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[20160229]

The Exchange Session Vol. 1
(1998/07/14)
Kieran Hebden and Steve Reid

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Four Tetの本名Kieran Hebden名義でジャズドラマーのSteve Reidとコラボレートして即興演奏によるライブツアーを行いました。その時の音源を作品化した2006年のアルバムです。Kieran Hebdenhは電子音源を使った即興演奏、Steve Reidもドラムやパーカッションで応酬、ダビングも後からの編集も行っていない事を明言しています。Kieran HebdenはDJですから生でのパフォーマンスも得意なんですね。

1. Morning Prayer
2. Soul Oscillations
3. Electricity and Drum Will Change Your Mind

Four Tetの作品も即興に近い偶発性の音楽だと感じていましたが、その事がこの作品により明らかになったと思います。Four Tetではダビングや編集作業も行って仕上げますが、ここでは即興によって偶発的に起こる化学変化を目の当たりに出来ると思います。リズムは生で次々に発せられますから、Kieran Hebdenは対抗出来る音源を引き出す事で幻想的なエレクトリックジャズのような内容を生み出しています。

トランペットをサンプリングした音源がドンチェリーのような雰囲気を創り出しています。アフロな雰囲気によるフリージャズをイメージして演奏されていると思いますが、エレクトロサウンドはアナログシンセよりも変幻自在で60年代後半のものとは違うクールさを持っています。ドラムはいかにも60年代風の熱気を持っていますので、クールさと熱さがぶつかり合った、マイルスが泣いて喜びそうな音楽になっています。

Morning Prayer
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[20160228]

Everything Ecstatic
(1998/07/14)
Four Tet

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2005年のアルバムです。アルバムごとにその性格性が違っていますが、今回も発想はジャズだと思います。というかサンプリングネタがジャズからのものが多いようです。サンプリング音源をリサンプリング作業の中で曲の発想が形になっていくのだと思うのですが、毎回ネタを変えているので作品としても違う雰囲気になっているのではないでしょうか。ある意味マニュピレーション作業の中での即興音楽なのだと思います。

1. A Joy
2. Smile Around The Face
3. Fuji Check
4. Sun Drums And Soil
5. Clouding
6. And Then Patterns
7. High Fives
8. Turtle Turtle Up
9. Sleep, Eat Food, Have Visions
10. You Were There With Me

即興として出来上がったものを丁寧に編集していき、これだけエモーショナルなものに仕上げていると思います。だからこそいつも新鮮に聴こえ、同じ作風に偏らないのだと思います。リズムはある程度その人の感性が反映されていると思います。後は偶発性による所が大きいのではないでしょうか。だからこそ本人も創っていて新しい驚きと出会い、創作作業の中で触発されながら未知の音楽との出会いを楽しみながら創っているのでしょう。

聴いている方はもっと新しい驚きと出会い、理解しようと働きかけますが、偶発的に生まれた音楽を理解しても意味がありません。音楽ってあくまでも感じるものであって、どう感じるかは聴く人の自由です。制作者でもそれは強要出来るものではありません。芸術全般に言える事ですが、作品としては変わる事無く永遠に残されていくものですが、時代が変わって、様々な人が受ける印象は様々だと思います。それをとやかく言うほど人間は長生き出来ないし、作者は作品を完成させるまで情熱を注ぎ、その後は全て聴き手に委ねる他無いのです。そんないろんなイメージを生み出す可能性を持った豊かな音楽だと思います。名盤です。

A Joy
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[20160228]

Rounds
(1998/07/14)
Four Tet

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2003年のアルバムです。前作ではフォーク色を出していましたが、この人は基本ジャズ系を好んでいるようで、ジャズエレクトロニカのような作風に戻っています。ジャズと言っても様々なスタイルがあり、今回はモードジャズのような浮遊感のある感じで、マイルスをリミックスしたテクノ作品も多くあり、それらに近い感覚と言えます。

1. Hands
2. She Moves She
3. First Thing
4. My Angel Rocks Back And Forth
5. Spirit Fingers
6. Unspoken
7. Chia
8. As Serious As Your Life
9. And They All Looked Broken Hearted
10. Slow Jam

前作で顕著となったアナログ楽器のサンプリングなどを更に押し進め、アナログ楽器に留まらず、サンプリング音ネタもかなり豊富になっています。これらを織り交ぜんる事により、それまでのジャズエレクトロニカやアシッドジャズとは違う独自の音楽性を確立しています。ブレイクビーツとしてもかなり個性的ま表現になっているので、更に新しい分野を押し進めていると言って良いでしょう。

前作が話題になった事もあり、このアルバムから注目度も上がり、一目を置かれる存在となっていきます。それだけの注目に値する内容になっていると思います。フォークトロニカを期待されても、既に違う次元に進んでいます。ジャンルの呼称は他人が勝手につけた事であり、本人はそれほど意に介していないのでしょう。だからこそこれだけ素晴らしい作品を創れるのだと思います。素晴らしい名盤です。

Full Album
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[20160227]

Pause
(1998/07/14)
Four Tet

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2001年のアルバムです。前作はジャズとエレクトロの融合でしたが、今作はフォークとエレクトロの融合を行っています。これはFolktronicaと形容されるようになり、多くのフォロアーを生み出します。しかし、Folktronicaだけを追求するアーティストはいません。一つの作品がFolktronica色が強いものになり、ずっとFolktronicaする事は少ないです。しかし、このアルバムはFolktronicaの代表作であり、これが原点にようになっています。

1. Glue Of The World
2. Twenty Three
3. Harmony One
4. Parks
5. Leila Came Round And We Watched A Video
6. Untangle
7. Everything Is Alright
8. No More Mosquitoes
9. Tangle
10. You Could Ruin My Day
11. Hilarious Movie Of The 90's

フォークギターなどをサンプリングしてブレイクビーツ、エレクトロに表現する、アナログな空気感を持ったエレクトロという組み合わせが斬新だったのです。ベックのようにブレイクビーツをバックにフォークギターを演奏して歌うと言うパターンはありましたが、あくまでもサンプリング音源として使う所に特長があります。フォークギターだけではなく、広く弦楽器を中心にサンプリングされています。

