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[20170331]

Spaceland
(1998/07/14)
Sin Fang

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2016年のアルバムで現在までの最新作になります。ジャケットはかぶりものシリーズを貫いております。音楽スタイルは又変化があって、普通にシンセポップな、ヒットチャートによくあるタイプの曲調です。サンプリングも多様するようになって、冒頭は日本語のサンプリングで始まります。歌はオートチューンによるヴォコーダーっぽいエフェクトがかけられています。

1. Candyland
2. Not Ready For Your Love
3. Lost Girls
4. I Want You To Know
5. Never Let Me Go
6. Please Don't
7. Branch
8. Snowblind
9. Down

ヒップホップからのエレクトロポップ、どこかに彼らしい仕掛けがあるのかと思っていたら、ポップ性に関しては素直なところがあるので普通に欧米ポップになっています。売れ線を狙っているのか、好きでやっているのか、思いっきりデジタルアレンジ、リズムもありがちなリズム。凝ったアレンジというのは変わっていませんが、ここまで欧米寄りにならなくてもと思ってしまいます。

デジタル路線になったとしてももっと新しい事が出来る人だと思っているので、今回は小手調ということで次回作に期待するしかないですが、こういう普通の曲も作れるという器用さを再確認出来ます。どこに出しても恥ずかしくない出来栄えです。曲もよく出来ていますし、売れ線だろうがなんだろうが良い曲を書くというのが基本ですから、それが出来ているだけでも彼のポテンシャルの凄さを垣間見れます。

Full Album
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[20170330]

Flowers
(1998/07/14)
Sin Fang

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2013年のアルバムです。普通にポップなロック作品になっています。歌い方、歌声が変わった事が大きいと思います。これまではベックのような力の入っていない歌い方でしたが、普通に力の入った歌を歌えるのが判明しました。これまでは意図的に脱力系の歌い方をしていたのです。ベックの物真似をしていたのか。

1. Young Boys
2. What's Wrong With Your Eyes
3. Look At The Light
4. Sunbeam
5. Feel See
6. See Ribs
7. Catcher
8. Everything Alright
9. Not Enough
10. Weird Heart

普通に歌っているし、アレンジも普通に一般的なポップソングと変わらなくなりました。それだけで親しみやすくなりますし、ヒット性もあります。所々ではこれまでのような独特の音楽性も顔を覗かせますが、曲の中のアクセントとしてドラマティックな展開を作り出す役目になっています。Seabearとは違う方向性を打ち出すことに成功しています。

以前はソフトロックという形容が似合っていましたが、パワーポップな部類になったかと思います。エヴァーグリーンなスウィートポップでありますが、かなり凝りまくったアレンジになっていますので、一般的なヒット曲とは違います。かといって捻くれポップとも違います。かなり素直にポップであろうとしているところが、二昔前の捻くれポップとは違います。ですからヒットチャートに顔を出しても違和感はないと思います。

Young Boys
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[20170329]

Summer Echoes
(1998/07/14)
Sin Fang

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Sin Fang Bous改めSin Fangの2011年のアルバムです。名前を改めたことによってスタイルも変化しています。Sin Fang Bousは全て一人で演奏していましたが、Sin Fangとなってからはバンド体制での演奏になっています。それによりロック的なポップソングになっています。ポップな頃のベックのようなSeabearに近い感じになっています。

1. Easier
2. Bruises
3. Fall Down Slow
4. Because Of The Blood
5. Rituals
6. Always Everything
7. Sing From Dream
8. Nineteen
9. Choir
10. Two Boys
11. Nothings
12. Slow Lights

オルタナバンドが60年代っぽいイメージで演奏している感じでしょうか、どちらとも言えない感じですが、どちらも含まれているのです。そしてトラッドフォークをデフォルメしたようなアレンジ、伝統的なものを組み合わせて心地よい感覚だけ抜粋して遊んでいるような、ソフトロックを現代的な感覚で再現したような音楽です。

レトロな感じがありますが、現代的なサイケポップロックなのだと思います。ベックがやりたかった事もそういう事なのだと思います。心地いい事を優先するならレトロな感じになっても構わない、しかし懐古主義ではないのです。新しい事も構わず取り入れる、若いからこそ出来る感覚だと思います。年を取ってくると、これはやっちゃいけないとか、余計な事を気にするものですが、それがないという若々しさに満ちた作品だと思います。

Easier
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[20170328]

Clangour
(1998/07/14)
Sin Fang Bous

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アイスランドのバンドSeabearのSindri M'r Sigf'ssonの一人プロジェクトSin Fang Bousの2008年のファーストアルバムです。生演奏とデジタル打ち込みのフォークトロニカですが、全て一人で演奏しています。Seabearのようにフォーキーでポップな音楽になっています。一昔前で言えばソフトロックな曲調がフォークトロニカで再現されています。

1. Advent In Ives Garden
2. The Jubilee Choruses
3. Catch The Light
4. Sunken Ship
5. Melt Down The Knives
6. Clangour And Flutes
7. We Belong
8. Carry Me Up To Smell Pine
9. A Fire To Sleep In
10. Fafafa
11. Poirot
12. Lies

60年代後半のアートロックのような雰囲気、ちょっぴりサイケでビートロックで爽やかなコーラスワーク、だけど昔と違うのはデジタルサウンドが入っている事で、アナログな雰囲気も心地良く、唯の真似事ではない、アイスランド特有のふんわかした雰囲気とイントネーションが新鮮であります。イギリスでもこういう雰囲気は出せそうですが、出しているミュージシャンが少ないから、やったもの勝ちって感じです。

