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SAMARQAND淫美ブログ
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Author:SAMARQAND
淫美な音楽等を紹介するブログです。

SAMARQANDというアーティスト名にて音楽配信をやっております。曲は、Eggsと SoundCloudというサイトにて無料でストリーミングが出来ますので,そちらにてご鑑賞下さい。リンクを貼ってありますので、お手数ですが、そちらをクリックして下さい。
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[20170630]

Kin
(1998/07/14)
iamamiwhoami

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2012年の作品です。やはり映像ありきでDVDが付いています。音楽面はシンセポップではありますが、大分ダークな雰囲気になっています。それでもユーロビートな感じも残っており、そういう意味ではシンプルですが、翳りがある分Jonna Leeの歌の表現力が増しています。もう少し音楽面も斬新な感じにすると映像も深みが増すと思いますが、このポップな感じが返って評判がいいみたいです。

1. sever
2. drops
3. good worker
4. play
5. in due order
6. idle talk
7. rascal
8. kill
9. goods

映像の編集もリズムが安定していた方がやり易いというのもあるので、シンプルなリズムになっているようです。スタイルとしてはかなり古いので、ありがたみがありません。歌の表現力は素晴らしいので、アレンジをもう少し工夫して欲しいところですが、そこはさほど重要じゃないのでしょう。

音源は増えていて、最新のソフトを使っていると思います。ですから幅も広がっています。それでもシンセポップは所詮シンセポップであり、今更?って感じですが、レディガガが売れている時代ですから、その辺の感覚は麻痺しているのでしょう。このスタイルが好きな人にはいいですが、多くの人に受け容れられるにはもう少し冒険が必要です。

Full Album
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[20170629]

Bounty
(1998/07/14)
iamamiwhoami

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スウェーデンの映像アーティスト、シンガーソングライターのJonna Leeを中心に結成されたiamamiwhoamiの2013年のファーストアルバムです。メンバーは他にプロデューサーでもあるClaesBjörklundとJohn Strandhがいます。2009年辺りから映像作品をリリースしており、その音源を集めたアルバムになっています。これに映像のDVDも加えたバージョンもあります。

1. b
2. o
3. u - 1
4. u - 2
5. n
6. t
7. y
8. ; john
9. clump

音楽スタイルは典型的なシンセポップ、日本で言うテクノポップです。音楽だけ聴くとさほど珍しいものではありませんが、これに映像が加わると注目を浴びて行きます。特殊メイクや個性的な衣装、映像の為に音楽を作っているようなものです。歌声、歌唱力も達者なものですが、よくあるタイプなので音楽だけだったらそれほど注目されていないでしょう。

スウェーデン特有の音楽性もありませんし、映像とシンクロして初めて楽しめる音楽だと思います。単純明快にシンセポップに徹しているので、それが好きな人なら楽しめるでしょうが、この使い古されたスタイルをわざわざ選択する意味が分かりませんが、それだけ映像に集中出来る効果はあります。それを意図しているとしたら、よっぽど映像に偏ったアーティストだと思います。

Full Album
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[20170628]

Sound Of The West Way
(1998/07/14)
Chin-Chin

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スイスの女性パンクバンドChin-Chinの85年のファーストアルバムです。メンバーはギターのKarin、ベースのEsther、ドラムのMarie-Anneの三人組です。全員がボーカルを担当しています。ポストパンクの時代でもスイスならありえるバンドです。日本のインディーズでもこんなバンドが沢山いました。

1. Dark Days
2. My Guy
3. Never Surrender
4. Even If It's A Lie
5. Jungle Of Fear
6. Why Am I So Lonely I
7. Room Of Sadness
8. War
9. Love Song
10. Proud Soldiers
11. Stay With Me
12. Dead Life
13. Why Am I So Lonely II

ブロンディーっぽいポップなパンクロックです。女性ボーカルだからどうしてもそういう聴き方になってしまいますが、曲調は初期の頃のクラッシュのようです。パンクはセックスピストルズの解散により、ロックは死んだ発言により終止符を打ちましたが、多くのフォロワーを世界中に残していました。特にバンドを始めるにあたっては手っ取り早いスタイルであります。

スリーコードで成り立つパンクロックは単純明快で痛快でありますが、さすがにインディーズでも80年代半ばですからポップ感覚を持っています。シンプルなパンクロックでもアレンジ、構成がしっかりしています。時代の流れが激しかった80年代に目立つ事は出来ませんでしたが、こういう単純明快なスタイルは確固たるファンを残しているものです。

Full Album
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[20170627]

Nikki Nack
(1998/07/14)
tUnE-yArDs

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2014年のアルバムで現在までの最新作になります。参加ミュージシャンも増えてバンド体制での演奏にプログラミングも多少加える程度になっています。ライブでの再現性を重視しているようですが、それでも複雑なアフリカンビートになっています。まずビートありき、という80年代の作曲法で作られています。これに歌のせという作業は、アフリカンの決まった音程できますが、それでこのバリエーションは凄いです。

1. Find A New Way
2. Water Fountain
3. Time of Dark
4. Real Thing
5. Look Around
6. Hey Life
7. Sink - O
8. Why DoWe Dine On The Tots?
9. Stop That Man
10. Wait for a Minute
11. Left Behind
12. Rocking Chair
13. Manchild

アフリカの音楽はジャズやロックのルーツでありますが、それがアフリカに逆輸入してアフリカ独特のロック、ポップスを形成しています。又それをそのまま取り入れるのではなく、再びロックやジャズ、テクノ、ダブの要素を加えてよりオリジナリティを追求した内容になっています。ビートを重視するという黒人感覚で歌も即興的に出てくる旋律を抜粋して構成しているように思います。

