1. We're Off You Know 2. Madman 3. Around The Universe In Eighty Days 4. Long Live Politzania 5. The Loneliest Of Creatures 6. Prelude 7. So Said The Lighthouse Keeper 8. Hope
1. Calling Occupants Of Interplanetary Craft 2. California Jam 3. Anus Of Uranus 4. Sub-Rosa Subway 5. True Life Hero 6. Doctor Marvello 7. Sir Bodsworth Rugglesby III 8. Little Neutrino
プロデュースはRushでもおなじみのTerry Brownです。カナディアンプログレという所になるのですが、このファーストアルバムはビートルズ的なポップな曲をサイケデリックに展開させた内容で、プログレと呼ぶにはポップ過ぎます。Calling Occupants of Interplanetary Craftは後にCarpentersによってカバーされるほどポップな楽曲であります。三人組とは思えないほど多重録音されており、コーラスワークもビートルズ的です。
1. Free Advice 2. Someone To Love 3. You Can't Cry 4. That's How It Is 5. Girl 6. Where 7. Hoods Up 8. Free Advice (Alternative Version 2) 9. Father Bruce 10. Born To Be Burned 11. Double Triptamine Superautomatic 12. Love You Girl 13. That's How It Is 14. Right To Me 15. Where 16. Free Advice 17. Daydream-Nightmare-Love
ライブ音源以外の作品があるのも貴重です。一番有名なSomeone To Loveの最初期の頃のアレンジも新鮮です。Jefferson AirplaneもGrace Slickが加入してからヒット作品を連発するようになってきますから、このバンドからJefferson Airplaneに移籍するのも歴史的な運命だったのだと思います。既にJefferson Airplaneっぽいスタイルもありますから、このバンドのポテンシャルの高さが伺えます。
68年のアルバムです。録音は66年のライブ音源でConspicuous Only in Its Absenceの続編としてリリースされました。The Great Societyとしてレコードデビューしていませんでしたので、Grace Slickが元いたバンドとして紹介する感じでのリリースでした。男性ボーカルはDavid Minerのようですが、Grace Slick節というのがあって、彼女が歌えば、それはまるで既にJefferson Airplaneのような雰囲気になっています。
1. That's How It Is 2. Darkly Smiling 3. Nature Boy 4. You Can't Cry 5. Daydream Nightmare 6. Everybody Knows 7. Born To Be Burned 8. Father
1. Sally Go 'Round The Roses 2. Didn't Think So 3. Grimly Forming 4. Somebody To Love 5. Father Bruce 6. Outlaw Blues 7. Often As I May 8. Arbitration 9. White Rabbit
後にJefferson Airplaneの代表曲となるGrace Slick作曲によるSomebody To LoveとWhite Rabbitが入っています。ライブアルバムであり、スタジオ録音のオリジナル作品はありません。それだけ電光石火でGrace SlickはJefferson Airplaneに加入して、バンド顔となっていきます。元モデルだけあって、当時のGrace Slickは相当の美人です。ジャニスジョップリン以前に、初めてロックの世界で有名になった女性でもあります。
Jefferson Airplaneに比べると完成度は低いかもしれません、その原型ともなっているような曲は新人バンドとは思えないくらいの貫禄があります。Grace Slickは同時にJefferson Airplaneにも加入していましたが、正式にJefferson Airplaneのメンバーとなり、Jerry Slickとも離婚してJefferson AirplaneかたStar Shipまで活躍していく事になります。
