2016年のアルバムです。これまでの情緒的なネオクラシカル風から一変して、攻撃的でハードコアなブレイクビーツになっています。しかもドラム音源は使っていないブレイクビーツという、これまた風変わりな作品になっています。サンプリング音源を分解して独自のビートにまとめ上げると言う手法ではブレイクビーツの手法を取っており、歪んだ音源など攻撃的な内容になっています。
1. Innesluten
2. Antropocen
3. 40mg
4. Sitter Av Livet
5. Vinterhud
6. Ballast
7. Bläck
8. Dämd
9. Vara För Andra
10. Glänta
11. Autopilot
12. Homo Ludens
ギターリフのようなギターではない音源での代用としてのロック的なアレンジもありますが、音源が違うだけでネオクラシカルな側面でのハードロックのような印象になり、それでいてエレクトロニカとしての主張の強い電子音があったり、既存の
音楽のようでありながらも全く個性的な
音楽を作り出しています。
この音の歪ませ方は、あくまでもロックを意識したものだと思いますが、ロックバンドでは思いも描けないような音の使い方、ビートの刻み方になります。ハードロックのアルバムにはバラードがあったり、クラシカルな曲を入れる場合もありますので、ネオクラシカルな雰囲気も自然な形で含まれています。あくまでもデジタルという質感を強調した彼なりのハードロックをブレイクビーツ的な手法で表現した作品になります。ロック側の人間には思いつきもしない内容ですが、ここまで敏感に時代の音をつかみ取れる人間がロック側にもいて欲しいと思います。脳みそは筋肉では出来ていないのですから。
Innesluten