即興演奏で出てくるアイデアをポップにまとめるというウェザーリポートのようなジャズロックの手法を一人でやってのけるというMerrill Garbusの天性の才能があって初めて成り立つ音楽だと思います。それをサポート出来るNate Brennerとのコンビネーションも見事なものです。これだけの完成度を持ったアフロビートはアフリカにもありません。逆輸入の逆輸入で注目を集めたのが80年代ミュージックでしたが、様々な変遷を経た時間を経過して、このような天才が生まれてきました。誰もが求めてきた音楽ではないという盲点を突いて。

Find A New Way
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[20170626]

Whokill
(1998/07/14)
tUnE-yArDs

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2011のアルバムです。初めてスタジオでレコーディングしておりローファイさは無くなっています。ベースやホーンなどゲストによる演奏も入って豪華になっています。ライブではループマシーンを利用していますが、スタジオでも同じような感じを出しています。ディレイの効果を利用したループエフェクトはジャコがライブでよく使っていましたが、最近のはもっと性能が良いようです。

1. My Country
2. Es-So
3. Gangsta
4. Powa
5. Riotriot
6. Bizness
7. Doorstep
8. You Yes You
9. Wooly Wolly Gong
10. Killa

アフロビートを全体的に使っていて、そこにはホーンなどの楽器が似合うので、効果的に使われています。ベースを弾いているNate Brennerは正式メンバーになっているようですので、デュオという事になりました。ダブっぽい事もやっていますが、全体的に80年代の手法を自分なりに吸収して表現しています。ちゃんと自分のものにしているのでオリジナリティがあります。

アレンジの作り方はアフリカン感覚なので80年代っぽいのですが、歌も必然的にアフリカっぽくなってきています。80年代にやり尽くされてきたアフリカンスタイルもまだまだアイデア次第で新しい感覚に出来るという良い例です。音も良くなった事で高い評価を受けて知名度も上がってきました。Nate Brennerは作曲にも参加していて、ベースも歌並みに活躍しています。統一感も出てきましたが、バリエーションも豊かになっています。

My Country
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[20170625]

Bird-Brains
(1998/07/14)
tUnE-yArDs

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アメリカの女性アーティストMerrill Garbusの一人プロジェクトtUnE-yArDsの2009年のファーストアルバムです。自宅録音でサンプラーとウクレレなどの楽器の生演奏によるフォークトロニカになっています。曲調はニューウェイヴをデフォルメしたようなスタイルになっていると思います。デヴィッドバーンのようなエスニックな要素も感じられるニューウェイヴです。

1. For You
2. Sunlight
3. Lions
4. Hatari
5. News
6. Jamaican
7. Jumping Jack
8. Little Tiger
9. Safety
10. Fiya
11. Synonynonym

フレーズサンプリングも大胆に取り入れ、自宅録音ですから日常の雑踏も含まれています。コード編成などは明らかにニューウェイヴ的であり、それを一人で多重録音する為にサンプラーを利用しているに過ぎません。ですからドラムパターンもテクノ的ではなく、独特のクセのあるパターンになっています。そこが現在の耳で聴くとユニークに感じられます。

サンプラーやラップトップミュージックもテクノ畑じゃない人達が使うと、思いがけないような発想が飛び出してきます。別にダンスミュージックを作る必要もないわけですから、ドラムパターンもアフロっぽかったり、アクセントのつけ方が独特です。ラップっぽい感じの歌い方にも旋律をつけていますから、ニナハーゲンっぽいですし、ロック的な発想で痛快です。

For You
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[20170625]

Dust
(1998/07/14)
Cars & Trains

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2015年のアルバムです。完全にエレクトロ作品に変貌しています。それでもアコースティック楽器が絡んでくるので、フォークトロニカとしての作風に徹底した感じになっています。歌すらも無くなっているので、エレクトロ色がかなり強くなっています。これまでのファンにとっては戸惑いもあるかもしれませんが、これまでのデジタル処理の部分が前面に出ているだけなので、彼にとっては生演奏の部分を省いているだけなのでしょう。

1. 26hz
2. Theory of colors
3. Iris
4. 3:54 of dreaming dangerously
5. Out of tune with the quiet day-break
6. Tip-of-the-tongue
7. Asphalt cracks, asphalt breaks
8. Spinning mountains, roads and sky between your fingers
9. View from a height
10. The stars in my head

曲調もカントリー色は全くありません。ヨーロッパの映画音楽のような退廃的な雰囲気すらあります。この曲調で歌うほどの歌唱力はないというか、自分の歌では似つかわしくないと判断したのか、歌わない事で曲の雰囲気を大事にしています。それは正解だったと思います。やりたい事が決まっていて、それを完成させる為に必要な選択肢をした結果がこの音楽なのだと思います。

フォークトロニカ作品としてはかなり完成度の高いものになっています。電子音の割合の方が多いのでエレクトロニカによるジャーマンロックのような雰囲気になっています。とてもアメリカの若者が創ったとは思えないくらい優雅で哀愁があります。ただ、実際ヨーロッパの人はやらないだろうなと思えるような事もやっているので、そこが面白いところです。徹底した統一感もあり、かなりの決意のもとで制作されているのがよくわかります。

Dust / Cars & Trains

[20170624]

We Are All Fire
(1998/07/14)
Cars & Trains

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2012年のアルバムです。カントリーフォーク色は段々薄くなってきて、アコースティック、エレクトリックポップなフォークトロニカになっています。電子音もアナログっぽいからデジタル色は薄めで、どんどん洗練されてきてバランスが良くなってきています。作曲能力が長けてきた事も大きな要因で、完成度の高い内容になりつつあります。

1. We Are All Fire (Intro)
2. Black Birds In The Branches
3. Ten Thousand Ships
4. Asking
5. The Dove, The Sparrow, The Raven
6. We Are All Fire
7. Between Parantheses
8. Nations
9. Foamy Waves
10. Slow Song
11. We Are All Fire (Outro)

これまではカントリー、フォークとエレクトロの対比が分かりやすかったのですが、その分無理矢理な感じもありました。それが熟れてきて分かりやすくする必要もなくなり、必要なところに必要な音源を配するようになり、曲としての完成度が上がってきています。あとは我が道を突き進むのみであります。

