行えていなかったせいもあるでしょう。
しかし、当時のフラワームーブメントを伝える映像には必ず登場するほど重要なバンドでありました。イギリスではクリームがジャズのアドリブ合戦の手法を取り入れて話題になっていましたが、アメリカではジャムバンド、つまりジャムセッション的な自由な演奏を好んだバンドが登場していました。自由と言っても、その時のエネルギーを
音楽として昇華させていく迫力のある演奏はロックの放つエネルギーそのものであり、愛と自由を愛したヒッピー達にとってはアンセム的な存在でした。
Full Album