1. Bat Chain Puller 2. Seam Crooked Sam 3. Harry Irene 4. 81 Poop Hatch 5. Flavor Bud Living 6. Brick Bats 7. Floppy Boot Stomp 8. Ah Carrot Is As Close As Ah Rabbit Gets To Ah Diamond 9. Owed T' Alex 10. Odd Jobs 11. Human Totem Pole (The 1000th And 10th Day Of The Human Totem Pole) 12. Apes-Ma 13. Bat Chain Puller (Alternate Mix) 14. Candle Mambo 15. Hobo-Ism
お蔵入りになっていたので、後の作品で再演されてご存知の曲も沢山ありますが、こちらがオリジナルの音源になります。オリジナルメンバーが集まっていた時のセッションなので、その後にリリースされた演奏とは違っています。ファンにとっては嬉しい発売となりました。結構ラフな演奏もあるので、デモ状態の録音もあるのかと思いますが、この悪魔的なブルースロックによる、アヴァンギャルドな演奏こそCaptain Beefheart and The Magic Bandであり、これが普通に発売されていたどうなっていたのでしょうか。
82年のアルバムです。メンバーの入れ替えなどもありましたが、彼らならではのアヴァンギャルドなブルースロックを追求した内容になっています。前作では好意的な評価を受けていたので、今回も同じような手法になっています。もはやニューウェイヴ、オールドウェイヴも関係ないくらいCaptain Beefheart and The Magic Bandならではのスタイルになっています。
1. Ice Cream For Crow 2. The Host The Ghost The Most Holy-O 3. Semi-Multicoloured Caucasian 4. Hey Garland, I Dig Your Tweed Coat 5. Evening Bell 6. Cardboard Cutout Sundown 7. The Past Sure Is Tense 8. Ink Mathematics 9. The Witch Doctor Life 10. "81" Poop Hatch 11. The Thousandth And Tenth Day Of The Human Totem Pole 12. Skeleton Makes Good
1. Hot Head 2. Ashtray Heart 3. A Carrot Is As Close As A Rabbit Gets To A Diamond 4. Run Paint Run Run 5. Sue Egypt 6. Brickbats 7. Dirty Blue Gene 8. Best Batch Yet 9. Telephone 10. Flavor Bud Living 11. Sheriff Of Hong Kong 12. Making Love To A Vampire With A Monkey On My Knee
Don Van Vlietによってプロデュースされ、新しいメンバーでのレコーディングですが、悪魔的なブルースロックをアヴァンギャルドに演奏する事で、古臭さを感じさせないような勢いのある作品に仕上げています。どんなに若手がニューウェイヴだと頑張っても、フランクザッパにはかないませんでしたので、当時でもザッパは一目を置かれていました。そのザッパに鍛えられてきたバンドですので、若手に負けないような内容になっています。
1. The Floppy Boot Stomp 2. Tropical Hot Dog Night 3. Ice Rose 4. Harry Irene 5. You Know You're A Man 6. Bat Chain Puller 7. When I See Mommy I Feel Like A Mummy 8. Owed T'Alex 9. Candle Mambo 10. Love Lies 11. Suction Prints 12. Apes-Ma
いつものブルースロックではありますが、メンバーが違えば、使用する楽器も違いますから、サウンドがまるで違います。そしてサザンロック的な跳ね方をするブルースロックは、洗練さが違う方向に行っていて、これまでのスタイルとは違った、新しいCaptain Beefheart and The Magic Bandサウンドが出来上がっています。これはCaptain BeefheartことDon Van Vlietが意図するものとは違う形となったと思いますが、怪我の功名というのもありますから、新しい自分たちのスタイルだと割り切れれば先に進めます。
1. Party Of Special Things To Do 2. Same Old Blues 3. Observatory Crest 4. Pompadour Swamp 5. Captain's Holiday 6. Rock 'N Roll's Evil Doll 7. Further Than We've Gone 8. Twist Ah Luck 9. Bluejeans And Moonbeams