曲もフォーク調では無く、あくまでもエレクトロニカであります。卓越したミキシングセンスでそれを見事にまとめあげたのがこのアルバムであります。フレーズサンプリングですから、組み合わせるのもセンスが要求されます。結構難しいジャンルだと思います。恐らく自分で演奏したものをサンプリングしているのもあると思います。この人の凄い所はサンプリング音源にヴェロシティーを設定している所です。そういうソフトを使っているのかもしれませんが、サンプリング音源に音の強弱があり、その配分が絶妙なのです。Folktronicaと言う概念を確立させた歴史的名盤です。

Glue Of The World
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[20160226]

Dialogue
(1998/07/14)
Four Tet

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Four Tetの99年のファーストアルバムです。Four TetはイギリスのKieran Hebdenの一人ユニット名になります。アナログ楽器をサンプリングして作られるブレイクビーツが特長で、これは後のFolktronicaと呼ばれるようになりますが、この時点ではまだはっきりした形で完成されていません。それでも結構ユニークなサウンドになっていると思います。

1. Space of two weeks
2. Chiron
3. Alambradas
4. 3.3 degrees from the pole
5. Misonmer
6. Liquefaction
7. She scanned
8. Calamine
9. Butterfly effect
10. Aying

アクセントをずらしたりしたブレイクビーツにジャズ的な響きの和音をサンプリングしたサウンドを並べ、エレクトロな音源もかなり加工されていて、リバース音を効果的に使ったセンスのあるミキシング。つんのめりするアクセントのリズム。これによりサンプリングで生まれる隙間が調和してきます。アナログ音源をサンプリングしているので、音に暖かみもありますが、それをかなり加工しているのでエレクトリックな雰囲気となります。

それまでの強引なくらい乱暴なサンプリングミュージックとは違った繊細な雰囲気があります。これは新しいスタイルであり、形容するのに後にFolktronicaという言葉が生まれます。フォークとエレクトロの融合ですが、この時点ではジャズとエレクトロの融合になっています。この時点ではハウスジャズという形容の仕方しか出来ませんでした。とても豊かなサウンドとセンスの優れた内容になっています。末恐ろしい才能であります。名盤です。

Full Album
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[20160225]

Reset
(1998/07/14)
Atari Teenage Riot

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2015年のアルバムで、現在までの最新作になります。昔のようなハードコアでは無くなっていますが、ヘヴィなギターにアグレッシヴなスタイルは復活しています。それでもこれまでと違うのはポップになっています。叫ぶだけだったのが、フレージングスタイルですが、旋律があるようになっています。もはや新生Atari Teenage Riotであり、彼らなりの進化になっています。

1. J1M1
2. Street Grime
3. Reset
4. Death Machine
5. Modern Liars
6. Cra$h
7. New Blood
8. Transducer
9. Erase Your Face
10. We Are From The Internet
11. We Are From The Internet
12. Activate
13. Atari Teenage Riot

ドラムがロック的であり、エレクトロサウンドもクリーンで、ノイジーさは洗練されています。ブレイクビーツも今さら、と言う感じですから、この変化も有りでしょうが、特に新しい事をやっているような感じはしません。テクノも頭打ちしていますから、新しいアイデアは生まれていません。そうなるとある種のジャンルにこだわる事でファンをつなぎ止められます。そういうアーティストが多いです。しかし、それでは音楽的に面白くありません。

シンセのハードもソフトも進化して新しいサウンドの発想が出来るようになっています。そういう恩恵は受けているようです。音もクリアで聴き易いですし、去勢されたパンクのようでもあり、それも有りでありましょうが、何かを期待出来るバンドでは無くなっています。それでもAtari Teenage Riotを演じきっていく覚悟は感じられます。

Full Album
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[20160224]

Is This Hyperreal?
(1998/07/14)
Atari Teenage Riot

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2011年のAtari Teenage Riotのアルバムです。メンバーを一新しています。女性ボーカルのCX KIDTRONiKとRoudy Superstarが加入してノイズ担当のNic Endoは残っています。前作からかなりたっていますし、メンバーも変わっていますので再結成したバンドみたいなものです。ノイジーで高速BPMという看板を背負っていますが、かなり音が綺麗になっています。DTM環境も変わっているのが影響しているのでしょう。

1. Activate! (featuring CX Kidtronik)
2. Blood In My Eyes
3. Black Flags (featuring Jeff Aug)
4. Is This Hyperreal?
5. Codebreaker (featuring Steve Aoki)
6. Shadow Identity
7. Re-Arrange Your Synapses (featuring CX Kidtronik)
8. Digital Decay
9. The Only Slight Glimmer of Hope
10. Collapse of History

パンキッシュに叫びまくる。これも守っています。しかし、ここまで様式化してしまったら、もはやセルフパロディの世界であって、義務のように同じ事を演じきっているようなものです。メンバーが変わった事はあまり影響していません。音源が変わっただけです。エレクトロのような洗練された電子音、昔のような凄みは無くなっていますが、音処理は巧みになったと言う事でしょう。

もはやハードコアでもありません。Atari Teenage Riotを演じている集団であり、最初に受けた衝撃を期待出来るものではありません。時代も違いますから当然の事ですが、変化があっても良いのですが、やっている事は同じで音源だけが変わっています。様式美を破壊する事がパンクの意義でもありますから、パンキッシュである事も演出の一つであり、もはや茶番であると言っても良いくらいです。音の作り方くらいしか聴く価値はありません。

Full Album
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[20160223]

The Golden Foretaste of Heaven
(1998/07/14)
Alec Empire

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2007年のアルバムです。Alec Empire名義でのオリジナルアルバムとしては最新作になります。スタイルに変化が表れています。この時代になるとテクノも頭打ちをしてほとんどのアーティストが凡庸な作品しか出さなくなります。それでも彼がとったスタイルはグラムロックであります。パンク以前の若者の音楽、グラムロックはエレクトロ、テクノポップの前身でもあり、エレクトリックなグラムロックを妖しくパフォーマンスしています。

1. New Man
2. If You Live Or Die
3. Ice (As If She Could Steal A Piece Of My Glamour)
4. 1000 Eyes
5. Down Satan Down (Dub)
6. On Fire (The Hellish Vortex Sessions)
7. Robot L.O.V.E.
8. Death Trap In 3D
9. Bug On My Windshield
10. No/Why/New York

