88年のアルバムです。一番売れた彼らの代表作になります。プロデューサーにはツェッペリンのJohn Paul Jonesを迎えてスケールの大きな演奏になっています。それはもはやネオサイケでもゴシックでも無いくらい独自の世界観を創り出す事に成功しています。Black Mountain Mistなんてツェッペリンの曲をもじったような曲もあります。ハードロックの系列でもあるんですね。
1. Beyond the Pale 2. A Wing and a Prayer 3. Heaven on Earth 4. Tower of Strength 5. Kingdom Come 6. Breathe 7. Child's Play 8. Shamera Kye 9. Black Mountain Mist 10. Heat 11. Hymn (For America)
All About Eveの女性ボーカルJulianne Regan が数曲デュエットで参加しています。アコースティックギターによる6thを多様したアレンジはツェッペリンをかなり意識しています。ボーカルは低音ですからツェッペリンを感じさせないオリジナリティーを感じます。HM/HRにはハードロックの遺伝子を感じませんが、70年代ハードロックファンはこの類いのバンドにこそ期待をしていました。
かなりツェッペリンを意識したアレンジが多く、その為のJohn Paul Jonesの起用だったのでしょう。ツェッペリンの様式美をゴシックで再構築するという荒技をやってのけています。ですから、これまでの彼らのスタイルからよりエモーショナルで大きなスケールの展開を見せています。パロディーっぽい部分でやっていたふしもありますが、完全にものにしていますからパロディーを超えた完成度になっています。見事な名盤です。