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[20171130]

Primes
(1998/07/14)
Greg Davis

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2009年のアルバムです。この年は複数の作品をリリースしていますが、どれもアンビエントな内容になっています。今回は5曲もあるので、内容に変化もあり、多少は退屈しないで済むかもしれません。今回の制作の意図は素数と音調の探求となっています。素数の組み合わせによる理論値で組み合わされたサインウエーブとリズムとハーモニーという音楽的なコンテクストという理論で制作されている、現代音楽的な解釈に基づいています。

1. Minimal
2. Happy
3. Palindromic
4. Lucky
5. Pythagorean

闇雲に作っているのではなく、それなりに理論付けて制作しているので、それなりに規則的な音楽とも言えますが、聴いている方はだから何だという解釈しか出来ません。コンセプチュアルな実験電子音楽かもしれませんが、音楽って確かに数学的な解釈で成り立つ事が出来ます。しかし、人間が演奏するという過程から考えると、もっとエモーショナルなものだと思います。

周波数など計算の上で生み出した電子音、シンセサイザーの音源を作り出すのに、そういう理論を持っていた方がスマートだと思いますが、適当にいじくりまわして偶然出てくる、自分の感性に合った音との出会いというものの方が魅力的だとも思います。音楽とは結果ですから、やり方は千差万別で構わないと思いますが、偶発性が説得力を持つような、天からの啓示を受けたような音楽の方が心を動かせると思います。どちらも滅多にあるものではありませんが。

Primes
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[20171129]

Mutually Arising
(1998/07/14)
Greg Davis

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2009年のアルバムです。またしてもドローンサウンドによるアンビエントな作品です。毎回音源を決めて、その音源で一つの作品を作っています。ブレイクビーツの場合、一つのサンプリング素材から1曲作ることにこだわるアーティストがいましたが、そういう主義に似ている感覚かもしれません。

1. Cosmic Mudra
2. Hall Of Pure Bliss

今回はコルグ等のシンセサイザーを使った電子音とクレジットされています。単音のドローンサウンドが徐々に厚みを重ねて重厚な音になっていきますが、音程は一つで、複数の似た音源が重ねられていきます。一昔前の現代音楽のフェイザー効果のような事をやっていますが、フェイザー効果にもなっていません。

何をやりたいのはっきり伝わってきませんが、一定の音程がただ単に鳴り続けるという曲が2曲用意されています。音色が徐々に多少変化していきますが、家具の音楽のように空間を演出しているに過ぎません。新しい試みがあるようにも感じられませんが、独自の感性を持っています。

Mutually Arising

[20171128]

Full Spectrum
(1998/07/14)
Greg Davis

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2009年のアルバムです。アンビエントな作品ばかりリリースするようになっています。今回は電子音が中心で、サンプリング音も加工して電子音と馴染むように作られているので、普通に長尺なアンビエントになっています。

1. Full Spectrum (Part One)
2. Full Spectrum (Part Two)

1曲を二つのパートに分けていますが、音色に変化がある程度で、ほぼずっとドローンサウンドです。これならいくらでも作品を作れると思いますが、あまり意図している事が明快に伝わってきません。もはや売れようという気概すら無いのかもしれません。

それでも少数派であっても支持してくれるファンに支えられているようです。ドローンサウンドをつなげていくだけなら素人でも出来そうですが、こういう音を作れるなら作ってみろと言わんばかりの加工をしまくっています。何か架空のサウンドトラックのようにも感じられますが、何にでも合う音ではあります。


[20171127]

九州場所は白鵬の優勝で幕を閉じました。史上最多の40回目の優勝となりました。ほとんど無敵状態でしたが、唯一嘉風に負けました。自ら物言いをつけた一番でしたが、あれは完全に成立した状態であり、白鵬が待っただと思わなかったにしても嘉風が勝っていた一番でした。嘉風を褒めるべき相撲でした。綱取りだった豪栄道は結局不戦勝も入れて9勝しか出来ませんでした。何度も綱取りのチャンスがありましたが、ことごとく御破算にしてきました。よっぽど綱に縁の無い力士のようです。

上位の結果
白鵬 14勝1敗 優勝
日馬富士 0勝3敗12休
稀勢の里 4勝6敗5休
豪栄道 9勝6敗
高安 8勝5敗2休
嘉風 6勝9敗
御嶽海 9勝6敗
照ノ富士 0勝5敗10休
琴奨菊 6勝9敗
阿武咲 8勝7敗
琴奨菊 6勝9敗
貴景勝 11勝4敗
玉鷲 11勝4敗
千代大龍 7勝8敗
栃煌山 4勝11敗
北勝富士 11勝4敗
松鳳山 3勝12敗


一番力強さを感じたのは貴景勝です。口を腫らしながらも11勝で殊勲賞。来場所は三役間違いありません。怪我さえなければ上位に定着出来るでしょう。北勝富士も11勝で技能賞。三役は間違いありません。遠藤は中盤まで調子良かったのですが、後半は疲れがたまっていたのか、押し負ける相撲が目立ちました。結局9勝止まり。逸ノ城は二桁勝ちました。何気ない相撲でも勝てていますから、後は気力を持続できれば本来の相撲が取れるはずです。休場力士が多く、怪我している力士も沢山いましたが、気力で場所を盛り上げてくれました。

千秋楽幕内全取組
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[20171126]

Midway
(1998/07/14)
Greg Davis

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2007年の作品です。アンビエントな作品、コラボレートと続き、これもアンビエントな作品になっています。もう音楽を作っているというよりは、空間を切り取ってちょっとした加工を加えるような現代音楽的な作品が続いています。音階も気にしなくていいし、ただ音の塊を鳴らしているような作風になってきました。

