2002年のアルバムです。もしも世の中にヒップホップが興らなかったら、シンセもサンプラーも使うけど、ヒップホップに影響される事無く進化していたらどうなっているのだろうか、そういう事を考えさせるミュージシャンってほとんどいませんでしたが、彼らはまさにその通りに進化してきています。プログレ、シンセポップは通過してきて、ネオアコにも触れているけれども、ヒップホップの影響が全く無くガラパゴス的な進化を遂げています。
1. Let's Get Slow
2. 3Blue (Happy Without You)
3. Why Do You Ask?
4. Favourite Human
5. Northern Classic
6. Who's You Is Me
7. When I Was Younger
8. Sea People
9. Drifting Around
前作では明るめのポップな傾向がありましたが、今作ではポップではありますが、ダークで冷淡な感じのサウンドになっています。Northern Classicと銘打っていますから、北欧の淡々としたクールさを表現しています。ヒップホップには影響されていないのですが、Favourite HumanではDJ Crazy Cutsが参加してスクラッチとラップを取り入れています。しかし、曲は全くヒップホップしていないという恐るべき曲です。つまり異次元での共演になっているのです。
サンプラーもデジタルシンセも使いますから本来はヒップホップ文化は無視出来ないものでありますが、リミックスされたりしているうちに、そういうアレンジも取り入れる考えは持っていると思います。しかし、このハネ無いユーロダウンビートはヒップホップ文化を凍てつかせるほどの、ヨーロピアンな文化の鉄壁の守りに覆われています。ジャズっぽいアレンジもサロン的なお洒落な雰囲気に包み込んでしまいます。
Let's Get Slow
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