スコットランド北方に位置するデンマーク領フェロー諸島出身のメンバーで結成されたValravn2007年のファーストアルバムです。北欧のトラッドフォークをベースにエレクトロサウンドも含めたスタイルになっています。ビョークの雰囲気に似ていますが、もっと力強い感じがします。メンバーは女性ボーカルのAnna Katrin Egilstrod、ヴィオラのMartin Seeberg: flutes、マンドリン等のSoren Hammerlund、パーカッションのJuan Pino: davul、そしてキーボードのChristopher Juulの5人組です。
1. Hedebys
2. Drømte Mig En drøm
3. Krummi
4. Svend i Rosengaard
5. Marsk
6. Vallevan
7. Under Bølgen Blå
8. Ólavur Riddararós
9. Kom Alle Væsener
10. Bialowieska
11. Harra Pætur og Elinborg
ケルトよりも幅広い地域に根付いている北欧の伝統的な
音楽をデジタルアレンジでエモーショナルに演奏し、ライブでは演劇的なパフォーマンスで表現していきます。アコースティックな伝統楽器にデジタルサウンドということでフォークトロニカ的でありますが、デジタルサウンドは曲にメリハリをつけるために施されていて、デジタルだけに頼ったものではありませんが、全体的にデジタル処理によるクリアなサウンドになっています。
とてもインディーズでのレベルとは思えないプロフェッショナルな演奏力は、メンバーそれぞれがかなりの実力者であり、その強者達を見事に束ねてまとめ上げたプロデュース力もメジャー級の完成度であります。楽器の特徴的な音色を熟知したフレージング、それを振り分けてサンプリング音もちりばめられたアレンジセンスは見事なものです。ロックしか知らないミュージシャンには到底出来ないものであり、それに加えてロック的な表現方法も心得ています。こういう強者がまだまだ世界には埋もれているのですね。
Hedebys