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[20231031]

One Step Beyond
(1998/07/14)

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69年のアルバムです。オリジナルバンドとしては最後の作品になります。レコーディングの途中で、リードギターのMark Loomisが脱退、リードボーカルのDavid Aguilarもボーカルとしては参加しておらず、商業的にも失敗してします。そして翌70年にバンドは解散となります。サイケな雰囲気が薄れて、ポップでシンプルな曲調になって、ガレージバンド的でもなくなっています。

1. Uncle Morris
2. How Ya Been
3. Devil's Motorcycle
4. I Don't Need No Doctor
5. Flowers
6. Fireface
7. And She's Lonely
8. Don't Need Your Lovin
9. Sitting There Standing
10. Blues Theme
11. Loose Lip Sync Ship

8曲目以降はボーナストラックで、オリジナルでは曲数も少なく、かなり印象が薄い内容になっています。リードボーカルとリードギターがいない状態ですから、かなりアクの少ない演奏になっています。その分、聴きやすく親しみやすいポップな曲調になっています。ポストサイケへとシフトしていますが、当時のファンが望んでいるような内容ではなかったようです。

サイケの時代には多くのバンドが登場していますが、短命のバンドが多く、長く生き延びたバンドは数少なかった。なので、このバンドも例外にもれず、3枚のアルバムで終わっていますが、後に再結成されます。少なくとも、このバンドが後の70年代のロックに影響を残しているものもあり、この時代のバンドを掘り返す事で、温故知新、未来へのヒントも隠れているかもしれません。

Uncle Morris
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[20231030]

The Inner Mystique
(1998/07/14)

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68年のアルバムです。サイケデリック色を強めたA面とカバー曲を収めたB面で構成されていました。キンクスのカバーI'm Not Like Everybody Elseがファンには一番人気の曲になっています。タイトル曲のInner Mystiqueではキングクリムゾンよりも先にm9thコードを用いたアルペジオが披露されています。グレッグレイクはこれをパクったと思われます。

1. Voyage Of The Trieste
2. In The Past
3. Inner Mystique
4. I'm Not Like Everybody Else
5. Medication
6. Let's Go, Let's Go, Let's Go
7. Baby Blue
8. I Ain't No Miracle Worker

私は他のみんなとは違うと歌うI'm Not Like Everybody Elseが人気なのは、このフラワームヴメントにおいては大きな支持を得た歌となりました。他の誰かと違わないようにという最近の日本の傾向とはかなり違う感覚です。この当時も流行のファッションがありますが、ほとんどの人が私は他のみんなとは違うと思って主張していました。そしてそれがロックの存在意義でもありました。最近のはロックもどきで、ロックにあらず、というのが私の感想です。

A面とB面が違う雰囲気の構成になっていますが、すでにプログレの原型があったり、こんバンドの影響力の凄さが伺えますが、誰もクリムゾンがパクったとは言わないところが、このバンドの知名度の低さになっています。流石にクリムゾンの方が完成度が高かったので、こちらは存在が消し飛んでしまったようです。しかし、一番人気のアルバムでありました。

Voyage Of The Trieste
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[20231029]

No Way Out
(1998/07/14)

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アメリカのバンドThe Chocolate Watchbandの67年のファーストアルバムです。やはり西海岸のバンドで、カリフォルニア出身になります。サイケというよりガレージバンド色が強く、カバー曲多く、R&Bやビートポップな曲が多めです。ファズで歪ませたギターが当時は特徴的だったと思います。

1. Let's Talk About Girls
2. In The Midnight Hour
3. Come On
4. Dark Side Of The Mushroom
5. Hot Dusty Roads
6. Are You Gonna Be There (At The Love-In)
7. Gone And Passes By
8. No Way Out
9. Expo 2000
10. Gossamer Wings

メンバーはリードボーカルのDavid Aguilarを中心に、もう一人のリードボーカルDon Bennett、ドラムのGary Andrijasevich 、ベースのBill Flores、ギターがMark LoomisとSean Tolbyの6人組になっています。キーボードは名前がクレジットされていません。メンバーチェンジの多いグループでもありましたが。このアルバムはこのメンバーでレコーディングされています。

R&B色が強いビートポップをガレージバンドっぽいラフな感じで演奏していて、それはまるでパンクロックの元祖的な雰囲気でもあります。ストーンズも自分達の事をロックンロールじゃなくて、最高のR&Bバンドだと自負しています。そういう意味ではストーンズ的なバンドであると思います。ファズギターとシタールがサイケっぽい印象を出しますが、基本はビートポップバンドです。ストーンズファンにお勧めです。

Let's Talk About Girls
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[20231029]

The Miraculous Hump Returns From The Moon
(1998/07/14)

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73年のアルバムです。各自セッションミュージシャンとして活動していましたが、ギターのWilliam Sievers以外の四人のメンバーで再結成して制作されました。それまでの音楽活動が生かされているのか、ソウルやジャズの要素を取り入れたフュージョン系のポップソングになっています。以前のは無かったシンセやシタールなどが加えられ、東洋的な要素も取り入れています。

1. Fazon
2. Coke, Suede, And Waterbeds
3. Dancin' Wizard
4. Sleazy Street
5. Orange Peel
6. Oriental Fantasy
7. Sneaky Smith
8. Monkeys On The Moon
9. Astronaut Food
10. Brief Synthophonia

セッションミュージシャンとして活動していただけに、演奏力は格段に上がっており、ドラムのPaul WhaleyはBlue Cheerに参加していましたので、かなり強力な腕前になっています。時代的にもフュージョンがライトフュージョンになりつつありましたので、素晴らしい選択だと思います。フュージョンにも東海岸と西海岸では違いがありまして、西海岸はリーリトナーのようなクロスオーヴァー系の洗練された感じになりますが、東海岸はスタッフのようなソウル系が強めなフュージョンになります。このバンドは西海岸ですが、時代が早すぎるのか、東海岸的な演奏をしています。

このスタイルのまま活動を再開してくれていれば、きっともっと知名度も上がったでしょうし、売上も比例していた事でしょう。しかし、何故か、仲が悪いのか、再結成もこの作品のみで終わってしまいます。かなり実験的な事に挑戦もしていますが、それでも洗練されてポップにまとめられた素晴らしい内容になっています。少し時代が早すぎたのか、いや、フュージョン側から見るとそんなに早く無かったと思います。それだけ活動が続かなかった事が惜しまれます。