デヴィッドボウイ、ロキシーミュージック、もしくはヴェルヴェットアンダーグラウンドの流れを汲み、テクノポップのような音色を使ったり、80年代にはネオグラムも登場しましたが、それに近い感じです。テクノと言っても打ち込み感は感じさせないように、バンドスタイルで表現しています。色気もあり、ハードコアやっているよりカッコいいです。私が好きなスタイルと言う事もあり、えこひいきしてしまいがちですが、このスタイルを極めてくれた方が嬉しいです。

どんなにテクノロジーが発達しても、音楽として行き着く所は肉体的な所だと思います。本能的と言いますか、人間によって創り出される音楽は生理的なものが気持ちいい訳ですから、極論としてはそこに行き着くのだと思っています。テクノ時代の申し子のようなAlec Empireもそこに至っていると思います。何でも出来るからこそ何でもやれますが、人間が音楽に求めている事は結局気持ちよくなれるかであって、気分的には気持ち悪い事も表現するでしょうが、音楽は耳から入って心で感じるものですから、どうすればもっと気持ちよくなれるかを突き詰める事だと思います。テクノロジーは所詮、その手助けをする為に、何でも出来た方が尚良い訳です。名盤です。

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[20160222]

Futurist
(1998/07/14)
Alec Empire

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2005年のアルバムです。タイトルから近未来なサウンドを連想しますが、ギター、ベース、ドラムをAlec Empireが演奏して、わずかなビートのプログラミングだけと言う内容。スタイルはハードコアパンクであり、何が未来なのかと思ってしまいますが、行き着く所は生演奏と言う所が未来なのでしょう。パソコンでオーディオ音源を扱うにはパソコンの性能が追いついていませんでしたが、パソコンの能力が上がり、プロツールスに頼らなくても良い時代が新しいのでしょう。

1. Kiss Of Death
2. Night Of Violence
3. Overdose
4. Gotta Get Out
5. Point Of No Return
6. Vertigo
7. Make Em Bleed
8. Hunt You Down
9. Uproar
10. n Disguise
11. Terror Alert: High
12. XXV3

音楽制作はマックと言うのが定番でしたが、WindowsもXPから音楽制作をするのも問題が無くなりました。Mac OSXも安定してきてパソコンのCPU処理能力でオーディオ音源も自由自在になり、ハードディスクレコーディングが各家庭で出来る時代になります。それを象徴した内容なのでしょう。普通にバンドで演奏すればいいだけの話なのですが、デジタルコントロールがされていると言うだけで、それまでのアナログなバンドサウンドとは違うのです。

楽器が演奏出来なくても音楽が作れるのがDTMの可能性でありましたが、演奏が出来る人がDTM編集する時代になったのです。生演奏といっても、カットアンドペースト出来ますし、微妙なズレを修正出来ます。シンクラビアのような曲単位でのサンプリングをしているようなものです。バンド演奏じゃ無くても、これだけロックなアルバムを創れる時代と言う意味で未来のサウンドなのでありましょう。

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[20160221]

Live CBGB's NYC 1998
(1998/07/14)
Empire vs Merzbow

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2003年の作品で、日本のノイズアーティスト、Masami Akitaの一人ユニットMerzbowとのライブセッションになっています。アメリカのCBGBでのギグを作品にしています。テクノミュージシャン同士のライブセッションと言うのはどうなるのか想像しにくいですが、ライブならではの盛り上がりがしっかり伝わってきます。

1. The Alliance
2. The Destroyer And Merzbow
3. A Fire Will Burn
4. Nightmare Vision
5. The Full Destroyer / Merzbow Meltdown
6. The White Man Destroys His Own Race
7. Curse Of The Golden Angel
8. The Predator
9. Brooklyn Connection
10. Dawn
11. The Slayer Calls At Night
12. Blow This Thing
13. 606: The Number Of The Beast
14. 202 Lightyears From Home
15. Shock Treatment For Corporate Control
16. Enter The Forbidden Space
17. A Degenerated Nation Reacting To Fear
18. A Degenerated Nation Reacting To Fear Pt.II
19 . Some Might Even Die…

対決みたいなタイトルになっていますが、Alec Empireが作ったトラックにMerzbowがノイズをかぶせていくと言う内容であり、思ったより調和しています。ノイズだけというのも現代音楽的ですが、ブレイクビーツを合わさる事により分かり易いものになっています。あらかじめ作られているトラックに二人がノイズなどを生で加えていくような演奏になっています。実際には音源を選択して、つまみをいじくり回すというパフォーマンスになります。

ターンテーブルもまわしているようですが、DJで盛り上がるレイブパーティーのようなものであり、曲名は後からつけられているものと思われます。あらかじめトラックは作られていたにせよ、ノイズを発生させるのは即興に近い感覚であり、ある意味ジャズセッションを編集したような内容になっています。こういうことであればテクノミュージシャン同士のライブセッションも面白い結果が生まれると思います。

The Alliance
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[20160221]

Intelligence and Sacrifice
(1998/07/14)
Alec Empire

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2001年のアルバムです。CD2枚組の大容量であります。1枚目は凶暴なハードコア炸裂で、叫びまくっています。2枚目はインストものでありますが、凶暴さも有りのブレイクビーツの進化形になっています。エレクトロなど、これまで即興的に作ってきたものを見事な構成でまとめながらの、この大容量であります。彼の集大成でありながらも、次へのステップを見据えた内容になっていると思います。

Disc 1
1. Path Of Destruction
2. The Ride
3. Tear It Out Remix
4. Everything Starts With A Fuck
5. Untitled
6. Killing Machine
7. Untitled
8. Addicted To You
9. Intelligence And Sacrifice
10. Death Favours The Enemy
11. Buried Alive
12. …And Never Be Found
13. New World Order
14. Untitled
Disc 2
1. 2641998
2. The Cat Women Of The Moon
3. Two Turntables And A Moog
4. Parallel Universe
5. Vault Things Of The Night
6. Silence And Burning Ice
7. Alec's Ladder
8. Electric Bodyrock
9. 2641998(Reprise)

テクノの時代も衰退し始めた頃ではありますが、彼の人気も、彼の創作意欲も増しています。既にお馴染みのスタイルとなっていますから、何をやっても新しさは感じませんが、これまでやってきた事をしっかりまとめに入ったようにも感じます。これまではコアなファンに分かるような内容でしたが、それも一般的になってきているので、一般向けに分かり易くなったとも言えます。

