2003年のアルバムです。これまではチープな電子音で制作していましたが、全面的にサンプラーを多用するようになっています。サンプリングで発生するノイズなどを抽出してビートを作ったり、ここにきてやっと音響派な感じになってきました。ある意味エレクトロニカ的なブレイクビーツと言えるでしょう。
1. A Second
2. I Don't Care
3. Leaning
4. Pep
5. Wait
6. E47
7. More Or Less Mono
8. 50 Hz Guitar
9. Hum (Part 4)
DTMは機材や音源によってかなりの違いが生まれます。これまでサンプラーは持っていなかったのかしりません。ソフトサウンプラーなのかもしれませんが、かなり昔のハードサンプラーを使ったような手法のようでもあり、ソフトサンプラーならではの編集をしているようでもあり、この時代にずれのあるような手法では読み取ることが難しい感じ、これこそがDub Tractorの特徴なのでしょう。
90年代にやり尽くされているような事を真面目にやっているのですが、他とは違う作風が時代感を麻痺させているので古臭く感じさせません。でも新しさも全く感じさせません。サンプラーを使う事でサウンドメイキングも凝るようになっていますが、それはサンプリング素材によるものが大きく、チープな感じは変わっていません。
A Second