自分のやりたい事はこうですよ、自分の音楽はこうですよ、と言う説明はもう必要ないでしょう。音楽はやはり結果ですから、出来上がった曲を聴いた人がどう感じるかはその人の自由ですから、作った人がこうだと断言してはいけないと思います。音楽は世に放たれた時から生みの親から親離れしていくのです。作者が聴衆に対して抱いているリアクションと違っていたら、期待できるリアクションになるような曲を次に作ればいいのです。ただ、最近のファンの顔色を見ながら曲を作っているようなサザン方式のやり方が最近の音楽シーンの堕落につながっていると思っていますので、やりたい事をやり貫くのが一番だと思います。彼はそこまでのレベルにきていると思います。

We Are All Fire (Intro)
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[20170624]

The Roots, the Leaves
(1998/07/14)
Cars & Trains

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2010年のアルバムです。Fake Four Inc.からのリリースになります。曲調は使用している楽器のせいもあり、フォークやカントリー調ではありますが、ポップ感覚による洗練された曲を作っています。現在は多くの若者がラップトップで音楽を作れる時代でありますが、カントリー系の人が躊躇なくデジタル環境で音楽を作った、あってもいいし、あったほうがいい音楽になっています。

1. I Know Someone Who Can't Recognize
2. Asleep On A Train
3. The Birds In Your Chest
4. The Roots
5. Intimidated By Silence
6. The Sun Always Sets
7. Drop Ceilings And Day Planners
8. The Leaves
9. Some Lonesome Street Corner
10. Dead Telephone

伝統を大事にしたい人は大事にすればいいし、伝統を愛しながらも新しい発想を臆することなく取り入れられる人はそうすればいい。そもそも伝統としている音楽だって時代の流れに触発されながら進化してきている事を理解していれば、改革する事に躊躇してはならない。しかも自分の手によって伝統を改革していくなんて大それた事を実行できるなんて、ミュージシャン冥利に作るじゃないですか。

斬新すぎる内容なら今は理解されないかもしれないかもしれないが、未来が評価してくれればいい事なので自由な発想を閉じ込めてはならない。彼の音楽はそこまでぶっ飛んではいませんが、カントリーファンのような保守的な人達にとっては我慢ならない音楽かもしれません。でも現在はそこまでKKK団的な時代でもないと思います。誰かがやらなければならないのら、誰もやらないのなら、自分でやってみる。芸術はそうする事で進化していくものだと思います。誰にでも実行出来る権利があり、可能性があります。気づくか、気付かないか、実行するかしないかだけなのです。

I Know Someone Who Can't Recognize
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[20170623]

SAMARQANDの新曲Katieです。いつも人の曲ばかり紹介してますが、自分の曲も紹介するようにします。
SOUNDCLOUDというサイトでフリーストリーミングできます。
他にも多数曲を用意していますので、よかったら聴いてください。

最近はフリーストリーミングで配信出来るサイトが減ってきています。
それだけ儲からないのでしょう。
私はプロではないので有料で配信しないようにしていますので、
まだ無料で全曲配信出来る海外のサイトSOUNDCLOUDのみの利用となりました。

厳しい世知辛い世の中ですが、これからも何とか頑張ってまいります。

Katie / SAMARQAND

[20170623]

Rusty String
(1998/07/14)
Cars & Trains

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アメリカのアーティストTom Fileppの一人プロジェクトCars & Trainsの2007年のファーストアルバムです。カントリーフォークの生演奏に電子音をかぶせたフォークトロニカになっています。曲調は普通にカントリー調だったり、フォーク調だったりしますので、エレクトロとのギャップみたいな部分とのバランス感覚がユニークに感じられます。

1. Some Sort Of Overture
2. The Wires From My Broken Record Player
3. Fake Plastic Guns
4. Oh Sweet Consequences
5. Beatitudes
6. And All Of Us As Well
7. Painting Over It Did No Good / Solitary Bird
8. Further From Home
9. The Sky Is Clear
10. The Singing Will Never Cease
11. Nursing 500 Broken Fingers

マイク録りしている歌やギターなどとサンプリングしている音源のアナログ感、デジタル音源もアナログな雰囲気に溶け込んでいます。自分で演奏できない楽器をエレクトロで補っているような基本的な手法ですが、音源の選択がバンドスタイルにこだわっていないので、そういう意味では現代的な感性を持ったアメリカの若者という感じです。

まるでデモ作品を聴かされているかのようなチープなローファイ感があります。アナログなマルチトラックレコーダーに落としているのか、生演奏だけテープ録音してラップトップに取り込んでいるのか分かりませんが、自宅で制作されている感が強いです。とてもインディーズらしい手作り感は基本的だとも思いますし、下手にスレていない感じが好感が持てます。

Beatitudes
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[20170622]

Cantosynaxis
(1998/07/14)
Andrew Douglas Rothbard

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2015年のアルバムで現在までの最新作になります。電子音によるシーケンスを多用するようになり、エフェクティヴサウンドはテープに落としたり、そのままHDDレコーディングしたものだと思われるくらい手動な感じもありますが、手動をモデリングするような編集も可能なんで、そこまでエディットしまくっているのかは分かりませんが、テクノプロフェッサーには及びもつかないくらいロック的な解釈でサウンドメイキングされています。

1. Prognoz Relikt
2. Casualties From This Vector
3. Rat and the Family Bones
4. Tense of Presence Tips On Perpetual Precipice
5. Szczuczyn
6. Mystic Overreach
7. Section 8 Face
8. Frantic Search For Absolute Zero
9. Theta Cloud
10. Matrix/Runout
11. Worshipping the Myth of Betrayed Talent

デジタル環境でのサイケデリックの表現を追求した、ヒップホップ文化に侵食されたデジタルロックとは全く違った解釈で制作されているので、サイケデリックと言う王冠を正当に継承出来るミュージシャンによる現代のサイケデリックミュージックが作られています。ラップトップで制作する時はどうしてもヒップホップから派生した手法をとりがちですが、ヒップホップが存在しなかったかのような音楽になっています。

