2010年の作品です。前作はいかにもイタリアらしいプログレ感がありましたが、今回はかなり洗練されてきて、ポストプログレ的なサウンドになっています。アンビエントなサウンドをバックにライトフュージョンのような生演奏が淡々と奏でられていきます。ドラマティックにめくるめくようなプログレスタイルよりも、一人で作り上げていくにはこの淡々とした感じの方がやり易いと思います。
1. I Took A Journey
2. Robinia
3. Painted Leaf
4. This Summer
5. Unterkircher
6. Ghost Pine Sonata
7. Encore
ドラムやパーカッションも生演奏しているようです。シンプルになった分打ち込みに頼らなくなった部分もあるのでしょう。シンセはアンビエントなパッドサウンドに深いリバーブがかけられていますが、生演奏の部分はリバーブ少なめで、ゆったりした演奏のためか、だれてしまうところも合わせているという不思議なグルーヴになっています。多重録音しながらバンドをシュミレートしながら演奏しているのでしょう。
全体的にはお統一感があって、コンセプトアルバムのようになっているので、そこはプログレ精神が宿っていると思います。複雑にはせず、同時発音数を少なめにしたシンプルな聴かせ方をしているので古臭い感じはしません。淡々としていますが、物悲しい感じになっていないのが洗練された感じがします。かといって理屈っぽくもなく、不思議なファジー感がユニークな特徴となっています。
I Took A Journey