1. Ottawa, Ontario
2. Arlington, Massachusetts

環境音楽に近いかもしれません。ただ音が鳴っている。物言わぬ事は哲学的なメッセージを発しているような佇まいでもあります。重厚なコーラスが加わってくると宗教的な印象も生まれてきます。これまでも本をめくっている音だけとか、ボートを漕いでいる音だけとか、いろいろありましたが、これはタイトルからすると道路の音のようでもありますが、そうなっていません。

道という概念を哲学的に、宗教的に表現しているのか、アンビエントに縁遠い人にとっては退屈なだけの作品かもしれません。アンビエントに慣れている人でも、この引き延し方は退屈かもしれません。時間を有効に使いたい現代において、この作風は挑戦的とも言えるでしょう。売れようとか、そういう下世話なことは意味が無いほどに挑戦的です。

Midway

[20171126]

Somnia
(1998/07/14)
Greg Davis

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2004年の作品です。インディーズでは契約がさほどタイトではないので、一人のアーティストが複数のレーベルからリリースすることがありますが、多作でないと出来ない事ですし、コラボレートも多い彼はかなりの作品を連続でリリースしています。今回はアンビエントな内容になっています。

1. Archer
2. Clouds As Edges (Edit)
3. Diaphanous (Edit)
4. Campestral (Version 2)
5. Furnace
6. Mirages (Version 2)

昔のアンビエント作品はテープのカットアンドペーストによる歪な作品が多かったのですが、シンセの時代になるとなめらかなパッドサウンドを使ったものがアンビエントとして定着するようになっていきます。しかし、この作品は電子音をサンプリングして、あたかもテープのカットアンドペーストをしているような歪な編集を行っています。サンプラーではなく、メロトロンで作っているような感じでもあります。

確かに電子音だけで作ったアンビエント作品では面白くありません。一旦サンプラーに落として、リサンプリングする事で違和感を覚えるくらいのドローンサウンドを作っています。バチバチしているノイズはアナログ盤からサンプリングしてるのかもしれませんが、そういう事を演出しているのかもしれません。普通に作ってしまったら退屈なアンビエントになるところを、一手間も、二手間もかける事で、つい聴きってしまうアンビエント作品に仕上げています。

Diaphanous (Edit)
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[20171125]

Curling Pond Woods
(1998/07/14)
Greg Davis

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2004年のアルバムです。サンプラーの役割が多くなってきています。フォークトロニカという概念が定着し始めていますので、電子音よりもサンプリング音源を多用するようになっています。初期の頃のフォークトロニカはエレクトロニカの発展系でしたので、どちらかと言うとビートがありますが、徐々にビートにこだわらない作風が増えてきます。そんなビートにこだわらない作風に既になっています。

1. Red Barn Road
2. Brocade (Rewoven)
3. Improved Dreaming
4. Shoes & Socks
5. Slightly Asleep
6. At My Window
7. Centermost
8. An Alternate View Of A Thicket
9. Curling Pond Woods
10. Air

楽器以外の音源をサンプリングしたり、日常の音をサンプリングする事で、日常を切り取ったような作風になっています。これに影響されているのが日本のフォークトロニカのアーティスト達です。所謂フォークトロニカというのは、エレクトロニカのサンプラーを多用した作りになっている事が多く、実際にアコースティック楽器を演奏する人もいますが、楽器が弾けない人はサンプラーに頼る事になります。

ブレイクビーツとも違う、環境音楽とも違う、サンプラーの可能性を一歩進めたという意味では、フォークトロニカの概念は画期的だったと思います。生演奏してもいいところをあえてサンプリング素材としてカットアンドペーストしていく。そこに、これまでにはない新しい概念が生まれるのです。コンクリートミュージックとも少し違います。あくまでも音楽として機能させていく。新しい表情を手に入れていくのです。

Brainwaves
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[20171125]

Arbor
(1998/07/14)
Greg Davis

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アメリカのミュージシャンGreg Davisの2002年のファーストアルバムです。エレクトロニクスが強めのフォークトロニカになっています。アンビエントな雰囲気のエレクトロニクスにサンプラーによるランドスケープなサウンドを織り交ぜる、日本によくいるタイプのフォークトロニカになっています。しかし、当時の日本ではまだこんな感じの作品はありませんでしたので、先駆者だと言えるでしょう。

1. Submersion Tank Part One (V.2)
2. Coventry
3. Eleven Eight
4. Cumulus
5. Nicholas
6. Walking Home
7. Sea Green And Cyan (V.2)
8. Thirteen Eight B (V.3)
9. Arbor

サウンド的にはヨーロッパのインディーズっぽい音ですが、アメリカのインディーズでも先鋭的なミュージシャンが登場するようになっています。当時はブレイクビーツやドラムンベースが下火になり、エレクトロニカの時代になっていきますので、サウンド的には時代にあった音になっています。それに加えて、サンプラーによるアコースティックな楽器を織り交ぜたフォークトロニカという概念も徐々に浸透していきます。それに近い雰囲気です。

フォークトロニカという概念を成立させるためにには、アコースティック楽器を使用するという分かり易さが必要でした。その後フォークトロニカの概念が定着してくると、楽器にこだわらないサンプリング音源を使うようになっていきますが、既に楽器や分かり易さにこだわらない作風になっています。あくまでもまだエレクトロニクスが主体となっています。

Nicholas

[20171124]

The Family Tree: The Leaves
(1998/07/14)
Radical Face

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2016年の作品で、The Family Tree: The Leavesシリーズ第三弾、最終章にであり、現在までの最新作になります。より洗練されたフォークソングにプログレ的なロック色も加わり、壮大なスケールで物語が語られていきます。サイモンとガーファンクルのような繊細さとパットメセニーのような解釈のアメリカンミュージック。素晴らしい完成度です。

1. Secrets (Cellar Door)
2. Rivers in the Dust
3. Everything Costs
4. Midnight
5. The Ship In Port
6. Photograph
7. Third Family Portrait
8. The Road To Nowhere
9. Old Gemini
10. Bad Blood