ハードコアと言ううるさい感じは聴き手を選びますが、メジャーなミュージシャンも取り入れるようになっているので、まるでそういったシーンのパロディに聴こえなくもないです。凶暴性は失われていませんが、定番といったサウンドになっており、ファンにとっては期待通りの内容になっていると思います。Alec Empireを知るにはこのアルバムだけでも充分と言えるくらいのものが詰まっています。

Full Album
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[20160220]

Alec Empire vs. Elvis Presley
(1998/07/14)
Alec Empire

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99年のソロ名義のアルバムです。タイトル通りプレスリーとの対決になっています。プレスリーの曲をそのままサンプリングしています。普通ならその音源を元に巧い事別の曲に仕上げる所ですが、そういう事はしていません。プレスリーの曲をだらだらとかけ流し、それに高速ドラムンベースをぶつけると言う、正に喧嘩しているような編集になっています。

1. Jailhouse Cock Rocks The Most
2. You Ain't Nothing
3. Something For The Pain
4. Take Away
5. Come On, Fight You Punk! - I Am Going Insane Without Your Love - He's Dead, That's The Way It Is
6. Last Message From The Soul
7. Fuck The Majors
8. Blue Moon

サンプリングも何秒以上使うと著作権が発生するようになって、フレーズサンプリングを使う事は少なくなっていました。それでもビッグビートのようにロングフレーズを使う事もありますが、その際は著作権使用料を支払っています。この作品でも何の曲か分かるくらい、そのまま使っていますので、使用料を支払っているはずですが、それにしてはめちゃくちゃな使い方です。これもハードコアの表現なのでしょうか。

ライブでの観衆の声や歌がサンプリングされていますので、ノイジーです。サンプラーを使っているというよりは、ターンテーブルをまわしている感覚であり、ドラムンベースにも利用しているのでしょうが、繊細に編集する事無く、あえてでしょうが、雑な編集で組み合わせています。ですから音楽的というには無理が有り、ミュージックコンクリートに近い感覚で制作されています。こんな使い方をする意味が良く分かりませんが、ハードコアとしては有りなのでしょう。

Jailhouse Cock Rocks The Most
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[20160220]

We Punk Einheit!
(1998/07/14)
Nintendo Teenage Robots

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99年の作品でNintendo Teenage Robotsという名義を使っています。Atari Teenage Riotを自らパロった名前で、Nintendo Game Boyの為に作った曲をまとめたものになっています。Game Boyで使用出来る音源も音数も制限がありますから、その中で作曲されています。電子音のみであり、リズムはホワイトノイズでまかなったりしています。

1. No Humanity Allowed
2. Get Inline
3. No Disease Sex
4. The Machines Survive
5. 50 Years Later
6. At The Party
7. I Don't Get The Printer
8. NNW
9. Condom Personality
10. CD Jockey Take Over
11. Everything Is Forbidden
12. Nothing Is Allowed
13. Dollars
14. Funk Was Yesterday
15. Invasion Control
16. Beatles Never Counted
17. Fuck Me D/A Style

ゲーム音源ですから、起承転結もゲームらしいものになっています。プロのミュージシャンに音源を依頼するとは任天堂も粋な計らいをするものです。音数も少ないですし、エフェクトもかけられませんから、エレクトロとしてもどうかというレベルですが、こういう制限の中でどういう表現をするかというのも挑戦のしがいがあります。

制限の中でも破壊的な音を選んでいるのがAlec Empireらしいところです。子供向けというにはもったいないくらいですし、一般のゲーム音楽の制作者には無い発想もあります。プレステの時代になれば本格的な音源を提供出来るでしょうが、このノンリバーブなエレクトロも一興であります。

No Humanity Allowed
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[20160219]

60 Second Wipe Out
(1998/07/14)
Atari Teenage Riot

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99年のAtari Teenage Riotのアルバムです。ノイズコントロールと言う役割で女性のNic Endoが加入して四人組になっています。このバンドでは徹底的にパンキッシュです。ラップ調のシャウト、ノイズも今までも入っていましたが、ライブでの立ち位置としてNic Endoも加えたようです。より強烈に厚みを増したサウンドになっていあmす。

1. Revolution Action
2. By Any Means Necessary
3. Western Decay
4. Atari Teenage Riot II
5. Ghostchase
6. Too Dead For Me
7. U.S. Fade Out
8. The Virus Has Been Spread
9. Digital Hardcore
10. Death Of A President D.I.Y.!
11. Your Uniform (Does Not Impress Me!)
12. No Success
13. Anarchy 999

シャウト、ラップの役割を重視しているので速度はそれほど速めでもありません。歪み具合、ノイジーさはよりデジタル感があります。アナログへの卓落としではなく、パソコン上で歪ませているのでしょう。デジタルディストーションも充実してきていましたし、ノイズも任意的なもので、偶発的に発生するアナログノイズでは無く、コントロール可能なノイズであります。

コントロール可能な、まとまりのあるサウンドは凶暴性を演出するには作られた感があり、強烈さは後退したようにも感じます。お決まりの、と言うか定番になりつつある、予測可能な凶暴性は衝撃性は薄いです。これでは他のバンドと大差なくなっています。しかし、この定番さが売れる要因になってきます。予測可能な音楽、期待通りの音楽、それが消費者のニーズとなり、爆発的に売れる時代になるのです。ハードコアもそんな商品性が感じられるようになっていきます。

Revolution Action
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[20160218]

Miss Black America
(1998/07/14)
Alec Empire

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99年のソロ名義でのアルバムです。こちらでもおもいっきりハードコアしています。パンクっぽい感じもありますが、アタリよりも凶暴性は薄めです。遊び感覚の部分が多いので純粋なハードコアとは違います。フレーズサンプリングも多用してビッグビートのようでもあり、ドラムンベース、エレクトロな様々な要素をぶち込んで、アタリのような統一感はありません。

1. DFo2
2. Black Sabbath
3. The Nazi Comets
4. t Should Be You Not Me!
5. They Landed Inside My Head While We Were Driving In The Taxi Up To 53rd Street And Took Over!
6. The Robot Put A Voodoospell On Me
7. I Can Hear The Winds Of Saturn
8. We Take Your Pain Away
9. Untitled
10. Blood And Snow

