79年のアルバムです。リードボーカルのBrian Connollyが脱退したので、三人になってからの再起となっています。メンバー全員がコーラスを担当出来るという、クィーンのようなバンドだったので、全員で歌を、コーラスを担当しますが、高音担当の一人が抜けるという事はかなり大きく、これまでのスウィートとは全く違う歌声に聴こえます。主にギターのAndy Scott がリードボーカルを担当して、彼を中心にバンドは活動を続けていきます。
1. Call Me 2. Play All Night 3. Big Apple Waltz 4. Dorian Gray 5. Discophony 6. Eye Games 7. Mother Earth 8. Hold Me 9. Stay With Me
78年のアルバムです。Love Is Like OxygenとCalifornia Nights がシングルヒットを出しています。ターゲットが完全にアメリカに向いていたのが功を奏したのか、久々のヒットで健在さをアピールできた作品です。イギリスではパンク旋風が吹き荒れていましたから、アメリカのマーケットを狙った事でヒットを出せたと思います。当時はパンクの時代でもありましたが、アメリカとイギリスの混血スーパーバンド、フォリナーが売れていて、ポストハードロック、プログレの方向性がアメリカンハードロック、プログレな感じになって、ジャーニーが売れ出したのもこの頃です。
1. Dream On 2. Love Is Like Oxygen 3. California Nights 4. Strong Love 5. Fountain 6. Anthem No I (Lady Of The Lake) 7. Silverbird 8. Lettres D'Amour 9. Anthem No II 10. Air On 'A' Tape Loop
Love Is Like Oxygenはアルバムでは6分もあって、プログレポップなアレンジになっています。これがポストプログレ、アメリカンプログレなるものであります。もう昔のように大袈裟なアレンジにするのではなく、コンパクトに、ポップに、それでいて少し教養があるような立ち振る舞いで、往年のプログレファンにも納得してもらおうというところがあります。なので、このアルバムはハードロックというより、バラードのDream Onで始まり、途中途中にクラシカルなアレンジが施されています。
77年のアルバムです。内容的には前作と同じレベルの出来栄えですが、シングルヒットが生まれなかったので、売り上げは一気に落ちてしまいます。バンドプロデュースとして、自分たちのスタイルが確立されています。とてもカラフルで、ポップでキャッチーで、パワーポップとしても成立します。当時はチープトリックも売れていましたので、第二期ハードロックブーム真っ只中でありますが、ディスコの時代でもあり、ディスコ風のFunk It Upをシングルカットしましたが、これがこけてしまいました。
1. Fever Of Love 2. Lost Angels 3. Midnight To Daylight 4. Windy City 5. Live For Today 6. She Gimme Lovin' 7. Laura Lee 8. Hard Times 9. Funk It Up
アメリカではパンクロックも登場していました。イギリスでもパンクロックが動き出していた時期でもあり、これまでの人気は維持しながらもシングルヒットが出せなかったというのが痛手でした。全てシングルカット出来そうな曲ばかり作っているのにヒットが出ず、シングルのみのリリースでStairway To The Starsを出しますが、チャートイン出来ませんでした。まだまだ人気はありましたが、スウィートも徐々に過去のバンドになりつつあります。
1. The Lies In Your Eyes 2. Cockroach 3. Keep It In 4. 4th Of July 5. Action 6. Yesterday's Rain 7. White Mice 8. Healer
内容的には完全にクィーンを意識しています。コーラスワークやハイトーンヴォイスで歌ったりしています。しかし、こちらはグラムロックであり、アルバム全体通しても、シングルヒットしそうな曲ばかりで、ハードロックとしても通用しますが、このキャッチーさはやはりグラムロックなのであります。そしてFox On The Runと双璧をなすシングルヒットActionが入っています。当時は日本でもActionというバンドが登場するくらいの影響力を持っていました。キッスみたいな格好してマイクを撫でながら歌うパフォーマンスで印象深いバンドでしたが、すぐ消えてしまいました。
The Lies In Your Eyesもシングルヒットしています。これまで以上にポップで、ハードロックしているという作品で、シンセサイザーなども活用しています。これは後追いのヘヴィーメタルキッズのヒントにもなっていると思います。クィーンの影響もありますが、この頃はフェイズアウトサウンドというギターの多重録音によるハーモニーサウンドが流行っていました。後にエフェクターでも作れるようになりますが、多重録音やツィンリードギターでやったほうが綺麗ですね。ただ、クィーンはシングル曲以外はマニアックな世界になるのに対して、スウィートはシングルヒット性のある曲ばかりで、プログレッシヴさがないところがグラムロックバンドらしさを感じささせますし、許されるところであります。これも前作同様70年代ロックの歴史的名盤であります。
1. The Six Teens 2. Solid Gold Brass 3. Turn It Down 4. Medusa 5. Lady Starlight 6. Man With The Golden Arm 7. Fox On The Run 8. Breakdown 9. My Generation