Fazon
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[20231028]

The Sopwith Camel
(1998/07/14)

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アメリカのバンドSopwith Camelの67年のファーストアルバムです。やはり西海岸、サンフランシスコ出身のバンドです。サイケと言うより、ソフトロックのようなボードヴィル的なポップな曲が特徴です。メンバーはサックスとボーカルのPeter Kraemerを中心にギターのTerry MacNeilとWilliam Sievers、ベースのMartin Beard、ドラムのNorman Mayellの5人組です。

1. Hello, Hello
2. Frantic Desolation
3. Saga Of The Low Down Let Down
4. Little Orphan Annie
5. You Always Tell Me Baby
6. Maybe In A Dream
7. Cellophane Woman
8. The Things That I Could Do With You
9. Walk In The Park
10. The Great Morpheum
11. Postcard From Jamaica

シングルHello, Helloは全米26位となる大ヒットとなりました。 The Lovin' Spoonfulでもお馴染みのErik Jacobsenによってプロデュースされました。サイケな雰囲気はありますが、The Lovin' Spoonfulに通じるポップで親しみやすい曲ばかりです。メンバーでバックコーラスも入れますが、さほどコーラスワークは得意ではなく、あくまでもアレンジの一つとしてやっている感じです。

順調に売り出した彼らでしたが、この67年にはもうバンドは解散してしまいます。もう少し続けていればもっと知名度もあったと思いますが、解散後メンバーはそれぞれ別な音楽活動をしていきますから、このバンドでやる事はもうないと思っていのでしょうか、しかし、71年にオリジナルメンバーでの再結成を図ります。実に奇妙なバンドでありました。

Full Album
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[20231028]

Melon
(1998/07/14)

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71年のアルバムで最後の作品になります。声帯を傷めたNansi Nevinsでしたが、ここまでは数曲参加していましたが、バンドとしてはこれ以上の活動は出来ませんでした。Nansi Nevinsはフォークロックな曲で歌っていますが、それ以外はソウル系の曲をもっと新しい感覚で演奏しています、まるでドゥービーのような事をこの時点でやってのけているのです。ものすごいポテンシャルを秘めながらの解散となってしまいました。

1. Get It When You Can
2. Don't Forget
3. It Ain't Easy
4. I'm Happy Today
5. Rejoice -- The Smile Of Man
6. Take It From The Splice, Boys
7. Naturally
8. Don't Give A Hoot
9. Faith
10. Join The Band

カントリーロックにも新しい感覚がもたらされて、イーグルスのような新しいカントリーロックが作られるようになっていきます。ドゥービーもサザンロックにソウル感覚を取り入れた新しい感覚がありました。それはやがてA.O.R.と呼ばれる都会的な音楽へと進化していきます。その原石的な音楽性を作りながら、その可能性を持ったままの解散になっているので、非常に勿体無いと思います。

August Burnsは79年に、Alan MalarowitzとAlbert Mooreは81年に亡くなっていますが、94年のウッドストックに参加する為にバンドは再結成されました。99年には彼らを描いたテレビ映画Sweetwater: A True Rock Storyが制作されました。アルバムタイトルはメロンですが、ジャケットは西瓜じゃないか、とツッコミを入れたくなりますが、ウォーターメロンを略しただけなのかもしれません。何故?という疑問が付き物のロックバンドでありますが、No Reasonという衝動性もロックなのでありました。

Full Album
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[20231027]

Just For You
(1998/07/14)

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70年のアルバムです。女性シンガーのNansi Nevinsが交通事故に遭い、手術により声帯の一つを損傷したため、歌うことが困難になりながらも、いくつかのパートで歌っている。しかし、リードシンガーとしては男性メンバーに任せる事になりました。70年代になった事で、サイケデリックから新しい時代への挑戦としてラテンのリズムを取り入れるようになっています。

1. Just For You
2. Day Song
3. Windlace
4. Compared To What
5. Song For Romeo
6. Without Me
7. Look Out

フォークロックな曲もありますが、パーカッションのElpidio Cobianが活躍するラテンのリズムと、The Fifth Dimensionのようなコーラスを駆使したソフトロック、ソウル系の曲を演奏するようになっています。ベースとキーボード以外はアコースティック楽器なので、とてもユニークな音楽性が出来上がっています。黒人メンバーもいるのでソウル系になっても不思議ではありませんが、ソフトロック系の感覚でやっていますから、かなり洗練されたソウルミュージックになっています。

Day Songは短い曲で、フォーク調の曲なので、Nansi Nevinsが歌っていますが、Fred Herreraなど、男性メンバーが歌う曲はソウル系になっています。70年代はスティーヴィーワンダーやマーヴィンゲイなどによりニューソウルが誕生するなど、ソウルミュージックも大きな成長と進化していきます。そして80年代に向けてロックとソウルが混じり合うようになっていきますので、この時点でソウル系に移行している彼らはかなり先取りな感覚を持っていたと思います。

Just For You
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[20231026]

Sweetwater
(1998/07/14)

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アメリカのバンドSweetwaterの68年のファーストアルバムです。やはり西海岸、ロスの出身です。サイケデリックロックと当時流行っていたフォークロックを融合させたアコースティック感が強めのサイケサウンドになっています。コーラスワークを織り交ぜたソフトロックな部分もあります。翌年彼らはWoodstockのトップバッターに選ばれていましたが、渋滞に巻き込まれ、ヘリコプターで移動すると言うシーンが映像で残っています。結局Richard Havensにトップを譲って2番目に登場となりました。

1. Motherless Child
2. Here We Go Again
3. For Pete's Sake
4. Come Take A Walk
5. What's Wrong
6. In A Rainbow
7. My Crystal Spider
8. Rondeau
9. Two Worlds
10. Through An Old Storybook
11. Why Oh Why

メンバーは女性ボーカルのNansi Nevinsを中心にベースのFred Herrera、チェロのAugust Burns、パーカッションのElpidio Cobian、ドラムのAlan Malarowitz、フルートのAlbert Moore、ギターのR.G. Carlyle、キーボードのAlex Del Zoppoの8人組です。女性が1人、黒人が3人というユニークな構成になっています。チェロとフルートが中心となった演奏がアコースティック感を強めています。ギターもフォークギターです。