サンプラー、シーケンス、ループ、これらを駆使すればテクノ感覚になりますが、それ以前に現代音楽では実験的に行われていたカットアップの手法の延長であり、ヒップホップが登場しなくてもこの音楽は生まれていたと思います。サイケデリックの金字塔と言われているサージェントペッパーもフランクザッパのマザーズをヒントに生まれています。フランクザッパは滅茶苦茶な感じがありますが、実際は音楽理論に長けた上でのアヴァンギャルドですので、現代音楽をロックに持ち込んだ張本人になります。そうしたロックの可能性を追求する手段としてデジタル環境も手段として使い熟す。それこそ本来ロックが今あるべき姿だと思います。それを一人で完成させているというとんでもない作品であります。

Full Album

[20170621]

Frequenseqer
(1998/07/14)
Andrew Douglas Rothbard

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2011年の作品です。完全にサンプラーを駆使した内容になっています。生演奏した曲を一旦テープに落とし、もしくはそのままサンプラーに入れる、もしくはHDD上に録音した演奏を切り刻んで繋ぎあわせる。そのまま生演奏するよりも断片的な音の塊がリズムとなっていく。サイケデリックアシッドトリップホップがハイパーアクティヴしています。

1. Ntaq
2. Diaspora
3. Ubergang
4. Wavy Gravestone
5. Between The Fourth Estate And The Fifth Dimension
6. Hinterland Mauer
7. D34dh34d C4dill4c
8. Gnarcisco
9. Liberty Capps
10. Ωhmenizer
11. Koptik5kopik
12. Polymath
13. Fraktur Massiv
14. Lexikon
15. Approximately Infinite Micrograms Per Street Dose Unit
16. Permin
17. 100 % Human Hair
18. Electrohesh
19. Quadriga
20. Ψwy
21. Frequenseqer
22. Cyrillization
23. Tcpnp

生演奏したものでもサイケな作品を作っていましたが、同じ事を違う手法で編集する事により、もっとぶっ飛んだ作品に仕上げています。編集するのにかなり時間を費やす事になっているはずですが、60年代では決して出来なかったような事をできる時代でありますから、今出来る事を最大限に活かして現代版サイケデリックミュージックを構築しています。

しかし全くドープな感じがしないところがミソで、幻想的なドラッグ体験を再現するような音楽になっていません。サイケな感じも断片的なのです。デジタルサイケと申しましょうか、それはもはやサイケではないのですが、ロック側もテクノ側もやっていなかったような事の盲点を突いたような内容になっています。本来今出来るロックのあるべき姿を正直に体現しているような内容だと思います。ここまでやれるのにやらない安易な方向に流れている音楽シーンを覚醒させるかのような音楽です。

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[20170620]

Exodusarabesqe
(1998/07/14)
Andrew Douglas Rothbard

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2009年のアルバムです。ダウンロードとカセットでの販売だったので広く流布されていません。サンプラーによる打ち込みも行うようになり、さらにマッドプロフェッサーな出来栄えになっています。インスト曲が多く、サイケとエレクトロの融合になっています。ファーストはあえてアナログテープデッキで録音されていましたが、プロツールスを活用するようになっています。

1. Metafizzler
2. Wisely Wasted
3. Company Freak
4. Ragadivinus
5. Lil'xmoke
6. Nanomod
7. Slip
8. Zweitracht
9. Cypherbets
10. Elief
11. Street Acid
12. The Tragedian
13. Exodusarabesque

生演奏もテープを早くしたかのような速いパッセージでの演奏になっていますが、音の破片を散りばめたようなサイケデリックな作風とシーケンスの組み合わせが、どちらも思いっきりのいいフレーズになっていて、フォロワーを寄せ付けないくらい独創的な世界観を生み出しています。歌がないと余計に個性的です。

リックウェイクマンがイエス時代に使っていたような音色のシンセが登場したり、メロトロンサウンドがあったり、サイケだけじゃなく、プログレへのオマージュもあります。アシッドと呼ぶには幻想感はありません。覚醒を促すようなエレクトリックマイルスのような超絶感があります。

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[20170619]

Abandoned Meander
(1998/07/14)
Andrew Douglas Rothbard

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アメリカのアーティストAndrew Douglas Rothbardの2006年のファーストアルバムです。サイケデリックなサウンドで、第一印象からサイケデリックだと分かりますが、それまでにあったサイケデリックとは違う事に気づきます。テープの逆回転やファズギター、エフェクティヴなサウンド、どれもサイケな手法を用いていますが、一つ一つの楽器の音がクリアで、音の配列もモダンであり、現代のサイケデリックであり、過去のものとは明らかに違います。

1. A Beginning
2. Abandoned Meander
3. Bull In The Dell
4. Highuponlone
5. Paraxute
6. Dardevle
7. Indigo
8. Golden Calf
9. Widowalk
10. Lucien
11. Rabbit Hole
12. Tempeste
13. Emerald Tendrils

90年代に活躍したVSSとPleasure Foreverではベースを担当していて、ソロ活動するようになり、プロツールスなどのデジタル環境も揃えましたが、アナログテープで録音する事を選択して制作されています。全ての楽器を演奏した多重録音であります。アナログの雰囲気はしっかり出ていますがローファイではありません。音の粒がとても綺麗でクリアですし、リズムもしっかりしています。

サイケミュージックにありがちなルーズな演奏が無いところがこれまでに無かった雰囲気を作り出しています。雰囲気や気分で演奏しているのではなく、綿密に計算された演奏になっているのです。手法はサイケでもとても健康的な音楽だと言えるでしょう。健全なサイケなんてカッコ悪いと思うでしょうが、ここまで思いっきり堂々とやってのけたら、それはそれでカッコいいのです。リバイバルなんかじゃなく、前向きな活きたサイケデリックミュージックだと思います。

