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[20170831]

Bedroom Databank Vol. 3
(1998/07/14)
Atlas Sound

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2010年の作品でBedroom Databankシリーズの第三弾です。今作はギターによる弾き語りが多く、バックの演奏も生演奏がほとんどです。ある程度曲が仕上がっていての録音だと思われます。フォーク調の曲が多く、曲の構成もしっかりしているので、未発表曲集のような性質を持っている作品だと思います。

1. Mona Lisa (Version 1)
2. Yards Of Silk
3. I Can't Take It
4. Border Agents
5. Indian Bitrate
6. Moonroof
7. Crossriver
8. Comet 8
9. Drums & Pissing
10. Western Shirt
11. Notown Phase
12. Dream Color
13. Mona Lisa (Alt. Version)
14. Epilogue

自宅での録音でありますが、アイデアのスケッチではなく、ある程度曲が完成していて、そのデモのような感じで録音されていると思います。ソロ用の曲なのか、バンドスタイルのアレンジになっています。アコースティックギターがメインになっていますし、曲調もトラッドフォークっぽいです。これは本当にお蔵入りにするにはもったいないくらいの出来栄えです。

一人で多重録音する時点で曲の骨格は出来ています。こうして形にする事で次のステップが見えてきます。その二次的なトリートメントで出来のいいものがオリジナル作品になっていったのだと思われます。これらの没になっている曲もいくらでもオリジナル作品に仕上げられると思いますし、こうして発表したくなるのも頷けます。しかし他にもっといい作品が沢山出来上がっているからこそ、こうした作品を発表しているのだとしたら、相当な才能の持ち主だと思います。

Full Album
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[20170830]

Bedroom Databank Vol. 2
(1998/07/14)
Atlas Sound

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2010年の作品でBedroom Databankの第二弾です。第一弾に比べるとかなりデモ色が強くなっています。曲も骨格だけな感じですが、何をやろうとしているのかは伝わってきます。これらを更に磨いていってオリジナル作品になっていくわけですが、オリジナル作品になる前に没になっている曲がこれだけあるというのも面白いものです。かなり使える曲が沢山ありますが、もったいないのでこの作品集となっています。

1. Pilot Light
2. Strange Parade
3. Stationary Blood
4. La Luna
5. Day Out
6. Heatwave
7. Change Is Good
8. Mouth Of The Desert
9. Autum Intro Cascading Into University Courtyard
10. Town Center
11. Helio Intro
12. Summer Edit
13. Willful
14. Wintergreen Sketch
15. Oceanview
16. Here Come The Trains

歌が入っていない曲はアイデアのスケッチとして残っており、それがどこで使われているかは、かなり聴き込まないと分かりませんが、テクノと違って、ちゃんと曲として形成されているのでデモの段階でも面白いものになっています。エフェクト処理で遊んでいたりするというのはリミックス作品のようですが、素材がロックのままで遊んでいるのでテクノ系にはないところで遊んでいるところが面白いです。

そのままオリジナル作品になれるような曲も沢山ありますが、ここでリリースしているという事は、もっと使える素材が他にあるので、お蔵入り決定になっている曲がこれだけあるという事なのでしょう。相当な多作家のようです。バンドやソロ作品でも発表の場を持っているのに、これだけ余っているという事です。思いついたら何でも録音しているようです。年を取ってくると録音する前に使えるものか、使えないものか頭の中で整理出来るようになるので、無駄な労力は使わないようになりますが、こうして全て形する事で新しい発見もあるのかもしれません。

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[20170829]

Bedroom Databank Vol. 1
(1998/07/14)
Atlas Sound

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2010年にリリースされたBedroom Databank第一弾。自主販売というか、ダウンロード販売のみでサービスみたいなものですが、デモ作品を集めたものになっています。自宅でのデモなので、エレクトロ色が強いのかと思いきや、基本的な曲のデモになっています。ここがテクノ系とは違うところです。

1. Green Glass Bottles
2. These Were My Walls
3. Wild Love
4. Lanterns
5. New Romantic
6. Cynic's Recourse
7. Freak Train
8. Afternoon Drive
9. Hotel Orlando
10. This Wheel's On Fire
11. Postcard

音楽ソフトにスケッチとして入れていたものを集めて編集されているようです。ここから発展させてオリジナルアルバムの繊細なまでの完成度まで持って行っているようです。それにしてもお蔵入りになっている曲の多いことか、このシリーズは第四弾まであります。中には歌がないアレンジだけの曲もありますし、カバー曲も含まれています。

アイデアが浮かんだらスケッチする。音楽ソフトは便利なもので、そこからそのまま本チャンまで持っていけます。ただ、PCを起動して、ソフトを起動してという手間は、直感的にアイデアを収めるにはめんどくさいものです。おそらくこの前にメモを残す作業が含まれているはずです。もしくはレコーダーに鼻歌を残すとか、前段階があるからこそ、この段階ではちゃんと曲として成立しています。そしてここからバンドでやるのか、ソロでやるのか、プロジェクトでやるのかを見極めて更にトリートメントしていくのでしょう。

Full Album
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[20170828]

Logos
(1998/07/14)
Atlas Sound

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2009年の作品です。このプロジェクトでの方向性が定まったようで、曲調自体もサイケデリックな内容になっています。マンチェスターサウンドのような90年代タイプのサイケデリックサウンドになっています。ポップな曲もあり、Noah LennoxとLaetitia Sadierがゲストボーカルとして参加しています。

1. The Light That Failed
2. An Orchid
3. Walkabout
4. Criminals
5. Attic Lights
6. Shelia
7. Quick Canal
8. My Halo
9. Kid Klimax
10. Washington School
11. Logos

アコースティック楽器の使用頻度も増えてきて、前作のような音楽ソフトに頼った作りだけではなく、スタジオで生演奏したバンドサウンドが中心になっています。それを音楽ソフトに取り込んでループさせたりもしていますが、その曲を演奏してる素材なので違和感がありません。Deerhunter自体シューゲイザー的なので、90年代初期のブリティッシュロックの影響が強いと思います。