一人でこれだけコーラスワークを考え出すのも大変だと思いますが、これが当たり前のスタイルになっています。北欧のトラッドフォークの伝統みたいなものもあるのかもしれませんが、外来の音楽しか聴いていない日本では思いつかないような感覚があります。サイケフォークポップで売れた作品が少ないだけに、現代にこうした感覚を持ったミュージシャンが登場した事は喜ばしいことであります。

Advent In Ives Garden
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[20170327]

稀勢の里が2場所連続優勝を決めました。横綱として文句ない結果を出しました。全勝できていましたが、日馬富士に敗れて左肩を故障。休場かと思われましたが強硬出場して2敗になりました。一気に照ノ富士の優勝かと思われましたが、直接対決で勝ち、優勝決定戦までもつれました。決定戦でもなんとか勝って逆転優勝しました。今場所は一つも強いと感じる相撲はありませんでし。受け身で勝つような内容ばかり、それでも優勝するというのいはそれだけの力を既につけていた証です。あとは気持ちの問題でした。結果を出せたというのは立派な事です。しかし故障を押し切って出場した事で今後の相撲人生にどれだけ影響するかが心配です。

上位の成績
稀勢の里 13勝2敗 優勝
鶴竜 10勝5敗
白鵬 2勝3敗10休
日馬富士 10勝5敗
豪栄道 1勝5敗9休
照ノ富士 13勝2敗
高安 12勝3敗
玉鷲 8勝7敗
琴奨菊 9勝6敗
御嶽海 9勝6敗
正代 4勝11敗
勢 5勝10敗
豪風 5勝10敗
蒼国来 4勝11敗
貴ノ岩 6勝9敗


照ノ富士は準優勝なので来場所優勝すれば綱取りです。元々一番横綱に近い力を持った力士でしたから、故障から回復してどれだけやれるのかは来場所ではっきりします。琴奨菊は二桁に届かず大関復帰はなりませんでした。照ノ富士の変化に負けてブーイングを起こしましたが、変化にあっけなく負けることが多いので、誰のせいでもありません。大関に復帰したとしてもそれまでの力しかないでしょうし、今後の進退は考えなければならないでしょう。遠藤はなんとか勝ち越しました。やっと自分の形が見えてきていますから、後は相撲勘ですね。逸ノ城もそうですが、勝機を逃すことが多く、我慢するところで焦って負けることが多いので、勝負勘を磨くことも重要です。

幕内全取組
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[20170326]

Minor Planet
(1998/07/14)
Midori Hirano

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2016年のアルバムで現在までの最新作になります。アンビエントな内容になっていて、ピアノも深くリバーブがかかっていて、タイトル通りの宇宙を浮遊しているような雰囲気になっています。アンビエントなパッド音源。それよりも遠くに聴こえるようなピアノの音。これも環境音楽のような作風です。

1. By The Window
2. Night Traveling
3. Rabbits In The Path
4. Two Kites
5. She Was There
6. Haiyuki
7. Rolling Moon

彼女の特徴はテクニックに走らないところです。表現者として意図するものを伝えるためのプレイヤーに徹する。ほんわかした音楽を表現することが多いですから、演奏もほんわかしています。マイルスに言わせるところによると、音を出していない部分も大事な演奏だということですから、彼女の残響音をキープする隙間も大事な部分になってきます。

音数が多くてうるさい音楽なら残響音ももみ消されてしまいますが、残響音も聴かせるような隙間のある演奏。それがアンビエントであり、音響派の大事にしているところです。こういうスタイルを最初から持っていたミュージシャンだと思います。空間をイメージさせる音楽、身近にある音、遠くに聴こえる音、右に聴こえる音、左に流れる音、それらが空間の容量をイメージさせます。電子音だけでなく、必ずピアノも入れるところがこだわりでしょうか。

Minor Planet
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[20170326]

Time Unbox
(1998/07/14)
Ytamo + Midori Hirano

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2016年のアルバムで、女性ピアノアーティスト荒木良子ことYtamoとのコラボレート作品になります。二人の女性ピアニストのコラボレートということになりますが、Ytamoの方がアグレッシブでアヴァンギャルドな演奏をしています。Midori Hiranoはどちらかといえば正統派です。

1. Over Time
2. Red Cell
3. Voice
4. Chance
5. Desert
6. Who Is There?

即興演奏に近い形で演奏が繰り広げられています。ある程度のイメージは共有されていると思いますが、電子音やノイズなどはかなり自由に発信されています。その中で我が道を行くMidori Hiranoという図式でしょうか。SE的なノイズも即興で賞から、音源が導いてくれる世界、その時の気分、体調なども関係してくると思います。

フリーに近い即興であっても音階は設定しているような、キースジャレットのような心地よい和音を奏でています。ノイズもさほど不協和音にはなっていません。そこはMidori Hiranoが頑張って牽引しています。コラボレートという意味ではいい化学反応を展開していると思います。

Time Unbox

[20170325]

And I Am Here
(1998/07/14)
Midori Hirano

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2015年のアルバムです。ピアノ作品になっていて、彼女のピアノにSE的な装飾が施されているだけの曲が並んでいます。日常を切り取ったような家具の音楽になっています。サティのように陰のある感じではなく、明るいほのぼのとした日常。日常に邪魔にならないような音楽ですから、難しいことは一切やっていません。