テクノも多様化して出尽くした頃であり、次に何が来るのか期待していましたが、頭打ちをし始めた頃であります。エイフェックスツィンがマンネリ化し出した時にもうテクノも限界かと思いました。それでもAlec Empireは独自の世界観を持っていましたので、まだまだ振り幅がありました。エイフェックスツィンのような変態性とは違う凶暴性、こちらの方が少しクールでしたたかだと思います。

ソロ作品では実験性、即興性が強いと思います。ドイツからレイブシーンを客観的に眺めていますので、興味を持った事は何でも取り入れています。アタリでの作業が自信を刺激して思いっきりが良くなっています。イギリスの動向を気にせず、自分の感覚をもっと研ぎすませば面白くなると思います。シンセ、DTMの可能性を引き出す前衛性が未来の音楽へのヒントとなる事でしょう。最終的には普通の音楽に回帰するのでしょうが、切り開かれた可能性は既存の音楽とは違う表情をしているものだと思います。それこそがSAMARQANDの目指している音楽でもあります。

DFo2
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[20160217]

The Future of War
(1998/07/14)
Atari Teenage Riot

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97年のAtari Teenage Riotのアルバムです。このバンドのBPMは容赦なく速いです。ドラムンベースの超高速トラックにハードコアパンクのようなシャウト、これぞハードコアテクノです。ドラムンベースはただでさえ生身の人間では演奏出来ないレベルですが、凄腕のフュージョンバンドなら再現出来ます。しかし、この速度は生身の人間には無理です。生身の人間には演奏出来ないレベル、それこそがDTMでの可能性を拡げます。

1. Get Up While You Can
2. Fuck All!
3. Sick To Death
4. P.R.E.S.S.
5. Deutschland (Has Gotta Die!)
6. Destroy 2000 Years Of Culture
7. Not Your Business
8. You Can't Hold Us Back
9. Heatwave
10. Redefine The Enemy
11. Death Star
12. The Future Of War

ただ速度が速いだけでは何をやっているのか分かりにくいと思います。せっかく細かい編集をしても、それを聴き取るのは難しいほど速いのです。では何故この超高速ハードコアがウケているのか、それはロックの初期衝動に似ているからです。初めてロックに触れた時の衝撃は何が起こったのか分からないくらいに強烈なものです。簡単に言うと問答無用に、理屈抜きに絶対的な存在なのであります。

理屈など後で考えれば良いのです。まず感じる事、それがロックなのです。それと同じ衝撃を持ったサウンドであります。好き嫌いははっきりするでしょうが、絶対的な存在なのです。これが売れたのですから、どれほど衝撃的なものに人々が飢えていたかが分かります。ただ既存の音楽を速くしただけなら理屈は簡単ですからコピー出来ます。プラスαの要素が無い事が、その後に続かなかった要因ではないでしょうか。

Get Up While You Can
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[20160216]

Squeeze the Trigger
(1998/07/14)
Alec Empire

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97年のアルバムでシングル曲を集めた内容になっています。高速ドラムンベースをハードコアに演出していて、凶暴性のあるサウンドはアタリでファンになった人も魅了するものになっています。ソロ作品では比較的おとなしめでしたが、シングルではハイパーなドラムンベースを展開しています。

1. Squeeze The Trigger
2. Silver Pills
3. Fuck The Shit Up
4. Streets Of Gold
5. The King Of The Street
6. The Brothers Crush
7. The Drum And The Bass
8. Generate
9. Euphoric
10. The Destroyer
11. Burn Babylon Burn
12. Destruction
13. Am You (Identity)

アシッドテクノのようなレゾナンスアクションもドラムンベースでは常用されます。ドラムンベースはスペイシーなアレンジが多いものですが、ハードコアの要素が加わると凶暴に変貌いたします。ハードコアほど高速ではありませんが、やりすぎると逆に迫力が失われてしまいますから、これくらいが妥当な速度だと思います。

ハードコアのようにドラムを歪ませるとぼやけた感じになります。そこで芯のある音を重ねる事でビートがはっきりするように工夫しなければなりません。ドラムとベースだけといっても、細かい配慮が成されているのがドラムンベースですし、ハードコアであります。パソコン上で簡単に出来る作業ですが、音の相性と言うのもありますし、音源が豊富に用意される必要があります。結構お金がかかるジャンルであります。

Squeeze the Trigger
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[20160215]

Les Étoiles des Filles Mortes
(1998/07/14)
Alec Empire

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これも96年の作品です。今回はサンプリングによるミュージックコンクリートになっています。同時期に多様な作品を出す所もAlec Empireらしいところであります。ミュージックコンクリートと言えば、昔はテープを切って張り付ける、カットアップの手法でしたが、サンプラーが登場してその頻繁な作業が省け、パソコンを利用すればコピーアンドペイストで作業出来ます。

1. La Ville Des Filles Mortes
2. Les Enfants De La Lune
3. La Conséquence, C'est La Révolte
4. Le Mur Noir
5. J'ai Tué Les Fictions
6. Le Marriage
7. Les Yeux Electroniques
8. Opus 28; Pour La Liberté Des Mille Universes
9. La Révolution Obligatoire
10. La Guerre D'Opium

サンプリング音源を脈略が無いほどに組み合わせ、電子音を重ねて行くと言う手法が使われています。アンビエントのような淡々とした流れを持っていますが、ランダムに組み合わされたサンプリング音源を、わざと雑に並べて切り刻まれた感を印象づけているので、アンビエントではありません。電子音も即興でいじりまくっています。ある意味フリージャズに近い感覚で制作されています。

即興だと集中力は必要ですが短時間で作品が作れます。パソコン編集すれば多少の気になる所は後で修正出来ますし、便利な時代になりました。滑らかな音楽として成立させる事も出来ますが、それでは面白くありません。だからあえてカットアップ感が強調されるような雑な感じを出しています。乱暴な感じもしますが、そこもハードコアな考え方なのだと思います。

La Ville Des Filles Mortes
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[20160214]

The Destroyer
(1998/07/14)
Alec Empire

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96年の作品です。新しく出来たレーベル、Digital Hardcore Recordings通称DHRからリリースされています。ハードコアということでハードコアパンクのようなサウンドになっています。BPMはそんなに速くないのでハードコアテクノとは違いますが、ヘヴィメタのようなギターリフはAtari Teenage Riot,と共通する部分があります。このギターもサンプリングなのですが、まるで本当に演奏しているかのようにリアルな音になっています。