このプロジェクトでの手法も手馴れてきて、方向性も定まってきたので、余裕も生まれているのか、その分曲に集中して曲を作ることを楽しんでいるようにも感じますし、アイデアに富んだ内容になっています。後期フリッパーズギターみたいなスマートさも持ったサイケデリックになっています。どちらにしても90年代色が色濃いですが、90年代に作られていたものよりも熟れているところがポイントだと思います。

The Light That Failed
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[20170827]

Let the Blind Lead Those Who Can See but Cannot Feel
(1998/07/14)
Atlas Sound

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アメリカのバンドDeerhunterのギタリスト、ボーカリストのBradford CoxのソロプロジェクトAtlas Soundの2008年のファーストアルバムです。Bradford Cox名義のソロ作品もありますが、それとは別に行っているプロジェクトになります。こちらはサイケデリックでローファイなロック作品になっています。

1.A Ghost Story
2.Recent Bedroom
3.River Card
4.Quarantined
5.On Guard
6.Winter Vacation
7.Cold As Ice
8.Scraping Past
9.Small Horror
10.Ready Set Glow
11.Bite Marks
12.After Class
13.Ativan
14.Let The Blind Lead Those
15.Who Can See But Cannot Feel
16.Another Bedroom
17.It Rained
18.Stained Glass Swan
19.The Abandoned Closet
20.Spring Break
21.Abc Glasgow

音楽ソフトAbleton Liveを駆使して作られたラップトップミュージックですが、オーディオ音源として生演奏も含まれていますから、エレクトリックなサウンドはあってもバンドスタイルになっています。バンドやソロでは出来ないような自由な発想で作られているようですが、結構まともな曲に仕上がっています。サウンドエフェクトが多いのでサイケデリックな雰囲気にはなっています。

ループなどの使い方もロック的で、テクノにはない発想などがあり、そこは面白いところです。バンドやソロではバンドでの生演奏になりますので、そこでは出来ないような発想を思いっきり詰め込んだ内容になっています。音楽の表現はバンドだけでは満足出来なくなっているのが現状ですから、いろんなアイデアがたまっていたのでしょう。ネオサイケやネオグラムのような80年代的な事を現在のテクノロジーで表現していると思います。

A Ghost Story
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[20170827]

Slowblow
(1998/07/14)
Slowblow

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2004年のアルバムで現在までの最新作になっています。Dagur Kári Péturssonは映画監督に専念していくので、この後の作品が続くのかは未定です。又サントラを作ったりするかもしれません。Dark Horseは映画の挿入歌になっています。全体的にかなりスローテンポの歌中心の曲になっています。

1. Very Slow Bossanova
2. I Know You Can Smile
3. Within Tolerance
4. Second Hand Smoke
5. Happiness In Your Face
6. Aim For A Smile
7. Cardboard Box
8. Dark Horse
9. Hamburger Cemetary
10. Phantom Of My Organ

スローテンポな曲では間が大事になってきますが、そこは生演奏の強みが出てきます。打ち込みでも間は作れませんが、間にもグルーヴ感は必要ですから生演奏にはかないません。múmなどにも参加している女性シンガーKristín Anna Valtýsdóttirが参加しています。生ストリングスなども取り入れて、かなり作曲と言う面でも巧みになっています。

割合は少ないですがシンセサイザーも使っています。エレクトロニクスを全面に出していませんので、あくまでもアコースティックな響きを大事にしています。自宅のリビングや浴場でレコーディングされています。スタジオよりはノイズが多いですが、時間を気にしないでレコーディング出来る利点とスタジオでは得られない空気感を録音出来るので、それが彼らの特徴にもなっています。椅子に座ってギターを弾いて、椅子が軋む音もそのまま使っている、もしくはあえて音を出しているフシがあります。それらもすべて彼らの武器になっています。

Very Slow Bossanova
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[20170826]

Nói Albínói
(1998/07/14)
Slowblow

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2004年の作品で映画のサウンドトラックになっています。Dagur Kári Péturssonが監督して制作した映画のセルフサントラという事になります。音楽的にはカントリーロック色が強く、エレキギターが大活躍です。インストばかりですが、バンド形式にもこだわらない、キャンバスに絵をペインティングしてくようにギターを演奏しています。

1. Beginning
2. Hillbilly
3. Hole
4. Another Beginning
5. Rainbow
6. Morgun
7. Piece of Cake
8. Why Hawaii?
9. Maproom
10. Love on a Couch
11. Dinner
12. Another Hole
13. Date
14. Komdu Litla Barnid
15. Grave
16. Love on the Phone
17. Groove
18. Sjoppa
19. Elegy
20. Aim for a Smile

サントラという性格上、あまり自己主張するような音楽ではないので、オルタナ色は薄めで、ピュアでネイキッドな演奏が繰り広げられています。短めの曲が沢山入っています。どういう映画なのかは見ていないので分かりませんが、映画監督自ら曲を作っているので、イメージに即した音楽になっているのでしょう。

いつもよりはローファイ色は弱めです。いつもは歌にフィルターをかぶせたようなサウンドなので、演奏自体はソリッドであまりローファイにはなっていませんので、その部分が前面に出ています。プレイヤーとしての彼らの実力を再確認できるような内容になっています。あまり映画音楽だと思わなくても楽しめます。

Hillbilly
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[20170826]

Fousque
(1998/07/14)
Slowblow

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96年のアルバムです。だいぶポップな曲調になってきました。特に女性ボーカルのEmiliana Torriniがゲスト参加している7-up Daysなどはフォークロックしています。作曲能力が向上したというか、コード進行などの工夫の進歩が垣間見えます。基本はフォークロックなのでしょうが、90年代らしい時代の音も含んでいるところがユニークな仕上がりになっています。

1. Dusty Couch
2. 7-up Days
3. Fever
4. Broken Watch
5. Ghost Of Me
6. La Luna E Bianca
7. Sack The Organist
8. Farm Song
9. Surf
10. My Life Underwater