1. Before Going To Bed
2. Story Begins
3. Wandering
4. In The Train
5. Forgot The Name
6. Girls In The Park
7. Garbage Collection
8. Dreams
9. Get Off The Train
10. Still Untuned
11. Good Night
12. Asa
13. I Got New Seeds
14. Summer Goes On
15. Pause
16. He Was There
17. Windrum
18. Stop
19. Video Tape In The Water
20. Night Trip
21. To Autumn
22. Traveler
23. Looking Up
24. Secret Aria On The Piano

ピアニストとしてテクニックに走らず、雰囲気をペイントしていくような演奏。スタジオではないようなところで録音して、スタジオでは出せない味わいを演出したり、独特な残響音がピアノに様々な表情を出させています。ピアノにはミュートペダルや残響ペダルが付いていますが、そうした素なピアノの音を認識できるネイキッドな感じも滅多に聴きません。

ピアニストの良し悪しはテクニックも必要でしょうが、タッチセンスだと思っています。フジコヘミングウェイが感動的なのはタッチセンスによるものだと思っています。そのセンスが曲の本来の良さを引き出せるかどうかがピアニストの良し悪しだと思っています。超絶テクニックがあるからといってよいピアニストだとは限らないのです。それはどの楽器でも同じでしょう。テクニックは学ぶ段階のものであり、どう表現するかで音楽家の資質が決まると思います。そういうことが問われるような内容の作品だと思います。

奪うは陰 分けるは陽
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[20170325]

Klo:yuri
(1998/07/14)
Midori Hirano

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2008年のアルバムです。曲調はどんどんポップになってきて、歌が入ってくると普通の日本のインディーズ系女性ボーカル作品のように聴こえます。曲の構造はクラシックの教養を元に作られていますが、脱クラシックな志向もあって、なんとかクラシックのスタイルを崩そうとしている部分と、クラシックの教養が覗いてしまう構成の微妙な組み合わせになっています。

1. Terra
2. Faceless Angel
3. Feathers
4. Null
5. Out
6. Transition
7. Sora
8. Caracole
9. Cells That Smell Sounds
10. Solar Eclipse

80年代、90年代風の日本のインディーズものは海外では好まれているものが多く、それに近い感覚を持っているので、海外でも高い評価を得られるようになっています。生楽器による生々しさ、電子音による生々しさ、それらをクールにまとめあげた構成は見事で、日本人だからというようなレベルではないところにいます。

サンプラーの出番がほとんどないくらいポップな作風になっているので、個性も出てきていますが、音楽的にはそれほど新しい事はやっていません。ジャズ的な感覚も加わるようになって、より多くの自由な選択肢を取り入れるようになってきたら面白くなると思います。歌も楽器の一部となっているような作風ですから、アカデミックな色合いからまだ離脱できていないような印象はあります。

Feathers
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[20170324]

LushRush
(1998/07/14)
Midori Hirano

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日本人女性Midori Hiranoの2006年のファーストアルバムです。現在ドイツを拠点に世界中で活動しています。クラシック音楽と電子音、ノイズなどのサンプリング音源などを使った。フォークトロニカな内容になっています。歌も歌っていますが、基本はクラシック音楽です。そこに躊躇なくデジタルサウンドを織り交ぜるあたりは若さを感じます。

1. Lush Rush
2. Ancient Story In The Room
3. Calling
4. Secret Aria
5. Night Wish
6. Inori
7. Another Root
8. Dim
9. Leaving

クラシック音楽の教養がありますが、現代音楽も学んでいたり、世界の動向も目の当たりにしていたのでしょう。オーケストラを操るだけがクラシックメソッドではないはずですし、現実問題、自分が音楽を作る上での役には立つでしょうが、自分が何を表現したいかは各自の自由であり、彼女にとってはエレクトロも必要な素材だったのでしょう。

自ら打ち込みを行い、そこに生ピアノ、歌を重ね、チェンバーなアレンジ、珍しいものではありませんが、日本人女性が海外で立ち回る事で自然と注目されていきます。どうしてもインディーズでの活動となってしまいますが、それも現在では普通であり、メジャーに拾われる事はさほどステータスにはなっていません。

Midori Hirano

[20170323]

The Spectacular Nowhere
(1998/07/14)
Manyfingers

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20015年のアルバムで現在までの最新作になります。生絃楽器を入れてチェンバーロックな雰囲気になってきました。ゲストボーカルに歌わせたり、表現の幅が増えています。エスニック、テクノな要素も増えて、なにものでもないような音楽を作り出しています。いろんな民族が入り混じったヨーロッパの雰囲気はひしひしと伝わってきます。

1. Ode To Louis Thomas Hardin
2. The Dump Pickers Of Rainham
3. Erasrev
4. No Real Men
5. 70
6. Alone In My Bones
7. Go Fuck Your Mediocrity
8. It's All Become Hysterical
9. The Spectacular Nowhere
10. From Madam Hilda Soarez
11. Le Problème De Charbon
12. Triplets
13. The Neutering Of Stanley

映画音楽と呼ぶにはかなり特異なフィルムであり、この音楽が似合う映画はかなり個性的だと思います。基本はクラシックだろうと思いますが、クラシックを否定するような音楽性も平然と同居しているところは現代音楽的なのかもしれません。既存のジャンルとは違う進化をしたミュータント的な音楽だと思います。こういう感性を持ったミュージシャンがもっと続々と登場してくると音楽界も活気付くと思います。

既存の音楽を手本としながらも表現しようとしている形が他のミュージシャンとは全く違う感性を持っているのです。歌ものを聴いているとデヴァインコメディーを連想してしまいますが、デヴァインコメディーも表現出来なかったような形になっています。テクノにしろ、エスニックにしろ、クラシックにしろ、それらは全て引用でしかなく、彼にしか作れないスタイルを確立させています。

