2020年のアルバムで現在までの最新作になります。簡単に言ってしまうとミニマルなアンビエント作品になっています。夢で見たイメージをそのまま描いたような内容になっているとの事。曲名もアルバムタイトルを分解したような感じになっていて、ほぼ同じ曲だと思ってもいいくらい組曲的な感じになっています。
1. Ein Klein
2. Klein Nein
3. Klein Ein
4. Nein Klein
淡々としたピアノの和音のミニマルループとスネアとハイハットによるリズムパターンを中心にギター、オルガン、ハーモニカ、声をアンビエントに加えていく感じになっています。夢で見た情景って起きてしまうとイメージとしての記憶だけの事もあり、明確に覚えていないパターンが多いと思います。そんなイメージをたどって音にしていくという作業なので、単なるアンビエント作品とは違う動きをしていいます。
それはRichard Youngsにしか分からない世界であり、何かを模倣する世界とは違う次元にあります。売れる作品を作ろうという野心が欠如している人でもありますから、方法論が全くの自由であり、そんな作品を膨大にリリースしてきました。それが現在でも進行形で続いているというのは凄いモチベーションの持ち主です。時には自分のレーベルからの限定販売だったり、複数のインディーズレーベルからリリースされる事もあり、そのレーベルのポテンシャルによって生き残っている作品、消し去られた作品など多岐に渡ります。自分のレーベルを持っているので、失われた作品も生かしていく事も可能かと思いますが、過去には囚われない、固執しない人なのでしょう。常に新しい作品を作り続ける事に没頭しています。
Ein Klein