2017年のアルバムです。いつものエフェクティヴなサウンドを使いながらも、アンビエントでは無くポップフォーマットな作品となっています。コラボレーション作品も多い彼ですが、ソロ作品でもゲストとコラボレートしながら制作しています。アルゼンチンのミュージシャンSobrenadarのボーカルを使用していますが、エフェクトしまくっていますから歌というより楽器の一部となっています。
1. In A Copse
2. A Song Of Summer
3. Echoing Green
4. The Faun
5. Tenderness
6. Vulgar Latin
7. Autumn
8. Dancers At The Spring
9. Door To Night
普通にドラムがあり、ベースがあり、ギターがあり、ポップな楽曲ですが、どちらかというと80年代のニューウェイヴな感じの曲調です。これまでもアンビエントらしからぬ作品もありましたが、曲として明確な構成を持たせています。それだけでポップに感じるのですから、私たちはどれだけ単純な
音楽に慣れ親しみすぎているのかが分かります。分かりやすくする事で、
音楽との距離を早く縮められる、そういう事でしょう。
何度か聴いて徐々にその曲を好きになる事が多いはずですが、何度も聴いてくれるとは限りません。もう一度聴いてみたいと思わせるものを残さないといけないのです。それこそがポップの意義であり、人に親しまれる
音楽に必要なメソッドだと思います。特に情報量の多い現代において、何度も聴いてもらう工夫を持たせないといけないと痛感しております。そういう意味では、アンビエントなままだと難しいので、このポップへの転換は正解だと思います。
In A Copse