Captain Beefheartの意図しないところで制作された作品でもありますが、音楽的にはそれほど悪くなく、サザンロックファンにとってはかなりレベルの高い作品に仕上がっていると思います。Captain Beefheartのダミ声も復活していて、スワンプロックな雰囲気ではありますが、かなり洗練したアレンジになっています。J. J. Caleの曲やメンバーによる曲が入っていたり、これまでのようなCaptain Beefheartの独裁体制とは違ってきています。
74年のアルバムです。前作Clear Spotが用意周到に作られていたにも関わらず、売り上げが伸びなかったので、Mercury Recordsに移籍、Andy Di Martinoがプロデュースを務めました。オリジナルメンバーのAlex St. Clairが復帰して、再起をかけた作品になっています。音楽的にはブルースロックというより、ファンキーな内容になっていて、それもニューオリンズ系のファンキーさであり、サザンロックっぽい感じになっているでしょうか。
1. Upon The My-O-My 2. Sugar Bowl 3. New Electric Ride 4. Magic Be 5. Happy Love Song 6. Full Moon, Hot Sun 7. I Got Love On My Mind 8. This Is The Day 9. Lazy Music 10. Peaches
72年のアルバムです。プロデュースにTed Templemanを起用。これまでのように悪魔的なブルースロックを極めていますが、どこかポップな響きになっているのはTed Templemanによるものでしょうか。Mothers of Inventionから流動してきたメンバーは3人になり、バンドは6名編成となりました。ザッパはMothers of Inventionではないプロジェクトを始めたので、メンバーがこちらに流れてきたようです。
1. Low Yo Yo Stuff 2. Nowadays A Woman's Gotta Hit A Man 3. Too Much Time 4. Circumstances 5. My Head Is My Only House Unless It Rains 6. Sun Zoom Spark 7. Clear Spot 8. Crazy Little Thing 9. Long Neck Bottles 10. Her Eyes Are A Blue Million Miles 11. Big Eyed Beans From Venus 12. Golden Birdies
1. I'm Gonna Booglarize You Baby 2. White Jam 3. Blabber 'N Smoke 4. When It Blows Its Stacks 5. Alice In Blunderland 6. The Spotlight Kid 7. Click Clack 8. Grow Fins 9. There Ain't No Santa Claus On The Evenin' Stage 10. Glider
71年のアルバムです。録音自体は67年で、Buddah時代にお蔵入りにされていた音源を復元した内容になっています。後に、これに同時期に録音されていた5曲を足したThe Mirror Man SessionsもBuddahからリリースされています。悪魔的なブルースロックを演奏していた時期で、販売権利があるBuddahが持ち出したもので、これはバンド自体にとっては歓迎されるべき事であったのかは不明ですが、彼らにとっては一つの作品が加えられる事になりました。
1. Tarotplane 2. Kandy Korn 3. 25th Century Quaker 4. Mirror Man
1. Lick My Decals Off, Baby 2. Doctor Dark 3. I Love You, You Big Dummy 4. Peon 5. Bellerin' Plain 6. Woe-Is-Uh-Me-Bop 7. Japan In A Dishpan 8. I Wanna Find A Woman That'll Hold My Big Toe Till I Have To Go 9. Petrified Forest 10. One Red Rose That I Mean 11. The Buggy Boogie Woogie 12. The Smithsonian Institute Blues (Or The Big Dig) 13. Space-Age Couple 14. The Clouds Are Full Of Wine (Not Whiskey Or Rye) 15. Flash Gordon's Ape
バンドメンバーも入れ替えが激しく、ザッパに批判的になっていたCaptain Beefheartでしたが、マザーズのメンバーを拝借したりしています。まるでウルフマンジャックのようなダミ声で歌うCaptain Beefheartの表現としては、彼らの納得のいく出来映えであり、Trout Mask Replicaよりもロック的な仕上がりなので、悪魔的でありながらも、いい意味でポップになったと思われます。これぞCaptain Beefheart and The Magic Bandと言えるべき名作となりました。
