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[20190430]

Родина
(1998/07/14)

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2012年のアルバムで現在までの最新作になります。前作から10年のインターバルがありますが、その間何をやっていたのか、全くもって情報がありません。シングル等は出していましたが、地道にローカルな活動をしていたようです。流石に10年も経っているので、ミックス的にはマシになっています。プリセット音に頼るにしても、プリセット音も良くなっているからでしょうか。

1. Жито
2. Старый
3. Сказка Про Лису
4. Искорка
5. Стол
6. Коток
7. Сказка Про Коня
8. Балабай
9. Лося
10. Молодец
11. Сказка Про Горошинку
12. Гамелан
13. Родина

やはり民族音楽の部分が素晴らしいので、デジタルサウンドが追いついていませんが、単純なユードビートにまとめるという事が無くなっているので、そこは進歩したと思います。民族音楽と対比させる為にデジタルっぽいアレンジをそのまんま使うより、楽曲を活かしていくアレンジになってきたと思います。どうしても治らないのがパッドサウンドで、綺麗すぎるパッドサウンドが印象を悪くしています。

民族音楽なので、白玉コードは控えた方がいいという発想が無いようです。民族音楽はモード音楽なので、和音は極力減らした方が良くなるという発想は70年代には定着していますが、そこまでの認識を持ったスタッフが周りにいなかったようです。まるでデジタル初心者、ポップス系もよく聴いていなかった人達かもしれません。それでも10年以上活動して、リミックスもしてもらって、どうすればかっこよくなるか、いい加減分かってもいいと思います。どうしても田舎のおじさんが作ったとしか思えないところがぬぐえません。

Жито
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[20190429]

Радио Награ
(1998/07/14)

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2002年のアルバムです。リミックスなどもされて、多少デジタル処理もマシになってきましたが、このバンドのキモは何と言っても、生演奏している民族音楽の部分であり、デジタル処理している3人にメンバーでは無いという奇妙なところです。ユーロビートに負けない正確な演奏はデジタル処理がいらないくらいです。

1. Пчёлы
2. Велик День
3. В Роще
4. Росы
5. Ящер
6. Пчёлы 2
7. Дятел
8. Гео
9. Nãna
10. Перепёлка

シンセサウンドがあまりにもつまらないので、民族楽器の響きが際立っています。サンプラーもいらないくらいです。それほどロシア的では無く、西アジア、東ヨーロッパのオリエンタルな雰囲気を持った民族音楽であり、そこはケルトミュージックにも繋がるところがあります。デジタルサウンドがもっとかっこいよかったらと残念な感じがしますが、このイモっぽさも彼らの特徴とも言えます。

民族音楽を広めるための手段としてシンセも使っているという感じで、そこで注目はされますが、人畜無害なシンセサウンドは邪魔なだけです。リミックスされた事で多少勉強はしたみたいですが、もう少しいろんな音楽を聴いた方がいいと思います。ロシアにも参考に出来るミュージシャンはいると思います。あまりにも片田舎感が拭えない、それが彼らの売りだとしたら、とんでもない勘違いです。

Пчёлы
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[20190428]

Кострома
(1998/07/14)

Иван Купала商品詳細を見る


ロシアのバンドИван Купала、Ivan Kupalaの99年のファーストアルバムです。メンバーはDenis Fyodorov、Alexei RumyantsevとAlexei Ivanovの三人組です。ユーロビートのようなシンセサウンドにロシア民謡を織り交ぜたサウンドになっています。ロシア民謡、ロシア語という珍しさはありますが、シンセサウンドは人畜無害な感じの優等生サウンドになっているので、それほど面白いものでもありません。

1. Купала
2. Кострома
3. Брови
4. Виноград
5. Молодость
6. Сваточки
7. Воротечки
8. Коляда
9. Канарейка
10. Галя
11. Полоса
12. Kostroma

エスニックな雰囲気を大事にすればもっとシンセも凄い音を出して欲しいものですが、イージーリスニングな感じのシンセサウンドになっています。三人でヴァンゲリスみたいなシンセサウンドを作り上げ、民族音楽の部分は実際に民族音楽をやっている人達を使って共演のような感じでやっています。サンプリングでは無く、本物を使ってやると言う意味では珍しいものだと思います。

アイデアとしては面白いのですが、アヴァンギャルドの国ロシアにおいて、このほのぼのとした感じは物足りないだけです。本物を使っているので、そこは誰にも真似できない雰囲気が生まれていますが、そこに一捻り入れなけばならないシンセサウンドが台無しにしているとも言えます。村興しみたいな感じでやっているのなら文句は言いませんが、こんなプリセット音そのまんまな感じのシンセサウンドはいただけません。

Full Album
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[20190428]

Bridges
(1998/07/14)

Eivor Palsdottir商品詳細を見る


2015年のアルバムで、オリジナルアルバムとしては現在までの最新作になります。今作もシンセポップな内容ですが、バラードに特化した作品になっています。同年に発売されたSlørがフォーク性を感じさせないものでしたから、対比的にフォーク調の曲が多くなっています。そうなると歌唱法にも違いがあって、以前のケルトっぽい歌い方に戻っています。

1. Remember Me
2. Faithful Friend
3. Bridges
4. Tides
5. On My Way To Somewhere
6. Morning Song
7. Purple Flowers
8. The Swing
9. Stories

フォーク調と言ってもポップ性のあるアレンジです。しかし、シンセポップ寄りというよりはシンフォニックなアレンジになっています。あまり大げさにはならずに、必要なところに必要な音を配置した考え抜かれたアレンジになっています。一番Eivorっぽいとも言えます。このスタイルで売れるのが彼女にとっては一番いいのかもしれませんが、挑戦も必要ですから、デジタル系にこだわらずにもっと幅を広げていくと世界的な知名度も上がってくると思います。