Widowalk
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[20170618]

Kubrick
(1998/07/14)
Soulsavers

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2015年のアルバムで現在までの最新作になります。Dave Gahanとのボーカル作品とは対照的に初の全曲インスト作品となっています。ドラム、ベース、ギター、オルガン、ピアノ、ストリングスは生演奏になっていて。映画音楽でも聴いているような気分になってきます。歌がない分サザンロック色よりもロマンスありのアクション映画のサウントラの面持ちです。

1. DeLarge
2. Clay
3. Torrance
4. Dax
5. Joker
6. Hal
7. Mandrake
8. Ziegler

壮大なオーケストレーション、バンドスタイルにすらこだわらなくなっています。ラップトップで音楽制作しているにもかかわらず、全く電子音が出てこない、不思議なデュオ、最初から歌を入れるつもりのない音楽はヨーロッパの哀愁を感じさせながらもジャズ的。007っぽい映画に似合いそうな音楽です。こういう曲に歌をつけられるようになれば相当なやり手だと思いますが、そこまでいかないなんか少しだけ物足りない感じがSoulsaversらしいところなのかもしれません。

新しい事は全くやらない、だけどいつも挑戦的な意気込みだけは感じさせてくれる、なんとも不思議な二人組。アルバムタイトルは映画監督に捧げられたものなのか、それにしては音楽としてはちょっと違うなという印象もあります。歌は無くても、これまでの作品の中では一番退屈しない内容になっています。歌がない分映像を思い浮かべる事が出来る音楽になっているからです。今後はこの路線でかっこいいロックを作れたらもう少し高い評価になると思います。

Full Album
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[20170618]

Angels & Ghosts
(1998/07/14)
Dave Gahan & Soulsavers

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2005年のアルバムでDave GahanのソロアルバムをSoulsaversがバックアップする形になっています。しかし、前作The Light The Dead Seeとほぼ変わらない形なので、前作もDave Gahanのソロ作品の色合いが濃かったのかもしれません。どちらにしてもやりたい音楽の趣旨が一致して実現したコラボレートになっています。

1. Shine
2. You Owe Me
3. Tempted
4. All of This and Nothing
5. One Thing
6. Don’t Cry
7. Lately
8. The Last Time
9. My Sun

ゴスペル調の歌い方はブラーのゴスペル調の歌い方に似ています。ポップスとしてのゴスペルスタイルです。ちょっと前にゴスペルが流行ると言われて、イーノもこれからはゴスペルだと言っていましたが、それほど流行りませんでした。そこから少し遅れていますが正直に反応したのかと思われます。サザンロックリバイバルもポールウェラーがソロになってからやってましたし、少し遅れたフォローの仕方になっています。

さほど主流じゃかなったムーヴメントに遅れているので、なんで今これなんだろうと疑問に思ってしまうので、正直今これをやる意味が理解できないのですが、このスタイルが好きなのなら問題ないですし、出来映えが良ければ人は耳を傾けます。売れているのでそれが回答でしょう。ただ、この緩い感じは少々退屈でもあります。ソロになったからゆったりやっています的なノリならファンだけ聴いていればいいのかなと思います。

Shine
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[20170617]

The Light the Dead See
(1998/07/14)
Soulsavers

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2012年のアルバムです。今回ボーカルを務めるのは元Depeche Mode のDave Gahanです。ボーカリストが代わるとバンドの雰囲気も変わるように80年代っぽい感じになっています。ほとんどが生演奏になっており、ゲストも多数参加しています。それだけ金をかけられるようになったのでしょう。ラップトップで作るより生演奏で録音した方が手っ取り早いのです。

1. La Ribera
2. In The Morning
3. Longest Day
4. Presence Of God
5. Just Try
6. Gone Too Far
7. Point Sur Pt. 1
8. Take Me Back Home
9. Bitterman
10. I Can't Stay
11. Take
12. Tonight

ストリングスやホーンも生演奏ですが、本来バンドサウンドをやりたかったのですから、ゲストの演奏とはいえ、バンドによるダイナミックな演奏を録音出来るなら、それに越したことはないのです。後はいい曲を作るだけです。シンセサウンドもほぼほぼ出てきません。サザンロックとネオサイケが合体してオーケストレーションも加わったスケールの大きなロックに仕上がっています。

固定バンドメンバーを募る事はしないところが彼らのこだわりかもしれませんが、バンドとしてやった方が人気が出ると思います。バンドじゃないのにこのサウンドは伝わりにくいと思うのです。結果音楽が良ければ問答無用ですが、売り出しにくい特徴だと思います。それでも地道にファンは増えています。Dave Gahanが参加した事も知名度をあげる手助けになっています。今回は生演奏だけにこだわっている分統一感がありますが、もう少し刺激が欲しくなってきます。

La Ribera
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[20170617]

Broken
(1998/07/14)
Soulsavers

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2009年のアルバムです。70年代リバイバルから90年代オルタナスタイルに変化しました。オルタナも70年代リバイバルが原動力ですから自然な流れですが、バンドスタイルを軸にデジタルサウンドやノイズも出すようになり、ラップトップで制作している事を少し意識させるようになっています。それだけでカラフルな色合いが増しています。

1. The Seventh Proof
2. Death Bells
3. Unbalanced Pieces
4. You Will Miss me when I Burn
5. Some Misunderstanding
6. All the Way Down
7. Shadows Fall
8. Can't catch the Train
9. Pharoah's Chariot
10. Praying Ground
11. Rolling Sky
12. Wise blood
13. By My Side

Mark Laneganのボーカルを中心に複数のシンガーが参加しています。Mark Laneganはもはや準メンバーです。ベース、オルガン、ストリングス、ホーンなど演奏面でも複数のゲストが参加しています。これまでで一番賑やかな作品になっています。Gene Clarkの曲をカバーするなど、カントリーロックへのオマージュは忘れていませんが、バンド以上のアレンジを加えることにより、曲の完成度を優先するようになっています。

