2012年のアルバムです。テープループと言う事で、オープンデッキによるループだとばかり思っていたら、カセットウォークマン2台を使ってPCで編集すると言う作業を行なっているようです。どうりでオープンデッキ特有の質感とは違う印象を持っていましたので、何を持ってテープループなのだと思っていましたが、ウォークマンならこの質感になるのかと合点がいきました。
1. I Was Born When She Kissed Me
2. I Died When She Left Me
3. I Lived A Few Weeks While She Loved Me
ただ家にカセットウォークマンがあったから試しただけなのか、オープンデッキだったらもっと大掛かりな感じになると思っていましたので、このモノラルな質感も何か納得が行きました。かなり不自由な環境で作っているループ感、制限を強いられる状況で面白い事をやろうとしているのが理解出来ました。
今回もアンビエントな内容ですが、旋律をしっかり留めているので、ビジュアルなイメージを膨らませる事が出来ます。何でも出来るDTM環境では無く、ここまでしか出来ないという環境下でどれだけのものを作れるか、それがこの名義でのテーマになっているようです。何でも作れる環境では作れないものがある、発想が生まれる。それも
音楽を作る上での一つの手段なのかもしれません。
I Was Born When She Kissed Me