1. Frownland 2. The Dust Blows Forward 'N The Dust Blows Back 3. Dachau Blues 4. Ella Guru 5. Hair Pie: Bake 1 6. Moonlight On Vermont 7. Pachuco Cadaver 8. Bills Corpse 9. Sweet Sweet Bulbs 10. Neon Meate Dream Of A Octafish 11. China Pig 12. My Human Gets Me Blues 13. Dali's Car 14. Hair Pie: Bake 2 15. Pena 16. Well 17. When Big Joan Sets Up 18. Fallin' Ditch 19. Sugar 'N Spikes 20. Ant Man Bee 21. Orange Claw Hammer 22. Wild Life 23. She's Too Much For My Mirror 24. Hobo Chang Ba 25. The Blimp (Mousetrap Replica) 26. Steal Softly Thru Snow 27. Old Fart At Play 28. Veteran's Day Poppy
68年のアルバムです。Ry Cooderが脱退してJeff Cottonが加入してレコーディングされましたが、当初はお蔵入りにされておりましたが、海賊盤で出回り、何曲か新しく録音し直したりもしていましたが、当初のバージョンが出回っているようです。当初の計画だと、Captain Beefheart and His Magic Bandによる綿密なスタジオ録音の部と、25th Century Quakerという架空のバンドによるアヴァンギャルド・ブルースの即興演奏の部からなる二部構成にするように計画されており、ジャケットに茶色の包装紙に差出人名が25th Century Quakerで受取人名がCaptain Beefheart and His Magic Bandと記されているのはその名残りのようです。
1. Ah Feel Like Ahcid 2. Safe As Milk 3. Trust Us 4. Son Of Mirror Man - Mere Man 5. On Tomorrow 6. Beatle Bones N' Smokin Stones 7. Gimme Dat Harp Boy 8. Kandy Korn
Ry Cooderがいなくなった事で、よりRy Cooderを意識してか、スライドギターが炸裂しまくっています。悪魔的なブルースロックをグロテスクに演奏しまくっています。サイケというよりアシッドな雰囲気になっています。何か儀式的な宗教感が感じられます。Buddah Recordsはポップな作品を出したかったので、この録音はお蔵入りになったようですが、後にBlue Thumb Recordsからリリースされ、日の目を見る事が出来ました。
アメリカのバンドCaptain Beefheart and The Magic Bandの67年のファーストアルバムです。当時出来たばかりのレーベルBuddahからのリリースになります。メンバーはボーカルのDon Van VlietことCaptain Beefheartを中心にギターのAlex St. Clair Snouffer、なんとRy Cooderもスライドギターで正式メンバーでした。ベースのJerry Handley、ドラムのJohn Frenchは当時16歳でした。この五人がオリジナルメンバーで、ゲストでTaj Mahal やRuss Titelman が参加、プロデュースはRichard PerryとBob Krasnowです。
1. Sure 'Nuff 'N Yes I Do 2. Zig Zag Wanderer 3. Call On Me 4. Dropout Boogie 5. I'm Glad 6. Electricity 7. Yellow Brick Road 8. Abba Zaba 9. Plastic Factory 10. Where There's Woman 11. Grown So Ugly 12. Autumn's Child
ブルースロックを基本にサイケデリックな雰囲気でユニークなサウンドを作り出しています。この後Monterey Pop Festivalに出演して名前を広めていきました。当時のほとんどのサイケな新人バンドはMonterey Pop Festivalに出演した事をきっかけに有名になっていきます。ブルースロックもサイケなアレンジにする事でポップな表現になっていきます。ほとんどの曲をCaptain Beefheartが書いており、ブルースロックなアレンジをまるでウルフマンジャックみたいな声で歌っています。