彼らの最大のヒット曲はMotherless Childで、Sometimes I Feel Like a Motherless Childを大胆にロック調にアレンジしたカバー曲です。Jefferson Airplaneの影響を強く受けていて、その為の女性ボーカルになっています。ロック界ではまだ女性ボーカルは多くありませんでしたから、その少ない中の一人になります。ソフトロック、フォークロックと呼ぶには結構激し目の演奏をしますので、総体的にはサイケデリックロックでいいと思います。

Motherless Child
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[20231025]

Hackney Diamonds
(1998/07/14)

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出たばかりのストーンズの18年ぶりの新作が素晴らしすぎて、急遽紹介する事にしました。2005年のA Bigger Bang以来の2023年の作品になります。オリジナルメンバーはキースとミックだけですが、ロンウッドももう長い相棒になっています。まずCharlie Wattsは亡くなっているので参加は無理ですが、Mess It UpとLive by the SwordだけはCharlie Wattsが叩いている音源が残っていたので使っています。他はSteve Jordanが叩いています。Charlie Wattsに似せたドラミングを叩いていますが、そこはどうしてもCharlie Wattsのような間合いは作れないですね。そこはいたしかたありません。

1. Angry
2. Get Close
3. Depending On You
4. Bite My Head Off
5. Whole Wide World
6. Dreamy Skies
7. Mess It Up
8. Live by the Sword
9. Driving Me Too Hard
10. Tell Me Straight
11. Sweet Sounds of Heaven
12. Rolling Stone Blues

ベースの方はPaul McCartneyも参加していますが、他はAndrew Wattが弾いていて、これが結構Bill Wymanっぽい感じです。Bill WymanもLive by the Swordでは彼のベースが使われています。ほぼ昔のメンバーも参加している感じですが、何と言っても一番の驚きは、ミックもキースも80歳を超えているのに、全く息切れがしていないのです。ミックは日頃から歌の為に体幹を鍛えていましたが、現在もしっかり体から作り込んでいるようです。ミックの歌声が若々しい、そしてキースのギターも全く老いておりません。この最高齢のロックバンドの二人が、これだけ若々しい演奏を聴かせてくれているのに、歳とったと嘆いていられません。

そしてどの曲も素晴らしい曲ばかりです。かなり多くの曲が用意されていて、その中から選ばれていると思いますので、どれも素晴らしい出来です。70年代の全盛期を思い起こさせます。90年代になってからは、どう言う曲をファンが望んでいるのかとか、戦略を凝らして延命を試みていた感じでしたが、ここまできたら、自分達の一番いい感じのスタイルを選んでいるようで、自然体でいいです。Elton Johnも参加していますが、Lady Gagaの参加が私は納得がいっていなかったのですが、参加しているSweet Sounds of Heavenはゴスペル調の名曲で、そこでのLady Gagaは見事に黒人女性シンガーのような素晴らしい歌声を披露しています。見事な人選だったと言う事です。

そして最後はMuddy WatersのカバーでRolling Stone Bluesで閉めます。どれも若々しく、余裕があるくらいのエネルギッシュなストーンズが楽しめます。世界一の最高のロックバンドとして、もう誰も追従出来ないくらいの完成度です。私達はまだまだ若造で足元にも及びません。そしていつまでも目標として君臨してくれています。かっちょいいー。この言葉が一番似合うロックバンドであります。最高!!

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[20231024]

Wailing Again
(1998/07/14)

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2022年のアルバムです。メンバーの死から再結成は無理かと思われていましたが、20年にMartin Pughが働きかけて、Pete Sears、John Lingwood、Phil Colombattoに声をかけ、新旧メンバーが織り混じった再結成が実現しました。そしてリリースされた唯一の再結成アルバムになります。

1. I Wouldn't Have Thought
2. Hi Lo Jick Jack Johnny
3. Fool For You
4. Wailing Once Again
5. Midnight Blues Train
6. Man In The Blue Suede Shoes - Megans Song
7. 24 Hours
8. Juniors Wailing

以前の代表曲の再演と新曲が入り混じったブルースロックを基本としたSteamhammerらしい作品に仕上がっています。歌声など年齢的な衰えは感じられます。演奏も過去の若々しい実験性は無くなっていますが、年齢を重ねただけの熟練の味わいが感じられます。コロナがあけた昨年の作品だけに、再結成ブームに乗っかっただけのものとは一味違います。

サイケやプログレな雰囲気はありません、このバンドの基本的な部分、ブルースロックだけに特化した作風になっています。気負う必要もありませんから、このアメリカンロックらしい演奏は好感が持てます。イギリスのバンドですが。元々のバンドのファンも喜んでくれるでしょうし、バンドを知らなかった人達にもその良さがストレートに伝わるものだと思います。このバンドが影響を与えた多くのバンド達にも負けないくらいの演奏が楽しめます。

I Wouldn't Have Thought
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[20231023]

Speech
(1998/07/14)

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72年のアルバムです。リードボーカルとしてGarth Watt-Royが加入、Armageddonと交流関係が出来る関係でKeith Relfがバックコーラスで参加しています。Keith Relfはプロデュースにも加わっています。組曲形式になっていて、3曲しかありません。プログレッシブな構成ですが、やっているのはハードロックです。

1. Penumbra:
a. Entrance
b. Battlements
c. Passage To Remorse
d. Sightless Substance
e. Mortal Thought
2. Telegram (Nature's Mischief)
3. For Against

この後ドラムのMick Bradleyが白血病で亡くなり、新しいメンバーを加えて活動していきますが、バンドは73年に解散しています。なので、これがオリジナルとしては最後の作品になります。ヤードバーズ解散後Armageddonを結成するKeith Relfですが、それはツェッペリンの影響をもろに出したバンドでありました。ニューヤードバーズの延長線上にあった、ツェッペリンへの執着からなのか、この作品に置けるソロ合戦はツェッペリンの影響が伺えます。プログレではないのです。

なんども言いますが、当時のバンドはプログレもハードロックも区別しておらず、新しい時代のロックを作る事に一生懸命でした。なので、このバンドもプログレなのか、ハードロックなのか区別の難しい内容を演奏しています。そのハードロックな曲を歌うには協力なボーカリストが必要になりGarth Watt-Royが迎い入れられています。このハイボーカルは明らかにロバートプラントを意識しており、これはKeith Relfには出来ない事なのです。この混沌さがこのバンドをいまいちメジャーに仕切れていないのかもしれません。

