2019年のアルバムで現在までの最新作になります。アンビエントな雰囲気ではありますが、攻撃性などもっと機能的な
音楽として表現されています。ノイズというより、周波数を強調した重低音など、電子音を歪めていながらも歪み切らせない微妙な調整により、これまた美しいエレクトロニカとして成り立たせています。
1. Oförankrad
2. Prövning
3. År av tvivel
4. Tomhetens räckvidd
5. Celestografi
今回もクラリネットは登場しますが、それだけではない幾つにも折り重ねられた音のシンフォニックエレクトロニカになっています。音の作り込みの鬼とも言えるくらい一般的な電子音ではない、とても作り込まれたサウンドをトリートメントしています。それだけ凝って作られた音源を活かした曲作り、音源が導き出した旋律とも言えるくらい、緻密にトータルバランスのとれた作品となっています。
クラリネットのウッドウィンド系音源を歪ませて、ワウワウペダルよりヴォイス的なベクトルを持たせたり、あらゆるエフェクト処理のノウハウを駆使したエモーショナルさ。現代
音楽がまだ続いているのだとしたら、その最先端、最高峰に位置するような輝きを放っています。ここまで緻密に繊細に作り込まれたエレクトロニカは、今後のシンセサイザーに新たな創作性をもたらす事でしょう。
Oförankrad