77年のアルバムで、オリジナルメンバーでの再結成の唯一のアルバムになります。これ以降は新作はリリースされていませんので、最後の作品となっています。プロデュースはSam Chartersで、ファンキーな曲もある、カントリーロックになっています。70年代らしいサウンドになっています。Country Joe McDonaldはソロとしても現役なので、再結成においても対応力があります。
1. Come To The Reunion 2. Time Flies By 3. Stateline, Nevada 4. Love Is A Mystery 5. Dirty Claus Rag 6. Not So Sweet Martha Lorraine 7. Thunderbird 8. Gibson's Song 9. No One Can Teach You How To Live 10. Insufficient Funds 11. Dreams
この後もバンドは幾度となく再結成されますが、オリジナルメンバー全員が揃ったのはこの時だけです。この後の流れは人がやっているからの例に倣っているようです。音楽的には新しいものが無く、単なる同窓会みたいになっていますので、ファンだけが満足してもらえるような状況であります。Not So Sweet Martha Lorraineを再演したりと、昔の名前に寄り添っているものになりますが、カントリーロックが好きな人には良質な内容になっています。
70年のアルバムです。Country Joe McDonaldはソロ活動を始めており、ソロの履歴の方が長くなっていくのですが、プロデューサーをTom Wilsonに代え、バンドメンバーもジャニスのBig Brother and the Holding Companyから借りてきたりと、一時しのぎ的な状態になっています。音楽的にはフォークロックな内容であり、サイケ色が無くなりました。これは時代的に自然な移り変わりでありました。
1. Sing Sing Sing 2. She's A Bird 3. Mara 4. Hang On 5. The Baby Song 6. Hey Bobby 7. Silver And Gold 8. Rockin' Round The World 9. The Love Machine 10. The Return Of Sweet Lorraine 11. Hand Of Man
売り上げも順調でしたが、バンドとしての集中力は切れており、この後解散となります。ほぼCountry Joe McDonaldのソロ作品にようなアルバムタイトルですが、バンドとしてはなんとか一矢を報いたいという思いでレコーディングされましたが、Country Joe McDonaldがソロ活動に専念するようになり、一時しのぎで集められたメンバーもそこまで思い入れが薄くなり、サイケデリックの時代を飾ったこのバンドはこれにて幕を閉じます。
69年のアルバムです。ソロ活動を始めていたCountry Joe McDonaldが一時バンドを離れていたので、解散状態にあったのですが、すぐにCountry Joe McDonald が復帰してバンドを再スタートしました。それでこのアルバムタイトルなのでしょう。オリジナルメンバーとしてはCountry Joe McDonald とBarry "The Fish" Meltonの二人だけで、過去のメンバーはゲストとして参加しています。なので、正真正銘Country Joe & The Fishの作品となっています。
1. Here I Go Again 2. Donovan's Reef 3. It's So Nice To Have Love 4. Baby, You're Driving Me Crazy 5. Crystal Blues 6. For No Reason 7. I'll Survive 8. Maria 9. My Girl 10. Doctor Of Electricity
68年のアルバムです。Country Joe McDonaldが一時的にバンドを離れていた時期もあり、他のメンバーも曲を提供するようになっています。それにより、サイケだけじゃなく、ポップな内容に仕上がっていて、一番売れた作品となりました。ジャニスの影響なのか、Rock And Soul Musicのようなロックとソウルミュージックを融合させうようと試みたりしています。Country Joe McDonaldはこの後ソロ活動にもご執心になりますので、それが結果としてバンドの結束に結びついています。
1. Rock And Soul Music 2. Susan 3. Mojo Navigator 4. Bright Suburban Mr. & Mrs. Clean Machine 5. Good Guys/Bad Guys Cheer And The Street Of Your Town 6. The Fish Moan 7. The Harlem Song 8. Waltzing In The Moonlight 9. Away Bounce My Bubbles 10. Cetacean 11. An Untitled Protest