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[20231022]

Mountains
(1998/07/14)

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70年のアルバムです。プロデューサーはFritz Fryerで、エンジニアは後にパープルをプロデュースするMartin Birchです。この頃はFleetwood Macを担当していました。プログレへの適応をいち早く察していた彼らでしたが、70年になると、他にも適応してくるバンドが登場してきて、プログレと言うイメージは別のバンドに譲ってしまいます。

1. I Wouldn't Have Thought (Gophers Song)
2. Levinia
3. Henry Lane
4. Walking Down The Road
5. Mountains
6. Leader Of The Ring
7. Riding On The L&N
8. Hold That Train

プログレとハードロックは当時分けられていませんでした。後にレコード会社が分けて販売するようになり、バンドをやっている当事者にはどちらでも良かったと思います。クリムゾン寄りか、ツェッペリン寄りかという区別くらいでしょうか。このバンドは前作ではクリムゾンもツェッペリンにも適応しようとしていました、それが時間が経って、自分達のスタイルというのもあって、方向性に迷いがあるように感じられるなっています。

ブルースロックをベースにした音楽性、どちらかと言うとツェッペリン寄りにしようとしているようですが、それが中途半端な感じになっていて、誰の真似でもない、自分達のスタイルというのを意識してきたのか、どっちつかずの混沌とした内容になっていると思われます。ハードロックの概念をもっとはっきりしてきたのが第二期ディープパープルであり、そこまでの突き抜けた感じがなく、ブルースロックの延長線上にあるようなロックをやっています。

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[20231022]

MK II
(1998/07/14)

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69年のアルバムです。プロデュースはFritz Fryer & John Hawkinsで、ドラムがMick Bradleyに代わり、ギタリストのMartin Quittentonが脱退して代わりにサックスやフルート、ハープシコードのSteve Jolliffeが加わっています。このメンバー変更により、これまでのブルースロックよりもジャズやクラシックなど要素を加えたプログレッシヴロックへと変貌しています。69年でプログレしていたのはキングクリムゾンだけだったので、かなり早い対応だと思います。

1. Supposed To Be Free
2. Johnny Carl Morton
3. Sunset Chase
4. Contemporary Chick Con Song
5. Turn Around
6. 6/8 For Amiran
7. Passing Through
8. Down Along The Grove
9. Another Travelling Tune
10. Fran And Dee Take A Ride

プログレというより、カンタベリー系のようなジャズロックに近いでしょうか。トラッドフォークな曲もありますが、当時のイギリスではトラッドフォークブームでもあり、それはツェッペリンの69年のファーストでも取り入れていたので、かなり早い感じで新たな時代に向けての方向転換をしていると思います。この辺のアンテナの張り方はかなり敏感ですし、それにすぐ対応出来るだけの演奏力を持っているというのも凄い事です。

真似していた多くのバンドは70年代を待たなければなりませんでしたので、この時期にサイケデリックからアートロックを吹っ飛ばしてプログレに対応するというのは、かなりのウルトラ対応力の素早さです。この適応力はもっと高く評価されるべきです。まだブルース形式の残った曲もありますが、プログレっぽい構成にアレンジしています。クリムゾンが、ツェッペリンが何をしていたのか、いち早く理解して、取り入れ、表現出来る、ものすごいポテンシャルです。

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[20231021]

Steamhammer
(1998/07/14)

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イギリスのバンドSteamhammerの69年のファーストアルバムです。ブルースロックをベースにしたサイケバンドでした。Freddie Kingがイギリスに来た時にバックバンドをやっていました。アメリカのブルースメンはイギリスでは人気が高く、アメリカでコンサートするより受けるので、イギリスに出稼ぎにくるのですが、ヤードバーズのように、イギリスのバンドをバックバンドに起用する事が多かったのです。

1. Water (Part One)
2. Junior's Wailing
3. Lost You Too
4. She Is In Fire
5. You'll Never Know
6. Even The Clock
7. Down The Highway
8. On Your Road
9. 24. Hours
10. When All Your Friends Are Gone
11. Water (Part Two)

メンバーはボーカルのKieran White、ギターがMartin PughとMartin Quittenton 、ベースがSteve Davy、ドラムがMichael Rushton の5人組です。BellaphonからMichael Vesteyのプロデュースで制作されました。ブルースロックばかりですが、所々でサイケデリックな効果音というか、Harold McNairによるフルート、Pete Searsによるピアノが加わってきます。イギリスではあまり売れませんでしたが、当時の西ドイツでは人気が高かく自然と世界を視野に入れるようになっていきます。

シングルのJunior's Wailingは後にStatus Quoによってカバーされるなど人気の曲であります。イギリスではこの時期、サイケよりもクリームの影響によりブルースロックが流行っていました。俗に言うブルースインベンションですね。なので、彼らはブルースロックバンドとしてストレートに売り出していた方が売れていたと思います。サイケデリックなどのサマーオブラブの熱もウッドストックの終了と共に冷めていきます。なので、微妙な時期での作品なだけに、その辺の事情が反映された内容になっていると思います。

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[20231021]

Oar
(1998/07/14)

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カナダ出身でアメリカで活躍していたAlexander "Skip" Spenceの69年の唯一のソロアルバムです。サイケデリックの歴史を語る上で外せない人で、Quicksilver Messenger Serviceの最初期のメンバーであり、Jefferson Airplaneでドラムを担当していたが、解雇された為に、一時的にBuffalo Springfieldに参加しますが、その後ギタリストとしてMoby Grapeの結成に加わります。しかし、LSDなどの強いドラッグ中毒からホテルで大暴れをして統合失調症として入院、そしてこのソロ作品を制作するに至ります。

1. Little Hands
2. Cripple Creek
3. Diana
4. Margaret - Tiger Rug
5. Weighted Down (The Prison Song)
6. War In Peace
7. Broken Heart
8. All Come To Meet Her
9. Books Of Moses
10. Dixie Peach Promenade (Yin For Yang)
11. Lawrence Of Euphoria
12. Grey / Afro

