2016年のアルバムで現在までの最新作になります。穏やかな雰囲気で始まる前作とも違う内容になっています。昔はバルカン地方のフォークソングを引用していましたが、イタリアや地中海周辺の
音楽を引用するようになっています。穏やかなのに徐々に荒れた海になってくる感じはこの人の性分なのでしょうか。
1. A Beginning
2. The Calm Before
3. The Feast Of St. Stephen
4. I Only Wanted To Give You Everything
5. Wings & Crown
6. The Allegory Of The Cave
テンポアップすれば明るい曲になるところですが、穏やかにゆったりとした流れはどんどん郷愁を醸し出して来ます。昔のような絶望感は無くなりましたが、どこかまだ過去を引きずっているような哀愁を持ちながらも、前向きに生きていこうとする男のセンチメンタリズムは持っています。
この主人公に明るく笑える日々はやってくるのでしょうか。それでも荒れ狂う海に船を漕ぎ続ける。まるでヨーロッパ映画のような雰囲気の主人公の為のサウンドトラックのような作品です。非ロックなサウンド、
音楽ですが、こういうものにロックを感じられるのが本当のロックファンだと思います。ロックは生き様ですから、カッコつけるだけの
音楽ではないのです。
Full Album