基本は生演奏で構成されていますが、時折サンプリングループのようなパートが出てきます。それも録音時のノイズなどをサンプリングしているので、違和感はありません。同じ空気感を持っているのです。自宅で録音しているような宅録感満載のローファイな感じ、歌もデカイ声が出せないのか、出ないのか分かりませんが、ドラムの音がこれだけ出せるのだからデカイ声で歌えるはずですが、腹式呼吸しなくても通用する歌い方もロックの特権です。

アイスランドからは結構な強者が出てきていますが、彼らもその一つだと思います。音楽シーンは世界標準と同じだと思いますが、独特の進化を果たしていると思います。人と同じじゃないといけないという現代的な強迫観念が薄いのでしょう。これこそロックの本質であるべきです。つまり今の世界標準の音楽にロックは存在していない事になります。インディーズにこそ、その希望が見出せるのですが、最近はインディーズでも個性的なミュージシャンを見つけるのが難しくなっているのも現状です。

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[20170825]

Quicksilver Tuna
(1998/07/14)
Slowblow

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アイスランドのデュオSlowblowの94年のファーストアルバムです。メンバーは現在は映画監督になって氷の国のノイや好きにならずにいられないなどを製作しているDagur Kári PéturssonとOrri Jonssonの二人にバックバンドがついてバンドスタイルでの演奏になっています。オルタナのローファイでダークな感覚を持っていますが、アコースティックギターなどフォーキーな雰囲気も持っています。

1. Put An Effect Upon My Voice
2. Is Jesus Your Pal?
3. Have You Seen My Dream?
4. Night And Day
5. Spiral Eyes
6. Dirty Side Of Town
7. Tell Me If I Should Care
8. No Credibility
9. Bodybag
10. Rain's House
11. Piano
12. Quicksilver Tuna

94年ですからデュオならエレクトロでデジタルなサウンドでもおかしくないのですが、バンドによる生演奏にこだわっています。ローファイな感じがなければオーガニックな雰囲気の演奏になっています。フィルターをかけた歪んだ音、ノイズを意図的に拾いまくる。何か人とは違うことをやろうとする意思が感じられますが、曲自体はまともなのでそれほどインパクトはありません。

フォーク調のサイケデリックミュージックという印象ですが、オルタナのようにソリッドな空気感を持っているので、サイケデリックという印象は揺らいでしまいます。歌には常にフィルターがかけられてまともに聴こえる歌がありません。歌に自信がない反動なのかもしれませんが、それが個性になっていますので、弱点を強みに変えていると思います。ニールヤングをゴッドファーザーとしてるオルタナ精神はしっかり持っていると思います。

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[20170824]

Static Clings
(1998/07/14)
The Boats

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2017年の作品で現在までの最新作になります。未発表曲などのレアトラックで構成されています。限定150枚という、恐ろしいほどレアな作品になっています。今の時代にこれほど限定版を連発するアーティストも珍しい。初期の頃からのアウトテイクが含まれていますので、アンビエントでゆったりとした曲調が多いです。

1. Darren (Alternate Mix)
2. I Did Not Sleep So Soundly
3. History Of Tape Hisses
4. Why You Wanna Do This (Vocals)
5. Shlom Sonia And Conor
6. The Fell In The River
7. Birthdays
8. Danny Norbury
9. If Anything Should Happen
10. May Our Enemies Never Find Happiness (Version)
11. You Didn't Expect Me To Care
12. The List Of Our Mistakes (Version)
13. They Made It For Us (Boats Megamix By Pendle Coven)

ほぼ歌ものですから、曲調も歌を中心とした作曲になっています。ですから、又違った彼らの側面を見ることが出来ます。こう言う限定盤ばかり出すから方向性が見つけにくいところもあります。自分たちのレーベルでやっているのだから、ちゃんとしたオリジナルアルバムを連発してほしいものです。

レアトラック集を出したと言う事は、過去を清算するようなところもあるので、今後又違った方向性を見つけ出すのかもしれませんし、どこを目指しているのか全く見当もつかない二人ですが、他には無い音楽を提供してくれる事は間違い無いと思います。逆に全く普通の曲調になるのも面白いかもしれません。

The Arrow Home

[20170823]

Nomenclature
(1998/07/14)
The Boats

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2013年のアルバムです。Balladシリーズが終わったら極端に方向展開してきました。アンビエントなサウンドはBalladシリーズの頃のブームだったみたいで、攻撃的なサンプリングサウンドのアブストラクトなスタイルになっています。マンチェスター出身なので、アシッドな雰囲気も継承しています。

1. Cliodynamics
2. Limit Cycles
3. Ergodicity
4. Fractals
5. Halting Problem
6. Floating Point
7. Quadratic Reciprocity
8. Dedekind Zeta Function
9. Elliptic Curve
10. Inverse Limit

これまでにないくらい攻撃的な音楽になっています。和音の作り方などはエレクトリックジャズの黎明期のようでもあり、これまでのほんわかした雰囲気に比べると全くの別物になっています。方向性が定まっていないように感じていましたが、マイブームでマイペースに創作活動しているだけなのかもしれません。自分たちのレーベルからのリリースなので、そこは自由が許されています。

限定300枚のビニール盤のみのリリースだったので、現在は入手が困難です。そういう作品が彼らには多いです。経済的に苦しいのか、少し無理してでも普通にリリースしてもらいたいと思います。インディーズですら彼らにとっては不自由な環境なのかもしれません。それほど需要が無いスタイルではありませんし、もう少し無理してくれていいと思います。

Limit Cycles
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[20170822]

Ballads Of The Darkroom
(1998/07/14)
The Boats

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2012年の作品です。Ballads Of The Research Departmentのバージョン違いとか、リミックスなどが収録されています。2012年6月に行なわれたThe Boatsの日本ツアーでのライヴ会場で販売されていましたが、自身のレーベルOur Small Ideasからリリースされています。これも限定販売という形なので、現在は入手困難です。

