2017年の作品で、映画のサントラ盤になっています。実に真っ当なアンビエント作品になっています。これまでの特徴的なサウンドは影を潜め、正統派なサウンドメイキングをしています。映画のサウンドトラックでありながら、自主制作でリリースするという報われない状況のようですが、映画もマイナーな映画なので致し方ないのでしょう。
1. Ama
2. Winding
3. Making
4. Nucleus
5. Sps
6. Words
7. Tonal
8. Eme
9. Four
10. Beginning
映画はミュージシャンのドキュメンタリーフィルムという内容で、このサントラの意味も曖昧な感じもします。しかし、彼のオリジナル作品としてはそれなりの意味があるものだと思います。サンプラーばかり使っていた彼が、ほぼシンセサウンドだけでアンビエント作品を作っているからです。
あまりにもまとも過ぎて特徴も見つけにくいのですが、アンビエント作品としては穏やかで、優しい雰囲気を持った内容になっています。毒が無いという印象もありますが、こういうヴァンゲリス的な作品もたまにはいいと思います。機材も変わったのか、音色を楽しんでいる感じがします。
The Art of Listening