もうグラムロックの時代は終わろうとしている時期、第二世代ハードロックバンドと肩を並べての大ヒットでありますが、それでもスウィートはグラムロックバンドというイメージのまま売れていきます。実にユニークなバンドでありますが、それだけ作品も完成度が高くなってきていて、The Six Teens、Turn It Down、そして彼らの代表作となるFox On The Runのシングルヒットを飛ばします。全ての曲がキャッチーで、ドラマティックでポップでありながらハードロックしているという見事な完成度であります。
グラムスターとしてはBlock Buster 、The Ballroom Blitz 、Teenage Rampageといった代表曲がありますが、それ以上にFox On The Runは大ヒットしてスウィートといえばFox On The RunかActionか、という事になっていきます。つまり、グラムロック時代よりもこれからが彼のら全盛期になっていくのでありました。The WhoのカバーMy Generation が入っていますが、どの曲も素晴らしく駄作がありません。彼らの代表作でありながらも70年代ロックの代表作であり、歴史的な名盤であります。
1. Wig-Wam Bam 2. Little Willy 3. Done Me Wrong Alright 4. Poppa Joe 5. Funny Funny 6. Co-co 7. Alexander Graham Bell 8. Chop Chop 9. You're Not Wrong For Loving Me 10. Jeanie 11. Spotlight
Little WillyやWig-Wam Bamのシングルヒットを出してグラムロックの仲間入りをしていきます。ポップなロックンロールタイプの曲で、ハモリを入れたコーラスもこのバンドの特徴と言えるでしょう。とりあえずシングル曲を出してな飴を売ろうと頑張っていて、アルバム単位で作品を作ろうと言うところまでいっていません。なので、シングル曲を集めてアルバムにすると言う早急なやり方になっています。アイドル的なグラムスターとして売り出しましたので、それでもよかったのですが、世界的に売り出すにはやはりアルバム単位での代表作が必要になってきます。
1. I Hear Ya Callin' 2. Hot Luv 3. Do You Want Me 4. Black And White World 5. Miracle 6. Cum On Let's Party 7. Johnny Played The Guitar 8. Howlin' Wind 9. Red Hot 10. Dirty Foot Lane 11. Merry Xmas Now!
Dave Hillが中心になっているので、ハードロックよりになっていますが、70年代のアメリカンハードロックのような、あまりにもオールドウェイヴな内容になっています。時はオルタナ、グランジの時代ですから、こんなに能天気なハードロックはさすがに受けません。グラムロック時代に比べても音楽的な充足には至らず、スレイドの復活とまではいきませんでした。
87年のアルバムです。これまでのようにベースのJim LeaとJohn Punterのいよるプロデュースに加えてクィーンのプロデューサーとして有名なRoy Thomas Bakerが2曲プロデュースしています。Roy Thomas Bakerによる楽曲は昔ながらのグラムロックらしい作風になっていますが、それ以外は80年代ポップスそのものであります。フォリナーがAgent Provocateurを大ヒットさせた事により、そのスタイルを真似るバンドが続出していて、非常に悪い傾向だったと思っています。
1. Love Is Like A Rock 2. That's What Friends Are For 3. Still The Same 4. Fools Go Crazy 5. She's Heavy 6. We Won't Give In 7. Won't You Rock With Me 8. Ooh La La In L.A. 9. Me And The Boys 10. Sing Shout (Knock Yourself Out) 11. The Roaring Silence 12. It's Hard Having Fun Nowadays
1. Hey Ho Wish You Well 2. Little Sheila 3. Harmony 4. Myzsterious Mizster Jones 5. Walking On Water, Running On Alcohol 6. 7 Year Bitch 7. I'll Be There 8. I Win, You Lose 9. Time To Rock 10. All Join Hands
1. Slam The Hammer Down 2. In The Doghouse 3. Run Runaway 4. High And Dry 5. My Oh My 6. Cocky Rock Boys (Rule O.K.) 7. Ready To Explode The Warm Up The Grid The Race The Dream 8. (And Now - The Waltz) C'est La Vie 9. Cheap 'n' Nasty Luv 10. Razzle Dazzle Man
神風シンドロームと日本を題材にしているのも日本い置けるヒットの要因となっています。バラードのMy Oh Myもシングルヒットしています。そしてReady To Explodeは組曲になっています。これまでにない作風になっていますが、80年代ポップス時代でも生き残れるだけのバイタリティーに溢れています。グラムロックの生き残りらしさもあり、グラムロックも再注目されるようになります。