ヴィオラとコーラスでゲストが参加していますが、後はほぼ一人で作り上げています。かなり完成度の高いソフトロックとしても捉えることが出来ます。シンセやサンプリングドラムなど現代的な音色も出てきたということは、物語も現代に近づいてきたという事でしょう。哀愁の中にも躍動感が満ちています。さほど田舎でもないアメリカの割と裕福な家庭の出来事というイメージが浮かび上がってきます。しかし、どこか満たされていない。

ゲストボーカルが入っているので、コーラスも壮大になっています。ここまで壮大に作り上げているのに、無駄な音が一つもありません。全てが物語を語るに必要なパーツになっています。そしてしっかりとその役割を果たすように演奏されています。かなり説得力のある音楽に仕上がっています。もっと高く評価されて認知度も広まるべき名盤です。

Secrets (Cellar Door)
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[20171123]

The Family Tree: The Bastards
(1998/07/14)
Radical Face

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2015年のアルバムです。The Family Treeシリーズ第三弾となりますが、こちらは番外編でEPでフリーダウンロードで紹介されたThe Bastardsシリーズ4部作を一つのアルバムにまとめたものになります。本来は次回作のThe Leavesで三部作として完結するものですが、三部作の中に入れるには雰囲気が違うという事でアウトテイクとされていた曲を集めたものになります。

1. Sisters
2. Baptisms
3. Servants and Kings
4. All Is Well (It’s Only Blood)
5. All Is Well (Goodbye, Goodbye)
6. Second Family Portrait
7. Letters Home (Aftermath)
8. We’re On Our Way
9. West
10. Small Hands
11. Nightclothes

アウトテイクとされていますが、素晴らしい曲ばかりです。一人で作られていますが、見事なオーケストレーションをサンプリング素材で作り上げています。生オーケストラと違いが分からないほどです。アレンジが壮大になり過ぎてアウトテイクとされたのかもしれませんが、それだけ音楽としての出来栄えは見事なもので、これを未発表にするのはもったいないのでアウトテイクとして紹介されていますが、フリーでリリースするというのは太っ腹過ぎます。

これも含めてThe Family Treeシリーズは4部作でいいと思います。確かに曲によってはやり過ぎな感じのアレンジになっているのもありますが、表現としては間違っていません。作曲法としてギターによる弾き語りに必要に合わせて楽器を加えていくというやり方でアレンジを加えていく、必要おでないなら弾き語りだけになるパートもあり、その楽器の増減が絶妙な表現になっています。この作品では、その増やし方が派手になり過ぎてしまった曲が多いようです。それだけ内容的には素晴らしい仕上がりになっています。

The Bastards (Volumes 1-4)
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[20171122]

The Family Tree: The Branches
(1998/07/14)
Radical Face

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2013年のアルバムで、The Family Treeシリーズ第二弾です。今作も一人ですべて演奏しています。小説家でもある彼にとってのアメリカの家族の歴史を紐解く物語。それを弾き語りで歌う吟遊詩人のように曲を作り、それに楽器を増やしたり、減らしたりの一人オーケストレーション。情緒的で壮大なスケールで描いています。

1. Gray Skies
2. Holy Branches
3. The Mute
4. Reminders
5. Summer Skeletons
6. The Crooked Kind
7. Chains
8. Letters Home
9. From The Mouth Of An Injured Head
10. Southern Snow
11. The Gilded Hand
12. We All Go The Same

コンセプトアルバムになっているから、曲調の似た雰囲気から徐々に盛り上がっていきます。音楽的にアイルランドから移民してきた家族のようなイメージを受けます。アイルランドのトラッドフォークやケルトミュージックがアメリカに流れ着いて、アメリカのフォークソング、カントリーなどに変化していきます。故郷を忘れないような想いがやがてアメリカの大地での暮らしを歌い継いでいきます。

アメリカには黒人がもたらした音楽があります。ジャズ、ソウルミュージック、その手法を手に入れた白人がもっとおしゃれな音楽に洗練させていきます。若きカントリー系のミュージシャンにとって、それは無視出来ない文化であり、カントリーにも取り入れて都会的な音楽へと発展させていきます。古き伝統から解放されたカントリーミュージックはおしゃれで、新しいジャンルの音楽として今では定借しています。だからカントリーフォークと言っても引き出しはいくらでもあるのです。そうした武器を自然と身に付けた彼にとっての一大叙情詩です。

Gray Skies
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[20171121]

The Family Tree: The Roots
(1998/07/14)
Radical Face

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2011年のアルバムです。The Family Treeシリーズの第一弾になります。家系図というコンセプト。生い立ちを紹介していくような流れでシリーズ化されていきます。インディーズだから許されるような内容ですが、曲の方は緻密に作られています。アメリカの家庭ですから、フォークカントリーな曲調から始まっていき、プログレのような壮大な展開へと発展していきます。

1. Names
2. A Pound Of Flesh
3. Family Portrait
4. Black Eyes
5. Severus And Stone
6. The Moon Is Down
7. Ghost Towns
8. Kin
9. The Dead Waltz
10. Always Gold
11. Mountains

すべての楽器を一人で演奏するマルチレコーディング。DTM制作ですから珍しい事ではありませんが、基本は生演奏しています。打ち込みもそう感じさせないようなプログラミングになっています。アメリカのフォークカントリーも70年代のフュージョンの影響でAOR化していき、都会的な洗練された音楽に発展していきます。彼も又洗練されたフォークカントリーを作り出していますが、基本的なフォークカントリーの部分をブレさせないような見事なアレンジになっています。

カントリーはマイナーとメジャーに7thを多用する程度のものですが、それ以外のテンションも使う事でマイルドな雰囲気を作り出す事が出来ます。そうする事で歌の旋律も多様化していき、ポップスとして完成されていきます。使える音程が増える事で様々な形に対応出来ていきます。そうなっていくと別物になりがちなところを、あくまでもカントリーフォークとして聴かせる妙があります。

Full Album
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[20171120]