1. The Ballad Of Bb
2. The Ballad For Achievement (Early)
3. The Ballad Of Failure (Early)
4. The Ballad For Underachievement
5. The Ballad Of The Malting Floor
6. The Ballad Of Omission
7. The Ballad Of Indecision (Humble Bee Version)
8. The Ballad Of Underachievement
9. The Ballad For The Girl On The Moon (TLO Version)

初期段階でのバージョンなどがあり、どのようにして曲が完成されていったかが伺える貴重な音源になっています。これにてBalladシリーズは完結しますが、彼らにとっての新たなバラードの解釈という挑戦的な作品だった事がわかります。それを他のアーティストがリミックスすることで更に違う解釈も生まれています。

まだ完全にアンビエントになっていないソリッドな演奏など、静かなるプログレ的な聴き方も出来ます。感覚的にはジャーマンプログレでしょうか、どんな音源でも余す事なくファンに提供してくれるサービス精神、その為方向性が曖昧になりがちですが、そういう事は気にしていないようです。

The Ballad Of Failure
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[20170821]

Ballads Of The Research Department
(1998/07/14)
The Boats

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2012年のアルバムです。アンビエントなサウンド、この方向性は変わらないようであります。Balladsシリーズ第二弾で、アメリカの12Kレーベルからのリリースなので、彼らの知名度を上げる役割を果たしてくれています。曲には全てBalladと銘打っており、どうも彼らにとってのBalladはアンビエントな音楽の事なのかもしれません。

1. The Ballad For Achievement
2. The Ballad Of Failure
3. The Ballad For The Girl On The Moon
4. The Ballad Of Indecision

ほぼいつものメンバーになりますが、チェロのDanny Norbury、ボーカルのChris StewartとCuusheが参加しています。もう無くてはならない存在になっています。10分以上の曲が4曲揃えられています。アンビエントなサウンドですが、ずっとアンビエントなままではありません。ドラムや歌が入りますからデジタルプログレみたいな構成になっています。

タンジェリンドリームはデビュー当時ジャンル分けが難しかったのでプログレの一種として紹介されていました。流れとしてはプログレからの枝分かれかもしれませんが、特殊な存在だったと思います。彼らのやっている音楽もそうした流れの中の一つなのかもしれません。ジャンル分けなんて、聴く側が勝手に一旦理解するために枠にはめ込んでいるだけに過ぎません。作り手側にすれば指標とするある程度のジャンルの意識はあるかもしれませんが、自由にこぼれ出るアイデアをまとめ上げるのにジャンル別けは単なる足枷にしか過ぎません。型にはめたがりたくなるのはレコード会社だけの思惑であり、ミュージシャンはもっと自由であるべきだと思います。そうした音楽を心がけているだけのデュオなのだと思います。

The Ballad For Achievement
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[20170820]

The Ballad Of The Eagle
(1998/07/14)
The Boats

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2011年の作品です。自分達のレーベルOur Small Ideasから初めてリリースされたオリジナルアルバムになります。300枚という限定販売なので、現在では入手は困難となっています。ここからBalladシリーズが連続していきますので、その第一弾となります。それでも限定販売というのはファンにとっては心苦しいものです。

1. Invisible Orchestras
2. Dusty Rooms
3. If I May Trespass On Your Patience
4. Omissions For You To Fill In
5. I Can't Read Your Morse Code Heartbeat
6. I'm Not A Pessimist, I'm Sad
7. Chance Meetings At Train Stations
8. Great Intentions
9. The Days We Didn't Spend

チェロとバンジョーは生演奏されています。後はアンビエントなエレクトロニクスになっています。チェロの美しい響きなど、素晴らしい出来栄えにはなっていますが、限定販売にする意味が分かりません。多作家だとは思いますが、いろんなレーベルに分散してリリースしているから、アーティストとして何がやりたいのかが見えてきにくくなっています。

エレクトロニクスな作風に移行しているのは分かりますが、方向性を明確にしてもらわないとファンとしては戸惑ってしまいます。この方向性で行くのなら、もっとはっきりとした形で作品を出してもらわないと、迷走しているようにしか感じません。自分達の武器としては何があるのか、そこを明確にした方がいいと思いますが、本人達はそこまで深く考えていないのかもしれません。

Dusty Rooms
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[20170820]

Do The Boats Dream Of Electric Fritz Pfleumer?
(1998/07/14)
The Boats

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2011年の作品です。ベルギーのレーベルSlaapwelからのリリースで、横になってから寝入るまでの時間のサウンドトラックをコンセプトに発売してるレーベルで、そのコンセプトに沿ったアンビエントな作品になっています。

1. Do The Boats Dream Of Electric Fritz Pfleumer?

36分の曲が1曲入っているだけです。いわゆるアンビエント作品であり、寝入るまでのサウンドトラックですから、淡々とした静かなサウンドになっています。しかし、彼らの得意技であるノイズが遺憾なく発揮されています。テレビなどの砂嵐のようなノイズを入れています。ノイズなどがあったら眠れないと普通は想像しがちですが、麻酔などをかけられた時に、テレビの砂嵐のようなものを感じたことがあります。

母胎の中にいた時に聞いていた音が一番落ち着くし、眠れるものだと思います。そういう音に近いのではないでしょうか。母胎の中では夜は目覚めていて、昼間に寝ているような事を聞いたことがあります。つまり、母親が昼間に生活している時に寝ているのです。血液の流れも活発でしょうし、心拍音も聞こえていることでしょう。それに近い音楽になっていると思います。

Do The Boats Dream Of Electric Fritz Pfleumer?

