

2009年のアルバムで、現在までの最新作になっています。日本人アーティストのPaniyoloが参加するなど、ポップな作風にフォーク色も加わり、より日本人好みな内容になっています。ゲストミュージシャンも多く、生演奏の部分が増えて、打ち込みの部分もセンスが良く、ハイパーポップな作品になっています。日本の作品が好きなイギリスのオタクミュージシャンと言う印象です。
1. Liquid Architecture
2. Cartaforbicesasso
3. Goodbye, Summer Rain -U.C edit-
4. A Poem In Braille
5. Shiroi
6. Corner of Memories
7. Tilo
8. A Machine for Living
9. Paper Boats
10. IIMattino
11. Unknown Coordinates
日本のインディーズからのリリースなので世界的な知名度は低くなっています。それでも内容の充実度、センスの良さは世界のメジャーレベルであり、フォークトロニカとしての完成度も高いです。フォークトロニカのミュージシャンの打ち込みはサンプリングも使用頻度が多いので大雑把な感じが多いのですが、彼の場合はドイツや日本系のテクノミュージシャンのように細やかな処理がなされています。
プロデュースが日本人というのも大きいのでしょうか、曲としての素材が良いのか、フォークトロニカにアシッドジャズのような感性が加わって、ポップさの中に格好良さが感じられます。これは日本人ミュージシャンでは作れないような領域であり、最近のテクノミュージシャンにも作れないような、新旧の良いところばかりを取り入れた優れた作品になっています。それが作為的ではなく、自然に溶け込んでいるのが素晴らしいセンスだと思います。名盤ですね。
Corner of Memories