97年のアルバムです。日本のインディーレーベルMemeからのリリースになります。時計、鐘の音やボトル、グラスなどを使ったコンクリートミュージックになっています。非楽器なものの響きはフィールドレコーディングのような雰囲気をもたらしますが、音程はありますので、その組み合わせの妙というのが醍醐味でしょうか。
1. Hilary
2. Fire Realm
3. Regent
4. Frigid Air
非楽器な音源でも感情を露わにした演奏ですので、それはそれはとても
音楽として成り立っております。無機質な音なのに感情が宿っているのです。それはつまり、演奏しているという証であります。ただ鳴らしているだけでは無いのです。現代
音楽的な実験性でありますが、聴こえてくるのはシンフォニーであり、紛れもない
音楽であります。
安定して音程を鳴らせる楽器が確立されるまでは、人類はこのような音の遊びをしていたに違いありません。何かを使って音を発する。そしてそれをコントロールしていく。
音楽はこうして生まれてきたのでしょう。そんな原始的な
音楽のあり方は理論に押し固めてこられた現代の
音楽に、次に進むべき一歩を踏み出す息吹となり得ていく事でしょう。
Full Album