まだ、サイケデリックな雰囲気の曲もありますが、この早い段階から、早くも脱サイケな楽曲が増えています。他のバンドはこの後脱サイケとしてカントリーロック系になりがちでしたが、このバンドはソウルミュージックを新しい要素として捉えようとしているようで、そこがとても斬新に感じられます。Country Joe McDonaldの歌い方もソウルフルになっています。
67年のアルバムです。The Fish Cheer & I-Feel-Like-I'm-Fixin'-To-Dieは当時のベトナム戦争に向けたプロテストソングの中でも最も有名な曲と呼ばれるほどヒットしました。JanisはCountry Joe McDonaldが当時付き合っていたJanis Joplinの為に書かれた曲になります。ファーストアルバムよりもアコースティックギターによるアレンジが多くなり、フォークロックとサイケデリックな雰囲気が混じりあっています。
1. The Fish Cheer & I-Feel-Like-I'm-Fixin'-To-Die 2. Who Am I 3. Pat's Song 4. Rock Coast Blues 5. Magoo 6. Janis 7. Thought Dream 8. Thursday 9. Eastern Jam 10. Colors For Susan
全てCountry Joe McDonaldによって書かれたオリジナル曲ばかりですが、これが、カントリーロックやフォークロック、ブルースロックなど、アメリカンルーツミュージックを見事に引用した曲作りがなされており、アメリカの保守的な人にも好まれるような曲でありながら、新しい音楽を求める人の欲求にも答えられるだけのオリジナリティーも秘めています。ただ奇をてらっただけのサイケデリックミュージックとは違う深みを持っています。
アメリカは西海岸のサイケデリックグループCountry Joe & The Fishの67年のファーストアルバムです。サンフランシスコやカリフォルニアはフラワームーヴメントのメッカであり、多くのサイケバンドが西海岸から登場しています。ギターとボーカルのCountry Joe McDonaldを中心にギターのBarry Melton 、ギターとオルガンのDavid Cohen、ベースのBruce Barthol 、ドラムのGary "Chicken" Hirsh の5人組でスタートしました。プロデュースはSamuel Chartersです。
1. Flying High 2. Not So Sweet Martha Lorraine 3. Death Sound Blues 4. Happiness Is A Porpoise Mouth 5. Section 43 6. Superbird 7. Sad And Lonely Times 8. Love 9. Bass Strings 10. The Masked Marauder 11. Grace
ほとんどの曲をCountry Joe McDonaldが書いており、反戦や社会派の歌詞を書いており、フォークブルース系のスタイルをサイケデリックなサウンドで演奏しています。日本のグループ・サウンズもこの時代で、あまりビートルズの影響を感じませんでした。多くのグループ・サウンズは、こうしたサイケバンドやキンクスの影響を受けていたと思われます。なので、とても日本的なグループ・サウンズに近いスタイルなので、日本人にも好まれるようなスタイルだと思います。
Not So Sweet Martha Lorraineがシングルヒットしており、デビュー当時から人気は高かったのでありました。Graceは当時は唯一の女性ロックシンガーだったジェファーソンエアプレインのグレーススリックに捧げられています。サイケの第一人者はジェファーソンエアプレインだったようですが、このバンドもかなり早くからサイケデリックシーンをリードしていました。後のウッドストックでの出演でも大人気でした。
1. Double Decker Bus 2. Pretty Big Mouth 3. The World 4. My Generation 5. She's Fine 6. Psychotic Reaction 7. Peace Of Mind 8. They're Gonna Get You 9. The Morning After 10. Can't Get Your Lovin' 11. Out In The Street
フーのMy GenerationとOut In The Streetをカバーしていますが、他はオリジナル曲になっています。タイトル曲のPsychotic Reactionがシングルヒットして、後に映画の中でも流れるなど、多くの人に愛されてきました。サイケな音創り、フーなどのビートロックからの影響からガレージロックなスタイルを生み出し、後の後継達に多大な影響を与えていますが、新作を製作できないまま69年に解散しています。
1. Tomorrow's Child 2. Another Time 3. April Blues 4. The Lost Mother Land (Part 1) 5. Tanger 6. Pledging My Time 7. Sunday 8. Honky Tonk Jam 9. The Lost Mother Land (Part 2)
