2007年のアルバムです。ノスタルジックでポップな旋律を持ちながらもアヴァンギャルドなアレンジが特徴です。この路線は動ずることがありません。生演奏とサンプリングの歪んだサウンド。アヴァンギャルドポップと呼ぶにはかなり秩序を持ったコントロールが行き届いています。逆に普通のポップスはなんでそんなに当たり前のアレンジで終わっているかと疑問に思えるくらいの説得力を持っています。
1. Big Chief (The B&B Frequenter)
2. Jim’s Crash Memory
3. Charity
4. The Absentee
5. Abide
6. Police Torch
7. Home Help
8. Rat Pack Dad
9. The Family Thumb
10. Your Name
ヘヴィメタやパンクのような決まりきった歪みとは異質な歪み、ロックはこうあるべきであり、デジタルにプリセットされたディストーションサウンドの嘘くさい歪みはロックもどきでしかなく、様式美に制限された息苦しさを良しとするロックミュージシャンがどこにいるのか、と80年代から文句を言っています。既成概念を破壊して常に脱皮しながら進化し続けていくのがロックの本来の姿だと思います。
そういう姿勢をもってこの時代で表現するなら、このユニットのようなサウンドが生まれて当然だと思えます。異質であると感じる事を貫けるスタイル。真似しようもないオリジナリティー。こういう
音楽 が注目されていかなければならない。そして自分に何が出来るか問い続ける姿勢がプロには求められると思います。現在、どこにそんなミュージシャンがいるでしょうか。
Big Chief (The B&B Frequenter)
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