1. Untitled
2. We All Die!
3. Suicide
4. Bang Your Head!
5. Don't Lie, White Girl!
6. Fire Bombing
7. I Just Wanna Destroy…
8. Bonus Beats
9. Nobody Gets Out Alive!
10. My Body Cannot Die
11. The Peak
12 . Heartbeat That Isn't There
13. I Don't Care What Happens
14. My Face Would Crack
15. Pleasure Is Our Business (Live!)
16. Untitled

ハードコアも細分化されてデジタルハードコアと呼称されたり、様々な種類に発展していきます。決まりきった正解と言うものがありませんので、どんどんいろんな種類が生まれてくるのです。これは一応デジタルハードコアと名乗っています。ここまでリアルにするのであればバンドで演奏しても良いと思いますし、デジタルというのであればもっと人間離れしたものにした方が面白いと思いますが、シャウトする事が前提のようで、それに合わせて普通の速度になっています。

デジタルレコーディングでもリアルなバンドサウンドを再現する為に、一度アナログ卓に落としてアナログなエフェクターをかけたりするとアナログな厚みが出てきます。その手法をとっているのかは不明ですが、おそらくそうした手法を用いているようにも感じます。ノイジーであっていい訳ですからアナログ卓に落とすリスクは逆にいい結果になります。DTMの特長はパソコンの中だけで完結出来るので、配線によるノイズが全く無いように出来る事です。それをあえてシールドを通す事で起こるノイズも肥やしにしていると思われます。

Full Album
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[20160214]

Hypermodern Jazz 2000.5
(1998/07/14)
Alec Empire

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2006年のソロ名義によるアルバムです。Atari Teenage Riotと平行してソロ作品も頻繁にリリースしています。この作品は基本ブレイクビーツですが、タイトル通り、ハイパーな現代的なジャズを表明しています。ジャズのサンプリング音源を使用したりしていますが、スウィング感はわざと殺しています。声のサンプリングをループしている辺り、ビッグビートでもあるのかもしれません。

1. Walk The Apocalypse
2. God Told Me How To Kiss
3. Get Some
4. I'm Gonna Die If I Fall Asleep Again
5. The Unknown Stepdancer
6. Chilling Through The Lives
7. Many Bars And No Money
8. My Funk Is Useless
9. Slowly Falling In Love
10. Dreaming Is A Form Of Astrotravel

アタリと比べるとミディアムテンポですが、BPMに変化をつけたりして変態的な感じがします。テクノでも踊れるテクノと踊れないテクノがあり、彼の場合は踊らせると言う事ははなから考えていないようです。踊れないテクノでも売れると言うのは、ダンスフロアーだけが反響するのではなく、オタク系のハウストラックメーカーに響いているのでありましょう。パソコンで音楽を作るのですから、普通にバンドで演奏する事を再現するだけではなく、パソコンでしか作れないような音楽が作られてしかるべきです。

パソコンで作れる音楽、それは無限大であるはずですが、アイデアが進化しなければ似たような事の繰り返しでしかありません。アイデアが枯渇している状態、それが現在の音楽界であります。無限の可能性を秘めているのにある程度以上のアイデアはそうそう考えつけないのです。アナログ楽器の時代は楽器の能力以上にアイデアが飛躍していたから面白かったのです。楽器の能力以上のものを引き出しました。パソコンの能力以上のものを引き出そうとすると音楽として楽しめないようなものになりがちです。それでは商品にはなりません。商品として成り立ちながらもパソコンの存在能力を引き出す、そこまで考えが及ぶミュージシャンが登場しない限り、時代は停滞したままです。

Walk The Apocalypse
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[20160213]

Delete Yourself!
(1998/07/14)
Atari Teenage Riot

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Alec Empireを中心に結成されたAtari Teenage Riotの95年のファーストアルバムです。超高速なドラムンベース、スラッシュメタル、ハードコアパンクなど攻撃的なハードコアテクノを神髄とするサウンドは衝撃的に世界中でその名前を轟かせました。正に90年代を象徴するサウンドであります。使用しているサンプリングネタもジェイムスブラウンからパンクやオルタナ系のものを引用しています。

1. Start The Riot!
2. Into The Death
3. Raverbashing
4. Speed
5. Sex
6. Midijunkies
7. Delete Yourself! You Got No Chance To Win! (Live In Glasgow 17.10.1993)
8. Hetzjagd Auf Nazis! (Live In Berlin 25.2.1994)
9. Cyberpunks Are Dead!
10. Kids Are United!
11. Atari Teenage Riot
12. Riot 1995

バンドと言ってもユニットのようなもので、ほとんどがプログラミングされた音にメンバーが歌ったり叫んだりしているだけです。メンバーはAlec Empire、Carl Crack、紅一点のHanin Eliasの三人からスタートしています。ヘビメタなギターもサンプリングですね。それを高速化している訳です。ドラムンベース、ジャングルも高速BPMですが、それ以上に超高速化したものです。ですから、ヘヴィメタネタも重厚にはならずに音は軽くなっています。

サンプリングも今ほどマルチ化していないのでスピードを上げると音程も高くなってしまいます。今ではマルチ化されてスピードが早くなっても音程を変えなくてもいいようになっています。当時の手法だと高速になるとサンプリング素材が小節からはみ出すのでタイムストレッチでサウンプリング素材を小節に合わせます。そうすると音程も変化してしまうのです。現在では音程を変化させない機能も出来ていますが、音色も変化する訳です。その変化を逆手に取ったのがドラムンベースであり、タイムストレッチされたドラムサウンドが特長であります。そうした細かい編集もこなしながらも怒濤のハードコア旋風であります。

Start The Riot!
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[20160213]

Low on Ice
(1998/07/14)
Alec Empire

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95年のアルバムです。 Atari Teenage Riotと言うバンドを結成してアイスランドでのツアー中にレコーディングされたものです。レコーディングと言ってもツアー中にノートパソコンに打ち込んだエレクトロであり、たった3日で制作されました。ほぼ即興に近いもので、これを作品にしてしまうあたりが90年代のテクノらしいところでもあります。

1. 37.2 Pt.1
2. Untitled
3. 20 (1)
4. 20 (2)
5. 22:24
6. Untitled
7. Low On Ice
8. Metall Dub
9. 2572
10. We Were Burnt
11. 37.2 Pt.2