脱フォークな事もやってきた上でのフォークへの凱旋ですから、以前よりも表現力、妖艶さも増しています。このスタイルを磨く為にいろんな挑戦があったとしたら、その結果としての作品になっていると思います。バラードな曲ばかりですから、アップテンポの曲もあったら、もっと説得力が増していたと思います。これからの活躍にも期待したいと思います。

Remember Me
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[20190427]

Slør
(1998/07/14)

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2015年のアルバムです。トリップホップ系シンセポップな内容になっています。今回はシンフォニックな部分よりリズムを強調した作風になっていて、普通にシンセポップと呼んで差し障りありませんが、その中でもEivorのエモーショナルな歌が独自の世界を築いています。ファルセットも含めて安定感のあるコーラスワークは見事なものです。

1. Silvitni (Calm)
2. Brotin (Broken)
3. Salt (Salt)
4. Mjørkaflókar (Fog Banks)
5. Petti Fyri Petti (Piece By Piece)
6. Røttu Skógvarnir (The Right Shoes)
7. Í Tokuni (In The Mist)
8. Verð Mín (Be Mine / My World)
9. Slør (Veil)
10. Trøllabundin (Spellbound)

ケルトに世界でもデジタルサウンドで演奏する時代になっていますから、こういう音楽も珍しくはありませんが、音の質感、曲の構成、表現力、どれを取ってもイギリスの作品にひけをとっていません。それ以上といっても言い過ぎではないくらいです。ケイトブッシュやビュークとはスタイルが違うかもしれませんが、同等の表現力を持った歌声だと思います。

フォークスタイルにはこだわらなくなっていますが、やはり根底にはフェローの精神が息づいています。様々なスタイルを吸収して尚練り上げてきた自分の音楽性をより磨き上げながらも、仰々しくなり過ぎずに見事にまとめあげた作品になっています。ヒットチャートに登場しても負けないくらいの楽曲、説得力のある歌、世界を舞台にしてもなんら問題ありません。

Silvitni (Calm)
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[20190427]

The Color Of Dark
(1998/07/14)

Eivor Palsdottir商品詳細を見る


2014年のアルバムです。デンマークのジャズベーシストLennart Ginmanとのコラボレート作品になっています。ジャズとデジタルミュージックにオーケストレーションが加わって、プロペラヘッズのような007を思わせるスパイ映画のサントラのようなカッコイイ作品に仕上がっています。

1. My Little Blue Star
2. The Sinner or the Saint
3. For Every Dream There is a War
4. Gloomy Sunday
5. I'll Get You the Moon
6. Son of the Sin
7. The Ship
8. Daughters
9. Inside

構成的にはジャズのリズム隊に対してエレキギター、シンセサイザーのロック的な動きが加わり、サンプラーによるオーケストレーションが壮大なスケールの銀幕感を演出しています。以前のようなジャズ作品とは違った取り組みになっています。007のサントラは誰でもかっこいいと思うと思いますが、エンディング曲に女性シンガーが使われる事も多かったと思います。その雰囲気をオリジナリティ溢れる作品にGinmanが作り上げています。

プロペラヘッズの007リスペクト作品はカッコよかったですが、長くは続きませんでした。この作風を続けるのはロック、テクノ系の人達にとっては限界があるのです。しかし、ジャズ系の人がロック系のミュージシャンとコラボレートすればもっと多くの作品を作れると思います。誰が聴いてもかっこいいと思えるスタイルなのに作品が少ないという中、007のサントラに負けないくらいの素晴らしい出来栄えとなっています。お見事です。

Full Album
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[20190426]

Room
(1998/07/14)

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2012年のアルバムです。アコースティックもデジタルもこだわりなくアレンジに組み込まれ、フォーク色も薄めで、ポップフォーマトでの曲を作るようになっています。どちらかというとネオクラシックのような作風でしょうか。曲調も変われば歌い方も幅広くなり、シンガーとしての表現力も豊かになっています。

1. Green Garden
2. Rain
3. True Love
4. Boxes
5. Wake Me Up
6. Far Away
7. I Know
8. Night's Body
9. Room
10. Falling Free

英語で歌うようになっていて、より世界を視野に入れた内容になっています。プログレッシヴと呼ぶにはポップですし、一般的なヒットチャートの曲にもひけはとりませんが、普通のポップソングに比べるとクラシカルです。エスニックな要素の曲もあったり、引き出しが多くなっています。声の質を変えたコーラスワークも堂々としたものです。

デジタルビートもシンフォニックなアレンジを盛り立てる役目を果たしています。90年代いこうのYESのような感じでしょうか。かなりよく練り込まれたアレンジでありますが、それほど重く感じませんし、センスのいいアレンジになっていると思います。スタッフにも恵まれていると思います。北欧のレベルも馬鹿に出来ません。

Green Garden
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[20190425]

Larva
(1998/07/14)

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2010年のアルバムです。デジタルサウンドも入って大きな変貌を遂げました。曲も自分だけでなく、共作やカバー曲などがあり、トリップホップにオーケストラを加えながらもロックな作品になっています。歌い方もかなり感情的になっていて、これまでのようなフォーク的な歌い方とは別物になっています。

1. Undo Your Mind
2. Fill the Air
3. Wall of Silence
4. All Blue
5. Waves and The Wind
6. Is It Cold Outside
7. Even if The Sun Don´t Shine
8. Hounds of Love
9. Vøka
10. So close to being free
11. Stay in The Light