バンドモデリングはある意味バンドを組めないコンプレックスから生まれたものだと思われますが、気が済んだのか、曲優先になった事で、ある意味吹っ切れたような清々しささえ感じられます。スタイルも流行り廃りも関係ない、いい曲を作る、それこそが時代を超えて愛される音楽となるのです。60年代や70年代のロックが今も愛される理由はそこにあります。それに気づいたのか、素晴らしい完成度の高いアルバムとなっています。

The Seventh Proof
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[20170616]

It's Not How Far You Fall, It's the Way You Land
(1998/07/14)
Soulsavers

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2007年のアルバムです。歌を中心とした完全にバンドサウンドをモデリングしたスタイルになっています。それもゴスペル調の泥臭いサザンロックをオルタナっぽい感じで演奏しています。今回ボーカルを務めるのはMark LaneganでP.W. LongやJimi Goodwin、Bonnie 'Prince' Billyなども参加しています。インスト曲でも同じ曲調で、ただ歌詞が思いつかなかったにすぎないような感じです。

1. Revival
2. Ghosts Of You & Me
3. Paper Money
4. Ask The Dust
5. Spiritual
6. Kingdoms Of Rain
7. Through My Sails
8. Arizona Bay
9. Jesus Of Nothing
10. No Expectations
11. End Title Theme

生演奏の部分もありますが、ほとんど打ち込みなのに、全く微塵もそれを感じさせない、電子音も無しでバンドサウンドを再現した作風。これまで無かったし、バンドでやった方が手っ取り早いし、誰もやろうとはしなかった事を堂々とやってのけているのが彼らの特徴だと思います。バンドで演奏してもエフェクト処理で同じようなサウンドになりますし、まずレコード会社にバカにされるのオチです。それでもインディーズだから許されるのでしょうが、アメリカではメジャーからリリースされています。

ライブではバンドとして演奏していますからスタジオでもバンドで録音した方が早いと思いますが、そうしないのがこだわりみたいです。ニールヤングやストーンズのカバーをやったり、70年代リバイバルをやりたいけどバンドも無し、それならバンドでない方法で再現したら結構かっこよくなった、という結果になっています。ここで生演奏すら入れないというこだわりを見せると新しい発見があったと思いますが、あくまでもバンドサウンドを再現する事に徹しています。

Revival
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[20170615]

Tough Guys Don't Dance
(1998/07/14)
Soulsavers

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イギリスのエレクトニカ・デュオSoulsaversの2003年のファーストアルバムです。Rich MachinとIan Glover二人で作られるトラックはエレクトロというよりマンチェスターサウンドのようなロックバンドスタイルになっています。ゲストで歌も入っていますが、90年代のサイケ感覚のあるデジタルロックを再現したようなスタイルになっています。

1. Cabin fever
2. Love
3. San Quentin Blues
4. Rumblefish
5. Down so low
6. Texas Taliban
7. Closer
8. Precious time
9. Blackout

ボーカルで参加しているJosh Hadenはアメリカ人で、気だるい歌い方はダウンテンポな曲調にあっています。インストの曲も、なぜ歌を入れないのかと不思議に思うほどバンドサウンドになっています。エレクトロサウンドも装飾的に使われているだけで、生演奏しているかのようなドラムとベースサウンド、本当はバンドでやりたかったのかと思わせるほど打ち込み感を感じさせません。

あえて打ち込み感を出すのがエレクトロだとすると、こちらは完全にロックであります。人が演奏出来る範囲で打ち込む、それが出来るのもサンプリングミュージックの進化であります。完全なジャストなタイミングで打ち込まない事でグルーヴも生まれます。それを完全に遂行する事でまるでバンドが生演奏しているかのようなサウンド、それの何が面白いのか、という疑問も出てきますが、聴いている方にとってはどうでもいい時代になっていて、好みかどうか、それが大事になっています。

Cabin fever
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[20170614]

My Ghost Comes Back
(1998/07/14)
Tujiko Noriko

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2014年の作品で現在までの最新作です。久しぶりのソロ作品になります。ソロではダンス系のビートは出てこなくなりますが、これまでと違うのはエレクトロなサウンドは使うようになります。レトロなシンセサウンドもありますが、割と新しめ系のサウンドもミックスされています。

1. My Heart Isn't Only Mine
2. Land Next To Me
3. Give Me Your Hands
4. Minty You
5. Through The Rain
6. 12 Moons
7. Under The White Sheets
8. Yellow Of You
9. My Ghost Comes Back

今回は幽霊がテーマなので、そういうサウンドで統一されています。これまで同様、ソロアルバムではコンセプトなテーマでアルバムを作っています。ゲストも複数参加していて、生弦楽器などの生演奏とエレクトロニクスという事である意味フォークトロニカですが、ゴーストをテーマにした童謡のようでもあります。

エレクトロサウンドの作り方も進化しています。これまでのコラボレートが無駄ではなかったと思います。和なサウンドの雰囲気ですが、エレクトロサウンドが卓越してきているので洋風な雰囲気もあります。歌声も使い分けてのコーラスアレンジもセンスが良くなっています。ここにきてやっとエレクトロの歌姫という称号にふさわしい感じになってきました。

My Heart Isn't Only Mine
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[20170613]

East Facing Balcony
(1998/07/14)
Tujiko Noriko + Nobukazu Takemura

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2012年のアルバムです。Tujiko Norikoはパリを拠点に活動するようになっており、ベルリンに在住している竹村延和とのコラボレートになっています。レトロな雰囲気の音源を使ったエレクトロサウンドになっています。Tujiko Norikoはじめて英語で歌った曲もあり、新境地を拓こうとしていますが、イントネーションはいつもの日本語的な歌い方なので英語で歌う意味が分かりません。

1. Kirei
2. Simple Day
3. Far Away From Pajama Days
4. Papa All Over The World
5. Outside Of The Picture
6. Wistaria
7. Before The Night Ends