[20170819]

Words Are Something Else
(1998/07/14)
The Boats

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2009年のアルバムです。前作に引き続きミニマルなエレクトロサウンドになっています。このスタイルにはまってしまったのか、90年代のようなスタイルのエレクトロニクスになっています。サンプリング音源も使っていますが、初期の頃のようなフレーズサンプリングではなく、ショットサンプリング音源になっています。

1. I Don't Know What I'm Gonna Do...
2. Maps Of Nowhere
3. Keep Off The Boats
4. This Song Has Been Intentionally Left Blank
5. I Hope You Get Well Soon, I Hope You Get Well Tomorrow
6. We Sometimes Forget
7. Service Before Self
8. Raindrops (Second)
9. Your Helping Isn't Helping
10. ...But I'm Gonna Do Something

今回はChris Stewartのボーカルも含まれていますが、ほとんどがインストになっています。歌もヴォコーダーを通したりとテクノ感が強めです。初期の頃のようなオーガニックな雰囲気から無機質なデジタル感満載です。それでもレトロな雰囲気で、アナログシンセのようなサウンドを好んでいます。ノイズ系の音源も少なくなっていて、オーソドックスなエレクトロニクスだと言えます。

こうなってくると彼らの個性と言うか、スタイルも明確さを失い、迷走しているようにも感じられますが、ローファイな感じは一貫しています。懐が深いのか、先が読めない感じですし、この後進む方向性も見えません。しかしこのジャンルはまだまだ需要があるので、人気は上がっていきます。知名度も上がり、不遇の時代から脱していきます。

We Sometimes Forget
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[20170819]

Faulty Toned Radio
(1998/07/14)
The Boats

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2008年のアルバムです。ゲストなしの二人だけで制作されているので歌なしです。古びたラジオから音楽が流れるようなコンセプトで作られていて、ミニマル感の強いテクノな内容になっています。エレクトロとサンプリングによるループの組み合わせで、アコースティック感は少なめです。ほぼエレクトロニカになっています。

1. Get folk outta my face
2. Its not a folk its a knife
3. The melody mosquito
4. Harry, stop it please
5. As for substance
6. This is for you to read
7. The boats can't save you now
8. Cars, Bikes, Boats, Babes
9. Please correct me
10. This blotch is crossed
11. Hemihorn

フォークトロニカみたいにサンプリング素材を編集しまくらなくていいので、エレクトロニクスだけの方が曲を作るのは簡単だと思います。音源だけしっかりコレクト出来ているのであれば、普通に作曲するだけで済みます。それでも素材のトリートメントは細かくやっているようです。そうなってくると普通のエレクトロニクスになってしまうところですが、壊れかけのラジオから流れる音楽と言うコンセプトがあるので、必然性を感じられます。

ある意味レトロなエレクトロサウンドを作る言い訳のために古びたラジオというコンセプトを打ち出しているのかもしれません。あまりラジオ感はなく、ローファイな雰囲気が欲しかったのだと思います。その辺は自由でもあり、センスもあると思います。アナログっぽい空気感も彼ららしいものになっています。

Its not a folk its a knife
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[20170818]

Our Small Ideas
(1998/07/14)
The Boats

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2008年の作品で、自主制作でリリースされていた作品に未発表曲やリミックスなどを加えて再リリースされた内容になっています。弦楽器を中心に生演奏、サンプリングした音源で制作されています。町の騒音なども録音されており、いかにも自宅で録音したような雰囲気が伝わってきます。本来ならデモのような内容でも、ハウステクノ、フォークトロニカの分野ではそのまま使われます。

1. You Need To See Through Better Eyes
2. Information For Employers
3. Raindrops Remain (First)
4. Please Return
5. We Sometimes Forget
6. Personal Evacuation Plan
7. This Song Has Been Intentionally Left Blank
8. They Gave Me This To Keep Me Quiet
9. Procedure Details
10. A Party At Break-Neck Speed
11. At Little Time
12. Through Leaf Filtered Light (First)
13. OSI OT2 Edit
14. OSI OT1 Edit
15. Raindrops
16. Little Song At Little Time (remixed by aus)
17. The List Of Our Mistakes
18. You Didn't Expect Me To Care
19. May Our Enimies Never Find Happiness

男性ボーカルは Chris Stewartがゲスト参加しています。初期の頃は自主制作で不遇な時期でもありましたが、それだけに自由で斬新な内容になっています。インディーズレーベルでも受け入れられない事もあるので、自分達でアルバムタイトルにもなっているOur Small Ideasと言うレーベルを作ってリリースしていました。それの復刻盤と言う形になります。

ミニアルバムでSaturation, Humm & Hissと言う作品も加えられています。この時期の作品にも彼らの精神が脈打っていますので復刻されています。初期の頃は枚数が限られているので、あまり広く広まっていなかった事もあり、それが聴けるという事でファンにはたまらない内容になっています。リミックスなどを聴くと、素朴な感じがハイブリッドに仕上がるので、ファンじゃない人にも伝わるものになっています。

Information For Employers
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[20170817]

Tomorrow Time
(1998/07/14)
The Boats

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2006年のアルバムです。今回は男性ボーカルの Chris Stewartが参加。女性ボーカルではElaine Reynoldsが参加しています。スタイルはこれまで通りですが、男性ボーカル、しかもあまりうまくない歌い方が加わると雰囲気もだいぶ違ってきます。いかにもインディーズな感じが強くなってきます。

1. A Sincere Fuck You
2. May Our Enemies Never Find Happiness
3. This Song Is One Colour
4. If You Leave Me, Can I Come Too?
5. I Never Had You Down As A Liar
6. You're An Idiot
7. I'm Talking Facts, Not Shit
8. The List Of Our Mistakes
9. Industrial Violence, Venus And Mars, When Planets Collide???
10. Got To Sleep (Or I'll Put You To Sleep)
11. Wasn't Changing Your Mind An Option?

