2002年のアルバムです。いつものレーベルとは違うMr. Ladyからのリリースで、予算が無いのか、ゲストは無しで、全て一人で演奏しています。ドラムなどはサンプラーを使っていて、デジタルなノイズも含みながらの
サイケデリックな世界観を作っています。打ち込みもあり、いつもとは雰囲気が違いますが、彼女が歌えば彼女の世界となります。
1. Prick
2. Welcome Back
3. Just Calling
4. Juno
5. Rocks
6. I Saw 3
7. With Yours
8. Bye Bye
9. If You Blue
10. Choo
打ち込みにも目覚めてしまい、バンド演奏とは違う表現方法も身につけてきます。そうなるとフォーク的な部分が薄れてきてアンニュイな部分だけが増強されていく形になります。シンガーソングライターというより、表現者としてのスタンスが強い彼女ですから、デジタル環境は彼女に新たな表現の武器を与えるい事になっていきます。しかもサンプラーですから、独特な感性が反映されていきます。
いつもはエレキギターを弾いていましたが、ここにきて初めてアコースティックギターも使うなど武器は増えています。それなのにどんどんフォーク色から変化して新しい要素を取り入れていきます。ただ、彼女の歌がある限りアンニュイな雰囲気は保たれていきます。こういう個性の強い人は思い切って全て一人でやった方が面白い結果になると思いますし、画一化を図ろうという傾向が強い最近のミュージックシーンにおいては稀有な存在となります。
Prick