アレンジが変われば歌の旋律のつけ方にも変化があり、これまでのようにトラッドフォークにこだわった作りとは違って、かなり色気も感じられます。ジャンルを超越した、シンガーとしての実力を示した内容とも言えます。これまではフォーク、ジャズ、クラシックに限られていたものが、いろんなしがらみを解き放ったような作品となっています。

デジタルサウンドが加わった事で、世界的にも知名度が上がり、注目されるようになっていますし、それに見合うだけの実力を身につけています。これまで学んできた事が見事に身を結んだ結果だと思いますが、ここまでやってのけるとは誰も想像出来なかった事でしょう。それだけ自信に満ち溢れた内容、パフォーマンスになっています。

Undo Your Mind
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[20190424]

Mannabarn
(1998/07/14)

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2007年のアルバムです。英語盤としてHuman Childとフェロー語盤としてMannabarnを同時リリースしました。現在はフェロー語盤の方が定着しています。Eivorとして世界的にも知名度が上がってきましたが、あえてフェロー的なフォークソングを強調した作品になっています。ほぼケルトミュージックと共通するような音楽性である事がわかります。

1. Mannabarn
2. Myrkursins Náði
3. Grát Ei
4. Mother Teresa
5. Livandi Trø
6. Tú Ert Alt
7. Lurta
8. Dansins Harri
9. Flykrur Í Vindi
10. Elisabet Og Elinborg

ケルトミュージックとしてなら世界的にも需要があります。それもフェロー語で歌っていますから、このフェロー語盤の方が雰囲気があるのです。ウィングスの一番売れた曲が地味なケルト系トラッドフォーックのMull of Kintyreだという事実からみてもヨーロッパ圏では絶大な人気を誇るジャンルです。特にイギリス圏では国民的な音楽なのです。

ですから英語で歌っているよりフェロー語というのが好印象になっています。フェロー諸島を飛び出して活動していましたが、この後再びフェロー諸島に戻り活動するようになっていきます。様々な音楽を吸収してきたのも、フェローの音楽をより磨いていこうとしてきた為なのです。ケルトミュージックとの違いを見つけるのは難しいですし、ポップスと融合する事でより差別化は難しくなっていますが、それだけ多くの人から愛される音楽になってきています。

Mannabarn
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[20190423]

Trøllabundin
(1998/07/14)

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2005年のアルバムです。デンマークのジャズバンドDanish Radio Big Bandとの共演になっています。楽曲は全てEivor Palsdottirの曲で、それをバンドでアレンジし直した内容になっています。曲の前にPreludeを入れている曲が数曲あり、それはバンドによる序曲になっています。デンマーク放送協会専属のビッグバンドなので、アカデミックな演奏になっていてEivor Palsdottirの曲が映画音楽のような演奏になっています。

1. Nú Brennur Tú Í Mær
2. Rósufariđ
3. Om Jag Vågar
4. Prelude To Endurfødd
5. Endurfødd
6. Mín Móđir
7. Lær Meg Guđ At Liva
8. Jeg Vil Mig Herren Love
9. Prelude To Trøllabundin
10. Trøllabundin
11. Prelude To Fågeln
12. Fågeln
13. Må Solen Alltid Skina

ジャズアレンジ、それも複数の管を組み合わせた重厚なオーケストレーションになっています。そもそもバンド演奏による曲をやっていたので、それほどオリジナルと変わりは無いのですが、ジャズオーケストレーションによりスケール感は違っています。探究心の強い彼女にとっては貴重な体験になったと思います。出来れば持ち曲でなく、このセッションの為に全て曲を書き下ろして欲しかったと思います。

アカデミックなバンドですからあらかじめ楽譜を用意しての演奏だと思います。ジャズの醍醐味はインプロヴィゼーションですから、セッションによって生み出された曲で勝負した方が彼女の求めているものが出来上がったと思います。ビッグバンド創設40周年アルバムとしての位置付けもあるので、そこまでは冒険も出来なかったのでしょう。もう少し冒険している部分があった方が作品としては面白くなったという印象が強いです。

Nú Brennur Tú Í Mær
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[20190422]

Eivør
(1998/07/14)

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2004年のアルバムです。世界的視野を入れて、本名では覚えられにくいのでEivør名義にてリリース。フェロー語だけでは無く、アイスランド語、英語でも歌うようになりました。音楽的には彼女の特徴的なフォーク系を強調した内容になっています。ジャケットとはイメージが違うと思います。多少ロック、ポップ色が加わっていますが、分かりやすいフォークソングになっています。

1. Við Gengum Tvö
2. Only A Friend Of Mine
3. Om Jag Vågar
4. Sweet Sweet Song
5. Where Are The Angels
6. Mín Móðir
7. Veit Þú Kemur
8. If I Needed You
9. Mær Leingist
10. Må Solen Alltid Skina
11. Trøllabundin

フェロー諸島の民謡と言っても一般的なフォークソングとの差別化は難しいと思います。しかもポップな感じに仕上げるとその特徴も分かり難いと思います。ですから普通にフォークを貴重としたポップソングだと思えばいいと思います。彼女自身ももっと世界的に通用するような音楽を作ろうとしていると思います。しかし他のミュージシャンとの差別化を考えた時にこの地元性が武器になります。

フェロー諸島に行った事がある人も少ないと思いますし、その文化もほとんど知られていないと思います。どこにあるかというのも知らないでしょう。アイルランドと北欧の間なので、文化的には似ていると思いますが、島国ですから、独自の文化もあると思います。ヴァイキングによって文化交流はあったと思いますので、共通するものが多く、特徴も分かり難いかもしれませんが、最近はここまで本格的なフォークスタイルの作品も珍しいし、その枠組みを越えようとするエネルギーも感じられる作品になっていると思います。