No Real Men
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[20170322]

Our Worn Shadow
(1998/07/14)
Manyfingers

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2005年のアルバムです。今作でもコルネット以外の全ての楽器を演奏しています。女性ボーカルによるスキャットを入れたり、より考え抜かれたアレンジになっています。ドラムの打ち込みはアシッドジャズっぽかったり、パーカッションはエスニックだったり、電子音も入りフォークトロニカっぽさも多くなっています。

1. Some Shield...
2. For Measured Shores
3. 3 Forms
4. No Opera
5. Our Worn Shadow
6. A Remark
7. Tsunami

曲がスパニッシュになりきれないような、チェンバーになりきれないような中途半端な感じになっているのも意図している事であり、そのものを演奏する技術も持っている人ですが、あえてそこまで明確なスタイルを打ち出さない、そこにある種のポップ職人のような気概を感じます。どんな音楽なのか探っていくうちにどんどん彼の音楽性の深みに引き込まれるという顛末になってしまいます。

ミニマルのような簡単なアルペジオ、どのパートも簡易的にシンプルにまとめられていて、高度な演奏による緊張感を持たせないような緩やかで柔なか音楽なのですが、徐々にリズムが入ってきて知らぬ間に高揚感を持たせるような作りになっています。そこまでの演出をしなければならないので曲も長めになっています。物足りない前菜からいつの間にか豪勢なフルコースを食べさせられたような、そんなに食ってないぞと思っていると最後は満腹になるような不思議な音楽です。

Some Shield...
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[20170321]

Manyfingers
(1998/07/14)
Manyfingers

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イギリスのアーティストChris Coleの一人プロジェクトManyfingersの2004年のファーストアルバムです。トランペット以外の全ての楽器を演奏しています。主にクラシカルな楽器を演奏していおり、それにエレクトロな打ち込みを絡めたフォークトロニカになっています。アナログな部分が中世的である事が特長です。

1. In A Dead Man's Shoes
2. Ballybane
3. Something For Someone I Forgot To Tell
4. Interlude
5. Elise
6. A Room To Breathe In
7. Grace In Rain

アコースティックギターもスチールじゃなくナイロンギターなので、普通のフォークトロニカとは違う雰囲気になっています。曲調もメランコリックなチェンバーな感じですが、クラシック音楽とは違う、ローカルな中世の音楽のような、ヨーロッパの民族音楽のような雰囲気です。これにデジタルな処理が入るのでプログレッシヴロックのようでもあります。

映画音楽のようでもありますが、そこまでの描写はされていません。映画音楽になりきれていないところがロック的とも言えます。バロック調と断定出来るほどバロック色にこだわってもおらず、自宅で録音している割には音が良いのですが、こういう音楽はやはりきちんとした音響の部屋で録音されないと決まらないという事でしょうか。ですから独特の感じになっている味わいが逆に心地良いです。

In A Dead Man's Shoes
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[20170320]

稀勢の里が全勝で折り返し、同じ部屋の高安も関脇の地位で全勝ですから、これから上を目指す為の貯金がかなり出来ています。予想に反して稀勢の里以外の横綱が金星を与えまくり、白鵬に至っては3敗した事で休場としました。稀勢の里は緊張しないように毎日変な顔でとっていますが、焦らない事で白星になっています。相撲内容は良くはありませんが、元々体も実力も付いていたので、不利な体勢になっても対処出来ています。これが強い力士に通用するかどうかは後半になってくればわかってきます。二場所続けて優勝となったら、横綱として文句はないでしょう。

中日までの上位の成績
白鵬 2勝3敗4休
日馬富士 6勝2敗
鶴竜 6勝2敗
稀勢の里 8勝0敗
照ノ富士 7勝1敗
豪栄道 1勝5敗3休
玉鷲 5勝3敗
琴奨菊 6勝2敗
高安 8勝0敗
正代 3勝5敗
御嶽海 3勝5敗
豪風 2勝6敗
勢 1勝7敗
貴ノ岩 2勝6敗
蒼国来 2勝6敗


角番の照ノ富士は怪我も良くなりかけ、気迫も戻ってきたので勝ち越しまで後1番。琴奨菊も後4番勝てれば大関に帰れます。遠藤は5勝で調子はいいです。貴乃花のような取り口を自分の形にしようとしているのが見えてきていますが、まわしにこだわりすぎて勝機を逃している場面もあります。後は勝つという気迫が体を自然に動かせるようになってくれば安定してくる事でしょう。逸ノ城は調子は悪くないと思いますが、気持ちで負けている事が多々あります。もう若手ではないので、そろそろ自分に自信を持っていいと思います。

中日 幕内全取組

[20170319]

1123581321345589
(1998/07/14)
Oskar Hallbert

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2008年の作品で、現在唯一のフルアルバムであります。ノスタルジックな楽器によるノスタルジックな音楽、ドラムレスでありますから、テクノ感も全くありません。しかしフォークトロニカの雰囲気を持っています。それはサンプリング編集によるものでありましょう。

1. Intro
2. Prime Number
3. From The Stockholm Tape 2
4. Look It's Kama Aina In My Garden
5. From The Stockholm Tape 1
6. Fractal
7. Unsent Letter
8. Not OK.
9. Harrold & Maud
10. Entertainment

生演奏したものをサンプリングしたり、部屋の音をサンプリングしたり、それもテープで録音したような、テープのワウンドヒスノイズのようなものが入っていて、そのヒスノイズの周期が1小節の様な流れになっています。電子音と言うよりノイズなのです。非楽器なノイズをガイドに演奏がループされていきます。