全ての楽器を一人で多重録音して歌うという内容で、ほぼアコースティックギターによる弾き語りになっています。ベックが彼の作品をカバーしていますが、ベックのアコースティックな作品に大きな影響を与えているようです。この時代のほとんどのミュージシャンが何かしらの薬物に手を出していたのは事実で、その幻覚症状からサイケデリッックミュージックを生み出していたのも事実です。そして何人かの人が依存症から抜け出せなくなり、量を過剰に摂取して亡くなる人もいましたが、彼にしろ、シドバレットにしろ、入院を繰り返しながらも、死ねていない人もおりました。

本人はデモテープとして録音していて、これにいくつかの肉付けを加えてリリースするつもりでいましたが、これがそのままリリースされてしまいました。なので、生々しいまでの彼の歌声が聴けるアンニュイな内容になっています。しかし、コロンビアレコードから全く宣伝してもらえず、商業的な成功は収められていませんでした。しかし、隠れた名盤として後にリミックスされてリリースされ、再評価されるに至っています。なかなか死ねなかった彼も99年に肺癌で亡くなっています。53歳になる直前でした。

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[20231020]

California Blues
(1998/07/14)

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96年のアルバムで最後の作品になります。このアルバムリリース1ヶ月後にRandy Californiaがハワイで息子とサーフィンをしていて、激流に飲み込まれた息子を助けましたが、自身は溺れて亡くなってしまいました。ほぼ彼のバンドだったSpiritは、それにより再結成も不可能な状態になってしまいました。

1. California Blues
2. Look Over Yonder
3. The River
4. Call On Me
5. Crossroads
6. Song For Clyde
7. Pawn Shop Blues
8. Sugar Mama
9. Red House
10. Gimme Some Lovin'
11. We Believe
12. One World

オリジナルメンバーはEd Cassidyだけで、後は新メンバーによるレコーディングでした。女性バックコーラスのRachel Andesが加わった事で、これまでにない印象をもたらしていますが、ブルースロックな内容で、ジミヘンやSpencer Davis Groupのカバーなども目立っています。Red HouseとOne Worldはライブ音源で、特にOne Worldはメドレーになっていて22分もあります。もう昔のSpiritの作品のような内容になっています。

再結成して、新しい事をやる必要もなく、自分達のスタイルを楽しむという趣旨が伝わってきます。特にRandy Californiaの死とアルバムタイトルが妙にしっくりきてしまいますが、昔からのファンも楽しめるような演奏が最後に実現出来て良かったと思います。アメリカンロックの歴史を語る上では、忘れられがちですが、抜きには語れないほどの存在でもありました。

California Blues
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[20231019]

Tent Of Miracles
(1998/07/14)

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90年のアルバムです。オリジナルメンバーのRandy CaliforniaとドラムのEd Cassidyの他に新メンバーのベースのMike Nileが加わって、トリオ編成になっています。80年代の虚栄は払拭されて、ストレートなアメリカンハードロックになっています。無理してライトハンド奏法などしてみたり、ハードロックバンドへの仲間入りをしてみようとしています。

1. Borderline
2. Zandu
3. Love From Here
4. Ship Of Fools
5. Burning Love
6. Tent Of Miracles
7. Logical Answers
8. Old Black Magic
9. Neglected Emotion
10. Imaginary Mask
11. Stuttgart Says Good-Bye
12. Deep In This Land

90年代初期は80年代サウンドの反動で装飾を嫌ったオルタナが流行りますが、オルタナとまでは行かずとも、アコースティックギターを加えたアレンジなど、80年代にはなかった工夫が伺えます。派手なアレンジよりも、素朴でシンプルなアレンジの中にもセンスを光らせようとする工夫です。早くから80年代のスタイルに反省しているところが好感が持てます。

トリオ編成というのもあり、シンプルでストレートなアメリカンハードロックになっていますが、90年代って64チャンネルでのレコーディングになろうとしていて、トリオでは持て余してしまうレコーディングになりますが、それだけ、ちょっとした味付けが出来る余裕が生まれますので、シンプルでも90年代サウンドは音質が向上しているものが多いです。これはそこまでではないにしても、以前の作品に比べれば格段に向上しています。

Borderline
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[20231018]

Rapture In The Chambers
(1998/07/14)

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89年のアルバムです。Spirit of 84以来の再結成オリジナルメンバーでの新作になります。Randy Californiaがプロデュースしましたが、80年代ポップなサウンドになっています。西海岸サウンドは免れているので大分マシです。Randy California の妹Janet Wolfeがバックコーラスで参加しています。コーラスハーモニーに豊かさと艶やかさを加えています。

1. Hard Love
2. Love Tonight
3. Thinking Of
4. Rapture In The Chambers
5. Mojo Man
6. Contact
7. The Prisoner
8. One Track Mind
9. Enchanted Forest
10. Human Sexuality
11. Shera Princess Of Power
12. End Suite

所謂80年代サウンドは、最近のロックと似ていて、ギターはギターらしい音、シンセはシンセらしい音、いかにもな音を明確に配置していくというやり方です。ギターでギターらしからぬ音を出そうとするより、それはシンセに任せましょうという事になり、個性が失われた、商業的な表現になっているのです。これを喜んでやっている彼らもセンスが問われるところですが、当時の多くのミュージシャンはこの落とし穴にはまっていたのです。

かつて60年代後半は個性を主張する事に意義がありました。サイケという似たような表現はありましたが、それぞれが自分達ならではのサウンドを創造していました。だから面白かったのです。その個性を均一化する事で購買者に分かりやすくするという点では商業的意味合いしかありません。それだけ売上が伸びればいいですが、売れてないのにこのサウンドなのかという屈辱はあると思います。

Hard Love
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[20231017]

The Thirteenth Dream
(1998/07/14)

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84年のアルバムです。オリジナルメンバーでの再結成となり、ツアーにおいてはJeff "Skunk" BaxterやBob Welchなどが参加していて、その流れでレコーディングされた作品になっています。本来は正式リリース予定ではありませんでしたが、Mercuryがリリースしてくれることになり、アメリカ版ではSpirit of '84というタイトルでのリリースでした。

1. Black Satin Nights
2. Mr Skin
3. Mechanical World
4. Pick It Up
5. All Over The World
6. 1984
7. Uncle Jack
8. Nature's Way
9. Fresh Garbage
10. I Got A Line On You

