2019年のアルバムで現在までの最新作になります。Loon Moonレーベルからカセットのみでの販売でしたが、ダウンロード販売もされています。今回もテープループに加えて様々な素材が使われています。この手法が気に入ったみたいです。非楽器な素材も楽器素材もミックスされてアンビエントとミニマルが入り混じった内容になっています。
1. On The Wing
2. Quantum Mindfuck
3. Irresistable Gravity Of Rhythm
4. Wild And Free
5. Seeds Of Entropy
6. The Place No Camera Can Film
明確なフレーズは使わずに抽象的なサウンドのループ、ダブを応用したエフェクト処理、ラジオ素材も入っていて、これまでやってきたテープループの応用編となっています。数名ですが、テープループを活用する人がいます。楽器を演奏出来ないけれど
音楽は作れるというヒップホップ的な発想もありますが、Paul Dickowが作るものはかなり
音楽的です。
コンクリートミュージック、コラージュミュージックようでありながら、ヴォコーダーによる歌があったり、どこかに
音楽的な存在表明があり、秩序を感じさせています。
音楽素材で無くてもループにより、同じ素材を強調する事によって反復という秩序が生まれます。この世に存在する音は全て
音楽として成立させる事が出来る。それを手軽に表現できる環境は現在存在しています。
Irresistable Gravity Of Rhythm