1. Rock And Roll Preacher (Hallelujah I'm On Fire) 2. Lock Up Your Daughters 3. Till Deaf Do Us Part 4. Ruby Red 5. She Brings Out The Devil In Me 6. A Night To Remember 7. M'hat M'coat 8. It's Your Body Not Your Mind 9. Let The Rock Roll Out Of Control 10. That Was No Lady That Was My Wife 11. Knuckle Sandwich Nancy 12. Till Deaf Resurrected
1. We'll Bring The House Down 2. Night Starvation 3. Wheels Ain't Coming Down 4. Hold On To Your Hats 5. When I'm Dancing I Ain't Fighting 6. Dizzy Mamma 7. Nuts Bolts And Screws 8. My Baby's Got It 9.Lemme Love Into Ya 10. I'm A Rocker
1. Wheels Ain't Coming Down 2. Hold On To Your Hats 3. Chakeeta 4. Don't Waste Your Time (Back Seat Star) 5. Sign Of The Times 6. I'm A Rocker 7. Nut Bolts And Screws 8. My Baby's Got It 9. I'm Mad 10. Lemme Love Into Ya 11. Ginny, Ginny
1. Be 2. Lightning Never Strikes Twice 3. Gypsy Roadhog 4. Dogs Of Vengeance 5. When Fantasy Calls 6. One Eyed Jacks With Moustaches 7. Big Apple Blues 8. Dead Men Tell No Tales 9. She's Got The Lot 10. It Ain't Love But It Ain't Bad 11. The Soul, The Roll And The Motion
1. Nobody's Fool 2. Do The Dirty 3. Let's Call It Quits 4. Pack Up Your Troubles 5. In For A Penny 6. Get On Up 7. L.A. Jinx 8. Did Ya Mama Ever Tell Ya 9. Scratch My Back 10. I'm A Talker 11. All The World's A Stage
1. How Does It Feel? 2. Them Kinda Monkeys Can't Swing 3. So Far So Good 4. Summer Song (Wishing You Were Here) 5. O.K. Yesterday Was Yesterday 6. Far Far Away 7. This Girl 8. Lay It Down 9. Heaven Knows 10. Standin' On The Corner
74年のアルバムです。73年にシングルCum On Feel the Noizeを大ヒットさせて、人気を決定づけました。まさに絶頂期。Cum On Feel the Noizeは大ヒットしすぎているので、アルバムには未収録でベスト盤にしか入っていません。ビートルズの時代からシングルヒットし過ぎるとアルバム未収録にする風潮がイギリスにはあったのです。ファンはみんな持っているから、アルバムでは新作のみにしようとする風潮です。現在ではシングル曲が何曲入っているかを競ったりしますが、まだ商業ロックの時代にはなっていなかったのです。
1. Just Want A Little Bit 2. When The Lights Are Out 3. My Town 4. Find Yourself A Rainbow 5. Miles Out To Sea 6. We're Really Gonna Raise The Roof 7. Do We Still Do It 8. How Can It Be 9. Don't Blame Me 10. My Friend Stan 11. Everyday 12. Good Time Gals
Cum On Feel the Noizeに代表されるようにNoddy Holderのハイトーンボイスによるハードロックスタイルが確立されていますが、ポップな曲も多くなり、メランコリックな曲も入っています。これはクィーンのような次世代バンドが登場してきた事が影響していかもしれません。クィーンはデビュー当時はグラムロックバンドとして売り出されていました。化粧たっぷりできらびやかなファッションでしたから、ビジュアル系大好きの日本の女子に支持されて、イギリスよりも日本で人気に火がつきました。日本が育てたバンドといっても良いくらいです。
そんな、音楽的にもカラフルになってきたグラムロックも終焉を迎えようとして時代ではありましたが、バンドの人気は絶頂期を迎えていました。特にシングルCum On Feel the Noizeの影響力は強大で、ビリーアイドルのRebel YellはもろCum On Feel the Noizeのパクリです。と言う事で、当時のロックキッズには多大な影響を発しています。Cum On Feel the Noizeが入っていなくても、それに負けないくらいの楽曲が揃っています。これはChas Chandlerの強気な姿勢と自信に満ちた選曲になっています。
