2015年のアルバムです。完全にエレクトロ作品に変貌しています。それでもアコースティック楽器が絡んでくるので、フォークトロニカとしての作風に徹底した感じになっています。歌すらも無くなっているので、エレクトロ色がかなり強くなっています。これまでのファンにとっては戸惑いもあるかもしれませんが、これまでのデジタル処理の部分が前面に出ているだけなので、彼にとっては生演奏の部分を省いているだけなのでしょう。
1. 26hz
2. Theory of colors
3. Iris
4. 3:54 of dreaming dangerously
5. Out of tune with the quiet day-break
6. Tip-of-the-tongue
7. Asphalt cracks, asphalt breaks
8. Spinning mountains, roads and sky between your fingers
9. View from a height
10. The stars in my head
曲調もカントリー色は全くありません。ヨーロッパの映画
音楽のような退廃的な雰囲気すらあります。この曲調で歌うほどの歌唱力はないというか、自分の歌では似つかわしくないと判断したのか、歌わない事で曲の雰囲気を大事にしています。それは正解だったと思います。やりたい事が決まっていて、それを完成させる為に必要な選択肢をした結果がこの
音楽なのだと思います。
フォークトロニカ作品としてはかなり完成度の高いものになっています。電子音の割合の方が多いのでエレクトロニカによるジャーマンロックのような雰囲気になっています。とてもアメリカの若者が創ったとは思えないくらい優雅で哀愁があります。ただ、実際ヨーロッパの人はやらないだろうなと思えるような事もやっているので、そこが面白いところです。徹底した統一感もあり、かなりの決意のもとで制作されているのがよくわかります。
Dust / Cars & Trains