2008年の作品で、ニューヨークのアーティストPraveenとコラボレートしたアルバムです。いつもと内容は変わりませんが、サンプリング音源の割合が多くなっています。曲調はソフトロックみたいになっていて、ここはアメリカらしい作風とも言えます。Praveenのアイデアが加わった事でテクノ感は増しています。
1. The Tunnel Is Still There
2. Death As A Man
3. To Scale
4. Embers
5. 1991
6. Chiaroscuro
非楽器なサンプリング音源の大胆な導入はフォークトロニカらしい内容になりました。Benoit Pioulardの個性だけでも十分ではありますが、違う感性のミュージシャンとコラボレートする事で表現の幅も広がってきます。Benoit Pioulardだけの世界観とは違うものもありますが、ある程度現在進行形の流行も取り入れる事で注目され方も違ってきますから、こういう事もあってしかるべきだと思います。
輪郭が滲んだような音像、ローファイとは違う音の組み立て方、最近では珍しい
音楽ではありますが、最近のテクノロジーも取り入れる事で若い人にも近づきやすい内容になっていると思います。輪郭を明確にしない
音楽の味わい方もあるのだという事を再認識させてくれますし、これを真面目に作っているという事が素晴らしい事だと思います。
The Tunnel Is Still There