新曲は3曲で、後は以前の代表曲を作り直したものになります。プロデューサーはDavid DeVoreで、過去の曲も含めて80年代サウンドになっています。80年代ポップスという当時のサウンドにおいて、アメリカは西海岸側ではエアープレインやREOなどによって西海岸サウンドとして作られていたスタイルで、私が一番嫌いな感じのサウンドになっています。こんな軽薄な感じで、この街は私たちがロックンロールで建てた街だと歌っていました。そんなの全然ロックじゃないじゃないかと思っていました。

70年代はうまく時代の音に同調できずにいたのに、オリジナルメンバーが集まったにも関わらず80年代サウンドにはどっぷり浸かっています。もうかつての反骨精神すら失ったおっさんになってしまったように感じます。以前の曲たちがリアレンジされたのは新鮮ですが、Spiritのスタイルとして、これは許される事なのでしょうか。80年代の当事者達はそのダサさに気づかない人達がほとんだだったのでありました。

Black Satin Nights
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[20231016]

The Adventures Of Kaptain Kopter & Commander Cassidy In Potato Land
(1998/07/14)

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82年のアルバムです。録音は1972 ~ 1973の期間で、コンセプトアルバムとして制作されましたが、当時のエピックソニーからの発売が中止されお蔵入りになっていました。それがやっとRhinoレーベルからのリリースとなりました。ソウル系のディスコっぽいアレンジから、まるでブリットポップのようなポップな曲まで、バラエティーに富んでいます。

1. We've Got A Lot To Learn
2. Potatoland Theme
3. Open Up Your Heart
4. Morning Light
5. Potatoland Prelude
6. Potatoland Introduction
7. Turn To Your Right
8. Donut House
9. Fish Fry Road
10. Information
11. My Friend

ポテトランドなんて、ジャガイモ畑みたいなものなのか、全曲Randy Californiaに書かれた曲で、一番脂が乗っていた時期ではなかったでしょうか。彼らにとってはまるでサージェントペッパーみたいな作品なのか、もしくはお蔵入りになっていたという事で、ビーチ・ボーイズのスマイルみたいなものでしょうか。ブリットポップ加減は、コード進行的にジョージハリソン系になっています。

この作品は、ファンがその存在を知っていて発売を希望する署名を集めた事で実現しています。珍しくイギリスで売れています。当時のSpiritの作風とは違いますが、Potatolandに関するテーマだったり、プレリュードだったり、イントロダクションだったり、沢山そのテーマ曲みたいなのを作って、まとまりがない感じですが、それがサイケっぽくてコンセプトアルバムたらしめています。



We've Got A Lot To Learn
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[20231015]

Future Games
(1998/07/14)

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77年のアルバムです。ほぼRandy California のソロ的な内容になっていますが、ファンタジーSFコンセプトアルバムになっています。全体的にフォークロックの流れになっていますが、いつものフォークロックと雰囲気が違います。ハワイアンなんです。Randy Californiaは一時期ハワイに移り住んでいた事もあり、その影響からなのか、ハワイアンなフォークロックという珍しい内容になっています。

1. CB Talk
2. Stars Are Love
3. Kahauna Dream
4. Buried In My Brain
5. Bionic Unit
6. So Happy Now
7. All Along The Watchtower
8. Would You Believe
9. Jack Bond Speaks
10. Star Trek Dreaming
11. Interlude XM
12. China Doll
13. Hawaiian Times
14. Gorn Attack
15. Interlude 2001
16. Detroit City
17. Freakout Frog
18. The Romulan Experience
19. Monkey See Monkey Do
20. Mt. Olympus
21. The Journey Of Nomad
22. Ending

曲と曲の間にラジオの放送を挟んだりしてコンセプト感を演出しています。サイケデリックなアレンジもあり、Magical-Kahauna Dreamというサブタイトルがあるように、ハワイアンな夢物語が語られていきます。ディランのカバーのAll Along The Watchtowerはジミヘンバージョンに近いでしょうか、せっかくならもう少し派手にやってもいいかと思いますが、このB級感もSpiritらしいかもしれません。

A.O.R.な方向性に行っていたのではないのか、ちゃんと時代にそったヒット曲を作れたのではないのか、そんな期待とは裏腹にリリースされたこの作品、あまりにも古いスタイルなので、全くヒットチャートには入れませんでした。どういう意図でこの作品をリリースしたのか分かりませんが、Randy Californiaの個人的な趣向が凝縮した内容になっています。

CB Talk
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[20231015]

Farther Along
(1998/07/14)

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76年のアルバムです。新メンバーを加えて5人組になった新生Spirit、プロデュースにはソウル系のAl Schmittを起用。アルバムタイトル曲はこれまでのようなフォークロックではありますが、多くの曲がソウル系でファンキーだったりして、当時のブームだったディスコに寄せてきたと思われます。ディスコというより、メロウなA.O.R.になりつつあるように感じます。

1. Farther Along
2. Atomic Boogie
3. World Eat World Dog
4. Stoney Night
5. Pineapple
6. Colossus
7. Mega Star
8. Phoebe
9. Don't Lock Up Your Door
10. Once With You
11. Diamond Spirit
12. Nature's Way

マザーズのIan UnderwoodやNick DeCaroなどジャズ系のミュージシャンも参加していて、時代に合わせた変化を求めているのが分かります。ジャズ的な演奏も得意としていたバンドでしたので、そのジャズやソウルミュージックとロックが融合してきたA.O.R.サウンド、時はクロスオーヴァー、ライトフュージョンも大流行していました。都会的な洗練された音楽を取り入れようとする意欲は評価されるべきでしょう。

Randy Californiaが一人なんでもやるようになってからフォークロック的になっていましたが、バンドメンバーが増えた事で新たな挑戦に入ったと思います。以前のヒット曲Nature's Wayのオーケストラバージョンを加えたりと、ロックバンドとしての可能性をより広げる工夫、昔からのファンにとっては納得されない人もいるかもしれませんが、現在の耳で聴く限り、とても大きな決断でしたが、この変化は必然的に受け入れられるべきだと思います。

Farther Along
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[20231014]

Son of Spirit
(1998/07/14)

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75年のアルバムです。2枚組みが出されたばかりでしたが、同じ年にもう1枚アルバムを出しました。それだけ用意した音源が大量にあったのでしょう。前作とほぼ同じセッションからの選曲ですが、中にはRandy Californiaがソロ用に用意していた、リズムマシーンで歌っているデモ曲も入っています。今回はカバー曲はビートルズのYesterdayだけで、後は全部オリジナル曲になっています。