アンビエントだったり、単なる電子音のミニマルだったり、少ない音数で成り立っていたり、ほぼ即興でメモ程度の感覚で制作されていると思われます。ハードコアなAtari Teenage Riotの反動で生まれた作品とも言えます。普通なら、これに少し手を加えて作品にする所ですが、The Iceland Sessionsとサブタイトルがつけられているように、彼にとってはセッション感覚で作られたものだと言う事です。

ノートパソコンに打ち込んでいるだけなので、楽器は全く使用していないのでしょう。パソコンだけで、楽器が演奏出来なくても、これだけのものが作れると言う、DTM時代を象徴するような作品です。アイスランドの寒空を連想させるようなクールなサウンド、アイスランドから彼が受けた情景をスケッチしているかのような内容になっています。

37.2 Pt.1
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[20160212]

Generation Star Wars
(1998/07/14)
Alec Empire

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94年のアルバムです。彼の存在を世に知らしめた最初の作品ですから、ある意味ファーストアルバムになります。テクノも細分化して様々な枝分かれをしていきます。その中でも彼が目を付けたのがハードコアテクノ系のスタイルです。高速ブレイクビーツにノイジーに歪んだデジタルサウンド。これだけでロックファンからも一目置かれる存在となっていきます。

1. Lash The 90ties
2. Stahl & Blausaure
3. 13465
4. Maschinenvolk
5. Sonyprotitutes
6. Blutrote Nacht Uber Berlin
7. Pussy Heroin
8. New Acid
9. Smack
10. N.Y. Summer I
11. Konsumfreiheit
12. N.Y. Summer II
13. Sieg Uber Die Mayday-HJ

スターウォーズを題材にしたコンセプトアルバムになっています。ですから宇宙を連想させるアンビエントな演出も施されていますが、BPMはかなり高速になっています。ブレイクビーツを歪ませるというスタイルはいくつかありましたが、BPMを高速にしてめまぐるしい展開にするのがハードコアテクノの特長です。そしてシンセにディストーションやファズをかけて歪ませるという凶暴なサウンドを持っています。

コンセプトアルバムなのでハードコアテクノの要素だけではなく、サウンドスケイプのようなアンビエントサウンドも高速BPMの上に乗っかっています。高速といっても、まだ超高速にはなっていません。それでも当時としては衝撃的なサウンドでありました。ロックとテクノの融合を試みていたイギリスのバンドなどには目から鱗がはがれるような思いだったと思います。当時はオルタナのような地味なロックが流行っていましたので、それよりもロック的な衝撃をテクノに見いだした人は私を鵜含め多かったと思います。

Lash The 90ties
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[20160211]

Limited Editions 1990–94
(1998/07/14)
Alec Empire

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94年のアルバムで、Alec Empireの最初期、90年から94年にリリースされた作品が集められています。これをもって彼のファーストアルバムとなるのですが、後のハードコアテクノにはまだなっておらず、アンビエントなサウンドとブレイクビーツが混ざり合ったような内容になっています。まるで覚醒する前の静けさのような作品です。

1. SuEcide
2. Sweet
3. The Sun Hurts My Eyes
4. The Backside Of My Brain
5. Dark Woman
6. Silver Box
7. Chinese Takeaway
8. Civilization Virus (Original Motion Picture Soundtrack)
9. When Love Disappears
10. Limited 05

Alec Empireはドイツ出身の人で、ミュージシャン、DJ、映像作家の多様な顔を持っています。その彼が最初期にドイツで制作したミニマル作品を集めたものです。テクノの元祖はドイツですが、90年代のテクノブームはデトロイトからイギリスへインフルエンスしていきます。そうした作品に影響を受けているのが良く分かる内容になっています。

アンビエントなパッドサウンド、シーケンスの反復、ブレイクビーツによるリズム。いろんな要素が組み合わされていますが、彼なりに実験を繰り返して制作されているようです。まだ彼の名前を轟かせる前の作品なので大人しい限りですが、新しい事をやろうという意欲は感じます。こうした黎明期を経て、やがて強烈な個性を生み出す事になります。

SuEcide
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[20160211]

Indie Cindy
(1998/07/14)
Pixies

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2014年の作品です。再結成してからの初めてのフルアルバムになります。先行のミニアルバムと曲がダブっていますが、性格が違ったミニアルバムが合体すると新生Pixiesの豊かな音楽性がより浮き彫りになってきます。曲は大分オーソドックスになっていますので、ポップなバンドだった事が良く分かります。ヒネクレ過ぎていたポップスが性格をゆがめずに大衆向けになりました。

1. What Goes Boom
2. Greens and Blues
3. Indie Cindy
4. Bagboy
5. Magdalena
6. Silver Snail
7. Blue Eyed Hexe
8. Ring the Bell
9. Another Toe in the Ocean
10. Andro Queen
11. Snakes
12. Jaime Bravoin
13. Women of War

現在までの最新作であり、再結成してからは現役で活動していますので、今後も新作が届けられる可能性が高いです。これだけ完成度が高くなっていますので、今後もかなり期待出来ると思います。90年代グランジに近いサウンドになっていますが、グランジとして聴けば、かなり飛び抜けた作品になっていると思います。これほど優れたグランジ作品はありません。本当に別格のバンドだったのです。

音に厚みがあり、ヘヴィなサウンドもありますが、曲自体がポップなのでヘヴィなサウンドも手段としての一部であり、表現方法が増えたと言う事なので、まだまだ進化していく振り幅を感じさせます。解散している期間も肥やしにして解散前以上にレベルアップした音楽性、再結成してこれだけワクワクさせるバンドは初めてです。常にインディーズで活動していますが、超一流のバンドだと思います。名盤です。

What Goes Boom
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[20160210]

EP3
(1998/07/14)
Pixies

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2014年、立て続けにリリースされたミニアルバム第三弾です。三つともそれぞれ特長があり、今作はヒップホップ以降の要素が含まれています。初めてとなるシンセも使われています。リズムボックスっぽい音も入っています。リズムが強調されていますからPixiesらしくない曲調ですが、90年代グランジに近いスタイルになっています。

1. Bagboy
2. Silver Snail
3. Ring The Bells
4. Jamie Bravo

三つのミニアルバムに共通しているのはサイケデリックな雰囲気です。これは以前の彼らには無かった要素です。あってもおかしくないくらい個性的なバンドでしたが、サイケの要素が全く無いと言う事も新しかったと思います。それが成長してサイケな雰囲気を醸し出しても似合うようになっています。今作では80年代のネオサイケのようなアレンジも見受けられます。

