2003年のアルバムです。曲調が明るくなり、トロピアカルな海の印象を受けます。ドイツっぽくないというか、かなりこれまでと印象が違います。ほぼ生演奏でテクノっぽくないと思いますが、それはミニマル感が薄れているからだと思います。長いスタンスだとループしているようなところもありますが、ミニマルではありません。
Tulpen
Ankern
Terrasse
Blank
Ohne Orte
Zehn Tage
Erste Bohne
Lichten
Verlang
Zweite Bohne
ミニマル感が無くなっただけでこれだけ印象が違うというのも面白いもので、曲って何小節かの繰り返しなので、大きなスタンスで言えばミニマルな要素は持っていますが、同じ事の繰り返しに感じさえないような旋律を設ける事でループ感をぼやかしているだけに過ぎません。そのぼやかしを無くして短いループを繰り返すのがミニマルであり、そのミニマルな印象が無くなっています。
普通の
音楽になってしまったとも言えますが、長い尺ではミニマル精神が残っており、フィールドレコーディングによる効果音など、いつもの感じも残っています。完全に普通にはなっていません。その微妙な感じが印象的な作品になっています。でもいつも以上に歌心があるので、聴き易い、敷居の低いにアルバムになっていると思います。
Tulpen