テクノと言うより現代音楽であり、現代音楽家もインディーズから作品をリリースする様な時代になりました。オノヨーコの時代だったらこれも前衛音楽だったのでしょうが、今ではそれほど前衛でもありません。単なる現代音楽です。昔はテープをつなぎ合わせて作られていたものが、今ではサンプラーで簡単につなぎ合わせることができる様になりました。後は何を表現するかです。この人の場合は日常に転がっている音楽でしょうか。

Look It's Kama Aina In My Garden
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[20170319]

Sid's Apartment
(1998/07/14)
Oskar Hallbert

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スウェーデンのアーティストOskar Hallbertの2008年のミニアルバムになります。一週間の日常を描いているようですが、Oskar Hallbertは日常の音をマイクで録音しているだけで、友人にギターを弾いてもらっているだけの内容になっています。まるでウクレレのようなギターが同じような曲を演奏しているだけですが、これだけでフォークトロニカな雰囲気になるところがユニークです。

1. Monday
2. Tuesday
3. Wednesday
4. Thursday
5. Friday
6. Saturday
7. Sunday

日常の雑踏をサンプリングし、特に加工する事もなく、その情景を邪魔する事なくウクレレでも済むようなギターが淡々っと流れていきます。よく聴くとギターの演奏の小節の頭に重なるように雑踏の音が重なるような不思議なシンクロをしています。日常の空気感にも小節が存在するかのように聴こえます。これはギタリストの感性によるものだと思います。

しっかり雑踏の音を聴いた上でのギターの演奏。雑踏と見事にコラボレートしているのです。だからギターが日常に溶け込んで自然な響きに聴こえます。これって意図的に雑踏のノイズをコントロールしているのか、そうだとしたら編集力の勝利だと思います。現代音楽感覚なのですね。

Sid's Apartment

[20170318]

Familiars
(1998/07/14)
The Antlers

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2014年のアルバムで、現在までの最新作になります。これまではロックな演奏に哀愁のある歌が乗っかったギャップがありましたが、今作では哀愁のある歌そのものを活かしきるアレンジに変わっています。ですからバンドサウンドにもこだわらなくなりました。まるで映画の挿入歌のような物悲しい音楽になっています。

1. Palace
2. Doppelgänger
3. Hotel
4. Intruders
5. Director
6. Revisited
7. Parade
8. Surrender
9. Refuge

映画音楽ですから様々な要素の音楽性が含まれていますが、ジャズ的と言いますか、ジャズやクラシックの要素を持ったポップス、それにバンドらしき演奏が加わるようなkな時です。これまでも歌の魅力がそのままバンドのイメージではありましたが、バンドとしての主張もありました。そうしたバンドの主張は置いといて、とりあえずは歌の世界観をそのままアレンジにも反映した形になっています。

これも彼らにとっては大きな進化でありますが、ライブで再現するにはゲストが必要になってきます。ライブで演奏する事を置いとけば音楽性は飛躍的に進化していきます。これは大きな賭けに出たと思います。自分たちにしかできない音楽を追求するならば、最大の魅力である歌を中心に考えなければなりません。そこで何ができるか、まずはこうした答えが出てきましたが、これからどういう風に進化していくかがとても楽しみです。

Palace
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[20170318]

Undersea
(1998/07/14)
The Antlers

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2012年のアルバムでミニアルバムになっています。シンセサウンドが増えてアンビエントな感じになっていますが、よりロック的なポップ作品になっています。このバンドの唯一の弱点があるとしたらドラムだと思いますが、多少パターンも工夫するようになって良くなっています。生演奏ゆえにルーズになるのはいいのですが、そのルーズさを演出するにはドラムが決め手にならなければならないのですが、Michael Lernerには荷が重い役割になっています。

1. Drift Dive
2. Endless Ladder
3. Crest
4. Zelda

バンドの決め手はやはりドラムです。ここがしっかりしてくれないと面白い事が出来ません。最近は打ち込みで済ませられますが、ライブを想定した生演奏にこだわるバンドには重要な役割となります。スタジオならミックス段階の音処理でかっこ良くも出来るはずですが、バンド自体が歌に気を取られてドラムをおろそかにしているとしか思えません。

ドラムにもチューニングがあって、全体に馴染むチューニングにするべきですが、歌や他の楽器のキレの良さに比べてもっさりしています。普通レコーディングはドラムの音決めから始めるように、ドラムをどう録るかで全てが決まってしまうくらい重要な作業ですが、アナログ感を強調したいのか、もっさりした音になっています。スティーヴガットがフュージョンしている時はキレがあるのに、クラプトンのバックをやる時はもっさりしているような感じです。ドラムの音が良くなるだけで評価も桁違いに良くなると思えるだけにもったいないです。

Full Album
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[20170317]

Burst Apart
(1998/07/14)
The Antlers

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2011年のアルバムです。歌が達者になったせいなのか、随分ポップな曲調になりました。まるでブリットポップもしくはネオアコのような曲調。そこにもの悲しい歌声。とても心地よい組み合わせですが、毒っぽさが無くなったと思いきや、ローファイなシンセサウンドなどが単なるポップソングに終わらせないような働きをしています。

1. I Don't Want Love
2. French Exit
3. Parentheses
4. No Widows
5. Rolled Together
6. Every Night My Teeth Are Falling Out
7. Tiptoe
8. Hounds
9. Corsicana
10. Putting the Dog to Sleep

