2010年のアルバムです。彼なりのアンビエントな作品になっていますが、アンビエントというよりネオクラシカルな作品になっています。ロンドンの使われていないの地下鉄の駅や、ベルリンの冷戦時に閉鎖されドイツの再統一で再開された地下鉄の駅で行われたフィールドレコーディングの素材を使っています。
1. Down Street/York Road/South Kentish Town/British Museum/Brompton Road/Bull & Bush/Strand
2. Warschauer Strasse/Jannowitzbrucke/Potsdamer Platz/Oranienburger Strasse/Unter Den Linden
フィールドレコーディングはあくまでも影の存在で、ちゃんと曲があって、メドレー形式で進んでいきます。フィールドレコーディングした場所が曲のタイトルになっています。これまでのようなフォーク調の曲では無く、デジタルサウンドを多用した音響派な雰囲気の物悲しいクラシカルでジャズ的な
音楽が流れていきます。
彼なりに現代
音楽風な作法に則って制作しており、街々のサウンドトラックという感じでしょうか。当初は150枚の限定販売でしたが、後に再発されています。それだけ彼にとっては実験的な作品となっています。パッドサウンドも独特で、オーケストレーションの一部として存在しています。彼にとっては街の雑踏も旋律を持っているのでしょう。
York Road