Við Gengum Tvö
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[20190421]

Krákan
(1998/07/14)

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2003年のアルバムです。ジャズなどを学び、実際にジャズカルテットYggdrasilに参加した事によって、ジャズ的なアレンジが多くなっています。しかし、その中でも彼女の歌はフォークであり続けるという、自分を崩さない土台を持っています。つまり自分の音楽性を磨く為にジャズやクラシックを学んでいて、フォークスタイルを磨く為に他のジャンルも学んでいるという姿勢のようです。

1. Rósufarið
2. Har Heiti Eldur Brann
3. Hjarta Mítt
4. Krákan
5. Kanska Ein Dag
6. Nú Brennur Tú Í Mær
7. Rura Barnið
8. Sum Sólja Og Böur
9. Brostnar Borgir
10. Sorgblídni
11. Hjarta Mitt

ジャズも複雑にはなっていますが、元を正せばブルースを基調としたスリーコードで成り立たせる事も可能ですから、スリーコードで成り立つフォークソングのアレンジとしても成り立つという離れ業をやってのけています。フォークソングそのものをやっていても限界がありますので、様々な要素を取り入れて現代的に表現しようとしています。若くしてその事に気付いて行動するというのも凄い事です。

その他にもロック、エスニックな要素もあったりと、多くの武器を手に入れながら自分の音楽スタイルを確立していこうとする意欲を感じさせる内容になっています。アレンジが変われば多少歌の表現にも変化は現れます。それによって進化したフォークソングが生まれるのです。融合、混血を繰り返して、より優秀な遺伝子を残していく。ロックはそうあるべきであり、音楽という広い分野、音楽だけで無く芸術全般にそれは言える事です。そしてその中でも芯のある自分を表現出来る才能に恵まれた人だと思います。

Rósufarið
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[20190421]

Eivor Palsdottir
(1998/07/14)

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フェロー諸島エストゥロイ島出身のシンガーソングライターアイヴォール・ポルスドッティルの2000年のファーストアルバムです。13歳の時にフェロー諸島のナショナルシンギングコンテストで優勝した経験を持ち、15歳でロックバンドClickhazeとジャズカルテットIvoryに参加し、ソロとしても活動するようになっていきます。クラシックとジャズを勉強するためフェロー諸島を離れアイスランドのレイキャビークへ移住したりしていきます。

1. Astarstund
2. Randadur Rosur
3. Vaktasti dreymur
4. Ah, kundi a tidarhavi
5. Varsins ljod
6. Litla barnid
7. I Gotu ein dag
8. Silvurkannan
9. Foroyar min modir
10. Jesuspapin
11. Som den gyldne sol frembryder
12. Giv fred fremdeles

フェロー諸島のフォークソングをベースにジャズやクラシック、ロックの要素を取り混ぜたポップソングになっています。男性シンガーのHans Jacob Á BrúnniとFótatraðkが参加したりしています。この頃はフェロー語で歌っています。北欧らしい親しみやすいフォークソングにロックテイストなアレンジを加えたりして壮大な楽曲に仕上げたりしています。

若くして才能を開花させていますから、アイスランドに移って音楽を学んだりと向学心を持って自身の活動にフィードバックさせていきます。シンガーとしてだけで無く、ソングライターとしての自分磨きに余念がありません。ロック、ポップなアレンジになっていますので、北欧民謡としてだけで無く、多くの人に親しみやすい内容になっています。

Astarstund
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[20190420]

Around Midnight
(1998/07/14)

Beequeen商品詳細を見る


2014年のアルバムで現在までの最新作になっています。Olga Wallisの歌を中心とした作品作りになっていて、Olga Wallisはほぼ正式メンバーになりつつあります。フォークプログレのようであり、シンセポップのようであり、かなり普通の音楽を作るようになっていますが、フィールドレコーディング素材もしっかり活かす手法は前作よりも多くなっています。

1. Bring In The Sheep
2. Oliver Lover
3. The Bookcatchers' Song
4. Think Straight
5. Night Of The Iguana
6. The Song Of The Runaway Singer
7. Last Night I Turned Into A Cat
8. The Pigeon Tree
9. My Sleeper
10. Look At The Moons!

フィールドレコーディングの素材も音楽的に活用するので、表現力はより豊かになっています。普通に曲も作れるという事は大きな強みであり、難解な音楽を作っていた人が作る普通の音楽は最初はぎこちなくなる可能性がありますが、かなりこなれてきたと思います。音楽そのものも音楽ではない情景を表現しようとして発展してきましたから、楽器ではない音を取り入れる事でよりストレートに伝わるようになります。

ストレート過ぎると幼稚に感じるものですが、そこはセンスの問題が大きく、的を得た表現となっていれば至極納得するものです。逆に分かりにくくする事に何の意味があるのか疑問に思います。人に伝えるという行いにおいての音楽ならば、難解にする意味は無いと思います。それはただの独りよがりです。単純にストレート過ぎると幼稚に感じる事はありますが、そこは表現の仕方のセンスだと思います。彼らにもやっとそのセンスが磨かれてきた感があります。

Sturmwind

[20190420]

Port Out Starboard Home
(1998/07/14)

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2011年のアルバムです。Olga Wallisのボーカルを中心とした曲作りになっていて、楽器の占めるパートというか、コード進行を持った曲作りに進化してきていましたが、より具体的にその流れを推し進めています。旅行をテーマとした内容になっていて、フィールドレコーディング素材、電子音、リズムボックス的なドラムも入っていたり、テクノポップとフォークが融合した、ある意味フォークトロニカとも捉えられる内容になってきました。

