

2001年のアルバムです。エレクトロな部分とアコースティックな部分が増えてきた事で多少多彩な感じになっています。曲も少し良くなっていますが、まだB級感は抜けていません。サイケでめくるめくような感じを演出したいのでしょうが、巧妙さを感じないのです。脈略のない展開でも納得させられるだけの構成力が無いと、この展開はただダラダラとしたセンスの無さを感じるだけに終わってしまいます。結論から言うとセンスが無く、どんなにアイデアを持っていてもそれをまとめられるだけのブレーンがいないバンドだったと思います。
1. Squares
2. Al Sharp
3. Human Being
4. Gone
5. Dragon
6. Broke
7. Quiet
8. Alleged
9. Life
10. Eclipse
11. Won
90年代の焼き直しのような事をやっているのでこの時点では新鮮味が無く、60年代後半の感じを演出しているにしては中途半端です。こんな内容を絶賛していた当時の評論家達はそれまで何を聴いてきたのかと思ってしまいます。レコード会社に金をもらっていたのか、それだけ斬新なバンドが出てこなくなって久しくなっていたのでしょう。この頃から
音楽シーンは停滞してきます。新しいムーヴメントが起こらなくなってくるのです。既存の
音楽の焼き直し、その繰り返しが現在の
音楽シーンの現状です。このバンドはそういう時代が来る事を予見させた象徴的なバンドだったと私の中では認識されています。
やりたい事は分かります。嫌いな分野ではありません。でも退屈で新鮮味が無いのです。何で今これなんだと疑問符を浮かべてしまうほどありきたりな音の塊なのです。もう少し時間が経っていたならレトロな雰囲気で受け入れられたでしょうが、飽き飽きしていた90年代サウンドを総決算してダラダラとつなげているだけのつまらないもの、全く未来を見つめていないとしか言いようがありません。今なら単なるB級バンドとしての存在としては許されるでしょう。コーデュロイほどのセンスが少しでもあればもう少し違っていたと思います。
Squares