白鵬が全勝で折り返し、日馬富士は白星無しで休場、諸問題でも騒がせています。稀勢の里は状態が起きることが多くまだ4勝。綱取りの豪栄道は序盤気迫もあり落ち着いていましたが、勝ち急ぐ故に叩いたり、引いたりの悪い癖が出て2敗、その後まだ気迫のある相撲が取れるようになりましたが、例え優勝したとしても2敗の成績で横綱になれるのかは疑問が残ります。照ノ富士も全く勝てないまま休場。平幕陥落が決定しました。一からやり直しです。

中日までの上位の成績
白鵬 8勝0敗
日馬富士 0勝3敗6休
稀勢の里 4勝4敗
豪栄道 6勝2敗
高安 5勝3敗
嘉風 4勝4敗
御嶽海 5勝3敗
照ノ富士 0勝5敗4休
琴奨菊 2勝6敗
阿武咲 2勝6敗
貴景勝 6勝2敗
玉鷲 6勝2敗
千代大龍 3勝5敗
栃煌山 0勝8敗
北勝富士 6勝2敗
松鳳山 3勝5敗


貴景勝が安定した強さを見せて2横綱1大関を破る成績です。筆頭ですから三役が見えてきました。逸ノ城は7勝とかなり久しぶりに前に出る圧力が勝につながるようになりました。遠藤も5勝で、土俵際の粘りも出るようになり、不利な体勢でも諦めない相撲が取れるようになりました。体調もいいのかもしれませんが、勝つという意欲が取り組みに出ています。やはり心技体という三拍子が揃わないとうまくいかないのが相撲道のようです。その点では白鵬の安定感は並外れています。

中日幕内全取組

[20171119]

Ghost
(1998/07/14)
Radical Face

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2007年のアルバムで、正式なファーストアルバムになります。コンセプトアルバムのような構成になっており、カントリー調のフォークソング。そこから発展させたソフトロックになっています。前作のような明るいだけの感じではなく、郷愁を誘うようなしみじみとした部分も出てきました。曲作りも単なるフォークソングでは終わっていません。かなり幅が出てきました。

1. Asleep On A Train
2. Welcome Home
3. Let The River In
4. Glory
5. The Strangest Things
6. Wrapped In Piano Strings
7. Along The Road
8. Haunted
9. Winter Is Coming
10. Sleepwalking
11. Homesick

シンプルな演奏と重厚なアレンジへと発展していく流れなど、ドラマティックな演出、カントリータッチも演出の一つになっています。70年代のカントリーフォークからA.O.R.に進化していくようなティンパンアレイ的な雰囲気、ピュアで素直な曲作り、毒がない感じがしますが、哀愁感が加わった事で毒の無さも気にならなくなってきました。そに加えてサンプラーも大胆に使いこなすところが70年代にはない感覚となっています。

ブラックミュージックだけがアメリカの音楽ではありません。ヨーロッパから流れてきたフォークソング、それがカントリー、ブルーグラスなどに発展してきて、ある意味多くのアメリカ人のソウルミュージックになっています。いまでもカントリーは独自に根強い人気を持っていて、そういうベースを持ちながらもオルタナな感覚も持たせ、それでいてピュアなポップ感覚を持った、あまり野心を感じさせない感じが切なくも感じます。

Full Album
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[20171119]

The Junkyard Chandelier
(1998/07/14)
Radical Face

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アメリカのミュージシャンBen Cooperの一人プロジェクトRadical Faceの2003年のファーストアルバムです。自主制作でリリースされています。カントリーフォークタッチの軽快で明るい感じの曲調です。曲だけならいかにもアメリカらしい感じの曲調ですが、最近の若者らしく打ち込みもありのデジタルな処理もこなしています。90年代ならダウナーな感じになりがちですが、この明るさは新鮮です。

1. Stitches In My Side
2. The Scarecrows Are Marching
3. Martyr
4. Confidants And Fish Hooks
5. Junkyard Chandelier
6. Fog In The House Of Lightbulbs
7. Pockets Full Of Ink
8. Runs In The Sidewalk
9. Paper Birds
10. Chewing Bottles
11. Burning Bridges

アメリカにはソフトロックというジャンルがありましたので、その流れを汲んでいると思えば理解できます。オタクも暗い印象だけじゃないということですか、こんな純粋な明るさを表現出来るオタクって、オタクじゃないのかもしれません。しかし、現在のアメリカでは少数派であり、自主制作でしか表現の場がなかったのも仕方ありません。しかし、この完成度、表現力はやがて認められていく事になります。

作曲能力もしっかりしていますし、主流ではないにしろ、世に出てくるべき人なのだと思います。こういう曲を素直に好きだと言える人は自分に嘘をつかない人だと思います。ひねくれてばかりいる事がかっこいいと思っている勘違い人間には理解できないかもしれませんが、音楽って、こんなに楽しくてキュンと来るものだというのが原点だと思いますから、こういう音楽も地味にでも広がってくれるときっといい社会になれると思います。

Full Album
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[20171118]

iNK
(1998/07/14)
Merz

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2016年のアルバムです。アンビエントでテクノなスタイルになってきました。ポップさは影を薄めてコアハードなアシッドテクノ。歌もかなり加工してあります。スタイルとしては売れる作品を作り上げていますが、これも自主制作でのリリースになっています。アレンジは90年代、歌は80年代な感じのポップさを持っています。その組み合わせってあんまりないので、さらに挑戦的な試みをしてきています。今年Entrance Is Everywhereというアルバムをリリースしますが、まだ情報がないので、これが現在までの最新作になります。

1. Little Bird
2. Winterkill
3. Ten Gorgeous Blocks (Ewan Pearson Mix)
4. Ink
5. Rinka Hard Hammer
6. Soyinka
7. Limitless One
8. Freed