1. Good Day Good Bye
2. Patience
3. Someday Today
4. A Snared Dwarf
5. Giant's Hill
6. Howard Is Not At Home
7. The Centipede Song
8. A Gall Ill Sow
9. Young Man With A Horn
10. Port Out Starboard Home
11. The Lord Is My Shepherd

音源、パートとしてフィールドレコーディング素材を使う、サンプラーを使っているようなものですが、PC編集する事によって制作面でも余裕が出てきのか、奇抜な音楽よりもOlga Wallisの歌をフューチャーする事に集中するようになっています。ギター、ベースもループではなく、ちゃんと演奏するようになっています。要するにロック、ポップスは現代音楽までも含めての集大成的な許容量を持っているという次元まで行き着いたと悟ったのでありましょう。

わざわざ原始的な現代音楽だけにこだわる必要も無くなった。現代音楽をポップにまとめる事の方がより面白いという事実にたどり着いたのではないか。わざわざ難解な音楽にする必要もなく、同じものを表現するのであればポップである事の方がより多くの人の耳に届ける事が出来る。その限られた数分間に何が出来るか、そういう境地にたてば、ポップである事は恥じるべき事では無くなってくるのです。

Good Day Good Bye
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[20190419]

Sandancing
(1998/07/14)

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2008年の作品です。ギターやベース、ドラムなど、どんどんバンド的な曲を作るようになっています。今回は女性シンガーのOlga Wallisが全面的に参加していて、歌、スピークなど楽器を演奏している感じですが、これまでのテープ編集はエフェクティヴな要素として存在しており、サイケデリックなロックアルバムのようであります。

1. A While Away
2. Breathe
3. Melt
4. The Edie Three Step
5. The Honeythief
6. Tomorrow
7. The Maypole Song
8. Sandancing
9. There, It Has Been Said
10. The Illogical Song

下手くそな感じのギターはBeequeenで演奏しているようですが、ゲストのBarry Grayがこなれたギターを披露、スライドギターでKees Rietveldが参加しています。全体的なイメージからするとやはりドアーズを連想するような曲調です。ジャズ的なドラム、カントリーフォーク的なギター、オルガンの感じもそうです。そこに電子音。ドアーズはベーシストがいませんでしたので、オルガンのフットペダルやギタリストが弾いていたりしていました。その雰囲気もそのものです。

ドアーズのヒット曲じゃ無い曲はジムモリソンの書いた歌詞にメンバーが曲をつけるパターンでしたから、かなり独特な曲調に発展していく事が多く、歌詞に関係なく曲を作っているこのプロジェクトですが、それに近い感覚で曲を組み立てていると思います。だから雰囲気が似ているのです。最近はほとんど曲から作るパターンが多いので、まともな曲ばかりしか耳にしませんが、歌詞から曲を作っていくと普段には無い発想が生まれたりします。その感覚をブレイクビーツなどのコピーアンドペイストな音楽は持っていると思います。

A While Away
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[20190418]

The Bodyshop
(1998/07/14)

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2005年のアルバムです。この時期になっても限定販売でのリリースですが、ダウンロード販売で割と代表的な作品となっています。過去の音源では無いのでギターが主体になっています。ゲストによるボーカルやスピークが入っています。チェロやスライドギターなども入っています。エレキギターですが、ほぼアルペジオな演奏なのでフォーク調です。

1. Swag Cave
2. Sad Sheep
3. The Dream-O-Phone
4. Black Eyed Dog
5. The Body Shop
6. Penelope Patience
7. On The Road To Everywhere
8. Blackburn
9. Admiration Of The Rod
10. Buzzbag Drive
11. Last Song Of The Dodo

フィールドレコーディングによるアレンジと一本調子のギターの組み合わせによるバリエーション。それだけでアルバム全体に展開させています。おそらく自分で演奏したギターから抜粋したループの組み合わせで曲を作る、電子音もありますが、ほぼフィールドレコーディングの素材で他の部分のアレンジを組み立てています。ある意味ブレイクビーツ、ビッグビーツなのですが、踊れる音楽ではありません。

ギターがある事で調性が生まれ、コード進行が存在しています。それにより歌を入れる事が出来ます。彼らのこれまでの手法をよりポップに近づけた内容になっています。雰囲気的にはサイケデリックです。ドアーズ的と言えるかもしれません。手本となる素材は過去にいくらでもありますから、それを彼らなりに再構築するとこうなるという作品になっています。クレジットはされていませんが、おそらくサンプラーを使うようになっているからこそ出来る技だと思います。

Swag Cave
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[20190417]

Aughton - The Patient Books
(1998/07/14)

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2004年のアルバムです。1993 から1995の間にレコーディングされた素材を使って制作されています。ですからドローン系のサウンドが主体ですが、結構動きのある流れになっています。素材はDATに録音されたフィールドレコーディングでありますが、その中でも動きのある音を抜粋して加工されています。

1. The Curious Bride
2. And So It Came To Pass
3. The Murder Mystery
4. This, That And The Others
5. Hunter's Diary
6. I'm Searching For Field Character
7. 28064212
8. Miss Easy Belle Bee

非楽器の時代の音源ですから抽象的なアンビエントになっていますが、リズム感があったり、音程感が感じられます。A Touch Of Brimstoneに比べるとかなり初期の作品に近いですが、短いループの組み合わせによるドローンなのでリズム感があります。フェイジング効果によるリズム感もありますし、現代音楽的な作りです。