80年代のニューウェイヴやネオサイケのような雰囲気もありつつ、独自のスタイルを確立しようとしているようです。どこかで聴いたような手法を使いつつ、どこにも無いような存在感を放とうとしています。まだ完全に確立されたとは言えないと思いますが、ポップでありながら独自性を打ち出せるバンドってそれほどいるわけではありません。

哀愁がありながらも絶望よりも希望を感じさせる音楽だと思います。あまりアメリカのバンドらしからぬところもあり、アメリカでもインディーズには面白いバンドが沢山いるようです。新しさはありませんが、時代に迎合しない潔さを感じさせてくれる頼もしいバンドだと思います。こういうバンドが売れてくれる時代になってほしいものです。

Full Album
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[20170316]

Hospice
(1998/07/14)
The Antlers

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2009年のアルバムです。Frenchkissレーベルに移籍してPVも作るようになり、知名度が一気に上がりました。ベーシストとしてJustin Stivers、女性シンガーソングライターのSharon Van Ettenが数曲歌で参加しています。サウンドは完全にロックバンドになりました。オルタナっぽいですが、ノイジーなシンセや必要であれば、それなりの装飾を施すところはオルタナにこだわっていないと思います。

1. Prologue
2. Kettering
3. Sylvia
4. Atrophy
5. Bear
6. Thirteen
7. Two
8. Shiva
9. Wake
10. Epilogue

ニールヤングのような弱々しいボーカルですが、しっかり発声することも出来て歌唱力はあります。悲哀のある曲調が特徴ですが、レディオヘッドのようなダウナーな感じではありません。病んだ感じではないのです。何かっぽい事をやろうとしても自分達の個性が出てしまい、何んかにはなれない、オリジナリティが生まれてしまう、大物バンドが持っている実力を持ったグループだと思います。

何かを真似して真似に終わってしまうバンドがほとんどの昨今、久しぶりに個性を持ったバンドが登場したと思います。それに見合うほど売れていませんが、こういうバンドが報われなければ今の時代はただ退屈なだけになってしまいます。例えばストーンズはモノマネやパロディーがいっぱい入っているのにストーンズにしか聴こえないくらい自分達のカラーが出てしまっています。演奏が下手だから自分流にしか出来ないというのもありますが、自分達にしか出来ないスタイルを確立している事で、それは達人の領域に達してるのです。

Full Album
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[20170315]

In the Attic of the Universe
(1998/07/14)
The Antlers

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2007年のアルバムです。インディーズからのリリースになりました。ちゃんとしたスタジオでレコーディングしているので音が良くなりました。それだけでは無く作曲の面でも成長が見られます。曲の構成もしっかり練りこまれ、ドラマティックな抑揚があり、鍵盤の出番も多くなり、エレキギターも効果的に使い、曲の幅が広がっています。

1. In The Attic
2. Look!
3. On The Roof
4. Shh!
5. The Universe Is Going To Catch You
6. The Carrying Arms
7. In The Snow
8. Stairs To The Attic

ロック寄りになったとも言えますが、以前もエレキを使っていればロック的なアレンジになるような曲でした。ある程度収入も増え、楽器、機材にお金をかけられるようになったのか、使用する楽器も増え、レコーディング技術も利用し、曲が持つエネルギーを増幅させるような工夫が見受けられます。元々イメージとしては持っていたものを表現できる環境になったという事でしょう。

曲は短めでもプログレッシヴな構成になっています。イメージとしてはオルタナですが、オルタナ枠で縛られていたら表現できないような自由な発想を持っていると思います。だから面白いですし、演奏も歌も格段に上手くなっています。少し弱々しい歌い方はニールヤングを意識しているのか、若々しいニールヤングがオルタナバンドを率いてハードディスクレコーディングを活用したような、そんな楽しい内容になっています。力み過ぎていないのにメリハリがしっかりしている素晴らしい作品だと思います。

Full Album
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[20170314]

Uprooted
(1998/07/14)
The Antlers

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アメリカのバンドThe Antlersの2006年のファーストアルバムです。自主制作でリリースされています。メンバーはボーカル、ギター、キーボードのPeter Silberman、ドラムのMichael Lerner、キーボード、ベースのDarby Cicciの三人組です。アコースティックギターを使ったオルタナな感じです。

1. First Field
2. Keys
3. Flash Floods Don't Retreat
4. Nashua
5. It Seems Easy
6. Last Folk Song
7. Stonethrower
8. Uprooted
9. I'm Hibernating

多少シューゲイザーな感じのエフェクトを使いますが、少し憂いのあるオルタナです。アコースティックギターがメインなので異質な感じがします。オルタナにしては旋律は女性シンガーソングライターのような歌なので、一般的なイメージのオルタナとは違いますが、無駄な80年代の装飾を省いたような原点回帰の趣向はオルタナと呼んで間違いありません。

しかし、ロックよりもフォーク的な的なアレンジがそれまでに無かった新鮮な印象を与えてくれます。ポストオルタナと呼んだ方が正解なのかもしれません。フォーキーなポップさもあって、男臭いオルタナとは異質な雰囲気がユニークであります。自宅録音のローファイな感じもいい味わいになっています。それでも多重録音によるシンプルながら考え抜かれたアレンジも只者ではない感じがします。

First Field
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[20170313]

稀勢の里が横綱に昇進して四横綱となりました。稀勢の里は白星スタートで一安心でしょう。関脇に陥落した琴奨菊は10勝あげれば大関に戻れます。気合いも入って横綱日馬富士に勝ちました。角番の照ノ富士も気合いが入って白星。稀勢の里に刺激を受けて気合いが入っているのが豪栄道と遠藤のような気がします。