サンプリング音源も作品ごとに違う素材を使っているので、雰囲気も変わってきます。ブレイクビーツやドラムンベースでは曲ごとに違う素材からサンプリングして1曲仕上げるのが定番です。その元ネタから作るという制約を課すのです。それでどれだけ表現出来るかが腕の見せ所です。そういう精神を受け継いでいるようですが、それだけにはこだわっていないようにも感じます。

普通なら埋もれてしまうようなノイズ系の音でリズムを作る手法ですが、今回はあまりダンス系のビートではないので、そこも雰囲気が違っています。歌を中心に製作されているようです。フォークトロニカの進化系とも言えます。エレクトロニクス寄りだとテクノ系のビートになりますが、アコースティック音源寄りになっていくフォークトロニカが増えてきます。そうした流れに敏感に触発されているようです。

If You Leave Me, Can I Come Too?
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[20170816]

We Made It For You
(1998/07/14)
The Boats

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2005年のアルバムです。家族や友人にささげられた私的な内容になっています。本来なら他の楽器によって打ち消されるようなノイズでビートを作り上げる手法、そこに今回はピアノのサンプリングループで曲を作っています。自分でピアノを弾いいた方が早いと思いますが、アンビエントなピアノの素材を集めてループに聴こえないように切り貼りしています。

1. Jumble
2. Sarah Alice
3. Mum And Dad
4. Miles, Sean And Bodie
5. Andrew And Lynsey
6. Donna, Paul And Grace
7. Nicola H
8. Annabel
9. Darren
10. Chris, Elaine And Lucy
11. Bob, Ben And Kipper
12. Bobbin
13. Jonathan And Rob
14. Nicola

わざわざサンプリングしたピアノを用いる利点は、自分の家やスタジオでは出せない空気感、響きを出せるところです。その利点を最大に活用した作品になっています。ピアノも種類によって響きが違いますので、いろんなピアノの音が出てきます。ループ素材だけではなく、生ピアノをサンプリング音源は沢山存在します。高価で手に入れにくいピアノやアップライトピアノなど、本物のピアノをマルチサンプリングしていますので、かなりリアルに再現出来ます。

しかし、マルチサンプリング素材だけだと面白みが無い、そこでフレーズサンプリング素材も交える事でテクノな雰囲気が出てきます。ビートがノイズや軽めのヒット音なのでうるさくありませんし、空気感もしっかり伝わってきます。フォークトロニカの黎明期を飾るにふさわしい作品になっています。楽器がいっぱい加わってくると消されてしまうような僅かな音にもスポットを当てた繊細な音楽です。

Sarah Alice
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[20170815]

Songs By The Sea
(1998/07/14)
The Boats

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The Humble BeeやHoodとしても活躍することになるCraig Tattersallと、BeppuやTape Loop Orchestraで知られるAndrew HargreavesがデュオとしてコラボレートしたThe Boatsの2004年のファーストアルバムです。ゆったりとしたエレクトロニクスで、サンプラーも多用したアブストラクトな部分もありますが、わずかなノイズもリズムの一部にするような静かな音使いになっています。

1. Lessley
2. It's Not Your Fault (It's How Air Works)
3. And There Are Stars That Fell From The Sky
4. You Run Circles Around Me
5. All Thumbs And Thumbs
6. A Volume Of Typefaces
7. Names On A Map
8. I Only Missed By One Word
9. I Ignore All My Friends
10. Kind Regards

Elaine Reynoldsと言う女性シンガーがゲストで歌っていますが、ほぼインスト作品です。アコースティック楽器のサンプリングループを使ったり、既にフォークトロニカの手法も使っています。ビートがあるのでアンビエントとは違いますが、それに近い音響でもあります。ダークなサウンドではありますが、全体的にはポップな明るさがあります。これはもうエレクトロニクスではなく、フォークトロニカの領域に入っています。

こういうジャンルは大体一人で制作するものですが、デュオでやるメリットとしてはアイデアを拡散させていく事だと思います。一人で作ったアイデアのデータを持ち帰り、相方が違う角度からのアイデアを盛り込む。そうする事で情景が豊かになってくれば成功です。アイデアが散漫になってしまったら失敗です。この二人のコラボレーションは成功していると思います。一つの情景で完結することなく、様々な情景が浮かんできます。

Lessley
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[20170814]

Bad Love
(1998/07/14)
Summer Camp

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2015年のアルバムで現在までの最新作になります。もうジャケットからして80年代しています。今回はゲストは入れずに完全に二人だけで制作されています。曲調も全て80年代のポストパンクなヒット性のある短めの曲ばかりで、ある意味パロディのような雰囲気すらします。しかし所々で90年代以降でなければ思いつかないようなアレンジが顔を出すところはJeremy Warmsleyの遊び心が抑えきれなかったようです。

1. Bad Love
2. You're Gone
3. Sleepwalking
4. Beautiful
5. Horizon
6. Run Away
7. Angela
8. Drive Past My House
9. If You Hate Me
10. Everlasting
11. Keep Up

90年代に登場するオルタナバンドがもしもソリッドなロックにこだわらず、ポップな曲も手頃に作れたとしたら、偏らない才能を持ったソングライターだっら、そういう内容なのだと思います。80年代をイメージさせながら、その次の世代の感覚で作る事で古臭くない雰囲気を作れているのだと思います。80年代ポップスの欠点は、未熟なデジタルサウンドの多用だったと思います。その欠点を補って今でも聴けるようなサウンドになっています。

現在の環境で作れば当たり前の事ですが音は良くなります。しかし80年代のあのチンケなサウンドも再現する事は可能ですが、それをやらないところが80年代の良さだけを浮き彫りにする事に成功しています。完全に再現するのではなく、Jeremy Warmsleyの感性のフィルターをちゃんと通しているところが良い結果になっていると思います。ある意味それほど80年代にはこだわっていないのでしょう。あの頃にはまだ生まれていない訳だし、温故知新と言うベタな表現になりますが、未来を向いた素敵なポップスになっていると思います。

Bad Love
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[20170813]

Beyond Clueless
(1998/07/14)
Summer Camp

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2014年のアルバムで、ドキュメンタリー映画のサウンドトラックになっています。十代を題材にした映画という事で青春を感じさせるポップソングに仕上げてます。スタイルとしては前作から引き続きネオアコでシンセポップな感じになっています。このスタイルはある程度固められてきているようです。