1. Holy Man
2. Looking Into Darkness
3. Maybe You'll Find
4. Don't Go Away
5. Family
6. Magic Fairy Princess
7. Circle
8. The Other Song
9. Yesterday
10. It's Time Now

同じセッションなので、今回もフォークロックな曲ばかりです。リードギタリストがいないというのがアレンジに大きく影響していると思います。当時のアメリカは第二期ハードロックブーム真っ只中ですから、花形のギターが活躍しないなんてアレンジはあり得ない事ですが、このサイケデリックポップなフォークロックアレンジもいけると踏んだバンドも、レコード会社も大した度胸です。

しかし、2枚組みの方が売れていましたので、すぐさまレコード出されても売れませんでした。初めてチャートインしませんでした。これはレコード会社の売り方に問題があり、バンドは悪くなかったと思います。用意された音源もデモのようなもので、それに何らかのアレンジを付け足すなどすべきだったともいますが、そこはプロデューサーでもあるRandy Californiaにより、これでいいと判断しているので、Randy Californiaによるセンスが問われる作品になっています。

Holy Man
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[20231014]

Spirit Of '76
(1998/07/14)

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75年のアルバムです。EpicソニーからMercuryに移籍してからの作品になります。Randy Californiaが復帰してから、バンドはRandy CaliforniaとドラムのEd Cassidyの二人だけになりました。それにベースのBarry KeaneとキーボードのBenjigあ参加した録音になっています。彼らは大量の曲をレコーディングしてMercuryに提出、その中で選ばれた曲がアナログ2枚組としてリリースされました。

1. America, The Beautiful / The Times, They Are A' Changing
2. Victim Of Society
3. Lady Of The Lakes
4. Tampa Jam (Pt. I)
5. Maunaloa
6. What Do I Have
7. Sunrise
8. Walking The Dog
9. Tampa Jam (Pt. II)
10. Joker On The Run
11. When?
12. Like A Rolling Stone
13. Once Again
14. Feeling In Time
15. Happy
16. Jack Bond
17. My Road
18. Tampa Jam (Pt. III)
19. Thank You Lord
20. Urantia
21. Guide Me
22. Veruska
23. Hey Joe
24. Jack Bond (Pt. II)
25. The Star Spangled Banner

中にはボブディランやストーンズのカバーも含まれていました。バンドとして選曲するなら、それらは省かれていたと思いますが、Mercuryはそれらカバー曲も気に入ったみたいで、フォークロックの作品として2枚組にまとめました。他にもあった曲は後に別のアルバムとしてもリリースされますから、かなり大量なセッションが用意されていたようです。

ソロ活動をしていたRandy Californiaがバンドに復帰しましたが、ほぼ彼のソロ的な内容になっています。ストレートなロックンロールになっていた前作の影は微塵もありません。サイケな雰囲気もあるフォークロックな内容になっています。時代的には新しい感覚はありませんが、ファンからは暖かく迎い入れられたようです。Walking The DogやThe Star Spangled Bannerのカバーなどがあって、バライティー豊かだとの評価なのかもしれません。

America, The Beautiful / The Times, They Are A' Changing
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[20231013]

Feedback
(1998/07/14)

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72年のアルバムです。Jay FergusonとMark Andesが脱退して、中心人物だったRandy Californiaもソロ活動に専念する為に参加していません。ほぼ新メンバーによる演奏で、これまでとは打って変わって、カントリー系のロックンロールのアメリカンロックバンドらしい内容になっています。これぞアメリカンロックという感じで、サイケな雰囲気はもうありません。

1. Chelsea Girls
2. Cadillac Cowboys
3. Puesta Del Scam
4. Ripe And Ready
5. Darkness
6. Earth Shaker
7. Mellow Morning
8. Right On Time
9. Trancas Fog Out
10. Witch

ベースでリードボーカルを務めたAl Staehelyはこの作品のみでの参加でした。なので、これまでのSpiritとも違いますし、この後のSpiritとも違った雰囲気になっています。しかし、70年代前半のアメリカのロックシーンは、このようなサザンロックというような、南部の雰囲気を持ったロックンロールバンドが多かったと思います。以前のような癖の強い演奏も無く、ストレートなロックンロールになっています。

70年代のアメリカンロックが好きな人には十分満足させられるだけの出来栄えになっていると思います。売り上げも65位をお記録していますから、かなり高評価に受け入れられていたと思います。ほとんどの曲をAl Staehely書いており、彼によりバンドの方向性も決まるかと思われましたが、自分のバンドを結成する為にすぐに脱退しています。なので、とてもSpiritとしては珍しい内容になっていますが、ストレートで聴きやすい内容になっています。

Full Album
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[20231012]

Twelve Dreams Of Dr. Sardonicus
(1998/07/14)

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70年のアルバムです。プロデュースはニールヤングでもおなじみのDavid Briggs。アコースティックなアレンジとファンキーなアレンジがあったりと、バラエティーに富んだ内容になっており、ポップな作風でありながらも、プログレ的な構成も垣間見える、彼らにとってはサージェト的な作品になっていると思います。アルバムも結構ヒットしています。

1. Prelude - Nothin' To Hide
2. Nature's Way
3. Animal Zoo
4. Love Has Found A Way
5. Why Can't I Be Free
6. Mr. Skin
7. Space Child
8. When I Touch You
9. Street Worm
10. Life Has Just Begun
11. Morning Will Come
12. Soldier

フォークロックなNature's WayやMr. Skinなどシングヒットしており、ファンの間でも評価の高いアルバムになっています。サルドニクス博士の十二の夢というタイトルのように12の曲がサルドニクス博士の夢を物語っています。しかし、サイケデリックな幻想的な感じではなく、明るくポップな曲になっています。これが70代っぽくなっていて、新しい時代に適応しているのが分かります。

これまでのジャズ的な即興も無くなって、ソロもしっかり作曲されています。即興がもてはやされていたのはクリームがいた時代でした。ツェッペリンの時代になると、ハードロックにしろ、プログレにしろ、ソロの部分も曲の一部としてしっかり作曲されるようになります。これはスタジオミュージシャンだったジミー・ペイジが即興は苦手だったからです。ジミーはライブでは違うソロを演奏しますが、これは違うなりに作曲、準備されたソロであり、即興は出来なかったのです。しかし、それが新しい時代のスタンダードとなっていきます。