プログレ路線をデジタルな表現にして、シンプルでポップにデフォルメしてきたら、それはそのままこのドラムンベースなスタイルに行き着いてしまったという感じです。それはある意味ロック、テクノの歴史そのものであり、それを個人的に体現してきたのであって、結局こうなるのか、という感想しかありません。ここまでくると、もう一歩先に進まないと面白みはありません。

ただ、このアレンジにこんなポップな歌が乗っかってくるというのは素晴らしい事なので、そこを強調すればいいのに、インスト面の方が強調されてしまっている感じがします。アレンジ面は新しいものはありません。ただ、ポップフォーマット感覚があるので、普通のテクノとは違うアプローチがあるくらいです。ここはまだ通過点だと思うので、今後どこまでこのスタイルを突き詰めていくのかが気になるところです。

Little Bird
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[20171118]

Thinking Like a Mountain
(1998/07/14)
Merz

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2015年のアルバムです。バンド演奏になっていますが、プログラミングも重要なパートになっています。その上でのさらなるプログレな曲作りになっています。ジョンアンダーソン風がツボに入ったのか、より壮大なスケール感のある作品になっています。でもこの人の歌い方は本来レイデイヴィスなので、レイデイヴィスがプログレしているような感じになっていて面白いです。

1. Shrug
2. Crying Shame
3. Oblivion
4. Dear Ghost
5. Absence
6. Serene
7. Ten Gorgeous Blocks
8.Mercy

自主制作でダウンロード販売でリリースされていましたので、自分でも売れるような内容でない事は承知の上でやりたい事をやっています。曲自体はプログレなスタンスになっていますが、デジタル処理はテクノ感覚なところがあって、かなり斬新な内容になっています。ただ、そこまで分かってもらうには時間がかかるような内容なので、聴いてすぐ食いつくようなポップ作法は取り払っています。そこが自主制作ならではの覚悟になっています。

売れる為にはやりたい事を歪曲しなければならない事がほとんどでしょう。プロとしてはお金を稼ぐ事も必要になってくるのでしょうがありませんが、アーティストとしてのプロ意識を持つならば、やりたい事を追求するのが使命でもあり、売れる事よりも良い作品を残す事が天命でもあると思います。その為に自主制作という選択が最近は多くなっています。自主制作はかなり負担でもあり、リスクが多くなりますが、作品として残せるなら後は時の判断に任せるしかありません。好みが分かれる内容ですから、評価される日が来るかはわかりませんが、現在進行形なプログレファンの私には好みな作品です。

Shrug
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[20171117]

No Compass Will Find Home
(1998/07/14)
Merz

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2013年のアルバムです。ポップでありながらもプログレなコンセプトアルバムになっています。今回はバンドスタイルではなく、打ち込みもありの凝った内容になっていますが、基本はやはりギター弾き語りでも完結出来るような曲になっていて、それがロックやテクノの要素をまといながらプログレ的に展開していきます。

1. Arrows
2. Judge
3. Eudaimonia
4. Toy
5. Credo
6. Goodbye My Chimera
7. Our Airman Lost
8. The Hunting Owl
9. Xynthia
10. No Compass Will Find Home

シンプルなアコギだけの演奏からテクノ解禁な派手な展開になっていきます。歌はポップでありながらも、どこかジョンアンダーソンを思わせるような歌い方になっています。これもある意味ブリットポップだと思ってしまうのは私だけでしょうか。ともかくコンパスも無く家路を探す旅は続いていくのでした。フォークトロニカという感覚では制作されておらず、あくまでもポップソングとしての完成度を楽しんでいる感じです。

ジョンアンダーソンのソロ作品を近代的に、シンプルにポップにデフォルメしたような感じ。キーが低めなのが親近感を与えるポップマジックになっています。リックウェイクマンもスティーヴハウもいないけれど、トレヴァーラビンはいるみたいなアレンジ。コーラスアレンジもアンダーソンっぽいです。コアなイエスファンにしか伝わらないような感じですが、それ抜きにしてもポップ作品として完成度の高いものになっています。

Arrows
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[20171116]

Moi et Mon Camion
(1998/07/14)
Merz

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2008年のアルバムです。ゲストを招いてのバンド編成での生演奏になっています。基本はギター弾き語りで完結するほどの曲になっていて、徐々にいろんな楽器が加わって盛り上がっていきます。80年代ポップスもオルタナも、ネオアコも通過してきたからこそのブリットポップ。ビートルズっぽい曲だけがブリットポップではありません。ブリティッシュロックの歴史を踏まえた上でのポップソングなのです。

1. Moi Et Mon Camion (The Eviction Song)
2. Call Me
3. Shun (Sad Eyed Days)
4. Malcolm
5. Silver Moon Ladders
6. Presume Too Much
7. Lucky Adam
8. Cover Me
9. No Bells Left To Chime
10. The First And Last Waltz

ブラックミュージックに憧れたモッズ文化を持つイギリスにとって、アメリカの音楽は憧れであり、イギリスの伝統音楽も絡めてさらに進化させて独自のブリティッシュロックを築いてきました。カントリーロック、フォークロックもパブロックの糧となりました。また他のヨーロッパの動きにも敏感で、ブリティッシュロックの歴史は良い意味での混血を繰り返してきました。その歴史の流れの先に辿り着いた、熟成されたブリットポップになっていると思います。

ビートルズの呪縛からの脱出もブリティッシュポップの宿命のようなところもあります。どちらかと言うとイギリス本国ではキンクスの方が国民的なバンドだったので、Merzの場合はキンクスに近い感覚があると思います。そう考えると、この曲の完成度は見事なもので、素晴らしい出来栄えになっています。イギリス人受けする音楽は必ずしも世界的に成功するものでない場合もありますので、世界的に売れていくには違う要素も必要になってくると思いますが、世界的にも優れたシンガーソングライターだと思います。

Call Me
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[20171115]

