2018年のアルバムで現在までの最新作になります。専属のレーベルVidlik Recordsからのリリースになります。ウクライナでは大人気ですから、経済的にも力をつけてきているようです。エスニックな雰囲気もあるダイナミックなエレクトロポップで、まるで80年代サウンドのようでもありますが、音が全く違います。音のダイナミズムが80年代ではありえないほどクリアな輪郭を持っており、現在の技術でしかありえないようなサウンドになっています。
1. Vsesvit
2. Golos
3. Animal
4. Strum
5. Xto
6. Arka
7. Guns Don't Shoot
8. Alone
9. All Friends
10. Vatra
80年代の欠点は、出始めたばかりのポリフォニッックシンセの音のチープさにあり、音を入れ替えるだけで見事な作品に生まれ変わります。それを目の当たりにするような内容になっています。サンプラーの進化も大きいですし、地上アナログ放送と8Kテレビくらいの開きがあります。アレンジは80年代っぽいですが、ドラマティックな演出など、物創りがしっかり出来る人達ばかりのようで、非の付け所がありません。
ファーストは英語ばかりでしたが、今作はウクライナ語での歌もいくつかあります。それだけ自分たちに自信をつけてきたからこそだと思います。ウクライナではどんどんビッグになっていっていますが、世界に認められるのも遠く無い事だと思います。サウンドメイキングが的確なので古臭さを全く感じさせませんし、なんでこれまでこれだけの
音楽を作って来れるものがいなかったのっだろうと、反省すべき作品だと思います。完璧な内容だけに、もう少し遊びがあった方が面白くなると思いますが、過不足は全く感じさせない素晴らしい出来栄えです。
Vsesvit