2009年のアルバムです。またしてもドローンサウンドによるアンビエントな作品です。毎回音源を決めて、その音源で一つの作品を作っています。ブレイクビーツの場合、一つのサンプリング素材から1曲作ることにこだわるアーティストがいましたが、そういう主義に似ている感覚かもしれません。
1. Cosmic Mudra
2. Hall Of Pure Bliss
今回はコルグ等のシンセサイザーを使った電子音とクレジットされています。単音のドローンサウンドが徐々に厚みを重ねて重厚な音になっていきますが、音程は一つで、複数の似た音源が重ねられていきます。一昔前の現代
音楽のフェイザー効果のような事をやっていますが、フェイザー効果にもなっていません。
何をやりたいのはっきり伝わってきませんが、一定の音程がただ単に鳴り続けるという曲が2曲用意されています。音色が徐々に多少変化していきますが、家具の
音楽のように空間を演出しているに過ぎません。新しい試みがあるようにも感じられませんが、独自の感性を持っています。
Mutually Arising