Loveheart
(1998/07/14)
Merz

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2005年のアルバムです。テクノの部分が無くなってブリットポップな感じになっています。2000年を越すと何でもありの時代になります。新しいムーヴメントが生まれなくなるので、何やっても正解みたいな感じになります。どんなジャンルの音楽にもファンがいて需要がありますので、何かに偏る必要が無くなったのです。ですからポップな曲をやっても問題ないのです。最後には良い曲を書いたものが勝つのです。

1. Postcard From A Dark Star
2. Dangerous Heady Love Scheme
3. Verily
4. My Name Is Sad And At Sea
5. Butterfly
6. At Night I Dream Your Bedroom's Crammed With Ducks
7. Warm Cigarette Room
8. Mentor
9. The Leaving Song (Yorkshire Traction)
10. Loveheart
11. The Winter Song

流行を気にしなくていいのなら、自分の一番得意な好きな分野で勝負するのが正解だと思います。ビッグヒットを飛ばすならある程度周りに合わせる必要があるでしょうが、そこそこ売れる程度なら、周りを気にしなくても良いと思います。ただ、誰でも音楽が作れる環境になり、プロなのか、アマチュアなのか分からないようなミュージシャンが世界中から音楽を発信するような時代になりましたので、それなりの個性を持っていないと埋もれるばかりです。

大きな特徴を持ったミュージシャンではありませんが、良い曲を書けるという強みを持っています。デビュー当時はメジャーリリースでしたが、さすがにインディーズリリースになると広く知られるのが難しくなりますが、良い曲を書き続ければ、必ず認めてくれる人がついてくれるはずです。シンセの音などは今風ですが、正統派ブリットポップな雰囲気はとても好感が持てます。

Postcard From A Dark Star
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[20171114]

Merz
(1998/07/14)
Merz

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イギリスのシンガーソングライターConrad Lambertの一人プロジェクトMerzの99年のファーストアルバムです。94年にはConrad Lambert名義ですでにデビューしていましたが、さほど売れずMerzとして再起しています。一人で演奏、プログラミング、歌をこなすマルチミュージシャンで、プログラミング的にはブレイクビーツ、ドラムンベース的ですが、アコースティック楽器を入れたり、既にフォークトロニカの片鱗を見せています。

1. Many Weathers Apart
2. Engine Heart
3. Lotus
4. Forsake
5. Lovely Daughter
6. CC Conscious
7. Starlight Night
8. Asleep
9. Blues Became
10. A.M. (Good Morning)

テクノミュージシャンというよりはシンガーソングライターであり、曲がしっかり作曲されていて、歌も表現力もポップミュージシャンのレベルで、プログラミングはあくまでも時代的な手法という印象です。なのでこの作品だけEpic ‎からメジャーリリースになっています。ただ、時代的に早すぎたのか、この後はインディーズ、その先には自主制作にまで行ってしまいます。

まず特徴としてはシンガーとしての実力派でありますが、ネオアコ的な雰囲気の歌です。作曲家としても申し分なく、テクノなアレンジではありますが、フュージョン、ポップス、ロックとしての完成度の高いものになっています。しかし90年代はオルタナ、ハウスなど、曲としては未完成な感じの方が売れていましので、しっかり作曲されていると古臭い印象を与えていました。ヒップホップ的な中途半端な感じが受けていたのです。それでも音楽としての完成度とテクノロジーを両立させるという手法は、古臭いどころか、かなり先を行っていると思います。現在でもここまで完成度の高いものは少ないです。より抽象的になるか、より音楽として完結するかですが、当時としてはかなり斬新な試みだったと思います。しかし売れないというのは皮肉なものです。

Many Weathers Apart
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[20171113]

1年納めの場所、九州場所が始まりました。鶴竜は休場していますが、白鵬が復活。休場明けの稀勢の里は心技体がバラバラで黒星スタート、同じく休場明けの高安はまずまずの出足。綱取りのかかる豪栄道も今のところは特に緊張もしていないので良いでしょう。関脇にまで落ちた照ノ富士はまだ体は万全ではなく、大関復活するための二桁は厳しいかもしれません。

初日の上位の結果
日馬富士 叩き込み 阿武咲◯
琴奨菊 上手出し投げ 白鵬◯
稀勢の里 押し出し 玉鷲◯
◯豪栄道 押し出し 貴景勝
千代大龍 引き落とし 高安◯
◯御嶽海 押し出し 栃煌山
◯松鳳山 突き落とし 嘉風
照ノ富士 押し出し 北勝富士◯
千代の国 寄り切り 逸ノ城◯
◯宝富士 小手投げ 荒鷲◯
◯千代翔馬 肩透かし 栃ノ心


上位に上がってきた逸ノ城と遠藤はまずまずの出足。日馬富士は黒星スタート。食い物も女も美味しい九州場所は波乱が多いですが、やはり白鵬が一番安定してるようです。先場所休場していた力士が多いですが、休場していた時に何をしていたかがはっきり出てしまうところはあるでしょう。誰が優勝してもおかしくありませんが、熱気溢れる取り組みを期待したいと思います。

初日幕内全取り組み

[20171112]

Resurgam
(1998/07/14)
Fink

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2017年のアルバムで現在までの最新作になります。同年にリリースしたFink's Sunday Night Blues Club, Vol. 1はもろブルースでしたが、こちらはロック、ソウル色を強調した作品になっています。アコースティックではなく、エレキギターを演奏して、デジタルなサウンドもあります。ブルースを基にしているのに変わりはありませんが、ゴスペル調の歌い方になっています。

1. Resurgam
2. Day 22
3. Cracks Appear
4. Word To The Wise
5. Not Everything Was Better In The Past
6. The Determined Cut
7. Godhead
8. This Isn't A Mistake
9. Covering Your Tracks
10. There's Just Something About You

ブルースロックがハードロックへ発展していきますが、その辺のダイナミックな雰囲気を持っています。ロバートプラントはそれに対してコズミックエナジーと呼んでいました。ジャニスはコズミックブルースと呼んでいました。メタリックはロックではなく、魂が昇華されていくようなエネルギーを感じていたのでしょうし、感じさせてくれていました。そういう意味でもゴスペルはロックに取り入れられる事でカッコよくなっていきます。