なぜ昔の録音を使うのか、フィールドレコーディングによる蓄えは無限大だと思いますが、捨てがたいところがあるのでしょうし、新しい解釈もしてもらえると思ったのでしょう。この頃の作品の中ではかなり抽象的に感じますが、動きがある分、新しいファンにも楽しんでもらえると思います。

I'm Searching For Field Character
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[20190416]

A Touch Of Brimstone
(1998/07/14)

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2002年のアルバムです。内容は89年から95年の間に録音された未発表音源になっています。伝記、ディスコグラフィーおよびBeequeenの作品に関するコメントを含む32ページの小冊子が付属された特別盤です。昔の音源という事でモノ録音された素材になっていますが、ミックスし直しているようで、割と立体的なステレオミックスになっています。

1. Rainhas Des Abelhas
2. Meta Phaze 1
3. Meta Phaze 2
4. Meta Phaze 3
5. Meta Phaze 5
6. A Touch Of Brimstone
7. A Silent Chair
8. Suite 31-28
9. In Die Dagen
10. Jenseits Der Stille

彼らの曲は映画などから取られたタイトルが多く、そのイメージで作っているようです。この時期の作品にしては動きがあるので、シングル等の作品として作られていたのでしょう。アブストラクトな作りですが、とても音楽的に組み合わされていて、リリースされた2002年頃の作風に近いので、発表される事になったのでしょう。

まだ楽器類は使用していませんが、小節感のあるビートを組み立てています。このこもった感じはテープならではというより、録音状態もあるのでしょう。録音するマイクの性能も関係していると思われます。流石にDATとなるともっと音がいいはずですから。非楽器な音源ではありますが、音程的な調和もあり、かなり計算された内容になっています。

Full Album
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[20190415]

Ownliness
(1998/07/14)

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2002年のアルバムです。これも限定販売でしたが、現在はダウンロード販売されています。限定販売でしかレーベル契約出来ない状況のようですが、売れる要素が段々出てきました。フィールドレコーディングを元にブレイクビーツのように曲に組み立てるようになり、楽器も入っています。楽器が入る事でコード進行も存在するようになりました。

1. Clockwise 
2. My Wicked Wicked Ways 
3. With Anna You Get Eggroll 
4. Daad 
5. Parselmouth 
6. There Are Worse Things I Could Do 
7. My Heart Belongs To Daddy 
8. Beam Ends 
9. (The Long And Metaphysical Journey Into) Ownliness 

コード進行が入るとピンク・フロイドっぽいという事が分かります。これまではモノ録音していたフィールレコーディングもステレオで録音されるようになり、たったそれだけなのに音が立体的に構築されるようになっています。モノ録音でもエフェクターでステレオに出来ます。その方が音の分離は良くなりますが、この立体的な空間は生み出せません。それだけでも以前よりも違う印象を受けます。

ドラムのループがあったり、ギターなどによるコード進行のループがあります。やっている事がブレイクビーツと変わらなくなってきました。音楽的なミニマルになっています。素材をそのまま使うフィールドレコーディングから、細かく切り分けて小節感を作り出す事で音楽的になっています。しかし、テクノと違うのは踊れる音楽では無いという事です。フロイドのようにフォークプログレ感覚のミニマルなのです。

Clockwise
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[20190414]

Natursymfonie
(1998/07/14)

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2002年のアルバムです。これも限定販売のみだったものがダウンロードでも販売されるようになっています。フィールドレコーディングもいくつかの素材を合わせる事で意味のある空間を作り出しています。自分達のプロジェクト名が蜂であることを再認識させるようなジャケットと音素材にも蜂が飛び回っています。

1. Basilic Noises
2. Die Heilige Hase
3. Pop Pop Fizz Fizz
4. The Lost Boats
5. Saving Pennies For A Present (Ownliness)
6. The Really Big Shew

今回はフィールドレコーデイングのみでは無く、サンプリング素材としての楽器類も登場します。やっとサンプラーも使うようになったのです。サンプラー、PCで編集した方が楽だし、もっといろんな事が出来るという事が分かれば、もっと作風も面白くなってくると思います。フィールドレコーディングもステレオで収録しているようですし、やっと浦島太郎が目覚めた感じです。

ギターなどは演奏しているようですが、これもループっぽいフレーズのリフレインになっています。しかしループではありません。あまり演奏はこなれていない感じの演奏ですが、しっかり生で演奏しています。ドラムも登場したり、これまでやってこなかったものも取り入れて作風に変化がみてとれます。だから限定販売なのかもしれません。あくまでも現代音楽としての作品作りをしていますが、ルーツにロックを感じさせる部分が感じ取れます。

Basilic Noises
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[20190414]

Circum Scala Destillans
(1998/07/14)

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2001年のアルバムです。初期の頃のシングルと限定盤にのみ入っていた曲をまとめた作品になっています。シングル盤だからなのか、若気の至りなのか、アルバム収録曲に比べると動きが沢山あります。シューゲイザーぽいノイズやテクノっぽい雰囲気もあり、こういう作風も出来た上でのアルバム作品のような曲も作っていた事がわかります。

1. A Tiding
2. The Whisper
3. Rainhas Des Abelhas
4. Rumoresk
5. Sond The Sequel
6. Iraq
7. Tractus Locomotorius
8. Shedur
9. Untitled

朗読やフィールドレコーディング、ラジオから抜粋、などわかり易い素材によるアブストラクトな作風。これも現代音楽的でありますが、動きがある分退屈しません。シングルにはそういう曲を選んでいた事が分かります。こういう事も出来るのなら、アルバムではもっと壮大な事を出来ると思いますが、そうしないのはやはり変わり者だからなのか。

