2015年のミニアルバム二つ。StanzaとStanza II に分けられたアンビエント作品です。ただ淡々と流れていくアナログな音のつながり。これを二つに分ける意味がわかりませんが、どちらも自主制作でリリースされています。それだけこだわりを持った作品なのでしょうが、商品としては内容が平凡過ぎます。
Stanza1. I
2. II
3. III
4. IV
5. V
6. VI
7. VII
Stanza II 1. VIII
2. IX
3. X
4. XI
5. XII
6. Held In
7. Courtesy
あくまでも環境
音楽として変化の少ないアンビエントですから、これを2作品リリースする勇気も凄いですが、前作のSonnetで十分やり尽くしているはずなのに、自主制作してまでもリリースするほど内容はありません。フリッパートロニクスのようにロングディスタンスなサスティーン。普通のアナログ楽器をを演奏してここまで音を伸ばす事は神がかっています。フリッパートロニクスも2台のテープデッキを用いいて擬似的に音を伸ばしていきます。
彼の場合もテープ等を用いて、このアナログな響きのサスティーンを生み出しています。そういう意味では技術に裏打ちされた独創的なサウンドなのですが、変化の少ない淡々とした流れの連続は作品としてどうなのかと思います。これに付加価値のあるスタイルをこれまでやっていたのに、付加価値を払拭した内容というのも、ある意味挑発的なのかもしれません。
VIII