ブルースはウィスキーアンドシガレットでありますが、60年代後半にはドラッグも関わってきます。ヒッピーカルチャーは宇宙と繋がろうとしていました。そうしたエネルギーに満ちたロックは不健康でありながらも聴く人の心を揺さぶりました。それを不健康にならずにも受け継ぐ人が少なからずもいます。Finkも又ブルースを追求する先にそのエネルギーを見出したのだと思います。この路線を進んでくれればもっと知名度は上がっていくと思いますし、広く知られていかなければならないミュージシャンだと思います。

Resurgam
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[20171111]

Horizontalism
(1998/07/14)
Fink

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2017年のアルバムです。よりブルージーな内容になっています。オリジナルソングとしては様々な要素を取り入れていった方がオリジナリティを追求できますが、既に完成されているブルースという枠組みでオリジナリティを追求するのは難しいものです。既に多くの人たちが作り上げてきた歴史がありますから、それらの手法を拝借する形になるからです。それでも彼は純粋なブルースを追求する道を選んでいます。

1. Cold Feet
2. She Was Right
3. Little Bump
4. Boneyard
5. Hard To See You Happy
6. Keep Myself Alone Now
7. Hour Golden
8. Black Curls

黒人音楽、ルーツミュージックというのは、いつまで経っても廃れません。その上に新しい音楽が成り立っていきますが、その基本となるものは揺るがないのです。例えばヒップホップ、ラップもその部類に入ると思っています。もはやスタンダードです。ですから、その上に新しい音楽を成立させていかなければなりませんが、それが出来ていないのが現状です。ルーツ音楽のまま、いまだにラップが新しいと錯覚しているところがあります。もう相当古い音楽です。なのにその先に進めるミュージシャンが登場していないのです。

安易な方向に進みがちな人間の弱さを物語る出来事です。リズムを強調して旋律がほぼないシンプルなラップ。シンプルになる事が宿命づけられているので、そこから発展していく事を想像すらしていないのでしょう。ルーツミュージックを守る事は悪くはありません。ただラップをいまだに新しいと言う風潮は止めて欲しいのです。そういう事は恥でしかないのです。ルーツミュージックを追求する事は悪い事ではありません。ある意味新しい事を追求するより難しい事かもしれません。そういう挑戦的な作品になっています。

Cold Feet
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[20171111]

Hard Believer
(1998/07/14)
Fink

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2014年のアルバムです。これまでの作品の中でも一番成功したアルバムになっています。内容的にはさらに磨きこまれたブルースフォークになっています。それでいて原点に立ち返ったかのようなシンプルで、よりブルースを強調した内容になっています。つまり、ベテランとしての味わいと老練さを身につけた事になります。とてもシンプルなのに評価が高いという結果に結びついています。

1. Hard Believer
2. Green And The Blue
3. White Flag
4. Pilgrim
5. Two Days Later
6. Shakespeare
7. Truth Begins
8. Looking Too Closely
9. Too Late
10. Keep Falling

同じ事をやっていても質が良くなっていけば、それは磨かれ抜かれた珠玉の音楽となっていきます。バンドとしてのコンビネーションを強固なものになっていますが、基本はアコースティックギターによる弾き語りになっていて、バンドアンサンブルは控えめにアレンジされています。そのセンスがシンプルになりながらも進化を感じさせてくれます。この哀愁感はレディオヘッドに近いものになっています。

派手なヒットチャートの曲も人気がありますが、どの国の人でも哀愁感漂う音楽に心の琴線をゆすぐられるものです。ダンスナンバーが多い昨今、ダークでありながらも哀愁溢れるオルタナが今でも人気があるのです。大まかに喜怒哀楽に分けられる感情、その日の気分で聴く音楽を選択するリスナー、こういう音楽を好む人が心が病んでいるのか、派手な曲を好む人が心が病んでいるのかは何とも言えません。どちらにしても日常満たされない想いを埋めてくれるのが音楽の力なのであります。

Hard Believer
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[20171110]

Perfect Darkness
(1998/07/14)
Fink

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2011年のアルバムです。トリオによる演奏が中心になっていますが、ストリングスやホーンとは別にエレクトロニクスも表立って使うようになっています。基本のフォークブルースを進化させていった先はフォークトロニカ的な表現も含むようになっています。脱エレクトロニクスの衝動からフォークブルースのアコースティックなスタイルになりましたが、プログラミングも拘らずに使うようになり、いよいよ本格的に自分のスタイルを固めてきたようです。

1. Perfect Darkness
2. Fear Is Like Fire
3. Yesterday Was Hard On All Of Us
4. Honesty
5. Wheels
6. Warm Shadow
7. Save It For Somebody Else
8. Who Says
9. Foot In The Door
10. Berlin Sunrise

エレクトロなサウンドも加わる事により売上も伸びてきます。ちょうど東日本大震災の年でもあり、東日本大震災救済コンピNIHON KIZUNAにタイトル曲を提供しています。日本にも少なからずも関わってくれているのです。曲も歌詞もより完成度が高まって、フォークっぽいロックな内容になっています。それはソウルもジャズも様々な要素を含みながらもテクノの手法も含むようになり、より表現の幅を広げています。

ある意味オルタナなフォークバンドって感じです。どんなに楽器パートが増えていっても歌の存在感が際立っていますので、それだけ曲の完成度、質が高くなっています。あくまでもブルースフォークという軸はブレることなく進化しています。洗練され、磨かれ、ダイヤのような輝きを放っています。こう言う人がインディーズに甘んじている時代でありますが、メジャーとの格差は知名度のみで、内容は凌駕していると言えます。

Full Album
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[20171109]