エフェクト処理もあからさまだし、アルバムに比べると分かりやすくポップだと思います。一つ気づいたことは、いくらDATに納めた音源でもモノで録音しているという事ですね。だからこのアナログ感が生まれているのだと思います。意図してやっているのか、録音マイクは一本しか持っていないのか、90年代にしてはアナクロな事をやっています。

The Whisper
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[20190413]

Treatise
(1998/07/14)

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2000年のアルバムです。フィールドレコーディングを使った環境音楽になっています。雑踏の様々なノイズがシーケンスされていくように計算された使い方をしていて、そこは音楽的な部分になっていると思います。ただ録音してきた雑踏を垂れ流すのでは無く、発する音を音源として活用するという事ではテクノに近い考え方になってきたと思います。

1. Nichi Nichi Kore Ko Nichi
2. Paste And Roundwound
3. Pink Hummm
4. How Do You Do Tabletalk
5. Sigrun Hardardottir
6. Anne No Hi

曲のタイトルに日本語らしきものがありますが、親日家なのでしょうか、中にはお経のようなループもありますので、東洋的な感覚にも惹かれているのでしょう。以前に比べるとビート感的な概念が発生していて、とても計算されたコラージュになっていると思います。非音楽的な素材で音楽を構築する。これは現代音楽においては定番の概念です。

音程を確保出来にくい素材、それも打楽器だと思えば使いようがあり、調性を可能な限り薄めていくのも現代音楽の生業であります。ロックでもテクノでも無い感覚だからこそ生み出せる独自の音楽です。しかし、やっている事は結構古いやり方なので、もう少しだけでも革新的な事をやってもらわなければ面白みがありません。

Full Album
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[20190413]

Mort Aux Vaches: Stet Son
(1998/07/14)

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97年のアルバムです。600枚限定販売でした。現在はダウンロード販売されています。フィールドレコーディングだけの曲や電子音も織り交ぜた曲など、相変わらずの内容です。彼らにとっては環境音楽の類なのかもしれません。イーノの影響があるのかもしれませんが、だとすると70年代リバイバルのい一種なのかもしれません。

1. Komposition Fur Zwei Musikanten
2. Honingpumpe
3. I'm Searching For Field Character
4. Phlight

Honingpumpeは朗読が入っています。初めての試みですが、それだけで退屈はしのげます。言葉を入れてしまうとイメージが限定されてしまうという、彼等のやっている事に反する効果となってしまいますが、彼等なりの工夫の一つだと思います。限定販売だから好きなようにやれるという強みがありますが、本当にこれがやりたい事なのかというのは疑問が残るところです。

テープ編集の段階でエフェクト処理はしていると思いますが、ミックス段階ではエフェクトはかけずに素材だけを組み合わせているかのような、あくまでも実験音楽というスタンスで、音楽的にどうしようとかいう配慮は無視しているように感じます。このデッドな感じは彼等にとっての環境音楽という固定概念なのかもしれません。

Honingpumpe
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[20190412]

Music For The Head Ballet
(1998/07/14)

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96年の作品です。当初は500枚限定でのリリースでしたが、現在はダウンロード販売されています。このパターンが多いですね。よっぽど特殊なユニットだったのでしょう。タイトルからするに想像上のバレー音楽のようですが、これで踊るとしたら創作バレエになるでしょうか。リズムがなく、ドローンサウンドの繰り返しになっています。

1. Days That Never Were
2. These Foolish Things
3. White Feathers On A Dish, Used To Erect The Pyramids
4. Remind Me Of You

90年代流行のアンビエントはデジタルリバーブたっぷりに、美しいドローンサウンドを聴かせるものでしたが、同じ時代にそれとは真逆のドローンサウンドを作っていますから、かなりの異端児です。電子音もあるのですが、このデッドな感じはどういう事でしょう。ノンリバーブという感じでもなく、リバーブがかかっているようなのに残響音が伸びていない。偶然なのか、意図したものなのか、意図しているとすれば凄い処理をしていると思います。

残響音を感じない音楽をアンビエントと言って良いものなのか、単なるドローンサウンドのミニマルループ。DATテープで処理するとこうなるのか、DATテープって切り張り出来るものだったか、分解しているのか、作業工程が想像できないのですが、テープを2台使っているミュージシャンもいましたので、その辺は不思議でもありませんが、何がやりたいのか明確ではありません。

Days That Never Were
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[20190411]

Sugarbush
(1998/07/14)

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95年のアルバムです。世界進出を狙ったのか、94年のTime Waits For No One同様、英語表記になっていますが、1000枚限定での販売でした。現在はダウンロード販売でもリリースされています。テープはテープでもデジタル録音出来るDATに収められたフィールドレコーディング素材を使った内容になっています。

1. 10 Minutes Before The Worm
2. Return To Sender
3. Lexington '59
4. The House I Live In
5. Time Waits For No One
6. A Beautiful Noise
7. Jesus

DATでテープコラージュする意味が分かりません。一度PCに落としているのであれば理解出来ますが、恐らくアナログな作業を経て制作されていると思われます。テープですから、デジタルといってもサンプラーとは質感が違います。テープを回す事によって生じるワウンド効果が欲しいのか、よく分かりません。アナログテープの質感とも違い、音は格段良い訳ですから、ローファイさを狙っているものでもありません。

テクノ系のそれとは違うものを作るという強い意志を感じます。アブストラクトなコンクリートミュージックになっており、PC環境による安易な工程を経ないで作る事により、独自のスタイルを維持しようとしているみたいです。アンビエント作品よりも変化が多いので、大分聴き込めると思います。

Lexington '59
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[20190410]

Der Holzweg
(1998/07/14)