1. Beyond Clueless
2. Swimming Pool
3. House Party
4. Meet The Cliques
5. Enrolment
6. Weak Walls
7. Judgement
8. Losing It
9. Spring Fling
10. Whatever
11. Learn To Love Yourself
12. Graduation

映画のサウンドトラックという事もあって、インスト曲も間に挟んでいます。この辺はJeremy Warmsleyの独壇場になっています。映画音楽の依頼を受けるあたり、イギリスではある程度認められる存在になってきた証です。しかし、今のイギリスの若者がこんな音楽を聴いているかというと疑問があります。それほど今風ではありませんが、古い感じもありません。

古くもなく新しくもない、ポップスは普遍的であるべきなので、そこは納得がいきます。流行に惑わされる事なく良い曲を作る。それが一番間違いない事であります。売れるかどうかは別として、良い曲を作り続けていれば、いつかは評価される時が巡ってくると思います。昔の幻の名盤とされる作品もそうで、当時は売れてなくても出来が良ければ後に高いプレミアがつくのです。そういう音楽に新しい、古いは関係ないのです。彼らの音楽もそういうスタンスにある音楽だと思います。

Beyond Clueless
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[20170813]

Summer Camp
(1998/07/14)
Summer Camp

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2013年のアルバムで、バンド名をタイトルに冠しています。Elizabeth Sankeyの関わり方もうまく作用してデュオとして機能している自信からバンド名となっていると思います。方向性も明確になっていて、サンプラーを多用しながらも80年代のブルーアイドソウルなアレンジになっています、シンセポップとネオアコの融合みたいな感じです。

1. The End
2. Fresh
3. Crazy
4. Keep Falling
5. Two Chords
6. Fighters
7. I Got You
8. Everything Has Changed
9. Phone Call
10. Night Drive
11. Pink Summer

Elizabeth Sankeyの歌手としての実力も増して、その魅力を最大限に活かした作品作りになっています。こう言うソウルフルなスタイルも難なくこなしてしまうJeremy Warmsleyの才能にも光るものがあります。余計なものは加えずにシンプルにアレンジしているあたり、ヒット狙いな感じもしますが、それならもっと違う音を選択するだろうし、売れる気があるのかどうかは微妙な感じもあります。

ただ、ヒットチャートに登場してもおかしくないくらいのクォリティにはなっています。まだ若いしヒット曲が出れば人気は出ると思います。素直にポップなのに媚びてない感じがJeremy Warmsleyらしいとも言えます。メジャーがなぜ放っておくのか、それともメジャーに行く気がないのか、そんな立ち位置にあると思います。万人受けするタイプなのにマニアックな人達も文句を言えない感じが良いと思います。

Fresh
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[20170812]

Welcome to Condale
(1998/07/14)
Summer Camp

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ソロで活動していたJeremy Warmsleyでしたが、結婚したElizabeth Sankeyとデュオを組んだSummer Campの2011年のファーストアルバムです。このElizabeth Sankeyのボーカルも大したもので、よくこれだけ才能のある人と結婚出来たと感心してしまいます。類は類を呼ぶのですね。全て二人だけで制作されているようです。

1. Better Off Without You
2. Brain Krakow
3. I Want You
4. Losing My Mind
5. Summer Camp
6. Nobody Knows You
7. Down
8. Welcome To Condale
9. Done Forever
10. Last American Virgin
11. Ghost Train
12. 1988

スタイルとしてはビートポップっぽいバブルガムな感じとシンセポップな感じが混じり合ったようになっていますが、Jeremy Warmsleyの場合はレトロな感じの曲を作っても懐古的にならないところがあって、懐かしい感じがしながらも誰もやっていなかったような不思議な曲を作ります。ソロでやっていたブリットポップな感じはなくなり、ビートを強調したフィフティーな雰囲気があります。

Elizabeth Sankeyの歌声がフィフティーっぽいのです。それを活かした曲作りになっています。でも古臭さが全く感じられないので、今でもヒットチャートに登場してもおかしくないくらいのポップソングになっています。インディーズにとどめておくのは勿体無いくらいです。フィフティーとシンセポップの融合という事ではブロンディーのようなニューウェイヴっぽいものだと思っていいと思いますが、そこまでチャーミングにやっていないところがJeremy Warmsleyらしいところでしょう。

Better Off Without You
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[20170812]

How We Became
(1998/07/14)
Jeremy Warmsley

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2008年のアルバムで、ソロとしては最新作になります。エレクトロニクスの部分が増えていますが、基本はバンドスタイルのポップソングになっています。共同プロデュースにMarkus Dravsを起用してプログラミングアレンジを強化しています。生演奏も重要な要素になっていますので、フォークトロニカの概念により、より自由なスタイルを手に入れています。

1. Lose My Cool
2. Sins (I Try)
3. How We Became
4. 15 Broken Swords
5. Dancing With The Enemy
6. I Keep The City Burning
7. Turn Your Back
8. Waiting Room
9. Take Care
10. If He Breaks Your Heart
11. Pressure
12. Craneflies

曲自体はポップソングとして成り立っていますので、エレクトリックなサウンドはあくまでも味付け程度のエッセンスであり、生演奏だけでも十分魅力的な曲に仕上がっています。そこにエレクトリックなアレンジが加わる事も違和感を持たない世代になっています。ニックヘイワードが昔ブリットポップとブレイクビーツの融合みたいな作品を出していましたが、特に珍しい事でも無くなっています。

重要視すべきはJeremy Warmsleyの類稀なる作曲能力だと思います。ビートルズの影を感じさせないブリットポップを作れる世代でありながら、十分継承しているという感覚。ポールがまだ精力旺盛なら挑戦出来る分野というか、いつまでも大物ばかりにデカイ顔をさせている訳にはいかない、新しい世代の若者が、新しい感覚で先達を超えていくべきなのであり、過去ではなく未来を見つめているブリットポップになっていると思います。

Lose My Cool
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[20170811]

