

2004年のアルバムです。サンプリングサウンドも駆使しながらもエレクトロな作風に近くなり、徐々に知名度が上がってきます。普通にエレクトロニカしているだけではつまらなくなりますが、ところどころに非テクノな要素が散りばめられており、アクセントのある高名な作りになってきました。アコースティックな部分が少なくなっているのは、まだフォークトロニカという概念が確立されていないので、こだわっていないからでしょう。
1. reality is decaying
2. iopak bis
3. floating blood
4. industrial reminiscence I
5. chan's escape
6. pseudo anomali
7. industrial reminiscence II
8. residual song
9. be away
10. platitudes & cloporation
11. felt melt (primitive version)
12. compose organique volatil II
電子音もテクノライクな音色を選び、エフェクトもソフトの機能を十分に引き出したものになっています。サンプリング処理もブレイクビーツ的ではありますが、サウンド処理がエレクトロニカっぽい音に仕上げていますので、古臭く感じません。これまでは遊び感覚で作っていたようなところがありましたが、何をどうすれば面白くなるのかが見えてくるようになったみたいで、功名に意図が明確な無駄のない作品になっています。
ダンスミュージックにするつもりがないところにいろんな可能性を感じます。エレクトロニカに聴こえる作品でありながら、そこにこだわらず、ただ音色としてエレクトロニカな音色を使っているだけで、リズムもアレンジもそれっぽくありながら結構自由に作っているので退屈さは無くなりました。素材から受けるイメージからアイデアが広がっているようで、素材を活かした曲に仕上がっています。そうすれば次に何が必要か見えてくるので、闇雲にお遊びで作ったものとは違うレベルに達しています。
Reality Is Decaying/Industrial Reminiscence I