2014年のアルバムで、おそらく最後の作品となります。オリジナルメンバーのMark Tulinは2011年に亡くなっています。James Loweだけが、オリジナルメンバーとして生きていますが、もう再結成での活動もままならなくなり、未発表音源やライブ音源から集めた作品になっています。オリジナルメンバー時代での曲もあり、とてもThe Electric Prunesらしいサイケデリックな作品になっています。
1. Smokestack Lightning 2. TOKYO 3. Beauty Queen 4. Like Getting High 5. The Girl Who Crashed My Dream 6. Frozen Winter 7. Circles 8. Between The Cracks 9. Blue Sky / Red Dress 10. Love Fade Away 11. Bullet Thru The Backseat 12. Adoration Stuck 13. Hollywood Hype 14. Don't Sneeze On Me 15. Oh My My
再結成後の曲もありますが、全体的に昔の未発表曲の雰囲気に近い曲が集められているので、サイケデリックバンドだったThe Electric Prunesらしい内容になっています。オリジナル時代は自分達でレコーディング出来なかった作品もありましたので、当時の未発表音源を聴けるのは嬉しい限りです。James Loweだけが残っていても、声もしゃがれていますので、この後は作品のリリースは出ていません。
ガレージバンド、それはパンクとも違った、生々しい限りの、素のバンドのラフさをそのままぶつけてくるロックでありますが、それにサイケデリックな雰囲気を纏った The Electric Prunesの魅力が存分に楽しめる内容になっています。こういうバンドは60年代だったから生まれたものでありますでしょうし、現在真似しようにも真似できない部分もあるでしょう。しかし、ロックの歴史として私達は共有して未来のロックを思い描く事が出来ます。
2006年のアルバムです。ガレージバンドでもグラムロックでも無くなっています。これは何でしょうか。サイケデリックな感じの曲ですが、違う雰囲気で演奏しています。だから不思議な感じになっていますが、サイケデリックロックという表現になってしまいそうです。The Electric Prunesというバンドを維持する上で、どういう音楽性にすべきか考えて、結局サイケだよね、って感じに落ち着いたのでしょうか。
1. Hello Out There 2. Circus Freak 3. Flying Blind 4. I'll Give You Feedback 5. Innerlight Transcendence 6. Morphine Drip 7. Tulip Between The Eyes 8. African Bees 9. Batch Of Violins 10. Itzomad
1. Sideshow Charade 2. 49 Songs 3. I Never Knew What You Wanted 4. Makin' Some Noise 5. Pacific Ocean Blue 6. I'll Drag You Home 7. Rosy Made Me Crazy 8. Transient Absolution 9. Tidal Wave 10. Rewired 11. Running With Scissors 12. The Rickenbacker 12 String 13. Cinema Verite' 14. Untitled (Peter Lewis From Moby Grape Talks)
再結成してからの2001年のアルバムです。James Loweなどオリジナルメンバーもいますが、新メンバーが多くいます。しかし自主制作でのリリースで、自分達でプロデュースして、自分達の曲を演奏するという、現役時代には叶わなかった事を出来るようになっています。少しメタルっぽいサウンドではありますが、ファズで歪ませるなど、The Electric Prunesらしいサイケな雰囲気にこだわっています。
1. Lost Dream 2. Seven & Seven Is 3. Last Night I Had A Dream 4. Bullet Thru The Backseat 5. Phone Won't Ring 6. All About Wires 7. Devils Candy 8. Analog Life 10. Mujo 22 11. Castaway 12. Le Fire 13. Halloween Ending 14. Hard Time 15. Slobodon
James Loweのボーカルもしゃがれてしまっていますが、ほぼ伝説に近いバンドの復活ですから、マニアの間では注目されていました。再結成バンドの主な目的なライブによって小銭を稼ぐですから、ライブで盛り上がるような曲を揃えてきています。昔の曲も演奏するのでしょうが、自分達がレコーディングしていない曲などは演奏出来ませんから、新しくオリジナルをレコーディングする事で、セットリストを増やしていけます。