アコースティックな楽器の音源とフンワカしたエレクトロサウンドのフォークトロニカになっています。サンプリングを駆使したフォークトロニカは、一般のポップスに比べると独特のイントネーションを作り出していますので、音楽としては訛っているとも言えます。日本語で歌うTujiko Norikoも海外の人からすれば訛っている不思議な音楽に聴こえるはずです。

英語で歌っている曲でも、英語の発音は上手いわけではないので、まず英語に聞こえないでしょうし、聞こえたとしてもかなり訛りの強い英語だと感じる事でしょう。それが堂々とエレクトロニカとして、フォークトロニカとして発音しているわけですからかなり個性的に聴こえると思います。そして海外で制作されているにもかかわらず、とても日本的な雰囲気を持った作品だと思います。日本という看板を背負った二人のミュージシャンのコラボレートになっています。

Simple Day
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[20170612]

GYU
(1998/07/14)
Tyme. x Tujiko

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2011年のアルバムです。日本のバンドMASのヤマダタツヤのソロ名義Tyme. とのコラボレート作品です。アナログ盤では2枚組の大容量です。軽快なエレクトロニクスはユーロビートやアシッドジャズっぽいセンスの良いアレンジになっています。Tujiko Norikoだけでは作り出せない世界、今までにないくらい彼女の歌にも抑揚が生まれています。

1. あけて、あけて Akete, Akete
2. ギュンギュン Gyungyun
3. トロピックペンギン Tropic Penguin
4. ハート凍らせて Heart Koorasete
5. 神様のバケーション Vacation Of God
6. 泉より From A Spring
7. ゴールデンハート Golden Heart
8. 点と線 Ten To Sen
9. スローモーション Slow Motion
10. 忘れない光 Unforgettable Light
11. 世界 World

二人で曲を作っていますが、曲によってどちらが主導権を握っているかファンならよく分かると思います。テクノポップ感覚のTujikoには無かったファンク感覚をTyme.が持ち込んでいるので、初めて体を揺らして踊りたくなるような曲調になっています。明るいダンスミュージックでTujikoが歌うなんて想像もしていなかったので、とても新鮮です。

歌詞の作り方はいつものように段切り口調ですが、抑揚が生まれているのでメロディーとしての流れを持ったかっこいい歌になっています。ずっとこのスタイルならもっと知名度も上がったと思いますが、かといってTujikoの個性が消されているわけではありません。ちゃんとTujiko Norikoのカラーも出しながらの化学変化であります。日本人二人の作品ですが、とてつもなくヨーロッパ的であります。そして日本語で歌うはTujiko Norikoは私から見れば英雄です。

Full Album
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[20170611]

U
(1998/07/14)
Tujiko Noriko, Lawrence English & John Chantler

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2008年の作品です。イギリスのLawrence Englishとfor barry rayのJohn Chantlerとのコラボレート作品になっています。エレクトロニカとバンドスタイルでの演奏。アンビエントな雰囲気もあり、これまでになかったようなスタイルを構築しています。海外のアーティストとのコラボレートが続きますが、それでも日本語で歌うTujiko Norikoは好感が持てます。

1. 12 O'Clock On The Highway
2. Hyouga
3. I Can Hear The Heart
4. Make Me Your Private Party
5. Ising
6. Today The Scene Is Yours
7. The Sky And Us, 2 Girls
8. Papergirl

英語で歌う事も出来るでしょうが、海外に向けても日本語での歌を聴かせる。これは強制的に英語の歌を聞かされ続けてきた日本では痛快な事であります。今ではそれほどでもありませんが、昔は英語コンプレックスのようなものが洋楽ファンの中にはありました。海外に勝負に出る人はみんな英語で歌ったりして、アメリカに征服されたような文化が日本にはあったのです。

今はアニメの影響で日本語も海外ではもてはやされるようになりました。音楽的な影響は別として、日本語の歌を海外に発信出来て初めて世界的に認められるミュージシャンになれると私も信じてきました。私達が英語歌詞を見ながら曲を聴いていたように、海外の人に日本語歌詞を見ながら聴いてもらえるようになって初めて世界で成功したと言えると思っています。だから、未だに日本から海外で成功した人は、私の中では一人もいません。売れていないにしても、日本語での歌で勝負しているTujiko Norikoには敬意を払いたいと思います。

Hyouga
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[20170611]

Trust
(1998/07/14)
Tujiko Noriko

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2008年の作品です。前作SOLOのリミックスと新曲7曲を加えた構成になっています。他人の手にかかれば洗練された現代的なアレンジになりますが、新曲もそれに触発されたようなサウンドになっています。全くの新作だと思っていいくらい新鮮に聴こえます。彼女一人で作る場合は個性的で、それも良いですが、外部のブレインを取り入れる事でリフレッシュされます。

1. Pure
2. Opening
3. Magic (P.P.A. reconstruction)
4. 最後のキス (Hideki Ataka remix) Ending Kiss
5. 忘れない光 Wasurenai Hikari
6. Let Me See Your Face (aus remix)
7. 汚れた手の天使 Yogoreta Te No Tenshi
8. Gift (Damien Shingleton remix)
9. Goopiii
10. 雲の上の電話ボックス Kumo No Ue No Denwa Box
11. 中華レストランで (RdL remix) In A Chinese Restaurant
12. Ending Kiss (Damien Shingleton remix)
13. 中華レストランで (Tyme. remix) In A Chinese Restaurant
14. 運命 Unmei

ポップな曲が選択されているので、歌を中心としたシンセポップになっています。リミックスも歌の邪魔にならない程度に抑えながらも原曲とは違った雰囲気を作り出しています。アレンジ、雰囲気が変わるだけで彼女の歌がとてもチャーミングに聴こえます。それを自覚したのか、これ以降はコラボレート作品が連続していきます。

一人で作ると癖みたいなものがあるのかもしれません。ここでの新曲ではそんな癖は払拭されていますが、手癖みたいなものが出てくるのでしょう。彼女の個性を出しながらも手癖を抑える役目となれるコラボレートは良い化学反応となっていきます。エレクトロニカの歌姫というのは、これ以降に定着すべき称号です。

