2016年のアルバムです。Further Recordsからビニール盤での限定販売でしたが、ダウンロード販売もされています。当時Paul Dickowは引っ越したばかりで、いつもの機材が揃っていない状態で、ラジオから流れる短波放送をテープに録音してテープループさせています。限られた環境ゆえに生まれた偶然性による
音楽となっています。
1. Public Voyeurs
2. Relix
3. Fossil Data
4. Tower Of Babble
偶発的な
音楽、環境が整っていない状況を逆手に取った現代
音楽的な発想で生まれた作品となっています。楽器がなくても
音楽が作れるというヒップホップ的な発想。コンクリートミュージック的なアンビエント作品になっています。ただラジオ放送を流しているだけならフィールドレコーディングのようになりますが、ループさせたり、エフェクト処理する事で
音楽として成り立たせています。
ラジオ周波数の調整によるノイズだったり、ラジオという媒体を楽器として捉えています。短波放送なので、どこの放送なのかも不明瞭な状態なのが独特な雰囲気となっています。ラジオから流れる
音楽は使わず、話している素材をループさせるという、言葉のイントネーションが音楽として機能するという発想もユニークですし、作詞家的な発想になっています。
Public Voyeurs