普通のシーンのポップフォーマットとは異質なサウンドが特長のバンドが、ポップフォーマットの手法を使えば、これだけ見事な作品を作れると言う実力を見せつけた内容になっているのです。そういう意味では、この三つ目の作品が一番一般的なアレンジになっています。なのに彼らの個性は活かされたままと言う奇跡的な内容になっています。

Bagboy
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[20160209]

EP2
(1998/07/14)
Pixies

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2014年のミニアルバムです。まるでAC/DCのようなリフのBlue Eyed Hexeで始まります。前作とは違う雰囲気を持っています。再結成してからは、昔と同じような事をするバンドが多いですが、このバンドは違います。過去は振り返らず、これからのバンドの方向性をしっかり見据えています。活動していなかった時期も含めて現在進行形の進化を遂げています。

1. Blue Eyed Hexe
2. Magdalena
3. Greens And Blues
4. Snakes

前作と共通している所は多少サイケデリックな雰囲気を持つようになったと思います。曲そのものに特長があるバンドで、音をいじくる事は少なかったのですが、音を工夫する事で特長を出すようになったと思います。その分曲は普通になっていますが、普通と言ってもかなりのクォリティーです。もはやオルタナとか言う次元を超えています。

ブリットポップみたいな雰囲気もありますが、イギリス的でもありません。独自の進化としか言いようがありません。だからこそ新作を出したのでしょう。再結成してからしばらく作品は出していませんでした。納得いく形が出来るまで新作は出していませんでしたから、その間にかなり練り込んできたのでしょう。だからこそ、常に触れるものを触発していくかのようなまばゆい作品に仕上がっています。

Blue Eyed Hexe
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[20160208]

EP1
(1998/07/14)
Pixies

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各自ソロ活動をしていましたが、2004年にオリジナルメンバーで再結成。ライブ活動を行っていましたが、ベースのKim Dealが脱退して、新しくDingを加えてついに2013年再結成して初めてのミニアルバムをリリース。プロデューサーはいつものGil Norton、帰ってきた彼らのサウンドは意外にも落ち着いた大人のロックになっていました。

1. Andro Queen
2. Another Toe In The Ocean
3. Indie Cindy
4. What Goes Boom

普通にオルタナティヴな曲でびっくりします。アコースティックギターをオーバーダブさせたり、音も厚みがあり、ミックスのエフェクトも色艶があり、普通にメジャー級の作品になっています。以前がかなり独特過ぎたので意表をつかれた感じですが、普通でも普通なりに見事なソングライティングになっています。ここは流石です。彼らのポップ感覚は本物だったと言う事です。

アレンジもしっかり考え抜かれていますが、全く無駄がありません。演奏は元々巧かったので、よりしっかりした演奏で熟練の巧さになっています。90年代に登場したグランジバンドとは格が違います。ミニアルバムなので、もっと聴きたくなりますが、続けざまにミニアルバムを連発していきます。ここは探り探りのリリースなのでしょう。新作が届けられただけでもファンは大喜びですが、大人になって帰ってきた彼らは別格のクォリティーになっています。

Andro Queen
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[20160207]

Pixies
(1998/07/14)
Pixies

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2002年にリリースされたミニアルバムで、デビュー当時のデモテープを集めてCD化したものです。ですから音は悪いですが、デビュー当時の独特の感覚を持った雰囲気がよく伝わってきます。オルタナの先駆者として根強い人気に対してリリースされたものです。正式な作品でも曲は短いですが、デモテープは更に短い演奏になっています。

1. Broken Face
2. Build High
3. Rock A My Soul
4. Down To The Well
5. Break My Body
6. I'm Amazed
7. Here Comes Your Man
8. Subbacultcha
9. In Heaven

余計な事は後回しにしてアイデアを詰め込むのがデモテープですが、それでも曲の骨格はしっかり出来上がっていて、ほぼ正式な作品と変わらないクォリティーになっています。ここから何度かバンドとして練り込んでいるのでしょうが、曲の最初の印象をそのまま活かしているようです。

初期の頃のトーキングヘッズに似ている感覚もありますが、トーキングヘッズの影響をあまり感じません。彼ら独自の発想で出来上がっています。こうしたバンドが出てくる事でもアメリカの表に出てこない音楽の幅の広さを思い知らされます。日本にいる私たちにとってはアメリカの表面的な部分しか見えていないのだと思います。

Broken Face
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[20160207]

Trompe le Monde
(1998/07/14)
Pixies

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91年のアルバムです。レコーディング時に隣のスタジオで録音していたオージーオズボーンに触発されて、ヘヴィメタのようなサウンドやリフなど、アレンジ面で影響を受けています。それでも曲は事前に作られているので、曲はいつも通りポップだったりします。そこで生まれた化学反応により、この時期に誕生したグランジと共通するサウンドになっています。

1. Trompe Le Monde
2. Planet Of Sound
3. Alec Eiffel
4. Sad Punk
5. Head On
6. U-Mass
7. Palace Of The Brine
8. Letter To Memphis
9. Bird Dream Of The Olympus Mons
10. Space (I Believe In)
11. Subbacultcha
12. Distance Equals Rate Times Time
13. Lovely Day
14. Motorway To Roswell
15. The Navajo Know

いよいよ彼らに影響を受けたグランジ系のバンドが世に出てきますが、このバンドはメンバー感での亀裂が起きて、メンバーが脱退したりして、このアルバムを最後に解散となってしまいます。グランジブームの中で活動していればもっと知名度は高くなっていたはずですし、メジャーレーベルからも引き抜きにあっていた事でしょう。無冠の帝王として伝説になっていく事になります。

グランジのヒントになっているバンドですが、本質的にはこの頃のグランジとは別の感性を持ったバンドだったと思います。奇しくもオージーに影響を受けてハードなサウンドにした事により、グランジっぽい感じになっています。この路線でいけば、もっと大きなヒットが出せたはずですが、この路線を進んでいったら、ちょっと違うな、という思いもします。オルタナバンドではありますが、グランジとは異質なバンドだったと思います。だからこそ面白かったのです。他のバンドでは出せない独自のスタイル、それこそがこのバンドの価値を高めているのですから。

Trompe le Monde
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