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[20170610]

Solo
(1998/07/14)
Tujiko Noriko

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2007年のアルバムです。コラボレートが続いていたので、タイトルは思いっきり分りやすいものになっています。完全なソロになると極端にエレクトロニクスな感じが無くなってアブストラクトなサウンドになります。それでも脱YMO出来ているところが成長しているところでしょうか。段切り口調の歌はまだ名残がありますが。

1. Magic
2. Sun!
3. Ending Kiss
4. Let Me See Your Face
5. Saigo No Chikyu
6. Gift
7. No Error In My Memory
8. Spot
9. In A Chinese Restaurant

好みもあるのでしょうが、この人はエレクトロなスタイルは全く意識していないように思われます。だけど周りはエレクトロの歌姫と呼ぶ。電子音はほとんど使われておらず、ほぼサンプラー音源で構成されています。最近のサンプラーはシンセサウンドもサンプリングしていて、昔の名機をサンプリングする事で、簡単にレトロな雰囲気と新しさをミックスさせる事が出来ます。

細かく打ち込みしていくエレクトロな手法は全く使われておらず、サンプリング音源の配列で出来上がっています。ある意味ブレイクビーツとテクノポップな歌が融合しているスタイルです。コラボレートで相手がエレクトロなサウンドを作っているのを目の当たりにしているはずですから、自分でも取り入れようとする事も出来るはずですが、全く使わないのは好みの問題だと思います。

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[20170610]

Blurred In My Mirror
(1998/07/14)
Tujiko Noriko

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2005年のアルバムです。オーストラリアのレーベルRoom40 からのリリースになります。海外での活躍が目立つようになってきます。徐々にエレクトロなサウンドも増えてきました。プロデュースはイギリスの作曲家Lawrence Englishで、ほとんどの曲を彼が書いています。Tujikoは作詞と歌が中心で、ほとんどのトラックもLawrence Englishが作っています。

1. Niagara Hospital
2. Tablet For Memory
3. I'm Not Dreaming, King
4. Switch Of The Sun In You
5. Shayou (Setting Sun)
6. Tennisplayer Makes A Smile
7. Magpies And Mornings

ギターやドラムの生演奏などもあり、Tujiko Norikoが一人で作り上げる世界とは違う感じになっています。ある意味脱YMOをするきっかけになっています。彼女が作る曲はサイケデリックな雰囲気がありますが、Lawrence Englishが手がける曲は容赦なくTujiko Norikoには無かった作風になっています。これも一つのコラボレートになっています。

実験的なサウンドスケープ、電子音は多用していますが、エレクトロニカのようにビートを意識した作りではありません。歌よりも朗読のような感じの曲では前衛的なフリージャズのようでもあり、結構攻め込んだ内容になっています。即興的にペインティングしていくかのような演奏。テクノにありがちなループという概念を取り払って尚且つエレクトロな印象を与えるような、挑戦的な作品です。

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[20170609]

28
(1998/07/14)
AOKI Takamasa + Tujiko Noriko

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2005年のアルバムです。日本のエレクトロニカのAOKI Takamasaとのコラボレート作品となっています。3年越しの時間を経てから実現した共作であります。バックトラックはほぼAOKI Takamasaが担当しているので、ここでやっとエレクトロニカと彼女の歌が一つになりました。

1. Fly2
2. Vinyl Words
3. When The Night Comes
4. Doki Doki Last Night
5. Fly Variation
6. 26th Floor
7. Alien
8. NOLICOM

アルバムタイトルは当時の二人の年齢のようです。アブストラクトなサンプリング音と電子音が共存していますから、Tujiko Norikoもトラックメイクにも加わっているようです。柔らかな電子音はTujiko Norikoの作品には無かったものですから、彼女にとっては新しい世界が加わったと思います。AOKI Takamasaは女性ボーカルとのコンビネーションが得意のようで、Tujikoとも蜜月な関係を築けています。

どうしても歌が前面に出てくるのでTujiko Norikoのカラーが強く感じられますが、お互いが自分に無かったものをおぎなれるような仕上がりになっています。Tujiko Norikoのこれまでの作品ではビートがありきたりなものが多かったのですが、AOKIのエレクトロニカ感覚が加わったことで、やっと2000年代らしいビートを使えるようになりました。このコラボレートが今後の二人の作品にいい影響をもたらすことを期待します。

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[20170608]

From Tokyo To Naiagara
(1998/07/14)
Tujiko Noriko

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2003年のアルバムです。ドイツのレーベルTomlabからのリリースになります。世界的にも注目されるようになり、それなりに世界を意識するようになっています。YMOのようなレトロなテクノから90年代風のブレイクビーツのようなアレンジになっています。アブストラクトなサウンドですが、ビートを意識的につけるようになっています。

1. Narita Made
2. Zipper
3. Rocket Hanabi
4. Mugen Kyuukou (Infinity Train)
5. Kiminotameni
6. Tokyo
7. Tokyo Tower
8. Robot Hero

曲の作り方はさほど変わっていませんが、リズムを変えただけで大分印象が違ってきます。これまではレトロだけど個性的でありましたが、ビート感を出した事でレトロさは無くなりましたが、新しさは感じません。この頃はエレクトロニカが全盛で、ブレイクビーツのような手法は前世代のものであり、クールな電子音の方が主流でしたので、時代的には反したものになっています。

エレクトロニカの歌姫と称される事がありますが、彼女が使う電子音はどこか屈折して歪んでいますのでエレクトロニカと呼べるようなサウンドはまだ出てきていません。アブストラクトをポップに仕上げたスタイルだと思います。それが今回はたまたまブレイクビーツのようになっているだけです。いつもテーマやコンセプトを持った作品を出しており、毎回違う感じに成っていますが、アルバムとしての統一感はあります。

Full Album
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