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93年のアルバムです。この頃になるとアンビエント作品も多種多様になり、市民権を得ていきます。テクノ系のアーティストがこぞってアンビエント作品をリリースしているので、昔に比べたら売れるようになっています。彼らも電子音を使ったりしていますが、音的にはアナログな雰囲気になっています。

1. Ontladingen
2. Dead Hares
3. Chorok
4. The Following Of The Track
5. Stenen Des Tijds
6. Inherent Theatre
7. Triumph
8. Come; The Bells Toll
9. Ash Covers Flesh
10. Széles Világ
11. The Festival Of Life

90年代のアンビエント作品の多くはPadサウンドによるドローンの美しさを味わう感じですが、ここで聴けるドローンサウンドは昔ながらのテープコラージュサウンドで、電子音は変化をつける為だけに使われています。リバーブも少なめで、この乾いた感じは当時としては異端な感じがします。まだサンプラーは使っていないような感じです。

テープによるアナログな手法、リバーブ系もアナログ機器でしょう。エコーと呼ばれていた時代の代物かもしれません。流石に今回からは変化も多く、ギターサウンドもあったりします。それもテープコラージュによるループのようで、テクノ系のアンビエント作品では無く、あくまでも現代音楽としてのスタンスは崩していません。

Chorok
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[20190409]

Mappa Mundi
(1998/07/14)

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オランダのFrans de WaardとFreek Kinkelaarを中心とした音楽プロジェクトBeequeenの89年のデビュー作です。当時はカセットで100枚限定販売だけでしたが、後にCDでもリリースされています。ノイズ系のアンビエント作品になっていて、この頃はテクノというより現代音楽の範疇になっています。

1. Golden Circle
2. EE EA EE EA EE EE, EA EE, EAEE, A EE
3. Land Above Us
4. Fond I

まだサンプラーは使っていないようで、恐らくテープコラージュでしょう。まだハウスミュージックも明確に認識されていない時期ですし、テクノ的な感性は皆無です。環境音楽的な発想です。この手の音楽は70年代頃まではありましたが、80年代の終わりにこれをやるという意義がよく分かりません。

サンプラーという便利なものが登場はしていますが、それを利用しようという発想がまだ無いようです。ですから100枚限定という販売しか出来なかったようです。時代が大きく変わろうとしてる時期ですので、この後彼らにも様々な選択肢が現れてきます。

EE EA EE EA EE EE, EA EE, EAEE, A EE
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[20190408]

My Brother's Blood Machine
(1998/07/14)

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アメリカのアーティストClaudio Sanchezの一人プロジェクトThe Prize Fighter Infernoの2006年の唯一のフルアルバムです。ほぼ一人で作っていますが、Chondra Echertがサポートメンバーで参加しています。アメリカらしいカントリーフォーク系ポップロックになっています。見た目と違って優しい歌い方で、ポップでヒット性のある曲を作っていますが、この作品だけで終わっているというのは不思議な感じです。

1. The Going Price For Home
2. The Fight Of Moses Early & Sir Arthur McCloud
3. Our Darling Daughter You Are, Little Cecillia Maria
4. A Death In The Family
5. The Margretville Dance
6. Accidents
7. Run, Gunner Recall, Run! The Town Wants You Dead!
8. Who Watches The Watchmen?
9. Wayne Andrews, The Old Bee Keeper
10. The Missing McCloud Boys
11. Easter
12. 78

一人でやっているので、打ち込みを多用した演奏にギターなどを加えたアレンジになっています。エレクトロニカも普通に使っていますが、サザンロック系のポップソングです。中にはソウル系の曲もあったりと多彩な才能を発揮しています。見た目はヘヴィメタ系のルックスをしていますが、プリンスやマイケルジャクソンっぽいウィスパー系の歌い方だったりとギャップが凄いです。

アメリカンポップシーンの影響が多そうですが、打ち込みも本格的で、デジタルロックといってもいいのかもしれませんが、ソウル、カントリー、フォーク、ロック、ブルースなどアメリカンミュージックを総合して作り上げたオマージュ作品になっていると思います。趣味でやっているというレベルは遥かに超えていますから、これだけで終わるというのは勿体無いくらいの実力を持っていると思います。

The Going Price For Home
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[20190407]

Loose Hold
(1998/07/14)

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2016年のアルバムで現在までの最新作になります。カセットのみで限定販売されていたミニアルバムですが、現在はダウンロードでも購入できます。ミニアルバムといってもしっかりした曲が8曲も入っていますので、ミニと言っていいものなのか、全く新しい作品だと思っていいと思います。

1. Cicada
2. Folk Bait
3. Dolmen
4. Muscle Push
5. Braids
6. Bridge Demo
7. Foggy Notion
8. The Rise

同年にリリースされたWaver The Absoluteには入りきれない曲をまとめたのか、Waver The Absoluteにはそぐわない曲を集めたのか分かりませんが、いつもと違うのは抽象的な内容になっているという事です。普段はしっかり曲を作っていますが、ここでは音で遊んでいるかのようなテクノらしい作品になっています。彼にとってはでも段階のような内容なのかもしれません。

ここからアイデアを発展させて曲にしていけばいいので、時間を置いてからリリースしてもいいと思うのですが、たまにはこういう自分の作風とは違うものも出したいのでしょう。もっと具体的にすべき点が沢山秘められていますので、今後の作品も期待が出来ると思います。偶発的な音で遊ぶのもいいですが、いい加減サンプラーを上手にコントロール出来るような、そして画期的な発想を持ったアーティストに登場して欲しいと、かなり長いあいだ思い続けています。

Cicada
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