初日上位の取組結果
白鵬 突き落とし 正代○
御嶽海 下手出し投げ 鶴竜○
日馬富士 押し出し 琴奨菊○
豪風 押し出し 稀勢の里○
○豪栄道 上手出し投げ 勢
蒼国来 寄り切り 照ノ富士○
○玉鷲 突き落とし 貴ノ岩
松鳳山 寄り切り 高安○
嘉風 突き落とし 宝富士○
○遠藤 寄り切り 荒鷲


白鵬が初日まさかの黒星。正代が安定していたというのもありますが、白鵬が多少なめていたのか、回しも取らずにバランスを崩しました。新入幕の宇良は初日白星で初々しいです。やはり中堅どころが充実してきているので見ごたえがあります。四横綱時代がいつまで続くかわかりませんが、それだけ金星を与えることも増えてくると思います。下克上 上等の気の抜けない模様を呈してきました。

初日幕内全取組

[20170312]

We Built a Fire
(1998/07/14)
Seabear

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2010年のアルバムで、これ以降のフルアルバムは出されていません。アコースティックギターがエレキギターに変わってフォークロックな雰囲気になりました。ホーンなども入ったりして普通にポップな内容になっています。ベースはフォークですが、メロディアスなのでブリットポップに聴こえなくもないです。

1. Lion Face Boy
2. Fire Dies Down
3. I'll Build You A Fire
4. Cold Summer
5. Wooden Teeth
6. Leafmask
7. Softship
8. We Fell Off The Roof
9. Warm Blood
10. In Winter's Eyes
11. Wolfboy

Sindri MarSigfussonの甘いボーカルが一番の魅力でしょう。アレンジを変えたらベックみたいに聴こえなくもないです。つまり現代的なフォークソングになっているのです。アレンジは古臭くもないですが、トラッドな雰囲気をちゃんと出しています。曲調はとても楽しい雰囲気ですが、歌に哀愁があってちょうどいいバランスになっています。

現在のイギリスでは生まれないような感じですが、アイスランドなのでガラパゴス的な進化をしたフォークソングだと思います。ボブディランの癖と毒を抜いたような爽やかなフォークロック。バーズほどマニアックでも無く、それでいてありきたりなフォークソングになっているところが好感が持てます。こういう音楽は時代に関係無く、広く永く愛されていく音楽だと思います。

Lion Face Boy
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[20170312]

The Ghost That Carried Us Away
(1998/07/14)
Seabear

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アイスランドのフォークグループSeabearの2007年のファーストアルバムです。ボーカルのSindri Sigfussonのソロプロジェクトとして始まりましたが、バンドとしてやっていく事になりました。バイオリンも入ったアイルランドフォークに近い感じですが、曲がロマンチックなくらいに甘いポップソングになっていて、とても心地よい音楽になっています。

1. Good Morning Scarecrow
2. Cat Piano
3. Libraries
4. Hospital Bed
5. Hands Remember
6. I Sing I Swim
7. Owl Waltz
8. Arms
9. Sailors Blue
10. Lost Watch
11. Summer Bird Diamond
12. Seashell

サイモンとガーファンクルもケルトやトラッドフォークをポップに聴かせるフォークデュオでしたが、近い感じがします。60年代のフォークロックのとても甘酸っぱいくらいの青春フォークのような雰囲気があります。アナログな機材で一発録りで録音する60年代フォークのリバイバルなコンセプトで製作されています。曲も近年にはないくらいに心の琴線に触れるような素直な旋律になっています。

60年代と違うのは、アレンジ構築をどうすれば良いかがミュージシャン目線で客観的に作れるくらい、先輩方のやってきた事をきちんと学習してきているところです。それはフォークに限らず、あらゆるジャンルのスタイルを聴いてきているからこそ出来るセンスを持ち合わせています。日本からすればアイスランドなんて人が住めるか?と思ってしまうほどの印象しかありませんでしたが、新しい感性が育ちつつあります。

Good Morning Scarecrow
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[20170311]

Intentions and Variations
(1998/07/14)
Mikael Lind

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2016年の作品です。ミニアルバムですが、現在までの最新作になっています。アンビエントな作風になっていますが、ただ淡々とした静かなアンビエントではなく、ノイジーな音源、生ストリングス、など一つのスタイルにこだわらない
サウンドトラックのような内容になっています。時間的な概念はアンビエントかもしれませんが、それだけに終わっていないところが新しいです。

1. Intentions And Variations
2. Sleeping Pauper
3. Unyielding Rocks
4. With A Murmur
5. Eternal Weaver

雄大なアイスランドの景色、険しさや厳しさもあり、静粛でも荘厳でもあり、優しさだけではない大自然の音楽だと思います。その中でちまちまと機械をいじくっている人間達、それら生活空間が全て詰まったような音楽、だから電子音もあれば生楽器もあり、SEもある。フォークトロニカというのは、そんな共存している世界を表現出来る音楽なのだと思います。

エレクトロニカが根本にありますが、それだけにとどまらない可能性を持った概念としてフォークトロニカの誕生は意義のある史実だと思います。何をどうしなければならないという決まり事も定まっていませんから、表現の幅は広まるばかりです。デジタルとアナログの共存、大自然と工業社会の共存、文明の行き着く先にあるものは決して機械文明に頼るだけのものではないはずです。

Unyielding Rocks

[20170311]

Unsettled Beings
(1998/07/14)
Mikael Lind

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2013年のアルバムです。前作から徐々にビート感を少なめにしてきましたが、ここにきてアンビエントな作品に仕上げてきました。入り口は普通にアンビエントな雰囲気ですが、徐々にピアノやストリングなどの室内楽的な楽器が加わって、クラシックっぽい歌も入ってきます。クラシックと言うより、クラシックな声楽を心得た歌手による北欧の民謡のような歌です。

