70年のアルバムです。脱退していたギタリスト、Gary Duncan、Dino Valentiが復帰して6人編成となり、最強の布陣による最高傑作アルバムとなっています。サイケの時代は終わっていますが、ジャムバンドスタイルはまだ生き残っており、ジャムバンドによるスタジオアルバムとしては完成度の高い内容になっています。しっかりとした曲が作られている事により、セッションスタイルで演奏しても散漫にならずにエネルギーがバランスよくまとまっています。
1. Wolf Run (Part 1)
2. Just For Love (Part 1)
3. Cobra
4. The Hat
5. Freeway Flyer
6. Gone Again
7. Fresh Air
8. Just For Love (Part 2)
9. Wolf Run (Part 2)
Fresh Airがシングルヒットして、バンドとしては全盛期を迎えます。メンバーの脱退やドラッグによる逮捕などでメンバーの流動があり、これまでのアルバムでは必ずしもベストな状態ではありませんでした。全員が揃ってNicky Hopkinsも加わり幅広いスタイルの楽曲を料理しています。時代は大きく変わってフラワームーブメントも終わり、ヒッピーは真面目に働き出します。そんな時代の終焉に生み出された奇跡的な作品です。
時代の寵児だったジミヘンもジャニスもヴァンモリソンも天に召されるようになり、混沌としていたサイケの時代は終わり、アドリブではなく、ソロもあらかじめ作曲されたハードロックやプログレが主流になっていきます。そうなるとジャムバンドもコンパクトな演奏になっていきますから、ジャムバンドとしての機能を失っていきます。そうなる寸前のまだ60年代のスタイルも許された時期に間に合った奇跡的な名盤です。
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