72年のアルバムです。いよいよグラムロックの時代になり、絶頂期を迎えます。アルバム未収録ですが、シングルのCoz I Luv Youが大ヒットして、このアルバムも大ヒットします。アルバムからはMama Weer All Crazee Nowがシングルカットされ大ヒットします。プロデュースは引き続きChas Chandlerで、ジミヘンに続いて大ヒットさせることに成功しました。
1. How D'You Ride 2. The Whole World's Goin' Crazee 3. Look At Last Nite 4. I Won't Let It 'Appen Agen 5. Move Over 6. Gudbuy T' Jane 7. Gudbuy Gudbuy 8. Mama Weer All Crazee Now 9. I Don' Mind 10. Let The Good Times Roll
ジャニスのMove OverやLet The Good Times Rollをカバーしていますが、オリジナル曲もほとんどが自分達のスタイルを確立させ、全英ナンバーワンのヒットとなります。グラムファッションを身につけますが、ルックスは良い方では無いので、男性から人気があったバンドだったかと思います。しかし、当時は化粧してキンキラキンの衣装を身につけていればキャーキャー言われていましたので、グラムロックの熱狂を享受したバンドでありました。
1. Raven 2. See Us Here 3. Dapple Rose 4. Could I 5. One Way Hotel 6. The Shape Of Things To Come 7. Know Who You Are 8. I Remember 9. Pouk Hill 10. Angelina 11. Dirty Joker 12. Sweet Box
1. Genesis 2. Everybody's Next One 3. Knocking Nails Into My House 4. Roach Daddy 5. Ain't Got No Heart 6. Pity The Mother 7. Mad Dog Cole 8. Fly Me High 9. If This World Were Mine 10. Martha My Dear 11. Born To Be Wild 12. Journey To The Centre Of Your Mind
ステッペンウルフのBorn To Be Wildをカバーしている事から、後のハードロックへ進んでいく要素が伺えます。ハードロックの生みの親はジェフベックとジミー・ペイジで、特にジェフベックがアメリカから輸入したヴァニラファッジやBlue Cheerなどを研究して生み出しました。これらの参考にしたバンドはアートロックと呼ばれていましたが、ハードロックの原点はアメリカにあったのです。Ambrose Sladeもそんな分岐点にいるような音楽を演奏しています。ハードロック系の予感はしますが、サイケな雰囲気を残しています。
1. Rock Hard Men (Parts 1 & 2) 2. Trade 3. Whooz Being Good To You 4. Ready To Rock 5. Lover Man 6. You 7. Hooked On Hollywood 8. Never Want The Rain 9. (If) Lost On Life Street 10. Hotshot 11. Up For Love
1996年と1997年のグリッターの最後のコンサートでのみライブで演奏された曲の新しい録音が含まれ、子供たちはポップ ミュージックの主要な聴衆であるため、グリッターが子供を搾取しているという主張により、アルバム On のリリースをめぐって論争が起こりましたが、苦情に応えて、英国のレコード業界は、グリッターは今や自由人であり、アルバムをリリースできない法的な理由はないとの声明を発表、ロックスターはティーンエイジャーが大好きで何が悪いんだという主張の元、リリースされています。
内容はハードロック的なサウンドで、グラムロックのゲイリーグリッターを最後まで演じています。しかし、カンボジアでも少女に対して児童買春を繰り返していたとして2002年に国外退去処分を受け、その後の居住地であるベトナムにおいても2006年に南部のバリア・ブンタウにて児童性的虐待の罪で有罪判決を受ける。刑期満了後の英国強制帰国という条件付きで(本来なら終身刑の可能性もある重罪)懲役3年の刑を言い渡される。2022年現在も、全英から集められた性犯罪者が収監される性犯罪者指定刑務所(HM Prison The Verne)に収監中である。ロックスターの性癖をどうこう言うのはナンセンスであるが、有罪とされてはどうともできず、しかし、最後までロックスターたらんとした作品となっています。
1. Ready To Rock 2. Tonight 3. Why Do You Do It 4. Wild Women 5. (The Only Way To) Survive 6. Lets Go Party 7. Are You Hard Enough 8. Shake It Up 9. Its Enough 10. Am I Losing You
1. Close To You 2. Crash, Crash 3. Let's Get Sexy 4. Dance Me Up 5. When I'm On 6. Another Rock 'N' Roll Christmas 7. Shout, Shout, Shout 8. If You Want Me 9. Hair Of The Dog 10. Boys Will Be Boys