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[20231011]

Clear
(1998/07/14)

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69年のアルバムです。Model Shopという映画のサウンドトラックになっています。ツアーの合間に制作されており、あまり時間をかける事が出来なかったようです。なので、まだサイケなアレンジの曲も多く含まれています。そのサイケ具合が以前と違って、ジミヘンの影響を受けているように感じられる曲が多くなっています。

1. Dark Eyed Woman
2. Apple Orchard
3. So Little Time To Fly
4. Ground Hog
5. Cold Wind
6. Policeman's Ball
7. Ice
8. Give A Life, Take A Life
9. I'm Truckin'
10. Clear
11. Caught
12. New Dope In Town

ジミヘンのサイケ加減は、西海岸のものとは違っていたと思います。イギリスでデビューしてクリームの影響を受けていたからです。しかし、その存在は唯一無二であり、衝撃的な存在になっていたと思います。なので、ギターサウンドはウーマントーン、フロントピックアップでトーンを0にした状態で歪ませる音が女性の声に似ているという事でウーマントーンと呼ばれる、このサウンドを最初にやったのはクラプトンですが、ジミヘンによりより拡散されていきます。

これ以前にもサイケな曲を書いていましたが、ウーマントーンの連発によるサイケサウンドは、イギリスからの影響だと思います。ジミヘンはそれだけではない芸術性の高いエレクトリックレディーランドも制作していますから、その影響もあるようなアレンジの曲も見受けられます。元々ジャズ的なアレンジもこなせるバンドでしたが、それが役立っての芸術性の高いアレンジに発展しています。

Dark Eyed Woman
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[20231010]

The Family That Plays Together
(1998/07/14)

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68年のアルバムです。彼らの最大のヒット曲で代表曲のI Got A Line On Youが含まれています。多くのアーティストにカバーされている曲でもあり、私はBlackfootのカバーで知った曲になります。サイケデリックバンドにしては洗練されたアレンジになっています。その他にもMarty Paichによるホーン、ストリングスアレンジが光るジャズっぽい演奏も秀逸です。

1. I Got A Line On You
2. It Shall Be
3. Poor Richard
4. Silky Sam
5. The Drunkard
6. Darlin If
7. All The Same
8. Jewish
9. Dream Within A Dream
10. She Smiled
11. Aren't You Glad

サイケデリック真っ只中ではありますが、徐々に熱が冷め始めていた時期でもあり、次なる進化を求めて、アートロックと呼ばれる、プログレのプロトタイプなスタイルが生まれていました。ハードロック的な演奏力を持っていながら、ポップセンスも備わっており、そしてジャズ的な即興性という武器もあり、かなりポテンシャルの深いバンドであったと思います。

後に出てくるプログレバンドの願望はオーケストラとの共演という一面がありました。この早い時期にオーケストレーションとロックの融合という試みも斬新です。しかし、Marty Paichによるアレンジはジャズ的である事が多いです。アメリカ独自のジャズ理論によるアレンジであります。これに負けない演奏力というのがこのバンドの魅力でもあると思います。サイケな雰囲気はどんどん薄くなっています。

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[20231009]

Spirit
(1998/07/14)

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アメリカのバンドSpiritの68年のファーストアルバムです。やはり西海岸、ロスで活動していました。サイケデリックバンドですが、既にハードロックやジャズの要素が加わっており、かなり斬新なバンドだったと思います。Taurusでのギターパートはジミー・ペイジが天国への階段を作る際に影響を与えたと言われております。実際にアメリカでデビューする際、ツェッペリンはこのバンドの前座としてツアーをこなしています。ジミーがジェフベックとアメリカのアートロックを研究していバンドの一つだったと思われます。

1. Fresh-Garbage
2. Uncle Jack
3. Mechanical World
4. Taurus
5. Girl In Your Eye
6. Straight Arrow
7. Topanga Windows
8. Gramophone Man
9. Water Woman
10. The Great Canyon Fire In General
11. Elijah

メンバーはギターのRandy California、ボーカルのJay FergusonmキーボードのJohn Locke 、ベースのMark Andes、ドラムのEd Cassidyの5人組です。プロデュースはLou Adlerです。デビューでいきなりチャート31位のヒットを記録しています。68年はもうサイケの後半戦になっていますから、アートロック的な冒険性のある演奏になっていると思います。歌い方はサイケな雰囲気ですが、演奏面はかなり70年的な感じです。

ジャズ的な即興演奏に突入したり、プログレ的だったり、しかし、その演奏の力強さはハードロックのようであります。かなりこのバンドには新しい期待感があったと思います。サイケの次の段階に入ったような雰囲気でのデビューになっています。Mechanical Worldがシングルカットされていますが、もうアルバム全体が縦横無尽に演奏しまくる頼もしい内容になっています。

Full Album
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[20231008]

Don't Call Us, We'll Call You
(1998/07/14)

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75年のアルバムで最後の作品になります。シングルとして出されたDon't Call Us, We'll Call YouがGreen-Eyed Lady以来の大ヒットとなった為、急遽、前作にこのシングルDon't Call Us, We'll Call Youを入れた内容でのリリースでした。それほど、この久々の大ヒットは予想もしないほどの驚きと喜びを与えたようです。

1. I Got A Song
2. Myra, Myra
3. Lay Me Down
4. Wild Child
5. Don't Call Us, We'll Call You
6. Lookin' For Some Fun
7. Round And Round
8. We Could Fly So High
9. Colorado Jones
10. I Got A Song Reprise

ただ、前作に新しいシングルが含まれただけのアルバムですので、アルバム自体はさほど売れませんでした。これ以降もメンバーの変動はありましたが、ライブ活動は続けていました。しかし、中心人物であるJerry Corbettaが正式にソロ活動を始めた事で、バンドは解散となりました。80年代以降に再結成を果たしますが、ライブ活動のみで新作は出していません。現在では半数以上のメンバーが亡くなっているので、もはや再結成は出来ないでしょう。

サイケは卒業していました。しかし、プログレでも無く、カントリーロックでも無く、ヒットしたDon't Call Us, We'll Call Youも10CCのようなひねくれポップであります。しかし、これほどミクスチャー感覚を持ったアメリカンバンドがいたというのは面白い事であり、アメリカのバンドも捨てたもんじゃないと思わせてくれるバンドだったと思います。

I Got A Song
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