The Art Of Fiction
(1998/07/14)
Jeremy Warmsley

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イギリスのミュージシャンJeremy Warmsleyの2006年のファーストアルバムです。スタイル的にはブリットポップで、アコースティックな楽器での生演奏になっています。Jeremy Warmsley自身でのマルチプレイと多少のプログラミングにゲストによる生楽器、生演奏によるレコーディングで、エレクトロニクス感は薄めです。

1. Dirty Blue Jeans
2. I Promise
3. I Knew That Her Face Was A Lie
4. 5 Verses
5. The Young Man Sees The City As A Chessboard
6. I Believe In The Way That You Move
7. Jonathan & The Oak Tree
8. Modern Children
9. A Matter Of Principle
10. If I Had Only
11. Hush

ポストブリットポップとでもいうべき感じで、ブリットポップを継承していますが、従来のブリットポップとは違うニュアンスを持っています。最近のイギリスの若者の感覚とで言いますか、いかにものイギリスらしさはデフォルメされていると思います。それに加えてプログレッシヴな感覚も持っていて、派手にならない程度にプログレっぽいアレンジもちりばめられています。

程よいポップ感覚で甘くなりすぎないクールな感じが今のイギリスの若者らしい感じがします。レトロ感覚ではない、現在進行形のブリットポップだと思います。アコースティック感が強めですが、HDDレコーディングの特色を活かしたサウンドメイキング、曲作りも自分のスタイルを既に確立しています。なのでとてもロック的c絵もありますし、こういう感性の若者が新しい将来をもたらしてくれる事を期待します。

Dirty Blue Jeans
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[20170810]

Sprite Fountain
(1998/07/14)
The Ruby Suns

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2017年のアルバムで、現在までの最新作になります。バンドスタイルの演奏に戻りながらも80年代以降のポストパンクなポップソングになっています。初期の頃とシンセポップスタイルが混じり合って新境地を拓いたような内容になっています。いい意味でひねくれポップの進化系になっています。パワーポップっぽいという事であれば90年代風になったのかもしれません。

1. Waterslide
2. Blankee
3. Pram Gang
4. The Zipper
5. Tilt Of His Hat
6. Gatrapa
7. Blahvalene
8. K Rd Woody
9. King Cake

Ryan McPhunの器用貧乏なワンマンバンドである事は否めませんが、曲作りも初期の頃とシンセポップ時代の作風がいい感じで融合して、より幅広い表現が出来ています。プログラミングもほどほどに生演奏を中心にサイケほど凝らずにマジカルポップなアレンジを施しています。プログレッシブなアレンジも登場したりして、XTC系のひねくれポップになっています。

最近はポップはポップで素直なポップソング、凝り過ぎるならとことん凝った音楽に分かれており、この微妙に心地いいひねくれポップなバンドは見かけなくなっていましたので、痛快ですし、古くからのひねくれポップファンも納得させるほどの才能を秘めています。今後はもっと独自の道を進むような道筋も見えてきたので、いい意味でこの作品はターニングポイントとなる事でしょう。1曲でいいから大きなヒットソングが欲しいところです。

Waterslide
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[20170809]

Christopher
(1998/07/14)
The Ruby Suns

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2013年のアルバムです。前作に引き続き80年代ポップになっていますが、バンド演奏を中心にしたスタイルになっています。ユーロビートだったり、ニューロマンティックだったりと80年代後半のスタイルになっています。Ryan McPhunの歌い方もファルセットを使ったり、そのなりきり方も徹底しています。

1. Desert Of Pop
2. In Real Life
3. Dramatikk
4. Kingfisher Call Me
5. Rush
6. Jump In
7. Boy
8. Starlight
9. Futon Fortress
10. Heart Attack

Ryan McPhunによるマルチ演奏とプログラミングが中心なので、ほぼソロアルバムのようになっていますが、あくまでもライブで再現出来るようにシンプルになっています。サイケをシンセアレンジに置き換えるというところから脱却して、シンプルにポップに曲の完成度を高める事に徹しています。完全に80年代ポップスを再現していますが、当時のものよりはるかに面白いです。

現在の音源で再現しているので、あの80年代独特の嘘っぽいチープなサウンドにはなっていませんので、そこがいい結果になっていると思います。だから80年代の良さだけが再現されています。昔を振り返って、あの時こうすればよかったというような反省に基づいた再現を、当時いなかった人が行っています。どうせ模倣するなら原曲よりも良いものでなければならいし、面白くなっていないと意味がありません。カバー曲も同じで、原曲と同じとか、それ以下の出来栄えならカバーする意味がありません。それが出来なくなっているのがメジャーの世界であり、現在の音楽シーンをつまらなくしている元凶によるものだと思います。そういう意味では80年代って、そんなに悪くないって思わせてくれる作品になっています。

Desert Of Pop
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[20170808]

Fight Softly
(1998/07/14)
The Ruby Suns

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2010年のアルバムです。プログラミングされたアレンジになっています。シンセポップ、80年代ポップスみたいな感じになっています。ポップという共通点はありますが、かなりの方向転換になっています。アレンジが変われば旋律もコーラスワークも変わってきます。これもレトロな感じですが、かなり雰囲気が違います。

1. Sun Lake Rinsed
2. Mingus And Pike
3. Cinco
4. Cranberry
5. Closet Astrologer
6. Haunted House
7. How Kids Fail
8. Dusty Fruit
9. Two Humans
10. Olympics On Pot

Ryan McPhun以外のメンバーは流動的ですから、プログラミングだけでいいなら他のメンバーはいらないくらいでもあります。バックメンバーには頼らない作風になったとも言えます。ポップサイケな感覚はシンセポップにも活かされています。シンセポップというより80年代ポップス、ポストパンクなスタイルなので、イギリス的とも言えます。

あくまでもサイケポップのアレンジをシンセサイザーに置き換えたようなスタイルですから、スタジオエフェクトをシンセで代用しているようなものです。基本的には変わらない作風に新しい感覚を加えたという感じですが、新しさは全く感じません。作品ごとに60年代、70年代から80年代に至っただけなのかもしれません。自分のルーツを探る旅なのかもしれません。

Sun Lake Rinsed
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