Sort of Revolution
(1998/07/14)
Fink

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2009年のアルバムです。更に進化、洗練されてきて、基本はブルースフォークですが、ブルースの部分が薄れてきて、ロック、ポップスの領域に入ってきました。この時点でFinkというのはバンド体制になってきて、ベースのGuy Whittaker、ドラムのTim Thorntonが固定メンバーになりトリオ編成となります。ライブを重視するようになります。

1. Come So Far
2. Move On Me
3. Six Weeks
4. Nothing Is Ever Finished
5. See It All
6. Q & A
7. If I Had A Million
8. Pigtails
9. Maker
10. Walking In The Sun

ブルースはアメリカのロック、ポップスの原点ですから、そこから様々な枝分かれをしていきます。ですから進化、洗練されてくるようになると、ゴスペル、ジャズ、ソウル、ロックの要素をまとってくるようになります。そしてポップスとして成立するようになっていきます。しかし、基本が揺るがないので、独自のスタイルを固めながらの進化になっています。

バンド体制になってきたので、ロックバンドだと言ってもおかしくありません。アコースティックギターを中心にしもロックバンドとしては成り立ちます。今回はピアノも目立ちます。そしてちょっとしたエフェクトも加えています。そこは元テクノミュージシャンですから、いかような効果も作り出せますが、テクノにはならない程度で止めています。かなりソウルフルな曲が多くなっています。

Move On Me
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[20171108]

Distance and Time
(1998/07/14)
Fink

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2007年のアルバムです。フォークブルース路線を更に進化させた内容になっています。まるでTracy Chapmanのような、テンションコードも使ったモダンなフォークブルースになっています。生演奏の空気感も大事にしていますが、デジタル処理したクールな雰囲気も大事にしています。単なる懐古主義ではなく、現在進行形の洗練されたスタイルを身につけています。

1. Trouble's What You're In
2. This Is The Thing
3. If Only
4. Blueberry Pancakes
5. Get Your Share
6. Under The Same Stars
7. So Many Roads
8. Make It Good
9. Little Blue Mailbox

ルーツミュージックの泥臭さも残しつつ洗練されたサウンドに仕上げるというのは、相当センスが求められるものですが、その課題はクリアしています。何度も同じ言葉を繰り返すところがブルース的ですが、それをループしているような感覚にしているのでヒップな雰囲気を作り出しています。アコースティック楽器だけにこだわらず、エレクトリック楽器、中にはシンセっぽい音も入っていたりしますので、レイドバック志向とは違った姿勢を持っています。

リズムの作り方もクールでかっこいいです。これでヒット曲でも作ればメジャーシーンに殴り込みをかけられます。ルーツミュージックは今でも根強い人気がありますし、それを近代的に洗練されたスタイルに磨いていますので、若い人にも受け入れ易いと思います。ロックやテクノ、フュージョンなどをこなしてきた人が作ったからこそ、そしてその人が何の制約も無い強い意志を持って作っているからこその格好良い音楽になっています。

Trouble's What You're In
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[20171107]

Biscuits For Breakfast
(1998/07/14)
Fink

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2006年のアルバムです。前作から6年の歳月が経っていますが、スタイルも激変しています。ギター弾き語りによるブルースフォークを生演奏しています。自ら歌うことを選択、しかもアコースティックギターによるブルーススタイル。脱エクトロニクスの方向へ進んでいくのですが、さすがに編集はモダンな感覚で処理されています。

1. Pretty Little Thing
2. Pills In My Pocket
3. You Gotta Choose
4. All Cried Out
5. Hush Now
6. Biscuits
7. So Long
8. Kamlyn
9. Sorry I'm Late (XFM Flo-Motion Session)

かなり泥臭いブルースもありますが、All Cried Out以外は全てオリジナル曲です。本気でこの道に取り組んでいます。リズムがジャムバンド風なので古臭い感じはしません。ちょっとした空気感に現代的なものを感じますから、今の時代に行われているブルースだというのが伝わってきます。

アレンジにもダブやジャズの雰囲気があって、16ビートのブルースになっています。本来8ビートのブルースの裏を入れる事で16ビート感が出てきてロック的な感覚になります。これはツェッペリンが築いてきた手法ですが、それをもっと現代的に行っています。曲自体は8ビートでも裏の刻みを入れる事で曲の雰囲気を崩すことなくカッコ良くなります。裏を刻むのは残響音だったりもします。その辺の編集が現代感を醸しています。

Pretty Little Thing
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[20171106]

Fresh Produce
(1998/07/14)
Fink

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イギリスのアーティストFin Greenallの一人プロジェクトFinkの2000年のファーストアルバムです。ダブベースのドラムンベースを分解したようなスタイルになっています。90年代を凌駕してきたドラムンベースの残党なのでしょう。ジャズっぽい和音とダブ的なアレンジ、ドラムンベースほど近未来な雰囲気でないところが特徴と言えるでしょう。

1. Tubb Journey
2. Fink Vs DJ Alicat
3. We Are Ninja
4. Break N Enter
5. Ever Since I Was A Kid (Pt 1)
6. It Seemed I Collected Something (Pt 2)
7. Good Day For Hippos
8. Green
9. Celebrity Speedtrap
10. Bristol Switch

ドラムンベースほど細かなリズムではなく、どちらかと言うとビッグビートに近いサンプリング処理をしています。やっている事はブレイクビーツかもしれませんが、音源がドラムンベースっぽいだけか、その混血感が特徴かもしれません。2000年頃にはこの手法は飽きられ始めていましたが、新鮮な感じがするのは、その新鮮な混血感によるものだと思います。

DJでもありますが、ダウンテンポな緩いリズムなのでクラブでは盛り上がらないと思いますが、その辺が新しい感覚に感じます。ダンスミュージックが絶対的な存在になって久しいですが、踊らせないぞ的なエレクトロニクスの方が私は好感が持てます。そもそもドラムンベースで踊るなんて相当難しいですが、こういう音楽を流しているイギリスのレイヴシーンって相当クレイジーな夜になっていたに違いありません。

Full Album
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