1. Unsettled Beings
2. Old Tales Of Folly
3. The Hermits Fly Trap
4. Refuge Of The Rats
5. Choleric Witch Doctor
6. Mumblings Of A Soothsayer
7. There Are More Things
8. Refined In The Fire

Mikael Lind自身はスウェーデン出身ですが、アイスランドに移り住んで制作活動をしています。彼なりのアイスランドを表現した内容のような気もします。元々そこに住んでいる人と、よそから来た人では印象も表現も違うでしょうし、そういう意味では無国籍な音楽に仕上がっていると思います。そこにアンビエントなパッド音源が加わって現代音楽な印象になっていきます。

生楽器音源がリアルに演奏されることにより、単なるアンビエントとは違う躍動感をもっています。アイスランドの大自然の情景を写し取ったような、荘厳さとそこに息づく人々の日常。ですから、普通にBGMとして聴いていると、どんどんその音楽に吸い込まれるような吸引力を持っています。やがて聴き入る耳はこの音楽から離れられなくなっていく事でしょう。

Unsettled Beings
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[20170310]

Felines Everywhere
(1998/07/14)
Mikael Lind

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2012年のアルバムです。作風がガラッと変わりました。これまでのビートを追求していたドラムンベースのスタイルをやめて、ノスタルジックな雰囲気の楽曲をフォークトロニカな手法で作るようになっています。アコースティック楽器等をサンプリングした音源で、それを組み合わせながらも、切り貼りしながらもほのぼのとした雰囲気を作り出しています。

1. Opening
2. Sunt Sunt
3. Untangling Lines
4. Draumaherbergi
5. Thoork
6. Contorted Manifestation
7. A Memorable Occasion
8. Twin Earth
9. To All Things Unknown
10. Felines Everywhere
11. Cognition, Relaxation, Disturbance
12. Periphery

リズム系の楽器を少なめに使い、フレーズサンプリングのループの組み合わせでゆったりとしたビートを作っています。複雑なミニマルと言っていいのか、ミニマルと言うにはかなり複雑な組み合わせですが、つくられた流れはミニマルのような雰囲気がしてきます。かなり独自に進化したフォークトロニカを作り出しています。

これまでの好きなドラムンベースのスタイルを極めながらも時代の流れを見極めながら、自分なりの手法を生み出した作品だと思います。模倣から独自の答えを見つけたようなオリジナリティーに溢れています。これを極めていけば、きっと誰も見つけることの出来なかった彼ならではの世界が見えてくるのでしょう。これからがとても楽しみな期待を抱かせる内容になっています。

Draumaherbergi
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[20170309]

Alltihop
(1998/07/14)
Mikael Lind

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2009年のアルバムです。ドラムンベースの手法を基本としながら、サンプリングによるアコースティック楽器の使用などでフォークトロニカっぽさも少し出てきました。基本はスクエアープッシャーのようにフュージョンをデフォルメしたようなところがあるので、エレピ系の音源が中心になっています。

1. Luft
2. Ballonger
3. Eins Og Bú
4. Nämen Mikael
5. What
6. Í Eldgömlu Húsi
7. Bokorm
8. Upprisa
9. Konservburkar
10. An Army Of Dancing Puppets
11. Spuni

ロックとジャズとファンクが融合したのがフュージョンですが、それをドラムンベースで表現しようとしたのがスクエアープッシャーでした。黎明期のフュージョンのテーマはリズム革命でしたので、ブレイクビーツやドラムンベースの考え方と似ているところがあります。それにフュージョン的な和音を重ね、テクノのようなクールさもありながらポップでもあります。

この手法は既に90年代に完成していますから、その焼き増しに過ぎないのですが、アコースティック楽器の音源を加える事で90年代のそれとは少し違う感じになっていますが、Mikael Lindはフォークトロニカを意識しているようには感じません。あくまでも音源として利用ぃているだけで、彼がやろうとしているのはフュージョンポップなドラムンベースなのです。

Ballonger
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[20170308]

After Summer Comes Fall
(1998/07/14)
Mikael Lind

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アイスランドのMikael Lindの2004年のファーストアルバムになります。スタイルとしてはドラムンベースです。アイスランドらしさはありませんが、90年代にやり尽くされたこのスタイルを極めようとしているところがアイスランドならではなのかもしれません。新しい事は何もやっていませんが、エディットを極めています。

1. Cupboard XYZ
2. Broken
3. Heatwave
4. Dab 22
5. Norwegian Hairdressers
6. Wait A Little Longer
7. New Shoes
8. Already Useless
9. Kramiz
10. Liksome Typ
11. Adjusted 700
12. Stök
13. En Stilla Höstdag

サンプリング音源を加工してつなぎ合わせ、柔らかめの電子音と組み合わせる。スクエアプッシャーが初期の頃にやっていたスタイルの再構築のようになっています。時代が違いますからPCの性能も良くなっていますし、音楽制作ソフトも進化しています。環境が良くなった上での再構築ですし、敬意をもった上での再構築ですから極められた感じがします。

細分化したエディットはドリルンベースのようですが、そこまで攻撃的ではありません。クールにポップに雰囲気作りされたスクエアプッシャーへのオマージュのような気がします。ノイズ系の電子音にディストーションをかけてコンプレッサーで圧縮したようなサウンド、こういう事が手軽に作れる時代になったからこその作品だと思います。

live in Edinburgh

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